本シンポジウムでは、「メタバースを活用した就業・社会参加支援シンポジウム ~メタバースでつなげる・つながる新たな世界~」をテーマに、講演、活動経過報告、パネルディスカッションが行われました。
基調講演A
福田 知弘 氏「メタバース& AI:コミュニケーションの未来」
メタバースは時間的空間的な制御を排除し、リアルタイムに、アバターでコミュニケーションをとれることがメリットとして挙げられます。メタバース+対面のハイブリッド方式で行ったゼミでは、コミュニケーションをとることができた一方、表情や視線がわからないという課題も見つかりました。メタバースとAIの組み合わせ方は数え切れません。できることから始め、体験を通じて改善していくべきだと語りました。
基調講演B
森下 徹 氏「メタバースやオンラインを使った社会課題解決への活用事例や動向」
引きこもりの経験者として、当事者団体を運営するに至るまでに経験した行政とのやり取りの中で感じたことを語りました。対人関係が苦手でも「ビデオオフがデフォルトで楽」といったポジティブな意見も多く、メタバースの可能性を高く評価。依頼者とワーカーの両視点から意見を取り入れたサービスがあるといいと展望を述べました。
活動経過報告
松田 克巳「メタバースを活用した引きこもりの方に対する就業・社会参加支援プラットフォームに関する戦略策定委員会活動経過報告」
支援団体へのヒアリングから、ニーズや評価のフィードバックを反映したメタバースシステムを開発。企業側と人材側のやり取りをAIがリアルタイムでビジネスに適した言葉遣いに変換、コミュニケーションの最適化を図ります。テキストから音声への変換も可能で、声色を選択できる仕組みのデモも実施。Webブラウザ上で完結するため、コストをかけずに参加できること、業務管理ERPとの連携で、進捗管理や人材のヘルスケアなど様々なサポートが行えることを紹介しました。このほか、事業の目標、事業内容、実施体制、実施スケジュール、ヒアリングの実施状況の報告も行いました。
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企業と人材双方の会話を円滑化するシステムと、支援プログラム |
開発中のAI自動変換とチャット音声変換を行うシステムを紹介 |
パネルディスカッションは、モデレーターに福田氏を迎え、パネリストに森下氏、田代氏、福井氏、弊社執行役員 松田の4名でディスカッションを行いました。メタバースやAIの可能性と引きこもり問題の重要性についてそれぞれ当事者、当事者家族、企業、行政等の立場から広く議論を深める機会となりました。来年3月の戦略立案に向けて、引き続き当事業のブラッシュアップを図ってまいります。
■パネルディスカッション登壇者
モデレーター
福田 知弘 氏(大阪大学大学院 工学研究科 環境エネルギー工学専攻 准教授)
パネリスト
森下 徹 氏(特定非営利活動法人 KHJ全国ひきこもり家族会連合会 本部事務局)
田代 洋章 氏(一般社団法人日本支援技術協会 理事・事務局長)
福井 里江氏(東京学芸大学 教育心理学講座 臨床心理学分野 准教授 臨床心理士・公認心理師)
松田 克巳(メタバースを活用した就業・社会 参加支援プラットフォームに関する 戦略策定委員会 プロジェクトリーダー 株式会社フォーラムエイト 執行役員)
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