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第11回 Virtual Design World Cup 課題データ紹介
「プーケット・スマート・リゾートに挑戦!」

本年で11回目を迎える学生対象国際コンペティションVDWCでは、VRシミュレーションに加えて、交通解析、橋梁・トンネル・道路構造、建築構造、環境、防災・避難解析など、対象ソフトウェアを活用して最低2つ以上の設計結果を組み合わせたデータの提出が審査基準となります。また、今回「タイ南部プーケット島でのスマートリゾート」をテーマとするにあたって、ローカルアドバイザーとしてワライポン・ナカパン氏(ランシット大学建築学部 助教授)を迎えています。

ローカルアドバイザー:ワライポン・ナカパン氏(ランシット大学建築学部 助教授)

シャム建築家協会(ASA)の登録建築士。コンピュテーショナルデザイン、パラメトリックデザイン、フリーフォーム・アーキテクチャ、およびデジタル・ファブリケーションに関連する活動・研究を行っている。

過去には、コンピュータ支援設計の科学/建築修士プログラムの両ディレクター、ランシット大学イノベーティブラーニングセンターのディレクター等を務め、CAADRIA(建築・都市のデジタル設計に関する国際会議)の幹事・役員・主筆の他、ACAE(アジア建築家評議会の建築教育委員会)の名誉幹事も歴任。


■課題のプーケット島は風光明媚な人気観光地
インド洋の東、高い透明度と美しい珊瑚礁を誇るアンダマン海にあるプーケット島は、世界有数のリゾートアイランド。エメラルドグリーンの海と白砂が美しく「アンダマン海の真珠」と称えられ、年間を通して各国から観光客が訪れます。面積は543km2とタイの島の中では最大で、南北に細長く、人気のビーチのほとんどが島の西岸に連なっています。国際観光地としてビーチのイメージが強い一方、島全体としては山深い地形で高低差があり、約77%が山地となっているため、マリンスポーツはもちろん、ゴルフやトレッキング、川下り、ジャングル探検なども体験できるマルチリゾートとして発展。国際的なマラソン大会やトライアスロン、アジア最大の国際ヨットレースも開催されています。バンコクから飛行機で約1時間20分、プーケット国際空港は島の北西部に位置し、本土とは島の北側の橋で連絡。バンコクとプーケット間を約14時間で結ぶ直行バスもあります。島全体で一つのプーケット県となり、島南東部の県庁所在地プーケットタウンは、かつて錫の採掘と国際貿易で栄えた歴史があります。政治と経済の中心地であり、旧市街「オールドタウン」と呼ばれる地域にはシノ・ポルトガル様式の建物が今も残り、独特の町なみを形成しています。プーケットの多数のビーチの中でも、最初に開発された最も賑やかで人気の高いのはパトンビーチです。約3kmもの長い砂浜と、ビーチロード沿いにホテルやレストラン、ナイトクラブ、ショップ等が揃っており、マリンスポーツだけでなくエンターテイメントでも観光客を魅了しています。


▲プーケット島 俯瞰
 
▲SRTM地形データ・インポート ▲衛星情報データ(ASTER-VA)*
* imagery courtesy "NASA/METI/AIST/JSS ASTER"
*データ配布機関:国立研究開発法人産業技術総合研究所(略称:AIST)
https://gbank.gsj.jp/madas/

■島全体のベースデータを使ってスマートリゾートを設計
VDWC2021の課題であるスマート・リゾート化について、参加チームがどのような範囲でもデザインを構成できるように、島全体をVR空間に取り入れました。南北約50km、東西約20kmの細長い島の形状のため、周辺を含めて南北約85km、東西約40kmの大規模地形データとなっています。地形はSRTMデータからインポートして生成。貼り付ける衛星画像は、衛星データ検索システムMADASよりASTER-VAデータを取得しています。地域や雲量を指定して検索し、最近のデータから鮮明なものを複数選択、GeoTIFF形式のオルソ補正データを組み合わせて使用しています。

参加チームがデータを作成するうえで参考にしていただけるように、道路や交差点、信号制御、交通流、歩行者、飛行ルート、コンテキスト、スクリプト、シナリオを設定しました。30秒のスクリプトでは島内の主要な景観を紹介しています。

サンプルイメージとして作り込むエリアは、代表的なビーチとしてパトンビーチを選択し、砂浜や植栽、街なみ、夕景等の表現を行いました。ビーチロード(Thawewong Road)沿いには南国リゾートをイメージする建物モデルやオープンカフェのモデルを配置しています。

VDWCサイトから、VR-Cloud®でデータを閲覧することができます。PCでもスマートフォン(AndroidTMのみ対応)でもアクセスできますので、ぜひご覧ください。

  >閲覧手順について  >VR-Cloud®製品情報

■対象ソフト(無償貸与)を活用してデータ作成
本コンテストでは、VR、交通、避難など複数の設計成果を組み合わせたデータ作成が審査基準となっています。
提供されるベースデータをもとに、対象ソフトウェアをフル活用した計画デザインが期待されます。

UC-win/Road
(Aimsun連携、VISSIM連携、マイクロシミュレーションプレーヤー、駐車場モデル読み込み、環境アセス、津波、土石流、出来形・点群等の各種プラグインを含む)

▲交通流解析結果を可視化(VISSIM ▲津波・氾濫解析結果の動的3Dシミュレーション(xpswmm

Shade3D
モデリング、レンダリング、アニメ―ション、3Dプリントまで可能な3DCGソフト

EXODUS/SMARTFIRE 解析支援サービス、避難解析支援サービス






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(Up&Coming '21 盛夏号掲載)
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