今年も厳選!傑作揃い!
2019年映画ベスト 5 関連作紹介
気付けばもう2020年に…。時の流れに身を任せすぎて気付けば31歳の私が、性懲りもなく映画館に通い続けた結果を記します!2019年は123本の新作を映画館で鑑賞しました!
5位:音楽ドキュメンタリーの大傑作! 「ホイットニー・オールウェイズ・ |
歌姫ホイットニー・ヒューストンの生涯を描いたドキュメンタリーですが、映画でヒトの見方が変わったという点でベスト5に選出。
ホイットニーは80-90年代に一世を風靡したものの、晩年は薬物とアルコール漬けになり声もガラガラ。歌姫としての尊厳を無くしたまま亡くなりました。自業自得にも思える晩年の行為には相当な理由があり、これが明らかにされるシーンでは鳥肌が立ちました。
また、一番の収穫は1991年のスーパーボウルでアメリカ国歌を歌うシーンが観れたこと。今もなおアメリカ史上最高の国歌として語り草になっています。
「ホイットニー・オールウェイズ・ラブ・ユー」
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監督:ケビン・マクドナルド
出演:ホイットニー・ヒューストンほか
見所:歴代最高の国歌斉唱シーンは今でも語り草!
〇関連作:希望に満ち溢れた音楽映画 「シング・ストリート 未来へのうた」 |
あまりに壮絶なホイットニーの人生を観て疲れた人におススメしたいのが、同じく音楽映画の「シング・ストリート」。元ミュージシャンのジョン・カーニー監督・脚本による半自伝的な物語になっており、音楽によって人生を救われた主人公は監督自身の分身となっています。 80年代のMV全盛期が舞台で、「デュラン・デュラン」という言葉にピンと来たら今すぐご鑑賞を!! 音楽映画の中ではオールタイムベストです。
『シング・ストリート 未来へのうた』
ブルーレイ:¥2,000(税抜) DVD:¥1,143(税抜)
発売・販売元:ギャガ
© 2015 Cosmo Films Limited. All Rights Reserved
4 位 Net flixの本気がここに! 「マリッジ・ストーリー」 |
夫婦の離婚調停中のドタバタを描いた都会派コメディ。決して離婚を悲観的な描き方でなく、あくまで「ネタ」にしている冒頭のシーンで大爆笑し、グッと心を掴まれます。
また、今作で注目すべきは役者の演技。夫を演じたアダム・ドライバー、妻を演じたスカーレット・ヨハンソン。スターウォーズのカイロ・レンとアベンジャーズのブラック・ウィドウ…なんともド派手なカップルに見えますが、今作では演技派の面が際立ちます。
二人の出会い、結婚生活、そして離婚へと至るまでの身の上話を、なんとワンカット長回しで5分以上にわたって語り、最後には自然と涙を流すスカーレット・ヨハンソンの演技を見るだけで、今作がどれだけ格別か分かるでしょう。
「マリッジ・ストーリー」
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監督:ノア・バームバック
出演:アダム・ドライバー、スカーレット・ヨハンソン
見所:アカデミー賞確実か!?スカヨハの本気がここに!
3位:映画興行史を変えた一作 「アベンジャーズ エンドゲーム」 |
2008年から始まったアベンジャーズに一区切りを付けた作品が今作です。深夜最速上映に参加したのですが、観客のリアクションが忘れられません。普段は大人しい日本の観客が、「うおおおお!!」と大絶叫していたのです!もちろん、まぁまぁ若者の私も大絶叫!ここまで他の観客と一緒に泣き笑い、感情を共有できた映画も初めてです。
作家性よりもファン(顧客)の気持ちを重んじ、顧客満足度を最大限に高めた作品に仕上げたことが、世界歴代興行収入1位を更新した理由でしょう。スターウォーズに代わる、究極のカルト映画になるでしょう!これはネタバレですが…さすがにもう時効ですよね?アイアンマン、今まで本当にお疲れさまっ!
「アベンジャーズ エンドゲーム」
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監督:アンソニー・ルッソ、ジョー・ルッソ
出演:ロバート・ダウニー・Jr.、クリス・エバンス、マーク・ラファロほか
見所:世界歴代興行収入第1位を更新した超大作!(2019.12時点で約2800億円)
〇関連作:人生一度はヒーローになる瞬間がある 「EXIT」(2019年、韓国) |
アベンジャーズを見てヒーローに憧れた人、アイアンマンのように空を飛びたくなった人におススメしたいのが、今作「EXIT」。就活で連戦連敗中の主人公が有毒ガスのテロに巻き込まれるのですが、就活では活かせなかったロッククライミングのスキルを活かして、地上から上昇する有毒ガスから逃れるために高層ビルを命綱なしでよじ登り、市民を助けるヒーローになる映画です。主題歌の「Super Hero」のサビに込められているように、「I’m a super hero 一生に一度の出来事」になる瞬間があるのです!
『EXIT』
ブルーレイ:¥4,800(税抜) DVD:¥3,800(税抜)
発売・販売元:ギャガ
© 2019 CJ ENM CORPORATION,
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2位:911の裏側を暴き出すポリティカルコメディ 「バイス」 |
アメリカの副大統領=バイスのディック・チェイニー(現役の政治家)に焦点を当て、バイスの恐怖政治を暴こうとした超意欲的な作品。こんなの、日本じゃ絶対に不可能です。
ただ、今作の着地点は政治家批判ではなく、政治家を選んだアメリカ国民になっている点が素晴らしいです。「なぜ選挙に行かないのだ!」と、アメリカの国民にメッセージを送っているのです。ただ、これを直接的でなく風刺の効いたセリフで暗喩的に伝えている点は、洒落ていると同時に映画的。あと、今作はれっきとしたコメディ映画です笑
「バイス」
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監督:アダム・マッケイ
出演:クリスチャン・ベール、エイミー・アダムス、スティーブ・カレル
見所:日本じゃ絶対できないポリティカルコメディの傑作!
〇関連作:アメリカの選挙の実態が丸裸! 「華氏119」(2018年、アメリカ) |
「バイス」で選挙の重要性が分かったところで、アメリカの選挙の実態を暴いたのが本作「華氏119」。15年ほど前に「華氏911」で有名になったマイケル・ムーア監督の新作で、パッケージ写真からトランプ大統領に対する批判がメインかと思いきや、そうではないのです。「バイス」と同じように、政治家ではなく「政治家を選んだ国民」が批判の対象になっているのです。アメリカという国を知るためには必見の教科書です!
『華氏119』
ブルーレイ:¥2,000(税抜) DVD:¥1,143(税抜)
発売・販売元:ギャガ
© 2018 Midwestern Films LLC 2018,
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1位:これまでも、そしてこれからも影響を受け続ける映画 「宮本から君へ」 |
ドラマ版の「宮本から君へ」も良かったのですが、今作はドラマ版よりもっと過激で、もっとバカな営業マン宮本の雄姿を拝めました!映画版ではフィジカル的に最強な大学生ラガーマンがラスボスとして登場。若さも筋力も圧倒的に上のラガーマンとヒョロリーマン宮本。これ、「実写版のび太VSジャイアン」ですよ!どう考えても無謀な戦いですが、宮本には絶対に戦わねばならない理由があるのです。
今作は最も熱く、最も影響を受けた映画でした。現代社会に生きる去勢された男たち、ぜひこの映画を見て下さい。男が男らしく生きることの無様さと格好良さを、感じて下さい。今作を見た人は、宮本を応援し、誰しも宮本に憧れるはず!
「宮本から君へ」
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監督:真利子哲也
出演:池松壮亮、蒼井優、井浦新
見所:会社員なら全員観るべし!みんな宮本を尊敬せよ!
※2019年の記事を元に作成しています
(Up&Coming '20 秋の号掲載)