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UC-BRIDGE(部分係数法・H29道示対応)のなぜ? 解決フォーラム

相反応力部材の判定と見落としがちな入力のヒント

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反応力部材の判定について

UC-BRIDGE(部分係数法・H29道示対応)では平成29年11月発刊の道路橋示方書・同解説に基づき、相反応力部材の判定および照査を行っています。ここでは、プログラム内部で行っている相反応力部材の判定方法についてご説明いたします。

相反応力部材とは

死荷重による応力と活荷重(衝撃の影響含む)による応力の符号が異なる場合の応力のことを相反応力といい、相反応力が生じる部材については、活荷重の増大に対して安全となるよう配慮する必要があります。具体的な照査としては、示方書Ⅲ編5.1.5の記載に基づき、下記の2点について行っています。


  1. 相反応力が生じる部材では、下記の組合せにより断面力や応力度を求め、各照査を行います。
    1.0(D + PS + CR + SH)+ 1.3L
  2. 相反応力が生じる部材で、かつ死荷重による応力が活荷重による応力の30%より小さい場合は、下記の組合せにより断面力や応力度を求め、各照査を行います。
    1.0(L + PS + CR + SH)

※各記号については、D:死荷重、PS:プレストレス力、CR:クリープの影響、SH:乾燥収縮の影響、L:活荷重を指します。

なお、プログラムの[基本データ]-[作用の組み合わせ]画面にて、相反応力部材の判定・照査を行わないようにすることも可能です(図1)。


図1 [作用の組み合わせ]画面

UC-BRIDGE(部分係数法・H29道示対応)での取り扱い

・判定に用いる応力について

前述のとおり、相反応力部材の判定には原則として応力を用いていますが、曲げ照査においては軸力の影響を考慮するため、曲げ応力度により判定を行います。但し、合成桁またはRC部材においては、曲げモーメントが卓越することがあるため、「平成29年道路橋示方書に基づく道路橋の設計計算例」(平成30年6月、日本道路協会)のp.181の記載に基づいて、曲げモーメントにより判定を行っています。


・判定に用いる死荷重の内訳について

前述の計算例p.161~162の記載に基づいて、相反応力部材の判定に用いる死荷重には、不静定力(プレストレス力とクリープ・乾燥収縮の影響による二次力)を考慮しています。具体的な内訳は下記のとおりです。


一括施工・分割施工共通 一括施工の場合のみ考慮 分割施工の場合のみ考慮
・自重
・橋面荷重
・場所打ち床版荷
・乾燥収縮
・鉄筋拘束力
・有効プレストレスによる2次力 ・直後プレストレスによる2次力
・クリープロス

見落としがちな入力のヒント

2つ目のトピックとして、ユーザ様からお寄せいただくお問合せの中でよく見受けられる、入力画面で見落とされがちな箇所と、それがプログラムの処理にどのような影響を及ぼすのかについてご紹介いたします。プログラムを使っていて想定したような結果にならなかったときなどのヒントとして、製品ヘルプや弊社ホームページのQ&Aと併せてご活用いただければ幸いです。

[使用材料]画面の上部工/下部工とPC/RCの区分

[基本データ]-[使用材料]画面では、使用するコンクリート(最大で4種類)について材質などの条件を設定します(図2)。各コンクリート種別のうちどれを用いるかは、[部材データ]画面で部材ごとに指定できます。


図2 [使用材料]画面

この画面でコンクリート種別ごとに「上部工/下部工」の設定ができますが、ここで上部工と設定されたコンクリートを用いた部材に対し、支間長の割振りや活荷重の載荷が行われます。このとき、[部材データ]画面では、上部工の左端から右端までの部材番号が連続するように入力してください。下部工の部材番号が含まれていると、支間長や活荷重の載荷範囲が正しく設定されませんのでご注意ください(図3)。


図3 上部工の支間長の割振り

また、「コンクリート構造」としてPCかRCを選択できますが、この設定は一部の照査計算を行うか行わないかの判定に影響します。例えば、合成応力度や斜引張応力度の照査はPC部材のみ行い、降伏曲げ耐力照査はRC部材のみ行います。これらの判定は、原則として道路橋示方書の記載に基づいています。なお、似たような設定として[設計条件]画面の橋種の設定(PC橋/PRC橋/RC橋)がありますが、こちらはPC橋かPRC橋にするとPC鋼材の入力及び鋼材計算が行えたり、PRC橋にすると曲げひび割れ幅の照査を行えるなど、部材ごとではなく橋全体としての設定になります。

[作用の組み合わせ]ケースと[検討作用ケース]画面の計算フラグ

[基本データ]-[作用の組み合わせ]画面では、道路橋示方書Ⅰ編の「3.3 作用の組合せ」で規定された組合せのそれぞれについて、照査を行うかどうか設定できます。一方、[検討作用ケース]画面では、自重や活荷重などの基本となる作用それぞれについて、照査に考慮するかどうか設定できます。

ここでご注意いただきたい点としては、[作用の組み合わせ]画面でチェックされた組合せに含まれる作用であっても、[検討作用ケース]画面の計算フラグが0(計算しない)となっていると、その作用は照査の際に考慮されません。例えば、2)(変動)D+Lの組合せには雪荷重SWが含まれますが、雪荷重を計算しない設定にすると、照査の際に考慮されなくなります。照査結果を確認したとき、考慮すべき作用が含まれていない場合は、[検討作用ケース]画面の計算フラグが0になっていないかご確認ください(図4)。


図4 [検討作用ケース]画面による制御



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(Up&Coming '20 秋の号掲載)
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