New Products & Service 橋梁上部工

非合成鈑桁箱桁の概略設計計算
(部分係数法・H29道示対応)

変形法による格子解析、断面最適化、積算の一連処理を行う非合成鈑桁・箱桁の概略設計計算プログラム

●新規価格385,000円(税抜350,000円)

●リリース2022年3月

製品概要

本製品は鋼道路橋の非合成鈑桁・箱桁の概略設計を行うプログラムで、平成29年11月に発刊された道路橋示方書に準拠した設計計算を行います。対話型画面による必要最小限の入力情報を元に格子解析を行い、主桁断面の最適検討から、鋼重・剛比照査、下部工反力の計算、活荷重たわみ検討、積算まで、概略設計に必要な一連の機能を持つのが特長です。


図1 メイン画面

基本仕様

本製品は次の基準に準拠しています。

・「道路橋示方書・同解説 Ⅰ共通編 平成29年11月」(公益社団法人 日本道路協会)

・「道路橋示方書・同解説 Ⅱ鋼橋・鋼部材編 平成29年11月」(公益社団法人 日本道路協会)

・「土木構造物設計ガイドライン」(国土交通省)

・「鋼道路橋数量集計マニュアル」(一般財団法人 建設物価調査会)

本製品の基本仕様は表1のとおりです。


表1 基本仕様

平成29年道路橋示方書への対応

平成29年道路橋示方書への対応で最も大きな点は、部分係数法に基づいた設計法への対応です。

部分係数には、作用力に乗じる「荷重・組合せ係数」と、耐力に乗じる「抵抗係数」があります。本製品では[基準値]メニューに設定画面を用意していますので、任意の値に変更可能です。

また、その他の対応として、鋼材種類のSBHS400/SBHS400W/SBHS500/SBHS500Wの追加に対応しております。


図2 荷重・組合せ係数の設定画面 図3 抵抗係数の設定画面

断面照査

限界状態1及び限界状態3に対して満足する(応力度が制限値を超えない)ことを照査します。限界状態1は部材等の挙動が可逆性を有する限界の状態、限界状態3は部材等の挙動が可逆性を失うものの耐荷力を完全に失わない限界の状態です。

限界状態1と限界状態3の照査方法の一例を挙げると次のとおりです。なお、式番号及び表中の項番は、道路橋示方書Ⅱ編(鋼橋・鋼部材編)のものです。


・限界状態1に対する照査

軸方向引張応力度が次式の制限値σtydを超えないことを照査します。

σtyd=ξ1・ΦYt・σyk……式(5.3.1)

ここに、

σyk :示方書に示される鋼材の降伏強度の特性値(N/mm2)

ΦYt :抵抗係数で、表2に示す値とする。

ξ1 :調査・解析係数で、表2に示す値とする。

表2 式(5.3.1)の調査・解析係数、抵抗係数

・限界状態3に対する照査

軸方向圧縮応力度が次式の制限値σcrldを超えないことを照査します。

σcrld=ξ1・ξ2・ΦU・ρcrl・σyk……式(5.4.2)

ここに、

σyk :示方書に示される鋼材の降伏強度の特性値(N/mm2)

ξ1 :調査・解析係数で、表3に示す値とする。

ξ2 :部材・構造係数で、表3に示す値とする。

ΦU :抵抗係数で、表3に示す値とする。

ρcrl :局部座屈に対する圧縮応力度の特性値に関する補正係数で、式(5.4.3)による。

表3 式(5.4.2)の調査・解析係数、部材・構造係数、抵抗係数



(Up&Coming '22 春の号掲載)

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