New Products & Service 構造解析/断面

設計成果チェック支援システム Ver.3

『土木構造物の設計において重大な瑕疵が有るか否かのチェックを 正確かつ短時間で実現する』ことを目的とした支援システム

●新規価格

990,000円(税抜900,000円)
土工ABセット:440,000円(税抜400,000円)
橋梁ACDセット:737,000円(税抜670,000円)

●リリース2023年7月

はじめに

構造物の設計において性能照査の方法が高度化し、構造物(構造寸法や使用材料)の適正を設計の最終段階で判断することが困難になってきています。本製品は、土木構造物の設計において重大な瑕疵が有るか否かのチェックを正確かつ短時間で実現することを目的とした統合型のチェック支援システムで、下記に示す4つのシステムから構成されています。今回の改訂では機能の改善や拡張、操作性の向上を中心に幅広い改訂を行いました。


システム名 主なチェック機能
橋梁構造物Web照合システム
(システムA)
サーバで管理されたインターネット上で利用するWebシステムで、各種指標のデータベースを構築しチェック対象である成果物の形状、鋼材量などを照合し適正をチェックするシステム
橋梁構造物概算値チェックシステム(システムB)  成果物の形状および鉄筋量などについて、自動計算による結果と成果物を比較チェックするシステム
橋梁下部工耐震性能静的照査システム(システムC) 「H29道示IV下部構造編」並びに「H29道示V耐震設計編」に基づき静的解析により下部構造の耐震性能をチェックするシステム
橋梁下部工耐震性能動的照査システム(システムD) 動的解析により下部構造の耐震性能をチェックするシステム

表1 システム概要


橋梁構造物Web照合システム(システムA)

システムBとのデータ互換をはじめ、照合機能および回帰グラフの機能拡張に対応しました。データ互換では構造寸法や鉄筋量、材料等の互換を図り、システムAとBを併用した具体的な数値によるチェックを容易に実施することが可能になりました。照合機能の拡張では、比較検討用目的変数として「底版幅」や「底版長さ」など主に形状寸法に特化したファクタを追加し組合せの汎用性を向上しました。また、回帰グラフでは妥当性評価の指標として『2σ(95%信頼区間)』、『1σ(68%信頼区間)』による信頼区間を明示し、より精度の高い評価が可能となりました。

図1 システムA回帰グラフ

橋梁構造物概算値チェックシステム(システムB)

ステムAとのデータ互換をはじめ、対象構造物であるBOXカルバート、擁壁に関しては本システムのベースとなる『BOXカルバートの設計・3D配筋』および『擁壁の設計・3D配筋』の最新版のインポート・エクスポートに対応しました。データ互換では構造寸法や鉄筋量、材料等の互換を図りましたので、本システムBとシステムAを併用した複合的なチェックを容易に実施することが可能になりました。

図2 システムA、B連携イメージ

橋梁下部工耐震性能静的照査システム(システムC)

本バージョンより、「道路橋示方書・同解説 Ⅳ下部構造編 平成29年11月」(以下、「H29道示IV下部構造編」)並びに「道路橋示方書・同解説 Ⅴ耐震設計編 平成29年11月」(以下、「H29道示Ⅴ耐震設計編」)に対応しました。また、システムの構成を見直し、必要最低限の入力による『簡易モード』と汎用性に配慮した『詳細モード』の2つのアプローチによるチェック機構に対応しました。一般的な橋梁形式であれば『簡易モード』でチェックを行い、特殊な橋梁形式や一歩踏み込んだチェックが必要であれば『詳細モード』をご利用いただくなど、シーンに応じたチェックが可能となりました。
簡易モードでは、①上部構造は骨組み直接入力となる、②橋脚の柱断面、柱形状として、面取り・テーパー・中空は対応できないなどの制約があります。例えば、複数の下部構造の中で、一部の橋脚が中空断面である場合には、その橋脚だけを『詳細モード』に切り替えてチェックデータを作成することも出来ます。なお、本システムでは、上部構造の入力を割愛し、直ちに、下部構造1基だけを単独でチェックすることも出来ます。

図3 システムC活用イメージ

橋梁下部工耐震性能動的照査システム(システムD)

システムCの構造骨組み解析モデルを用いて、当社の非線形動的解析プログラム(Engineer's Studio®)を利用し、「H29道示IV下部構造編」並びに「H29道示V耐震設計編」に基づいて、動的解析により下部構造の耐震性能照査チェックを行います。

おわりに

今後も利便性の向上を目的とした様々な機能改善や機能拡張を行ってまいります。どうぞご期待ください。

(Up&Coming '23 盛夏号掲載)

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