New Products & Service シミュレーション

F8VPS 点群対応機能

メタバース適用プロジェクトの活用や計画・点検・維持管理にも活用可能

●新規価格

550,000円(税抜500,000円)


●リリース2023年12月

F8VPS体験セミナー
日時 : 2024年1月26日(金) 13:30~16:30
会場 : 東京本社・各会場(TV会議)/オンライン
参加費 :無料

地形編集機能の改善

 インフラに関する各種工事の検討、設計や維持管理、またインフラに限らず各種現場の事前調査、現況の情報管理や記録に対し点群の利用が増えてきています。デジタルツインとしても広域の現況を点群データで管理し3Dモデリングすることなく様々な検討や計画、状況把握に点群が直接利用されています。点群のオープンデータも増える中、これらの点群データにストレスなくアクセスし活用できるソリューションが求められています。
 F8VPSではスマートフォンからデスクトップコンピューターのウェブブラウザー上で大規模の点群データ表示ができるようになり、さらに点群データの表示方法の切り替え、及び点群上の点の選択による計測機能を追加いたしました。以下、各機能について紹介いたします。

図1 サンパウロオープンデータ(317.3億点)

計測機機能

 点群の表示では3Dモデルを作成せずに3D空間データとして現状の確認に利用することができます。ただし、見た目での判断だけではなく定量的な状況把握が必要な時のために点群上の計測機能を実装しています。
 本機能の基本コンセプトとして、点群データにある実際の点座標を正確に参照できるようにし、各種計測処理を行うようにしています。この方法により定量的なウェブアプリケーションでも正確な計測情報を取得することが可能です。また表示される点を正確にクリックすることが難しいため、操作を支援するための点へのスナップ機能を実装しています。

  具体的には以下の項目の計測が可能です。
 (1)点座標
 (2)2点間の直線距離、高低差、平面距離
 (3)ポリラインの長さ
 (4)水平面上また近似面上の多角形面積

図2 2点間計測と面積計測の例

表示方法の切り替え

 点群データは色の情報(R,G,B)あるいは反射強度(グレースケール表示)の情報を含むことが多いですが、更に分類情報を含めることにより建物、樹木、車両、路面などの要素の情報を分類ごとに点に付加することがあります。F8VPSではこれらの情報を表示することが可能で、表示する情報の切り替えが可能です。
 また、点の高さ(標高)をカラーグラデーションで可視化する機能も用意しています。特に広域において通常の表示標高が把握しづらい場合は、グラデーション表示により、高台や高層ビルをひと目で確認することが可能です。

図3 標高データグラデーション表示の例

ストリーミング技術

 今回、様々な利用環境で点群データを活用できるよう端末の性能とデータ容量の2つの要素を考慮して機能を開発し、スマートフォンやタブレット上での数百億点の大規模な点群表示を可能にしました。
 サーバーではすべての点群データを管理し、ユーザが利用するクライアント端末にはユーザの操作に合わせて必要最低限の情報を動的にストリーミングする方法により実現しました。
 具体的にはサーバーがユーザ端末で表示している3D空間の範囲及び表示視点との距離に合った点密度のデータを送信するようにしています。またデータをLAZ形式に圧縮した状態で送信し、クライアント側では最新の高速処理ウェブ技術により展開するようにしています。
 ユーザが使用する端末の表示性能により同時に表示できる点の数が異なりますので、利用環境に合わせて画面上に表示する点の数、また点を表示する大きさの調整が可能です。
 画面操作で着目したい領域に視点を近づけることにより原形データの点密度のままで表示され、画像で云うロスレスフォーマットのような点群表示が可能ですので点群を利用した正確な確認作業も可能です。

図4 部分的なデータ転送の概念

点群データフォーマットのサポート

 本機能はF8VPSサーバー側でデータを配信用に加工した形で管理することにより実現されています。原形データのLAS、LAZ、テキストデータの各種フォーマットからのデータ加工が可能です。
 今後は点群データのスキャン端末、あるいは点群データを準備するマシンからF8VPSサーバーへよりシームレスに保管できるように開発してまいります。

(Up&Coming '24 新年号掲載)

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