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建築杭基礎の設計計算 Ver.10

建築基準に準拠した杭基礎・基礎の設計プログラム

電子納品

●新規価格

176,000円(税抜160,000円)


●リリース2024年1月

建築基礎、地下車庫の設計体験セミナー
日時 : 2024年4月16日(火) 13:30~16:30
会場 : 東京本社・各会場(TV会議)/オンライン
参加費 : 無料

Ver.10の改訂内容

 「建築杭基礎の設計計算Ver.10」では、主に下記の機能追加、拡張を行います。

  • ・地震時の地盤変位算定に対応
  • ・杭頭接合部照査機能の拡張
  • ・杭ごとの結果総括表の出力

 以降に、対応内容の概要をご紹介いたします。

地震時の地盤変位算定に対応

 建築基礎構造設計指針2019年(日本建築学会)(以下、指針)の4.5節「地盤の水平変位による荷重」に準拠して、応答スペクトル法による地盤変位の算定に対応します。地盤の水平変位は、応答変位法により杭の水平抵抗を評価する際に使用します。本製品の応答変位法においては、地盤の変位は別途算定することを前提として直接入力していただく仕様としていました。Ver.10より、地盤変位の算定から水平力の検討までを一連で行うことが可能になります。


●液状化地盤の変位を考慮

 指針3.2節「地盤の液状化」の液状化判定による液状化層の動的水平変位Dcyを求める過程で得られる各層の液状化地盤における水平変位の算定に対応します。この液状化による水平変位と応答スペクトル法による地震時の水平変位を足し合わせることで、液状化地盤における地震時の水平変位を算定します(図1)。

図1 液状化を考慮した変位算定

  1. ① 液状化による地盤の水平変位
  2. ② 応答スペクトル法による地盤の水平変位
  3. ③ ①+②地震時の液状化を考慮した水平変位
 

●液状化地盤の変位を考慮

 応答スペクトル法による地盤の変位算定においては、地震動の位置を地表面/工学的基盤とした二つの方法が記載されていますが、いずれの方法にも対応します。また、工学的基盤~地表面の層を表層として、全体の土質を砂質土/粘性土に区分する必要がありますが、いずれかの土質に区分ができない場合は、両方の計算を行い、Dmax(地表変位)が大きくなる結果を自動で採用することが可能です。


  1. (1)地震荷重を工学的基礎で設定する場合
  2. (2)地震荷重を地表で設定する場合

●単体機能としても利用可能

 地盤変位の算定は、水平力検討の一環として実施されますが、単体機能として使用することも可能です。地盤の必要な情報を設定することで、杭の配置や計算を行わない場合にも、地盤変位の計算結果を表示、計算書の出力を行うことができます(図2)。


図2 計算の流れ

杭頭接合部照査機能の拡張

 杭頭接合部の仮想RC断面による曲げモーメントの照査機能の拡張として、以下の対応を行います。


  • ・長期(使用限界状態)の検討
  • ・結果が同一となるケースをまとめて出力できる設定を追加
  • ・荷重ケース毎に出力されていたN-M図を杭単位でまとめた出力へ変更

 支点が多い場合や荷重ケースが複数ある場合に冗長となっていた計算書をコンパクトに出力できるようになります。また、N-M図では、荷重種別ごとに全ケースの結果を1つの図で確認できるようになります。

杭ごとの結果総括表の出力

 単位で結果をまとめた総括表の出力に対応します。総括表では、以下の結果をまとめて確認、出力することが可能です。総括表は、配置状態に関係なく杭の登録順で出力されますので、登録順を変更することにより任意の順番で出力することが可能です。


  • ・杭と地盤の種類と位置関係
  • ・使用総本数
  • ・支持力検討結果
  • ・水平力検討結果
  • ・杭頭接合部照査結果

その他の対応

 その他として、下記の項目を含め、多くのご要望に対応する予定です。


  • ・平均N値の算定方法を追加
  • ・伏図による杭、地盤、パイルキャップ符号情報の確認、出力(図3) ※表示項目は選択が可能です。
  • ・地盤データの順番入れ替え機能 ※計算書の出力順が変更できるようになります。

図3 伏図の情報

(Up&Coming '24 新年号掲載)

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