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耐震性貯水槽の計算 Ver.2

現場打ち鉄筋コンクリート製水槽の耐震設計計算プログラム

3DA対応
電子納品
3D PDF

●新規価格

96,800円(税抜88,000円)


●リリース2024年4月

Ver.2の改定内容

 「耐震性貯水槽の計算 Ver.2」では、主に下記の機能拡張を行います。


  1. ・ 縦円筒型貯水槽の照査
  2. ・ 温度荷重

 ここでは、これらの概要を紹介いたします。

縦円筒型貯水槽の照査に対応

 これまでは「耐震性貯水槽の設計手引き及び管理マニュアル 平成17年6月」を参考に、角型貯水槽の計算のみに対応しておりましたが、Ver.2では縦円筒型貯水槽の照査に対応いたします。設計条件画面に「形状タイプ」を追加し、角型・縦円筒型を選択可能とします。部材端の結合状態は角型と同様に3タイプ用意しております(全て剛結合とするタイプA、頂版のみ剛結合とする場合のタイプB、全てヒンジ結合とする場合のタイプB)。


図1 設計条件画面



 角型貯水槽と比較して、縦円筒型貯水槽では下記の点が異なります


  • (1)動水圧

      下記の式で算出します。
      P'w=Kh・γw・a・π / 4
      ここに、

    1. P'w : 壁体単位面積あたりの地震時動水圧(kN/m2
    2. K h : 設計水平震度
    3. γ w : 水の単位体積重量(kN/m3
    4. a  : 地震時動水圧を作用させる水槽内半径(m)


  • (2)水平断面の常時及び地震時の荷重載荷方法

      水平断面における荷重では、水槽側版自重の水平慣性力P'CE(図3の赤枠部分)を除き斜影長荷重として載荷します。常時では角型と同様に側面土圧、内水圧を考慮します。地震時では地震動土圧、動水圧、水槽側版自重の慣性力を考慮し、FRAME計算を用いて断面力を計算します。

      図2 常時に載荷する荷重

      図3 地震時に載荷する荷重



    1. (3)頂底版の計算の考え方

        水平断面における荷重では、水槽側版自重の水平慣性力P'CE(図3の赤枠部分)を除き斜影長荷重として載荷します。常時では角型と同様に側面土圧、内水圧を考慮します。地震時では地震動土圧、動水圧、水槽側版自重の慣性力を考慮し、FRAME計算を用いて断面力を計算します。
        結合条件を半固定と考える場合のため「考え方」の設定により周辺固定板として計算することも可能です。

        固定支持板の曲げモーメント、せん断力

        周辺単純支持板の曲げモーメント、せん断力

          ここに、

        1. Mr : 半径方向曲げモーメント(kN・m)
        2. Sr : 半径方向せん断力(kN)
        3. p0 : 円板に作用する等分布荷重(kN/m2
        4. a : 円板半径(m)
        5. r : 円板中心から照査位置までの距離(m)
        6. ν : ポアソン比(=1/6)

 なお、タイプAの際、頂底版の中央部に生じる正の曲げモーメントには円板端部に生ずる曲げモーメントの値を使用することにより割増しを行います。

温度荷重に対応

 お客様のご要望にお応えし、温度変化による荷重に対応します。頂版、側壁、底版それぞれに、-30℃から+30℃まで設定可能です。温度変化の影響は「道路橋示方書・同解説Ⅰ共通編 平成24年3月」(以下「道示Ⅰ」)を参考とし、従荷重として扱います。温度変化を考慮する場合には、検討ケースに温度上昇、温度下降のケースを追加して検討を行います(図4)。

U型受働土圧の試行くさび法対応

 U型受働土圧の算定手法として、新たに「試行くさび法」による計算も可能となりました。
 試行くさび法は、壁下端から発生するすべり面の方向を種々に変化させ、それぞれのすべり面と壁背面に挟まれる土くさびに作用する力の釣り合いから壁に作用する土圧の極大値をもとめ、これを主働土圧や受働土圧とする方法です。試行くさび法を用いることで、地表面形状や載荷荷重の位置や幅を厳密に評価できます。
 土地改良「水路工」では、フルーム構造の左右壁高が異なる等で偏土圧が生じる場合について、水平反力を考慮した検討方法が記載されています。この時の水平反力は受働土圧の範囲以内とする必要があり、クーロン土圧公式による受働土圧係数を用いて求めることとされています。「擁壁の設計・3D配筋」でも、これらの記載に準拠してクーロン土圧公式を採用しています。
 しかしながら、クーロン土圧公式を用いた従来の方法では、地表面形状は水平か一定勾配でなければならず、また、地表面載荷荷重も一様分布が前提となり、載荷位置や載荷幅を考慮する事はできません。これに対して、「試行くさび法」による算定手法は、これらを厳密に評価できるというメリットがあります。


図4 温度変化のケース


 参考としまして、「道示Ⅰ」では「一般の場合、温度の昇降はそれぞれ15℃とする」との記載がございます。また、「道路土工カルバート工指針(平成21年度版)」では「温度変化は土被りの増大とともに急激に減少し、土被り50cm以上では、その周期的変化は著しく小さくなる」とあります。このため、土被りが薄い場合などにおいて温度変化を考慮することが可能です。


(Up&Coming '24 春の号掲載)

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