New Products & Service 道路土工

UC-1 Cloud 擁壁の設計・3D配筋 Complete

片持梁式、U型、重力式、もたれ式、任意形状擁壁の設計計算、図面作成プログラム

3DA対応
IFC
計算・CAD統合
SXF3.1
3D配筋
電子納品
AI

●新規価格 未定

 


●リリース2025年12月

WebアプリとなったUC-1シリーズ

「UC-1シリーズ」では、Windows版で提供してきた詳細設計機能を、クラウドベースのWebアプリとして順次展開しています。クラウド版は、高精度かつ柔軟な設計・解析機能と、インターネット接続があれば場所を問わずリアルタイムに利用できる利便性を融合しています。

また、Windows版のデータと完全互換のため、作成済みの設計データをそのままクラウド版で使用できます。インストール不要で、現場・事務所・在宅など、あらゆる業務環境において同じ設計環境を再現できるのが特長です。



図1 Webアプリの特長

製品概要

本製品は、Windows版「UC-1 擁壁の設計・3D配筋」(最新Ver.25)に搭載されている各種機能を、ブラウザから活用できるようにした新製品です。


対応する擁壁形状は、逆T型、L型、逆L型、U型、重力式、もたれ式、ブロック積、混合擁壁に加え、任意形状にも対応しています。基礎形式は直接基礎、杭基礎、U型に適用可能なバネ基礎まで網羅し、杭種も一般的な鋼管杭やRC杭から、鋼管ソイルセメント杭、SC杭、SC+PHC杭、回転杭など、多様な杭種を選択できます。


設計基準は「道路土工 擁壁工指針」「盛土等防災マニュアル(旧宅地防災)」「土地改良(農道、水路工)」「設計要領(NEXCO)」「道路橋示方書IV」「土木構造物標準設計」等の主要な国内基準類に準拠しています。全国の自治体基準にも幅広く対応し、多様な現場条件に即した設計を実現します。



図2 メイン画面(U型擁壁 内壁形状)

図3 メイン画面(逆T型擁壁 天端張出形状)


図4 任意形状入力画面

安定計算機能

本製品の安定計算は、常時やレベル1・レベル2地震時のほか、風や衝突、落石、浮力や揚圧力といった外力条件を柔軟に組み合わせて行えます。土圧計算では、試行くさび法(改良型を含む)、クーロン式、物部・岡部式、テルツァギー・ペック、静止土圧、任意土圧など多彩な方法を選択でき、二段積み擁壁や軽量盛土の設計、複数土質条件や二点折れ切土土圧、円弧すべりによる全体安定といった高度な解析にも対応します。


直接基礎では転倒・滑動・支持力の照査を行い、荷重の偏心や斜面勾配、突起の影響も考慮できます。杭基礎では、許容支持力の算出から杭本体の設計、杭頭と底版接合部の安全性確認までを一貫して実施します。構造形式や条件に応じて、最適な検討をスムーズに行えます。

部材設計・断面計算機能

部材設計では、たて壁や底版、突起、張出床版、U型側壁・内壁など全ての部材について、許容応力度法と限界状態設計法の両方で照査が可能です。曲げ・せん断・付着応力度、鉄筋量、安全性、使用性、耐震性を総合的に評価し、シングル配筋・ダブル配筋の指定も自由に行えます。


配筋は自動決定に対応しており、設計条件に基づいた最適な鉄筋配置を提案します。また、保耐法によるレベル2地震時の部材照査にも対応しています。

図面ファイル出力・3D配筋モデル

設計結果から、一般図、配筋図、組み立て図、加工図、鉄筋表などの2D図面をファイル出力できます。出力図面は国土交通省「CAD製図基準(案)」などの作図基準に準拠し、SXF/DWG/DXF 形式に対応しています。また、設計情報から3D配筋モデルを IFC 形式で出力でき、BIM/CIM 活用業務や工事におけるモデル参照・レビューにご活用いただけます。

AIを用いた対話型設計

本製品は、AIを活用した対話型設計機能を搭載しています。入力データの更新、計算の再実行、概要レポートの作成に加え、入力項目や計算結果の詳細な解説まで、対話で設計アドバイスを提供します。よく使うキーワードや会話履歴をもとに質問内容を予測し、スムーズなやり取りを実現します。


計算結果も自然な文章でわかりやすく解説されるため、専門知識がない場合でも容易に理解できます。さらに、多言語の音声入力に対応し、計算結果は各言語で説明できます。こうしたAI機能により、迅速かつ正確な設計と高度な情報共有が可能となります。

今後の予定

本シリーズでは、「FRAMEマネージャ」などのUC-1シリーズ各製品のラインナップも順次対応を予定しています。今後もクラウド化の推進と利便性の向上を図ってまいりますので、どうぞご期待ください。


図5 AIを用いた対話型設計

(Up&Coming '25 秋の号掲載)

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