一般財団法人 VR推進協議会は、様々な産業分野での活用と発展のため、メー
カー・大学などの研究者・エンジニアに開放するVRを利用したバーチャルな
プラットフォームを提供することを目指し、各種活動を展開します。
Vol.19
https://vrp.or.jp

一般財団法人 VR推進協議会は、様々な産業分野での活用と発展のため、メーカー・大学などの研究者・エンジニアに開放するVRを利用したバーチャルなプラットフォームを提供することを目指し、各種活動を展開します。

第5回 VR推進協議会オープンセミナー 名古屋 開催レポート

日時:2023年9月12日(火)14:00~  会場:JPタワー名古屋 ホール&カンファレンス  >>開催概要

VR推進協議会は、VRデータのオープン化や共通基盤作りの体制を官民挙げて推進し、DX時代のデジタルツイン実現、メタバース構築につながる活動をテーマとして、オープンセミナーを主催。これまで、第1回北海道(2018年6月)、第2回秋田(2019年4月)、第3回大阪・第4回東京(2022年6月)を、いずれも法人会員のフォーラムエイト協賛により開催してきました。5回目となる今回は名古屋で実施。建設・土木および自動運転の各分野におけるデジタルツインの先進的な活用事例について、専門家の皆様よりご講演いただきました。

特別講演1「VRを活用した建設工事におけるリアルタイムデジタルツインシステム」

大成建設株式会社 本社土木本部機械部 メカ・ロボティクス推進室
中居 拓哉 氏

中居氏は、今後の人手不足への対応や安全性・生産性向上の点で、建設現場における重要な課題となっている建設機械の自動化について、自身が大成建設で携わった自動建機「T-iROBOシリーズ」とその複数協調制御システム「T-iCraft」のプロジェクトを紹介。国土交通省が設立した産官学の「建設機械施工の自動化・自律化協議会」における安全・基本設定ワーキンググループでの取り組みと併せて、デジタルツイン技術を活用してT-iCraftを南摩ダム建設工事の実施工に導入した事例を中心に説明され、VRの利点として、多種多様な建機を自動化し連携する上で、物理的にカメラを用意しなくても自由に多数の視点が得られることや、シナリオを一元管理できることなども挙げられました。


特別講演2「自動運転・予防安全シミュレーションにおけるVR・デジタルツインの活用」

愛知県立大学 情報科学部 教授 小栗 宏次 氏

小栗氏は、現代のデータ駆動型社会への対応として、ライフステージにおける生体信号をベースとした「バイオデジタルツイン」の考え方を挙げ、VR・デジタルツインを活用して、車両・自転車・歩行者情報、脳活動・視線計測、IoTバイオセンシングなどの計測情報と連携した各種ドライビングシミュレータを構築し、自動運転時におけるドライバ生体信号解析、最新の予防安全システムの評価や、次世代のドライバエージェントの開発に活用する最新の取り組みを紹介。長時間運転によるドライバーの疲労、飲料による覚醒や自動運転レベルでの権限移譲時の安全評価など、デジタルツイン実験環境で生体信号を計測し活用する方法について解説されました。また、分野を問わずVRが大きなビジネスの可能性を持っていることを強調されており、当協議会としても、今後、会員や専門家の皆様との連携によるVRプラットフォーム活用を推進してまいります。


懇親会

オープンセミナー終了後、ホワイエで行われた懇親会の様子。乾杯の挨拶は立命館大学理工学部環境都市工学科の原田紹臣様。会場ではメタバース体験も。

VRシステムオブザイヤー

当協会の会員である株式会社フォーラムエイトが開催する「第22回3D・VRシミュレーションコンテスト」に応募された作品の中から、最も優れたVRシステムを表彰する「VRシステムオブザイヤー」の審査を当協会が行います。受賞作品は、株式会社フォーラムエイトのデザインフェスティバル2023において発表いたします。

賞品

トロフィー/賞状/通販ギフト券(30万円分)

日程

10/6(金) 作品応募締切
10/23(月)~10/26(木) クラウド一般投票
11/7(火) 受賞作品本審査会
11/8(水) 各賞発表・表彰式 会場:品川インターシティホール


(Up&Coming '23 秋の号掲載)

Up&Coming

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