土石流シミュレーションと解析結果を可視化するUC-win/Roadプラグイン

土石流シミュレーションプラグイン・オプション
Ver.3

初版リリース:2012.12.13/最新Ver.リリース:2020.10.20

¥369,600(税抜¥336,000)

UC-win/Road 製品情報

プログラム概要

日本の地形は急峻で地質も脆弱であることから、頻繁に土砂災害が発生しています。土石流災害の土砂災害に占める割合は少ないものの、犠牲者の占める割合は多く、被害規模が極めて大きいことが伺えます。

土石流災害の防止・軽減策の有効な手段として、ハード対策としては、砂防堰堤の整備が挙げられます。また、ソフト対策としては、危険度が高い区域については、情報伝達や警戒避難体制の整備、地域住民への危険の周知を図るとともに、住宅等の新規立地の抑制、既存住宅の移転など検討も挙げられます。

本製品は、京都大学大学院農学研究科で開発された『土石流シミュレータ(Kanako)』をソルバーとして、弊社にて別途、プリ部およびポスト部を用意し、一連の処理で土石流解析を行うことができる『UC-1 土石流シミュレーション』と、解析用インプットデータの作成および解析結果を可視化するための『UC-win/Road 土石流プラグイン』を統合したシステムです。システムの構成および流れについては、下図のようになります。

▲土石流シミュレーションシステムの流れ

関連情報

◆新製品情報
土石流シミュレーションプラグイン Ver.3(Up&Comming’20 秋の号掲載)
◆ユーザ製品体験レポート
三井共同建設コンサルタント株式会社 MCC研究所 防災研究室長 原田 紹臣(Up&Comming’22 新年号掲載)
◆関連セミナー
地すべり対策ソリューション体験セミナー(2D/3D)

Ver.3.0.0 改訂内容<2020年 10月20日リリース>

  1. 1.降雨強度とRoadの地形情報からハイドログラフの自動計算に対応
  2. 2.LandXMLの読み込みに対応
  3. 3.砂防堰堤の設計・3DCADとのデータ連携に対応
  4. 4.川幅の一括設定に対応
  5. 5.固定床および移動床の座標値設定に対応
  6. 6.プラグインにおける二次元領域の格子点数を200×200から300×300に拡張
 

UC-win/Road 土石流シミュレーションプラグイン・オプション

概要

本プラグインにてUC-win/Roadのモデルから土石流シミュレーション用の1次元および2次元の解析領域(地形)をエクスポートすることが可能です。土石流シミュレーション側ではこの解析領域をインポートし、いくつかの必要な条件を設定することでシミュレーションの実行が可能になります。
更にこのようにして解析した結果を本プラグインでインポートすることにより、土石流の時系列での様子を3DVR空間上で確認することが可能となります。可視化は、土石流による被害の防止、減災対策の検討に有効であることは無論のこと、地域住民に被災状況を理解して頂く上でも強力なツールになると考えられます。

特長

本製品はUC-win/Roadのプラグインとして動作します。
土石流シミュレータ「Kanako」のエンジンを参考に下記の機能を備えております。


河川の自動計算

土石流シミュレータ(Kanako)のモデル作成において土石流が流れ込む河川の入力を行う必要がありますが、UC-win/Roadの地形データから最適な河川形状を自動計算する機能をサポート。これまで行っていたモデル作成がほぼ自動で行えます。


▲UC-win/Roadの地形データから河川形状を取得


高速描画に対応

高速描画により、雨や車の走行シミュレーションと並行してシミュレーションの実行が可能です。


▲描画の高速化によるシミュレーションの効率化


河川形状のキーボード入力

河川形状のキーボード入力が可能です。ペースト機能にも対応しており、資料の情報をペーストすることも可能です。度分秒の入力にも対応しています。


▲キーボード操作での河川形状の編集が可能


音の表現機能の追加

土石流シミュレーションに合わせて音の再生が行えます。形式はwavファイルに対応しております。音を効果的に利用することで、よりリアルなシミュレーションが行えます。


▲設定画面で選択した音が流れます


エクスポート機能

UC-win/Roadの地形データを利用し簡単なクリック操作で解析領域の取得が可能です。本来は手作業で行う地形データ入力を自動化し手間と時間を大幅に削減できます。


可視化機能

土石流シミュレータで解析した結果をUC-win/Roadを用いて可視化ができます。土石流の流れや影響範囲を視覚的かつリアルに理解する事が可能となり、強力なプレゼンテーションツールとしてご利用いただけます。


▲土石流の設定から可視化を行うまでの流れ


▲データのエクスポート

▲データの可視化


▲UC-win/Roadからの解析範囲の取得

▲観測点・堰堤の追加


▲描画オプション


▲土石流解析結果の可視化(左:コンタも表示、右:土石流の近接表現)

UC-1 土石流シミュレーション

概要

本製品は、京都大学大学院農学研究科で開発された『土石流シミュレータ(Kanako)』をソルバーとして、弊社にて別途、プリ部およびポスト部を用意し、一連の処理で土石流解析を行うことができるプログラムです。

特長

土石流の被害予測や砂防堰堤の施設効果を考慮する場合には、土石流の発生・流動域である急勾配地(1次元領域)だけでなく、人家などの保全対象が多く存在して土石流の氾濫・堆積が生じる緩勾配扇状地(2次元領域)での計算が不可欠となります。本シミュレーションのソルバーとして採用する『土石流シミュレータ(Kanako)』は、結合モデルを採用しています。このモデルでは、急勾配領域を1次元モデルで、緩勾配領域を2次元モデルで計算し、領域の境界である谷出口ではそれぞれの領域の計算結果が相互に影響することで、1次元領域から2次元領域までを統合的に計算することが可能となっています。
下図は、『土石流シミュレータ(Kanako)』の解析結果画面ですが、本シミュレーションにおいても解析結果が視覚的に確認できるようなポスト表示を用意しています。


▲Kanakoによる2次元地形画面(水深表示)


解析した結果につきましては、以下の項目が視覚的に確認できるようにしています。

  1. 水面・河床形状
  2. 流動深
  3. 堆積厚
  4. 観測点のハイドログラフ

▲メイン画面

▲1次元領域


▲2次元領域

▲流入ハイドログラフ


▲流動深の解析結果


降雨強度とUC-win/Roadの地形情報を用いたハイドログラフの自動計算

高速描画により、雨や車の走行シミュレーションと並行してシミュレーションの実行が可能です。流量の計算には、流出解析の手法として一般的な「Kinematic Wave法」を用います。流域を分割して単純なモデルに置き換え、各区間の流出量を単位時間ごとに計算します。当然、上流側からの流出が有る場合、それも含めて計算します。それにより、流域の端部における時系列の流量が求まるため、これをハイドログラフとして入力します。


▲ハイドログラフの自動生成イメージ

▲Kinematic Wave法の概念図


LandXMLデータのインポート

BIM/CIMにおいても利活用が推進されているLandXMLファイルのインポートに対応。これにより、各種の検討や設計の場面で多く利用されているLandXML形式の地形による土石流シミュレーションが可能です。


▲LandXMLインポートによる活用イメージ


砂防堰堤の設計・3DCADとのデータ連携

本製品で入力した堰堤に関する諸条件を基に「砂防堰堤の設計・3DCAD」用のデータにエクスポートが可能です。これにより、「砂防堰堤の設計・3DCAD」における入力を簡略化することができ、よりスムーズな設計ができるようになります。また、エクスポート時に入力されていた諸条件を「砂防堰堤の設計・3DCAD」において変更した場合、本製品の「構造物(砂防堰堤)の詳細設定」画面にてインポートすることで、堰堤の高さ等の諸条件を更新することも可能です。


▲UC-1土石流シミュレーション/砂防堰堤の設計・3DCAD連携イメージ

適用基準及び参考文献

  • 和田孝志,里深好文,水山高久:土石流の1次元・2次元シミュレーションモデルの結合,砂防学会誌,Vol.61,No.2, p.36-40,2008.
  • 中谷加奈,里深好文,水山高久:GUIを実装した土石流一次元シミュレータ開発,砂防学会誌,Vol.61,No.2, p.41-46,2008.
  • 中谷加奈,和田孝志,里深好文,水山高久:GUIを実装した汎用土石流シミュレータ開発,第4回土砂災害に関するシンポジウム論文集,p.149-154,2008.
  • 里深好文,水山高久:砂防ダムが設置された領域における土石流の流動・堆積に関する数値計算,砂防学会誌,Vol.58,No.1,p.14-19,2005.

※ 2021年4月からの消費税総額表示義務化に伴い、価格表記を「税抜」から「税込」へ移行いたします。

製品価格

本体価格

価格は税込表示です

UC-win/Road本体 製品価格はこちら

■本体価格

製品名

価格

UC-win/Road 土石流シミュレーションプラグイン・オプション Ver.3 ¥369,600(税抜 ¥336,000)

■フローティングライセンス価格

本体価格の40%を追加いただくことで、誰でも、どこでも、どのPCでも製品の利用が可能となります。

製品名

価格

UC-win/Road 土石流シミュレーションプラグイン・オプション Ver.3 ¥147,840(税抜 ¥134,400)

>>ライセンス形態についての詳細はこちら

サブスクリプションサービス 契約価格


サブスクリプションサービス 契約価格

■サポート内容
・バージョンアップ無償提供  ・電話問合せテクニカルサポート
・問合せサポート(電子メール、FAX)  ・ダウンロードサービス  ・保守情報配信サービス  

※ライセンス管理コスト削減、製品ご利用形態ニーズ多様化への対応を充実させることを目的として、従来の保守・サポート形態からより便利な、「サブスクリプションサービス」へ順次移行いたします(2016年4月1日~)。

価格は税込表示です

対象製品 初年度 1年
サブスクリプション
(UC-win/Road 土石流シミュレーションプラグイン・オプション Ver.3)
無償 ¥147,840(税抜 ¥134,400)
サブスクリプション
(UC-win/Road 土石流シミュレーションプラグイン・オプション Ver.3 フローティング)
¥206,976(税抜 ¥188,160)

レンタルライセンス/レンタルフローティングライセンス価格


■レンタルライセンス:短期間での利用により、低廉な価格でのライセンス利用が可能

■レンタルフローティングライセンス:ライセンスの認証をWeb経由で受ければ、誰でも、どこでも、どのPCでも製品の利用が可能

■レンタルアクセス:既に購入済みの製品の利用ライセンス数を増やす事が可能です。事前契約により、レンタルライセンス期間(1ヵ月~3ヵ月)の単位で自動的にライセンスが付与されます。利用実績に応じて後日請求いたします。事前申込価格として、レンタルライセンス価格の15%引きとなります。ユーザ情報ページにてお申込みいただけます。

※サービス強化、利便性向上を図る目的で「レンタルライセンス/レンタルフローティングライセンス」を2007年9月3日より提供を開始しました。

※レンタルライセンス/レンタルフローティングライセンス開始後の期間変更は出来ません。期間延長の場合は再申込となります。

レンタルライセンス/レンタルフローティングライセンス

価格は税込表示です

■レンタルライセンス

対象製品 2ヶ月 3ヶ月 6ヶ月
UC-win/Road 土石流シミュレーション プラグイン・オプション Ver.3 ¥166,320 ¥195,888 ¥240,240

■レンタルフローティングライセンス

対象製品 2ヶ月 3ヶ月 6ヶ月
UC-win/Road 土石流シミュレーション プラグイン・オプション Ver.3 ¥277,200 ¥328,944 ¥406,560

バージョンアップ開発履歴


バージョンアップ開発履歴

■バージョンアップ、リビジョンアップ(無償保守)の主な内容を一覧にしています。
旧版改訂、リバイバル版リリース時などの場合にご参考ください。

 UC-win/Road 土石流シミュレーション プラグイン・オプション Ver.3
バージョン リリース日 バージョンアップ内容
3.0.0 20/10/20
  1. 土石流シミュレーションにおけるハイドログラフの自動計算対応のため、流域の設定に対応
  2. プラグインにおける二次元領域の格子点数を200×200から300×300に拡張
 UC-1 土石流シミュレーション Ver.2
バージョン リリース日 バージョンアップ内容
2.0.0 20/10/20
  1. 降雨強度とRoadの地形情報からハイドログラフの自動計算に対応
  2. LandXMLの読み込みに対応
  3. 砂防堰堤の設計・3DCADとのデータ連携に対応。
  4. 川幅の一括設定に対応
  5. 固定床および移動床の座標値設定に対応
  6. プラグインにおける二次元領域の格子点数を200×200から300×300に拡張

動作環境


動作環境

OS Windows 10 / 11 (推奨 64bitOS)
CPU OSのシステム要件を満たし、問題なく動作する環境
必要メモリ(OSも含む) OSのシステム要件を満たし、問題なく動作する環境
必要ディスク容量 1GB以上 (推奨 4GB以上)
※UC-win/Road本体とは別の本プラグインのインストールのみに必要な領域。
ビデオカード NVIDIA® GeForce GTX560以上、ビデオメモリ 1GB以上、OpenGL3.1以上
(推奨 GeForce GTX670、Quadro 4000以上、ビデオメモリ 2GB以上、OpenGL4以上)
>> Video Card情報
ディスプレイ(画面解像度) 1024x768以上 (推奨1920×1080以上)
入力データ拡張子 DFP、DAT
備考 <プラグイン>UC-win/Road

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画面サンプル

▲LandXML地形データのインポート

▲トンネル交差部

▲杭基礎問題

▲トンネル問題

▲堤体内の浸透検討

▲集水井の検討

▲応力ベクトル図

▲変形図

▲変位図

▲境界条件

▲最大ひずみ応力

▲切断面コンタ図

▲ポテンシャル図

▲間隙水圧

▲流速ベクトル

▲ベクトル図

▲材料特性の入力ダイアログ (浸透流解析)

▲等値面

▲等値面

▲飽和度

▲z方向動水勾配

▲レポート出力(GeoFEAS)

▲レポート出力(VGFlow)

Q&A(製品評価や導入の際に役立つQ&Aです)

何ができるのか?

3次元汎用解析ツールとして、2次元モデルから3次元立体フレームモデルまで作成可能です。
また、板要素を使用したFEMモデルも作成可能で、部材は線形要素から非線形要素まで、荷重も静的荷重から動的荷重まで対応可能となります。

どのような計算に活用できる?

橋梁の静的解析や動的解析、河川構造物の耐震計算や水道施設の耐震診断、建築構造物の計算に活用できます。
また、他社にない機能としまして弊社のUC-1設計シリーズの橋台・橋脚・基礎・震度と連携して、保耐法の計算データから動的解析が可能なデータを自動生成可能です。

報告書として成果に活用可能?

もちろん可能です。ただし対象を桁橋や直線橋などに限定していませんので、出せるものは計算書レベルの出力となります。
Excelへのカット&ペーストが可能ですので報告書のひな形へ貼り付けながら結果をとりまとめることが可能です。

どのような基準に対応している?

橋梁設計で使用される道路橋示方書のH14年版、H24年版、H29年版に対応しています。
また、断面照査ではコンクリート標準示方書の限界状態設計法にも対応しており、構造物の照査まで可能です。

どのグレードを購入すればよい?

線形解析、静的解析メインの方はLite版、フレーム解析で非線形解析、動的解析まで必要な方はadvanced版、非線形のFEM解析が必要な方はultimate版をご購入下さい。

入力について不明な場合は?

製品ヘルプもしくはHPに電子マニュアルに製品詳細と操作法を準備しております。その他、定期的に開催される有償セミナーでは静的解析モデル、動的解析モデル、FEMモデルの3つのモデル化の講習が受講でき講師と質疑応答も可能です。また有償となりますが、計算モデルを作成する解析支援サービスもあり年間100件を超える実績がございます。
解析支援サービス:https://www.forum8.co.jp/product/ucwin/ES/ESkaiseki.htm


 >> サポートページ Engineer's Studio® Q&A集

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