3D・CGコンテンツ事業を展開するゲーム開発グループによる本連載では、
同社のゲームコンテンツ関連技術とUC-win/RoadのVR技術とのコラボレーションによる新たな展開から、
クリエイター陣による企画・制作のノウハウまで、様々な内容を紹介していきます。
スイート千鳥エンジンエディターバージョンアップ、
CollisionSample、iOS版動画機能のリリース
スイート千鳥エンジンでは、専用エディターの提供を行っています。今回新たにリリースするカスタマイズ機能により、スイート千鳥エンジンエディターの既存機能を独自に拡張してアプリに盛り込むことができるようになりました。
これによって、エディター上で作成したシーンに時間経過に伴う処理を加えたり、テクスチャをクリックしたときに色を変えるなどのインタラクションな機能を加えたりすることができるなど、アプリの表現をエディターのツリービューでビジュアルで確認しながら、より便利にできるようになります。
さらに、オブジェクトの子孫要素として新たにコリジョンを追加できるようになり、モデルが重力の影響で落下し、モデル同士の衝突時の物理シミュレーションを再生できるようになります。
スイート千鳥エンジンエディターで作成したり読み込んだりしたシーン内の各要素に対し、新しく継承したクラスを生成するための枠組みを作成できます。
エディター内のプロジェクトツリー上で、オブジェクト(シーン内の各要素)を右クリックすると「カスタマイズ」メニュー項目が表示されるので、メニュー実行でプロジェクトの出力先等を指定するだけで、簡単にクラス生成用のプロジェクトが作成されます。
生成されたプロジェクトには、中身が空の関数が用意されているので、実現したい内容を記述してビルドすることによってdllを作成できアプリで利用できます。
シーン内のカスタマイズできる要素は以下の通りです。
エディター内のプロジェクトツリー上で、オブジェクト(シーン内の各要素)を右クリックすると「追加」-「コリジョン」メニュー項目が表示されるので、クリックするとオブジェクトにコリジョンが追加されます。さらに、コリジョンの右クリックメニューで、コリジョンの形状をボックス、スフィア、カプセルから選択できます。
コリジョンのプロパティリストでは、コリジョンの配置や重力の有無、コリジョン状態(STATIC、KINEMATIC、DYNAMICのいずれか)などを設定できます。また、任意の位置からの力を加えたり、トルクを設定してモデルを回転させたりできます。
また、プレイモードでは、コリジョンを追加したモデルの落下や衝突といった物理シミュレーションを再生することができるようになります。
スイート千鳥エンジンの最新バージョンでは、サンプルプロジェクトとしてCollisionSampleを追加しました。CollisionSampleは、コリジョン機能を試すことができるサンプルプロジェクトです。モデルにコリジョンを追加し、重力の有無を変更できます。さらに、コリジョン状態を変更することで、モデル同士が衝突した際の挙動について物理シミュレーションを再生できます。
コリジョンメッシュの大きさや向き、色などを変更できます。
また、画面をクリックすると白い線(レイ)が表示されます。カプセルコリジョンがクリックされると、モデルに対する当たり判定が検出され、炎のパーティクルエフェクトが再生されます。
(Up&Coming '24 新年号掲載)
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