「無限の宇宙に無数の自分!?マルチバース映画特集」
ここ数年、ハリウッドを中心にマルチバースの概念を取り入れたSF 映画が増えています。劇場の予告やテレビのCM 等で一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。仮想空間を表す「メタバース」やメタバースと現実世界をつなぐ「インターバース」など「○○バース」という言葉が溢れる中でマルチバース映画を知り、来たるバース飽和時代に備えましょう!
マルチバースとは、ユニバース(Uni+verse:単一の宇宙=我々が生きている宇宙)と対をなす概念であり、マルチバースはMulti+verse:複数の宇宙という意味を持ちます。元々は理論物理学から生まれた仮説ですが、SF小説などフィクションでも注目されるようになり、今に至ります。
マルチバース最大の特徴は、別の宇宙にもう一人の自分が存在することではないでしょうか。「ドラえもん」のタイムマシン、「バック・トゥ・ザ・フューチャー」のデロリアンのようなタイムトラベルと近い考え方ではありますが、時間だけではなく別の宇宙にもトラベルしているような状態です。
マルチバースの設定が色濃く反映されたドラマが生まれやすいのが特色です。具体的には、
• 別宇宙に入るきっかけの多くは、主人公が遭遇する不慮の事故・事件 • 別宇宙の自分と接触、最初は互いに警戒するも名コンビになっていく • 別宇宙への介入で歴史が変わり、さらに大きな事故・事件が発生する • 別宇宙の歴史の歪みを正すため、従前の状態に戻すか選択を迫られる といったように、マルチバースがキャラクターの成長や葛藤に大きく影響を及ぼします。 また、ビジネス的な側面では「既存IP(知的財産)の再利用が可能」である点が強みです。後述しますが、スパイダーマンやバットマンといった数十年に渡って何度も映画化されている作品は複数の主人公(役者)が生まれることになり、個々の宇宙で物語が展開されることになります。マルチバースによって過去に主人公を演じたベテラン役者が登場する→既に終わったコンテンツが復活できる、といったことが可能なのです。 それではお待たせしました。時間と宇宙を自由に司るマルチバース映画のご紹介です。
といったように、マルチバースがキャラクターの成長や葛藤に大きく影響を及ぼします。 また、ビジネス的な側面では「既存IP(知的財産)の再利用が可能」である点が強みです。後述しますが、スパイダーマンやバットマンといった数十年に渡って何度も映画化されている作品は複数の主人公(役者)が生まれることになり、個々の宇宙で物語が展開されることになります。マルチバースによって過去に主人公を演じたベテラン役者が登場する→既に終わったコンテンツが復活できる、といったことが可能なのです。 それではお待たせしました。時間と宇宙を自由に司るマルチバース映画のご紹介です。
また、ビジネス的な側面では「既存IP(知的財産)の再利用が可能」である点が強みです。後述しますが、スパイダーマンやバットマンといった数十年に渡って何度も映画化されている作品は複数の主人公(役者)が生まれることになり、個々の宇宙で物語が展開されることになります。マルチバースによって過去に主人公を演じたベテラン役者が登場する→既に終わったコンテンツが復活できる、といったことが可能なのです。 それではお待たせしました。時間と宇宙を自由に司るマルチバース映画のご紹介です。
それではお待たせしました。時間と宇宙を自由に司るマルチバース映画のご紹介です。
MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)作品より早くマルチバースの概念を用いたマーベル作品が今作でした。スパイダー+バースということで、様々な宇宙のスパイダーマンがユニバース(1つの宇宙)に集結するお話です。
今作の最大の特徴は、マルチバースという多様な世界観の融合とアニメーション表現との相性を活かし、手書き風・3DCG・白黒・漫画風など様々なタッチで描き分けられたスパイダーマンが縦横無尽に動き回るシーンです。こんなアニメーション、見たことありません。
「スパイダーバース」と同じようにスパイダーマン作品のマルチバースですが、今作は実写作品です。2002年のトビー・マグワイア版、2012年のアンドリュー・ガーフィールド版、そして2017年のトム・ホランド版の3人のスパイダーマンが同じ映画に登場して共に闘うのです。
公開まで3人が登場することはシークレット。深夜最速で鑑賞し初めて3人が登場した時、劇場は拍手と熱狂に包まれました。アニメーションと違い実際の俳優が演じているため、当時は若者だった俳優も中年の顔つきに。同時に私自身も年月を感じ、あの頃の記憶が蘇り思わず涙してしまいました。
マーベルとDCコミックス映画は常に競争関係にあり互いの良い点を吸収して成長しています。マルチバースに関してはマーベル映画が先行して制作されましたが、後発的に作られたのがこちらの作品です。
1989年のマイケル・キートン版、1997年のジョージ・クルーニー版、そして2016年のベン・アフレック版の3人のバットマン(ブルース・ウェイン)が登場します。マーベル作品で既にマルチバースの理解が浸透していると判断したのか、マルチバースの説明は最小限にして主人公フラッシュの苦悩と葛藤に時間を使い、1本の映画としてクオリティの高い作品に仕上がっているのが特徴です。
マーベルでもDCコミックスでもない、オリジナル脚本で描かれるマルチバース映画。
コインランドリーを営む普通の女性が不慮の事件に巻き込まれ巨大な悪を倒すという驚きの設定ではありますが、今作で描かれるのはマルチバースによる人生の可能性の可視化。「あの時こうしていれば…」と人生を振り返り、ifの世界の妄想を膨らませたことがある人にとっては、人生の可能性と分岐点の壮大さにグッと来るでしょう。
マルチバースはヒーローのためにあるのではない、皆に開かれているものだ。今の世界に居ない自分を想像し、あらゆる可能性にチャレンジすることを肯定する映画でもあります。ちなみに、主人公の名前はエヴリン・ワン→Everyone。95回アカデミー賞最多10部門11ノミネート、作品賞ほか7部門を受賞した作品です。
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