| 液体彫刻へ歩み 振り返れば、1957年にビデオスタジオを開設し日本でいち早くビデオによるコマーシャル制作を始めた。
 
 1987年にはデジタルオンデマンドのデジタルスタジオを開設し、この頃には制作したテレビコマーシャルは累計数千本に達していた。
 
 だがコマーシャル制作だけに留まらず、ビデオアートに邁進していくことになる。これがきっかけとなり「デジタル掛軸」のコンセプトが生まれた。1990年には “DIGITAL PLAY” のコンセプトを立ち上げ、デジタルからのプリントアウトを
 絵画として東急文化村アートギャラリーにて作品展を開催した。
 それは「移ろい」という、これまでに無い全く新しいアートのカテゴリーである。
 
 全ての芸術作品は完成と同時に固定化されるのに対して、デジタル掛軸は変化し移ろい続けるという、
 過去の芸術作品には全くなかった表現である。
 プロジェクター技術の進歩と相まってデジタル掛軸がこんにちのプロジェクションマッピングの元祖となり、
 世界では10万人のプレーヤーがプレイして年間1兆円の産業とまで成長している。
 1999年にポップインアラジンプロジェクターにデジタル掛軸がバンドルされたのをきっかけに、月の存在から宇宙全体と対峙していることを捉え「円は割り切れない無限の会場である」と発見した。
 このコンセプトから無限大のプロジェクションマッピングが可能なアプリケーションである
 「ミステリーサークルD-K」を発明した。
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