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等流・不等流の計算・
3DCAD Ver.9

レベル1、1a、2、2a、3の等流・不等流計算

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●新規価格 184,800円(税抜168,000円)

●リリース2021年3月

Ver.9の改定内容

「等流・不等流の計算・3DCAD Ver.9」では、主に以下の機能追加・拡張を行いました。

  1. 不等流測点断面ごとの常流/射流/水位指定機能追加
  2. 任意閉断面のレベル1a平均流速公式対応
  3. 任意開断面の複数の計算範囲に対応
  4. H-Q式流下能力の集計条件拡張

不等流測点断面ごとの常流/射流/水位指定機能追加

従来は、不等流の計算条件として「常流」、「射流」、「混合」の選択を用意していました。混合は、常流として計算して収束しなかった範囲を射流として計算する機能です。常流、射流の範囲を指定して計算するには、計算区間を分けて、それぞれの区間に対して計算条件を指定する必要がありました。

Ver.9では、計算条件に「任意」の選択を追加しました。この機能は、測点断面ごとに、「常流」、「射流」、「水位直接指定」、「限界水位」、「等流水位」を設定します。この機能により、1つの計算区間で流れの種類が異なる水位を計算することができるようになりました。


図1 不等流計算条件設定画面
図2 不等流計算条件設定画面

任意閉断面のレベル1a平均流速公式対応

Ver.9では、任意閉断面に対して平均流速公式レベル1aの選択を可能にしました。これにより、任意閉断面を構成する線分要素ごとに、異なる粗度係数の設定が可能です。流れによる潤辺長とその粗度係数に応じた合成粗度係数を計算し、平均流速公式に適用します。


図3 任意閉断面のレベル1a粗度係数入力画面
図4 任意閉断面のレベル1a計算結果画面

任意開断面の複数の計算範囲

任意開断面に対して、複数の計算範囲を設定することを可能にしました。同じ断面で、流れの範囲を変えて検討することができます。

任意開断面は、全断面に共通の計算範囲ケースごとに、計算範囲を定義することができます。計算範囲は、流れが発生する左端と右端のX座標と、この範囲から水が溢れない限界の水位(水位の上限)からの追加高を指定することができます。追加高を設定することにより、水位の上限を超えた計算も可能になりますので、与えた流量に対してどの程度水位が超えるかを確認することができます。

計算範囲ケースは、等流計算、不等流計算とも有効です。2つ以上の計算範囲ケースを定義した場合は、任意開断面に対して、等流の計算条件に計算範囲ケースの選択が追加されます。不等流では、計算ケースの測点断面ごとに計算範囲ケースの選択が追加されます。等流計算による水理特性は、計算範囲ケースごとに計算します。


図5 任意開断面計算範囲設定画面

H-Q式流下能力の集計条件拡張

不等流計算結果からH-Q式を作成する際に、従来は常流結果のみ、または射流結果のみを使って集計していました。限界水位等、計算式が異なる結果は常流水位や射流水位と相関性がないとして、H-Q式の集計からは除外していました。しかし、常流や射流として収束しなかった場合に、限界水位や等流水位を近似解として扱いたいケースも考えられます。Ver.9では、H-Q式の集計に「限界水位を考慮する」、「等流水位を考慮する」等の選択を追加して、必要に応じて設定できるように対応しました。


(Up&Coming '21 春の号掲載)

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