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 サポートトピックス・ UC-win/Road

「デジタル田園都市国家構想の実現に向けた活用例」

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現在、政府が推進するデジタル田園都市国家構想※について、その構築を支援するUC-win/Roadの機能や活用例を紹介します。

オープンデータを使用して、デジタルガーデンシティを構築し、地域の実情に応じたデジタルツインの可視化、シミュレーションを可能とします。ここでは、プラットフォームとなるデータ作成の流れの一例を説明します。

※デジタル田園都市国家実現へのアプローチ ~7つの類型(https://www.forum8.co.jp/product/gardencity.htm)


地形の取得(地理院タイル)

UC-win/Roadでの地形生成は様々な方法がありますが、その中でも、「地理院タイルの読み込み」による地形取得は、直接、地図を見ながら範囲を選択することができます。また、航空写真を貼った状態の地形を生成することが可能です。

メニュー「ファイル」-「新規プロジェクト」-「地理院タイルの読み込み」で「地理院タイル範囲設定」画面を開き、ズームレベルやウィンドウのサイズにより取得範囲を設定、画像を「シームレス写真」にして読み込みます。表示されている画像より高解像度にしたい場合は、「追加設定」タブの「ズームレベルオフセット」の値を増やします。


図1 地理院タイル範囲設定画面

標高情報と地理院タイルの画像がダウンロードされ、地形が生成されます。


図2 地理院タイルから地形を生成した状態

都市モデルの配置(PLATEAU:CityGML)

UC-win/Road ver.16では、国土交通省が整備する3D都市モデルプロジェクト PLATEAU(プラトー)のデータフォーマットCityGML形式モデルを直接読むことができます。

メニュー「ファイル」-「インポート」-「CityGMLの読み込み」で対象範囲のCityGMLファイルを選択し、インポートすると、建物モデルが自動的に配置されます。

LOD1モデルは建物形状に高さが与えられた箱状のモデルですが、LOD2モデルは建物の屋根が定義されておりテクスチャが付いた状態で見ることが可能です。


図3 CityGMLインポート画面 図4 CityGMLデータをインポートした状態(手前がLOD2、遠方がLOD1)

配置したモデルを選択して、属性情報を確認することができます。

メニュー「編集」-「属性表示を開始」でCityGMLモデルをクリックすると、そのモデルに含まれる属性情報が表示されます。


図5 CityGML属性確認モード

図6 CityGML属性画面

建物モデルを配置し、道路を作成すると、まちの基本構成ができます。線路や駅、駐車場などを設定して、交通や物流のシミュレーションが可能となります。


図7 PLATEAUモデルと道路交通流を組合せた例

建築物モデルに洪水や津波の浸水予測情報が含まれている場合は、浸水深や継続時間等の情報を閲覧することができます。


図8 PLATEAUモデル属性の浸水予測情報の例


地物のダウンロード(OpenStreetMapデータ)

PLATEAUのほか、OpenStreetMap(OSM)のデータについて、自由に範囲を定義してダウンロードし、建物や森林を配置することができます。

メニュー「編集」-「地物のダウンロード」で範囲を指定し、ダウンロードします。


図9 OSMデータを読み込むためのゾーンを指定
図10 OSMの建物データを読み込んだ例
図11 OSMの建物データを読み込んだ例

また、PLATEAUやOSMでは建物情報が無い地域の場合、国土地理院の基盤地図情報から建物モデルをShapefile形式に変換して読み込むことが可能です。


環境アセスメント

UC-win/Roadのリアルタイムシミュレーション機能を活用し、簡易アセスメントが可能です。緑視率、日照障害、反射光の予測について、評価を行うことができます。ここでは、PLATEAU建物モデルを基に、日照計算を行います。例えば、次の図のような立地の建物の場合、夏至の頃であれば15時からの1時間を除いて日照障害はありませんが、冬至の頃には周囲の建築物の影になる時間のほうが多いことがわかります。


図12 日照計算:夏至の例

図13 日照計算:冬至の例

3Dハザードマップ

UC-win/Roadでは各種ハザードマップの3Dでの可視化が可能です。PLATEAUやOSMの建物モデルを配置して、津波や浸水の浸水深等の予測を可視化することで、建造物との高さの関係や浸水の速度を把握することができ、防災や避難計画に活用することができます。


図14 OSMの建物データを読み込んだ範囲に津波シミュレーションを可視化した例

人流データ読み込み

現在、携帯電話会社や地図情報会社、IT企業、自治体、公共機関などから様々な形で提供されている人流データについて、UC-win/Roadではマイクロシミュレーションプレーヤー機能により、データを読み込んで可視化することができます。CSVまたはXML形式に対応し、データの内容により人の移動や滞在状況を把握して、交通整備やマーケティング、観光客の流動、避難計画の検討など、幅広い展開が可能となります。


図15 人流データを読み込んだ例を可視化した例

(Up&Coming '22 盛夏号掲載)

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