New Products & Service FEM解析

Engineer's Studio® Ver.11

3次元積層プレート・ケーブルの動的非線形解析

電子納品
IFC

●新規価格

Ultimate:2,310,000円(税抜2,100,000円)
Ultimate(前川モデル除く):1,540,000円(税抜1,400,000円)
Ultimate(ケーブル要素除く):1,760,000円(税抜1,600,000円)
Advanced:1,100,000円(税抜1,000,000円)
Lite:572,000円(税抜520,000円)
Base:385,000円(税抜350,000円)


●リリース2023年7月

Engineer's Studio®活用セミナー
日時 : 2023年11月21日(火) 9:30~16:30
会場 : 東京本社・各会場(TV会議)/オンライン
参加費 : ¥19,800(税抜¥18,000)

概要

Engineer's Studio® Ver 11.0.0では下記の機能を追加しました。
・平板要素のリメッシュ機能
・固有値解析と粘性減衰の合理化

平板要素のリメッシュ機能

平板要素のリメッシュは、平板要素の要素分割を何度でもやり直すことが可能な機能です。従来は、一旦破棄してから再度メッシュ要素を配置する必要がありました。

最初に、図1のようにCAD的な線分をモデル空間に配置し、次に図2のように平板要素の面を定義します。最後に分割サイズや形の種類を指定して自動分割させます。その結果が図3です。

モデル空間に配置されたCAD的な線分や面の定義はデータとして保存されていますので、図4のように各線分を延長したり、分割する要素の形を四角形から三角形に指定することで(図5、図6)、簡単に自動分割をやり直すことができます。

図1 CAD的な線分

図2 平板の領域定義

図3 自動分割後

図4 CAD線の修正

図5 再度領域定義

図6 再自動分割

固有値解析と粘性減衰の合理化

道路橋の動的解析はレベル2 地震動のタイプI とタイプII、橋軸方向と橋軸直角方向、地盤種別毎の地震波が3 波形あるので、合計12 個のランを計算します。従来は、固有値解析も12 回実施していましたが、本版では固有値解析と粘性減衰の設定を合理化し(図7)、固有値解析の実行回数を2 回までに減らすことが可能になりました(図8)。

合理化の方法は図7 のように、固有値解析を行う「固有値モデル」とRayleigh 減衰などの粘性減衰を設定する「減衰モデル」を定義し、ランには減衰モデルを設定することです。この結果、計算時間の短縮とレポート出力の印刷枚数低減に効果があります。


図7 固有値解析と粘性減衰の合理化

図8 固有値解析の実行回数低減

最後に

本版では、平板要素の再メッシュ機能が導入されました。従来は、平板要素(メッシュ要素)を直接入力する必要がありました。単純な形であれば、この入力はそれほど面倒ではありませんが、形が複雑になると、煩雑な入力操作になっていました。そのためにメッシュ要素を自動分割するジェネレーター機能がありましたが、1度自動分割した後は変更できませんでした。

今回はメッシュ要素の外枠と開口部を認識させるために、3次元CADの操作に類似した様々な機能が導入されています。CAD の経験が少ない場合でも、便利なCADツールを容易に使いこなせます。目的のメッシュ要素になるまで、何度でもCADデータの編集と再メッシュを繰り返すことができます。線状に支点を置く機能も、再メッシュされた平板要素を対象として新たに導入されました。

さらに、プリ処理の概念も導入されました。プリ処理することで、最終的なプリミティブ(有限要素)を確定します。従来の入力モデルには、入力データ自体とプリ処理後のデータの 2つの状態が含まれていました。プリ処理の概念が曖昧なまま隠匿されていたので、効率のよい新機能の開発に支障が発生していました。

本版は、平板要素のメッシュ分割の生産性を大幅に向上させると同時に、今後予定している使いやすくて便利な新機能の提供を容易にするしっかりとした基盤になります。どうぞご期待ください。



(Up&Coming '23 盛夏号掲載)

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