土地改良「水路工」に特化したU型開水路計算・図面作成プログラム
初版リリース:2013.12.27/最新Ver.リリース:2024.06.28
「開水路の設計・3D配筋」は、設計基準として土地改良「水路工」に示される開水路の設計手法を参考にして、安定計算及び許容応力度法,限界状態設計法による断面設計から、図面作成までを一貫して行うことができるプログラムです。
水路工に掲載されている荷重組み合わせに対応し、地震時についてはレベル1(中規模)地震動、レベル2(大規模)地震動に対する検討を行うことが可能です。
作用荷重
設計に考慮する外力として、自重,慣性力,載荷荷重,雪荷重,土圧,浮力,水圧をサポートしています。プログラムで対応していない荷重については、任意荷重として集中荷重,分布荷重,モーメント荷重で入力することができます。土圧については、試行くさび法,クーロン式,物部・岡部式,二点折れ切土土圧,任意土圧(土圧強度分布,土圧係数),静止土圧の中から選択可能です。
入力
「初期入力」画面において、形状,材料,部材,荷重や、考え方の設計条件パラメータを入力するだけで、土地改良「水路工」に準拠した一般的な条件の設計を簡単に行うことができます。
側壁・底版は、各々使用部材として鉄筋コンクリート、無筋コンクリートとしての設計を行うことが可能です。
荷重組合せ画面では、設定済みの荷重・水位・土砂・土圧等を荷重ケースとして組み合わせます。
この荷重組合せの初期設定は、初期入力画面で入力された情報をもとに、自動的に土地改良「水路工」に準拠した一般的な設定が行われます。この時設定された組合せ設定は、後で変更することも可能です。計算上の荷重の組み合わせは、最大10ケースまで設定することができます。
基準値入力画面にて、基準類等で定められた値や基本的な設計の考え方をあらかじめ入力しておくことにより、毎回入力する煩わしさを解消しました。
このあらかじめ設定された基準値データは、土地改良「水路工」に準拠した一般的な値を設定しています。またその値は、自由に変更することも可能です。
その際変更された基準値画面のデータは、基準値ファイルとして個別に保存することができます。さらに、複数ユーザで基準値を共有する際や物件毎に同じ基準値を適用する時に使用し、共有データとして設定することで基準値の共有が可能になります。
基準値ファイルは弊社製品擁壁の設計・3D配筋と共通のデータを用いることが可能です。
照査内容
部材設計の荷重の考慮方法として、次の方法から選択できます。
(1)全荷重を考慮
軸線外に外れる荷重を、図のように集中荷重として考慮します。
(2)軸線内(底版の地盤反力:フレーム計算)
軸線内に存在する荷重のみを考慮し、底版設計時の地盤反力はフレーム荷重から算出します。
(3)軸線内(底版の地盤反力:安定計算結果)
軸線内に存在する荷重のみ考慮しますが、地盤反力は安定計算結果を採用します。
(4)軸線内(側壁、底版の荷重条件は同一)
「側壁設計モデル」と「底版設計モデル」を同じものとして扱い、側壁底版の各照査を同じ荷重条件で行うことができます。
(5)必要地盤反力の算出、表示
▲全荷重を考慮
▲軸線内の荷重のみ考慮
部材設計は、「側壁設計モデル」と「底版設計モデル」の2つのモデルにて行いますが、上記選択において(1),(2),(3)を選択した場合、これらのモデルは土圧や土砂等の扱いが異なります。例えば(1),(3)の場合には、底版設計モデルにおける地盤反力は安定計算で算出した地盤反力を考慮しますので、荷重条件は安定計算時と同じものを考慮する必要があります。それに対して側壁設計モデルにおける地盤反力は、部材軸線内にて個別に算出した値を用いますため、両モデルの荷重条件が異なることとなります。
(4)を選択した場合は、「側壁設計モデル」と「底版設計モデル」を同じものとして扱い、側壁底版の各照査を同じ荷重条件で行うことができます。
結果表示
安定計算及び部材設計における照査結果を、項目毎に一覧形式で表示できます。照査結果が許容値を満足していない時は項目内を赤色で表示しますので、結果を画面上にて一目で確認することが可能です。
U型構造解析におけるモデル、荷重、結果を画面上で表示・確認することもできます。
計算の過程や照査結果は、もちろん計算書として出力することも可能です。出力可能な計算書は、計算結果を一覧表の形式で出力・確認することができる結果一覧表示、計算過程などの詳細な結果を出力できる結果詳細表示の2種類を用意しています。
図面作成
図面作成機能として、配筋図の作成はもちろんのこと、他にも開口部,水抜穴や一般図を表示でき、図形のレイアウトも自動的に行います。
また、図面の出力方法としては、図面印刷のほかに、SXF出力,DWG・DXF出力,JWW・JWC出力に対応しています。
3D配筋シミュレーション機能
3D配筋自動生成、表示機能に対応しています。
構造物内の鉄筋(主鉄筋、配力鉄筋、組立鉄筋など)を実際の鉄筋径や折曲げなどを3次元で表示します。また、マウス操作にて視点変更・拡大・縮小表示が任意にでき、鉄筋毎の色設定を行うことも可能です。生成された3D配筋は、3D配筋CAD形式,3DS形式,Allplan/IFC形式でのエクスポートが可能です。
農林水産省農村振興局 | 農林水産省農村振興局、土地改良事業計画設計基準 設計「水路工」基準書・技術書(平成13年2月) 農林水産省農村振興局整備部設計課、土地改良事業計画設計基準 及び運用・解説 設計「水路工」基準・基準の運用・基準及び運用の解説(平成26年3月) |
設計基準 | 農業土木学会、土地改良事業計画設計基準設計「農道」基準書・技術書(平成17年3月) (社)土木学会、[2007年制定]コンクリート標準示方書 設計編(平成20年3月) |
(社)日本道路協会 道路土工 |
(社)日本道路協会、道路土工 擁壁工指針(平成11年3月) (社)日本道路協会、道路土工 擁壁工指針(平成24年7月) |
(社)日本道路協会 | (社)日本道路協会、道路橋示方書・同解説 IV下部構造編(平成14年3月) (社)日本道路協会、道路橋示方書・同解説 IV下部構造編(平成24年3月) (社)日本道路協会、道路橋示方書・同解説 V耐震設計編(平成14年3月) |
BIM/CIM基準要領 | 国土交通省 3次元モデル成果物作成要領(案) 令和3年3月 |
※2021年4月からの消費税総額表示義務化に伴い、価格表記を「税抜」から「税込」へ移行いたします。
本体価格
価格は税込表示です
■本体価格
製品名 | 価格 |
---|---|
開水路の設計・3D配筋 Ver.10 | ¥159,500(税抜¥145,000) |
■フローティングライセンス価格
本体価格の40%を追加いただくことで、誰でも、どこでも、どのPCでも製品の利用が可能となります。
製品名 | 価格 |
---|---|
開水路の設計・3D配筋 Ver.10 | ¥63,800(税抜¥58,000) |
サブスクリプションサービス 契約価格
■サポート内容
・バージョンアップ無償提供 ・電話問合せテクニカルサポート
・問合せサポート(電子メール、FAX) ・ダウンロードサービス ・保守情報配信サービス
※ライセンス管理コスト削減、製品ご利用形態ニーズ多様化への対応を充実させることを目的として、従来の保守・サポート形態からより便利な、「サブスクリプションサービス」へ順次移行いたします(2016年4月1日~)。
価格は税込表示です
対象製品 | 初年度 | 1年 |
---|---|---|
開水路の設計・3D配筋 Ver.10 サブスクリプション | 無償 | ¥63,800(税抜¥58,000) |
開水路の設計・3D配筋 Ver.10 サブスクリプションフローティング | ¥89,320(税抜¥81,200) |
■レンタルライセンス:短期間での利用により、低廉な価格でのライセンス利用が可能
■レンタルフローティングライセンス:ライセンスの認証をWeb経由で受ければ、誰でも、どこでも、どのPCでも製品の利用が可能
■レンタルアクセス:既に購入済みの製品の利用ライセンス数を増やす事が可能です。事前契約により、レンタルライセンス期間(1ヵ月~3ヵ月)の単位で自動的にライセンスが付与されます。利用実績に応じて後日請求いたします。事前申込価格として、レンタルライセンス価格の15%引きとなります。ユーザ情報ページにてお申込みいただけます。
※サービス強化、利便性向上を図る目的で「レンタルライセンス/レンタルフローティングライセンス」を2007年9月3日より提供を開始しました。
※レンタルライセンス/レンタルフローティングライセンス開始後の期間変更は出来ません。期間延長の場合は再申込となります。
レンタルライセンス/レンタルフローティングライセンス
価格は税込表示です
■レンタルライセンス
対象製品 | 2ヶ月 | 3ヶ月 | 6ヶ月 |
---|---|---|---|
開水路の設計・3D配筋 Ver.10 | ¥71,775 | ¥84,535 | ¥103,675 |
■レンタルフローティングライセンス
対象製品 | 2ヶ月 | 3ヶ月 | 6ヶ月 |
---|---|---|---|
開水路の設計・3D配筋 Ver.10 | ¥119,625 | ¥141,955 | ¥175,450 |
製品名 | アカデミー価格 |
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開水路の設計・3D配筋 Ver.10 | ¥127,600(税抜¥116,000) |
バージョンアップ開発履歴
■バージョンアップ、リビジョンアップ(無償保守)の主な内容を一覧にしています。
旧版改訂、リバイバル版リリース時などの場合にご参考ください。
開水路の設計・3D配筋 Ver.10 | ||
バージョン | リリース日 | 主なバージョンアップ内容 |
10.0.0 | 24/06/28 |
|
動作環境
OS | Windows 10 / 11 | |
CPU | Intel Coreシリーズおよび完全互換のあるCPU | |
必要メモリ(OSも含む) | OSのシステム要件を満たし、問題なく動作する環境 | |
必要ディスク容量 | 32bit版:約500MB以上(推奨約600MB以上) 64bit版:約800MB以上(推奨約900MB以上) |
|
ディスプレイ(画面解像度) | 1024×768以上 | |
入力データ拡張子 | F4O | |
ファイル出力 | HTML F8出力編集ツール対応:TXT、HTM、 PPF、DOC、 DOCX、XLSX、XLS、PDF、 JTD、JTDC |
製品購入/お問い合わせ窓口
■FORUM8 オーダーページで購入
製品購入 - オーダーページ にて、バージョンアップ・新規製品・各種サービスの御見積作成・申込・決済ができます。
クレジット利用や、分割払いシステムでの購入も可能です。
ご質問は、バージョンアップセンタ(vc@forum8.co.jp)までお気軽にお問い合わせ下さい。
農林水産省農村振興局、土地改良事業計画設計基準設計「水路工」基準書・技術書(平成13年2月)を参考に開発されています。
土圧の考え方として、試行くさび法, クーロン式,物部・岡部式,任意土圧入力(土圧強度分布,土圧係数),静止土圧の土圧算出式で検討可能です。
初期入力画面を初回確定する際に「水路工P.336に準拠した荷重組合せを生成しますか」とメッセージが表示されますので、「はい」を選択してください。
左フーチング先端では左側水位から算出した水圧を用い、右フーチング端では右側水位から算出した水圧を用いて直線変化として算出しています。
軸線位置を照査位置に指定することはできませんが、モーメントシフトにて軸線位置のモーメントで照査することができます。
「考え方」-「部材設計」画面の「共通」において、「側壁のモーメントシフト」や「底版のモーメントシフト」を「シフトする」と設定している場合に断面力の移動を行います。
モーメントシフトでは、部材厚の1/2分シフトしますので、この場合は軸線位置のモーメントで照査することになります。
側壁設計時と底版設計時の作用荷重が異なる場合があるため、フレーム計算時には側壁設計モデルと底版設計モデルの2つのモデルを用いて計算を行っています。
側壁設計モデルと底版設計モデルでは、土圧や土砂等の扱いが異なります。
詳しくは、下記ヘルプをご参照ください。
・計算理論及び照査の方法-部材設計-計算モデル
交互配筋を前提にはしていませんが、1段目と2段目に同じかぶりを設定することで、鉄筋量算出上は設定可能と考えます。
但し、配筋図に反映することはできませんのでご注意ください。
本プログラムにおけるシングル、ダブルは以下の扱いとなっています。
シングル・・・側壁から底版まで同じ鉄筋を採用する場合。計算方法は常に単鉄筋。
ダブル・・・側壁と底版で異なる配筋を行なうことが可能。計算方法は、単鉄筋,複鉄筋から選択可能。
そのため、側壁と底版において、シングル,ダブルの設定は連動しています。
側壁と底版で異なる配筋を行なう場合は、ダブルを選択し、単鉄筋,複鉄筋の設定でご対応下さい。
鉛直支持力を算出する際の計算式は、土地改良の農道,水路工,ポンプ場に準拠した計算式より選択可能です。
基礎-支持地盤、根入れ地盤の鉛直支持力の照査-「照査基準」で選択してください。
下記を参考にしています。
・土地改良事業計画設計基準及び運用・解説「水路工」(平成26年版)P328~P330
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