パイプラインの計算

土地改良事業計画設計基準及び運用・解説 設計「パイプライン」
(農林水産省農村振興局)に準じたパイプラインの耐震計算プログラム

パイプラインの計算 Ver.4

初版リリース:2010.04.20/最新Ver.リリース:2021.12.10

¥132,000(税抜¥120,000)

プログラム概要

「パイプラインの計算」は、(社)農業土木学会『土地改良施設耐震設計の手引き』 『土地改良事業計画設計基準及び運用・解説 設計「パイプライン」』に準拠した、パイプラインの横断方向(常時)の検討及び耐震計算を行うプログラムです。

▲メイン画面

▲基本条件画面

▲結果詳細項目

関連情報

◆新製品情報
パイプラインの計算 Ver.4(Up&Coming '22 新年号掲載)
◆関連セミナー
上水道・水道管体験セミナー

Ver.4.0.0 改訂内容<2021年 12月 10日リリース>

  • 土地改良事業計画設計基準・設計「パイプライン」(令和3年6月)対応

プログラムの機能と特長

耐震設計

極めて重要度の高い施設A種、重要度の高い施設B種について、レベル1、レベル2地震動を対象とした応答変位法による耐震計算を行うことが可能です。継手構造の場合は、管体応力,継手伸縮量,継手屈曲角の照査を行い、一体構造の場合には管体ひずみの照査を行います。
また、管種として、ダクタイル鋳鉄管、強化プラスチック複合管、塩化ビニル管,ポリエチレン管、ガラス繊維強化ポリエチレン管、鋼管に対応しています。


構造種別 パイプライン
重要度 B種 A種
目標とする構造物の
耐震性能
健全性を損なわない 健全性を損なわない 致命的な損傷を防止する
耐震設計で
考慮する地震動
レベル1 レベル1 レベル2
(タイプII (内陸直下型))
耐震設計法に用いる
設計水平震度及び
水平変位振幅の算定式
地盤変位振幅

地盤変位振幅

地盤変位振幅

耐震設計法 応答変位法 応答変位法 応答変位法
照査項目 ・管体応力、ひずみの照査
・継手伸縮量
・継手屈曲角度
・管体応力、ひずみの照査
・継手伸縮量
・継手屈曲角度
・管体応力、ひずみの照査
・継手伸縮量
・継手屈曲角度

▲重要度区分と耐震性能の適用区分

レベル1,レベル2の地震動による耐震性の照査においては、地震動による影響の他に内圧や自動車荷重等の常時荷重を考慮します。 レベル2地震動に対する軸応力の算出は、「水道施設耐震工法指針・解説 1997年版(日本水道協会)」に記載されている、管と地盤のすべりによる非線形応答を考慮した簡便法により算出することが可能です。また、ダクタイル鋳鉄管の場合には、レベル2地震時の軸応力算出法として、震度IV程度以上の地震時の観測結果から得られた式も選択可能です。

継手構造 一体構造
適用管種 ダクタイル鋳鉄管
強化プラスチック複合管
塩化ビニル管(ゴム輪接合)
ポリエチレン管
ガラス繊維強化ポリエチレン管
鋼管
塩化ビニル管(ゴム輪接合)
ポリエチレン管
ガラス繊維強化ポリエチレン管
照査内容 管体応力照査 継手伸縮量・屈曲角照査 管体ひずみ照査
設計荷重 設計内圧
自動車過重
地震力(L1、L2)
設計内圧
自動車過重
温度変化
不同沈下
地震力(L1、L2)
設計内圧
自動車過重
温度変化
不同沈下
地震力(L1、L2)
備考 ポリエチレン管、ガラス繊維強化ポリエチレン管は継手の照査のみ 塩ビ管はL1のみ

▲適用管種と照査内容

鋼管の場合には、軸ひずみの算出法として、「耐震設計の手引き(H16.3)」または「設計『パイプライン』(H21.3)」から選択する事ができます。
地層データにおいては、埋め戻し土の入力を可能とし、不同沈下量計算時の土の重量,地盤の剛性係数Kg1、Kg2及び地盤の特性値TGの算出時に考慮する事が可能です。
地盤の特性値(固有周期)、速度応答スペクトルは、プログラム内部で自動算出する以外に、直接指定も可能です。

常時設計

とう性管及び不とう性管の横断方向の検討が可能です。

とう性管 ダクタイル鋳鉄管
鋼管
硬質ポリ塩化ビニル管
ポリエチレン管
ガラス繊維強化ポリエチレン管
強化プラスチック複合管
不とう性管 遠心力鉄筋コンクリート管(RC管)
コア式プレストレストコンクリート管(PC管)

布設状態としては、突出形、溝形、逆突出形、矢板施工が可能です。

溝型

矢板施工

突出型

逆突出型

不とう性管の場合には、内外圧合成式により、設計水圧が許容内圧を超えないことを照査します。
とう性管(強化プラスチック複合管以外)の場合には、許容応力度から求まる管厚計算式を変形して許容水圧を算出し、設計水圧と比較する事で判定します。
強化プラスチック複合管の場合は不とう性管と同様、内外圧合成式を用いて照査します。
また、とう性管の場合、たわみ率に関しては、算出されたたわみ率と設計たわみ率を比較する事で照査します。

設計荷重として、土圧のほか、活荷重、上載荷重(宅地荷重、雪荷重)、施工時荷重、管体自重、管内水重、基礎反力、内水圧を考慮します。施工時荷重を指定した場合には、常時と施工時についての照査を行います。

不とう性管 とう性管
構造計算 構造計算 たわみ量計算
常時 施工時 常時 施工時 常時 施工時
土圧 鉛直方向
水平方向
活荷重 鉛直方向      
水平方向      
上載荷重 鉛直方向      
水平方向      
施工時荷重 鉛直方向      
水平方向      
管体自重 鉛直方向
水平方向    
管内水重 鉛直方向      
水平方向        
基礎反力 鉛直方向    
内水圧 全方向        
※ たわみ量計算において考慮されている

鉛直土圧は、とう性管不とう性管のそれぞれの布設状態について、各々に適合した土圧公式(マーストン公式、垂直土圧公式)を適用します。水平土圧は、不とう性管はランキン公式、とう性管はスパングラー公式で算出します。
基礎材の反力係数e' は、5つのパターンから指定可能です。

1 計算により求める
2 たわみ量の計測値より求める

※令和3年度基準の場合は、ヤング係数(短期)Esとなります
3 固化処理土を基礎材に使用する
4 口径が300mm以下
5 直接指定

その他に、浮上がりの検討を行う事ができます。

地震時設計

  • とう性管による管体応力およびひずみ、継手の変位の計算が可能。
  • レベル1、レベル2地震時設計では、継手構造、一体構造の指定が可能。
  • 鉛直土砂重量及び表層地盤の固有周期TG、地盤の剛性係数算出において埋戻し土の土質定数を考慮した設計が可能。
  • 表層地盤の固有周期TG、速度応答スペクトルSvは、任意に指定することが可能。
  • ダクタイル管は、レベル2地震時の軸応力および継手部の軸方向伸縮量を、震度Ⅳ以上の地震時の観測結果から得られた式から算出可能。
  • 管と地盤のすべりによる非線形応答を考慮した簡便計算法による軸応力の算出が可能。
  • 継手構造の場合には、管体応力の照査の有無の指定が可能。

複数管の一括計算

複数管の一括計算が可能です。管の検討方法として、「単独指定」,「複数指定」,「管種選択」が選択でき、その中の「複数指定」と「管種選択」の2種類の計算方法から複数管を検討することができます。

「複数指定」では、パイプラインの管データを管毎に入力し、最大20種類の管のデータを一括で計算を行うことができます。その際に管種の名称や呼び径等は、単独指定と同様に編集することができますので基準値にない管種にて設計することも可能です。

「管種選択」の方法では、管種を「基準値」のリストから指定して一括で計算を行うことができます。リストに表示される項目は、「基準値」画面であらかじめ入力されている管種データを参照します。よって、計算する管種は、一度「基準値」画面に登録する必要がありますが登録された管種内の呼び径データについては、すべて照査対象となるため「複数指定」と異なり一つ一つ管データを入力する手間を省くことができます。

▲基本条件画面

また、指定された土被りについて、どの管種のどの管厚で満足するか比較も行うことができますので、管の算定にも役に立てることができます。「管種指定」を選択した場合、計算結果は、管種×呼び径×土被り数となります。また、「基準値」画面で入力した管データについては、デフォルトとして保存することができ、次回起動時以降においても初期値として読み込むことが可能です。

複数管の計算書については、土被りの複数指定と同様に呼び径や土被り毎の結果を一覧表で確認することができます。一覧表では、下図のように管種毎に縦方向を呼び径,横方向を土被りとした結果を表示します。

▲基準値画面

▲複数計算書結果

グラフ表示

計算結果を数値だけではなくグラフ化することが可能です。グラフ表示は、「常時の検討」だけではなく「耐震計算」の結果についても表示することができます。グラフ化される際の横軸は土被りとなりますが、縦軸については検討対象や適用管によって異なります。「常時の検討」の場合は許容水圧となり、「耐震設計」は次のようになります。

●継手構造管路

  1. ダクタイル鋳鉄管,塩化ビニル管,強化プラスチック管 管体応力(N/mm2),継手伸縮量(mm),屈曲角(°)
  2. ポリエチレン管,ガラス繊維強化ポリエチレン管 継手伸縮量(mm),屈曲角(°)

●一体構造管路

  1. ダクタイル鋳鉄管,塩化ビニル管,ポリエチレン管,ガラス繊維強化ポリエチレン管,強化プラスチック管,ひずみ(%)

このように結果をグラフ化することで、複数の土被りに対する結果を一目で確認することができます。

▲管厚グラフ表示

その他の特徴

  • 管体データは、基準値として自由に追加、削除が可能です。基準値データは、設計データとは個別に保存が可能なので、他のユーザ様と基準値を共有する事も可能です。
  • 結果一覧計算書においては、設計条件と計算結果を表形式にて一目で確認することが可能です。

適用基準及び参考文献

設計計算 農林水産省農村振興局、土地改良事業計画設計基準及び運用・解説 設計「パイプライン」 令和3年6月
農林水産省農村振興局、(社)農業土木学会、土地改良事業計画設計基準及び運用・解説 設計 「パイプライン」 平成21年3月
農林水産省農村振興局、(社)農業土木学会、土地改良基準施設 耐震設計の手引き 平成16年3月
(社)日本水道協会、水道施設耐震工法指針・解説1997年版 平成9年3月
(社)日本水道協会、水道排水用ポリエチレン管・継手に関する調査報告書 平成10年9月

※2021年4月からの消費税総額表示義務化に伴い、価格表記を「税抜」から「税込」へ移行いたします。

製品価格

本体価格

価格は税込表示です

■本体価格

製品名 価格
パイプラインの計算 Ver.4 ¥132,000(税抜¥120,000)

■フローティングライセンス価格

本体価格の40%を追加いただくことで、誰でも、どこでも、どのPCでも製品の利用が可能となります。

製品名 価格
パイプラインの計算 Ver.4 ¥52,800(税抜¥48,000)

>>ライセンス形態についての詳細はこちら

サブスクリプションサービス 契約価格


サブスクリプションサービス 契約価格

■サポート内容
・バージョンアップ無償提供  ・電話問合せテクニカルサポート
・問合せサポート(電子メール、FAX)  ・ダウンロードサービス  ・保守情報配信サービス  

※ライセンス管理コスト削減、製品ご利用形態ニーズ多様化への対応を充実させることを目的として、従来の保守・サポート形態からより便利な、「サブスクリプションサービス」へ順次移行いたします(2016年4月1日~)。

価格は税込表示です

対象製品 初年度 1年
パイプラインの計算 Ver.4 サブスクリプション 無償 ¥52,800(税抜¥48,000)
パイプラインの計算 Ver.4 サブスクリプションフローティング ¥73,920(税抜¥67,200)

フォーラムエイト・ポイント・バンク(FPB) 交換ポイント


フォーラムエイト・ポイント・バンク(FPB) 交換ポイント

フォーラムエイト・ポイント・バンク(FPB)」は、ご購入時に購入金額に応じたポイントを登録ユーザ情報のポイントバンクに加算し、次回以降の購入時にポイントに応じた割引または、随時特別景品に交換するユーザ向けの優待サービスです。

製品名 交換ポイント数
パイプラインの計算 Ver.4 72,000ポイント

レンタルライセンス/レンタルフローティングライセンス価格


■レンタルライセンス:短期間での利用により、低廉な価格でのライセンス利用が可能

■レンタルフローティングライセンス:ライセンスの認証をWeb経由で受ければ、誰でも、どこでも、どのPCでも製品の利用が可能

■レンタルアクセス:既に購入済みの製品の利用ライセンス数を増やす事が可能です。事前契約により、レンタルライセンス期間(1ヵ月~3ヵ月)の単位で自動的にライセンスが付与されます。利用実績に応じて後日請求いたします。事前申込価格として、レンタルライセンス価格の15%引きとなります。ユーザ情報ページにてお申込みいただけます。

※サービス強化、利便性向上を図る目的で「レンタルライセンス/レンタルフローティングライセンス」を2007年9月3日より提供を開始しました。

※レンタルライセンス/レンタルフローティングライセンス開始後の期間変更は出来ません。期間延長の場合は再申込となります。

レンタルライセンス/レンタルフローティングライセンス

価格は税込表示です

■レンタルライセンス

対象製品 2ヶ月 3ヶ月 6ヶ月
パイプラインの計算 Ver.4 ¥59,400 ¥69,960 ¥85,800

■レンタルフローティングライセンス

対象製品 2ヶ月 3ヶ月 6ヶ月
パイプラインの計算 Ver.4 ¥99,000 ¥117,480 ¥145,200
      

アカデミー価格


教育機関の関係者、研究者、学生などの教育目的のご利用に向けて、アカデミーライセンスを提供しています。

アカデミー価格

製品名 アカデミー価格
パイプラインの計算 Ver.4 ¥105,600(税抜¥96,000)

バージョンアップ開発履歴


バージョンアップ開発履歴

■バージョンアップ、リビジョンアップ(無償保守)の主な内容を一覧にしています。
旧版改訂、リバイバル版リリース時などの場合にご参考ください。

パイプラインの計算
バージョン リリース日 主なバージョンアップ内容
4.0.0 21/12/10
  • 土地改良事業計画設計基準・設計「パイプライン」(令和3年6月)対応

動作環境


動作環境

OS Windows 10 / 11
CPU Intel Coreシリーズおよび完全互換のあるCPU
必要メモリ(OSも含む) OSのシステム要件を満たし、問題なく動作する環境
必要ディスク容量 約100MB以上
ディスプレイ(画面解像度) 800×600以上(推奨1024×768以上)
入力データ拡張子 F6P
ファイル出力 HTML
F8出力編集ツール対応:TXT、HTM、 PPF、DOC、 DOCX、XLSX、XLS、PDF、 JTD、JTDC

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画面サンプル

▲メイン画面

▲設計条件

▲基本条件画面

▲考え方

▲基準値

▲基準値から選択

▲地盤画面

▲結果詳細項目

▲結果一覧計算書

1.適用範囲、制限条件

対応管種は?

横断方向の設計(常時設計)では、以下の管種に対応しています。

  • 不とう性管
    遠心力鉄筋コンクリート管(RC管)
    コア式プレストレストコンクリート管(PC管)

  • とう性管
    ダクタイル鋳鉄管
    鋼管
    塩化ビニル管
    ポリエチレン管
    強化プラスチック管
    ガラス繊維強化ポリエチレン管(R3年度選択時)

耐震設計では、以下の管種に対応しています。

  • 継手構造
    ダクタイル鋳鉄管
    強化プラスチック管
    塩化ビニル管 ゴム輪接合
    ポリエチレン管 (継手伸縮量,屈曲角の照査のみ)
    ガラス繊維強化ポリエチレン管(継手伸縮量,屈曲角の照査のみ)(R3年度選択時)

  • 一体構造
    鋼管
    塩化ビニル管 接着接合 (レベル1地震時のみ)
    ポリエチレン管
    ガラス繊維強化ポリエチレン管(R3年度選択時)
横断方向の検討において、計算可能な布設状態は?

溝型、突出形、逆突出形、矢板施工に対応しています。

任意の管種で検討可能か

任意の管種に加えて、管種毎に呼び径毎のデータも追加可能です。追加後に基本条件画面で選択できます。

耐震計算において、速度応答スペクトルSvを変更する事はできるか

速度応答スペクトルは、グラフからの読み取りおよび直接指定の2つの方法が選択できます。

液状化の判定は可能か

平成14年道路橋示方書に記載の方法でレベル1地震時、レベル2地震時の液状化判定FLおよび低減係数DEの算出が可能です。

横断方向の設計で、施工時の検討は可能か

「荷重・係数」画面で施工時荷重の有無が指定でき、施工時荷重を指定の場合は常時および施工時の検討が可能です。


 >> サポートページ パイプラインの計算 Q&A集

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