ピルビスワーク実践講座
連載 第4回
動けるからだを造るピルビスワーク
「パフォーマンス力を上げるメカノレセプター」
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立花みどり
フォーラムエイトでは、毎週水曜日の17時からピルビスワークアウトレッスンを開催しています。
座り仕事で関節が硬くなる一方で、ストレッチの習慣が作り辛い方は、日常生活で体にかかる負荷が強い傾向になるので、疲れの回復と動きやすい体造りとしてオススメしたいレッスンです。
筋力低下やストレスで起こる悪姿勢、関節の不具合、腰痛、肩こり膝の痛みを予防改善するために考案されたピルビスワークアウトはストレッチと全身持久力を高める有酸素運動を組み合わせた運動プログラムです。
運動は、健康や目的に取り組む意識で出せる成果、効果の現れ方が変わりますので、定期的に運動の成果を確認する事も大事ですが、効果を高めるために、ゲーム性や競技性を取り入れる事でも運動の効果は飛躍的に高くなります。
そこでフォーラムエイトでは、年に1回コンペが開催され、審査員により優勝者が選ばれます。
コンペの予選会では柔軟性と姿勢の維持の審査、本選では筋持久力と俊敏性などより高度な身体能力が必要とされる種目が実施されます。
週1回のレッスンを年間通じて継続されている方々は柔軟性、筋力、筋持久力、俊敏性とトータルの身体能力が高く、ストレッチやトレーニング時の姿勢も美しく維持され審査員も感心するほどのパフォーマンスを発揮され、運動の習慣化による効果が表れた結果となりました。
パフォーマンス力を高めるメカニズムは、まず硬直した足裏の筋肉を緩める事から始めます。足裏にはメカノレセプターと言う感覚器があり、足裏が受けた刺激を脳に伝える働きをします。例えば、足裏がデコボコした床を踏んだり、足裏が斜めになっている刺激を脳に伝えると、脳は前庭覚や三半規管と共に、自身の体が傾きを修正しながら頭を上に維持して体が安定するように全身の関節や筋肉をコントロールします。
脳からの神経伝達を受けた体の関節や筋肉にも固有受容器と言うセンサーの働きをする感覚器があります。このセンサーは日常の関節や筋肉の動きを記憶して再現する働きなので、日常に体を動かしてない方は、脳から受けた指示に体が反応しない「思った通りに動けない」と言う現象が起こりやすくなります。
これは「体が硬くなった」「筋力が落ちた」と言う感想にもなりますが、年齢に関係なく老化が始まったという現実を受けて頂き「思った通りに動ける体造り」のために、足裏のマッサージに続いて、ピルビスワークの骨盤矯正ストレッチを行います。これは脳と体をつなぐ神経の伝達を活性化するための、骨盤と背骨を連動させて行うストレッチです。
このストレッチの習慣で、手足の先々まで気持ち良く伸ばせるようになり、レッスン後半の全身運動の効果をより高くします。
後半に行う、自重負荷を利用した全身運動は、新陳代謝の低下による肥満や高血圧、心臓にかかる負担を軽減させ、さらに筋肉中の老廃物・血液・リンパ液を関節や筋肉が動くポンプ作用を利用して流します。
良い姿勢や動作は体液の流れが良い体を造り、毛細血管からの酸素と栄養の吸収が良くなるので、生活習慣にすることで、痛みの少ない体や様々な疾患の予防になります。
ピルビスワークストレッチと全身有酸素運動を組み合わせたピルビスワークアウトレッスンは、柔軟性・筋力・持久力をバランス良く上達させ呼吸筋を強化して、思考やメンタルの向上にまで効果が期待できます。
現在、毎週水曜日に全国の支社と繋げて行われているオンラインレッスンですが、年1回のコンペの度に、皆さまの上達ぶりに嬉しい驚きと興奮を感じています。
今後は、柔軟性ストレッチ力向上プログラムとして、開脚にもチャレンジして頂き、人気のあるゴルフのプレーにも役立つ柔軟性と瞬発力が付くストレッチプログラムや今流行りのダンスパフォーマンスの振り付けにもチャレンジして頂く企画も準備しています。
柔軟性や持久力が上達しやすいこの夏にピルビスワークアウトレッスンでお待ちしています!
(Up&Coming '22 盛夏号掲載)
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