平江路
平江路は、運河と平行した1.6kmの遊歩道。中国での再開発では古いものを壊して全く新しいものを建設することが多いが、この地区は昔ながらの街並みを残しつつ、一階には、カフェ、レストラン、雑貨屋、土産物屋がリノベーションにより連坦しており、心地よい雰囲気を醸し出している【図10】。ちょっと脇の路地に入り込むのも楽しい【図11】。
2009年、平江路は中国歴史文化名街に指定された。中国歴史文化名街は、中国全土を対象として、
- 歴史的に重要な影響を与えたり、重要な歴史的事件が起きたりした場所であること
- 文化的特徴も豊かで、現在まで伝承されていること
- 文物や旧跡、歴史的遺構が残されており、一定の規模で伝統的な町並や歴史的景観が良好に保存されていること
- 当該街区が繁栄した当時の社会的機能や経済・文化面での活力を維持していること
などを選定規準として、北京市の国子監街、山西省平遥県の南大街、黒竜江省ハルビン市の中央大街、蘇州市の平江路、安徽省黄山市の屯渓老街、福建省福州市の三坊七巷、山東省青島市の八大関、山東省青州市の昭徳古街、海南省海口市の騎楼老街、チベット自治区ラサ市の八廓街の10街区が選ばれた。
CAADRIA2017の会場となった、西安交通—リバプール大学は、蘇州中心部から13kmほど離れた、蘇州工業園区にある。正式には、中国-シンガポール蘇州工業園区と呼ばれ、1994年、蘇州市政府とシンガポール政府関係企業との合弁で開発が始まった。ここは20年前には街はほぼなかった。朝夕は、市内と郊外と行き交う自動車の渋滞解消が課題であろう。
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