TT-43は、長さ15.9m、幅2.75mの範囲内に、「6tf+13tf+12tf+12tf=43tf」の集中荷重を考慮したものです。ここでは、幅員が8.5m(=主載荷幅5.5m+従載荷幅3m)で支間長が80m未満の橋の主桁を設計する場合を想定します。この場合に旧道示に規定される活荷重は以下のとおりです。
- TT-43を橋軸方向に1台、幅員方向に2台
- TT-43の前後に主載荷荷重として等分布荷重「p=0.35tf/m2」(支間長が80m未満)を考慮
- TT-43の左右に線荷重「P=5tf/m」を考慮
- TT-43の左右に従載荷荷重としてpの1/2を考慮
これを活荷重に入力する場合は以下のように考えます。
- は、4組の集中荷重で構成する連行荷重
- は、p2荷重の荷重強度
- は、1個の集中荷重で構成する連行荷重
- は、連行荷重の横に分布荷重を与えることができないので17個の集中荷重に置換
上記a~dの数値を準備します。従来単位系をSI単位系に変換するためにg=9.80665(m/s2)を用います。aとcは別々の連行荷重として与えます。これにより、各着目点でaの厳しい結果とcの厳しい結果が合計されます。
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前輪から順番に集中荷重をT1、T2、T3、T4とすると、幅員方向に2組あるので、下記のようになります。これを活荷重領域「TT-43」に入力します。
T1 = 6 * g * 2 = 117.680(kN)
T2 = 13 * g * 2 = 254.973(kN)
T3 = 12 * g * 2 = 235.360(kN)
T4 = 12 * g * 2 = 235.360(kN)
- p2荷重強度をSI単位に換算します。
p2 = 0.35 * g = 3.430(kN/m2)
- 下記を活荷重領域「half-P」に入力します。
large_P = 5 * 3 * 1/2 * g = 73.550(kN)
- 長さ15.9m、幅2.75mの範囲内に0.35tf/m2の1/2を17個の集中荷重に分解するので、以下のようになります。
small_p = 15.9 * 3 * 0.35 * 1/2 * g / 17 = 4.815(kN)
以上の準備より、ナビゲーション「荷重|活荷重の定義」に入力します。下記2つを定義します(図1)。
・活荷重領域「TT-43」
・活荷重領域「half-P」
図2のように設定します。
主載荷荷重の幅に等分布荷重p2が載荷されます(連行荷重の前後)。従載荷荷重の幅に等分布荷重p2の1/2が載荷されます(図3)。
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図2 活荷重領域「TT-43」の基本タブ |
図3 「TT-43」の幅員データタブ |
等分布荷重p2の値を入力します(図4)。
上記の(a)と(d)を入力します(図5)。
上記の(c)を設定するために赤枠部分のように入力します(図6)。
上記の(c)を設定します(図7)。
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図6 活荷重領域「hale-P」の基本タブ |
図7 「hale-P」の連行荷重タブ |
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