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   ホーム > セミナーフェア > セミナーレポート > フォーラムエイト デザインフェスティバル 2015-3Days+Eve > 11月20(金) Day3
 フォーラムエイト デザインフェスティバル 2015-3Days+Eve
●日時:2015年11月17日(Eve)、18〜20日 ●開催地:品川インターシティ ホール/フォーラムエイト東京本社 (Up&Coming 2016年1月号)

11月17日(火) Eve  11月18日(水) Day1  11月19日(木) Day2  11月20日(金) Day3



国土強靭化を支える多様なアプローチと広範な最新技術

<設計・解析・耐震セッション>午前の部は、初代(元)国土強靭化担当大臣で衆議院議員の古屋圭司氏による基調講演「国土強靭化・地方創生の動向と今後の展望」でスタート。まず、「国土強靭化」の考え方や地域による対応のあり方を概説。その上で「国土強靭化基本計画」において設定された12の個別施策分野のうち、平時と有事共に威力を発揮する具体策として明記されたメタンハイドレート、リニア中央新幹線およびCLT(直交集成板)について概説。さらに国土強靭化に向けた具体例として、
  1. 平時と有事の両用設計(街角情報ステーション、津波避難シェルター、命を守る防風林および海からの災害医療の提供)
  2. 全国の道路、橋梁および港湾の総点検
  3. 国際競争力の強化による日本経済の強靭化
  4. 民間の参画による国土強靭化施策
  5. 森林資源の活用による国土の強靭化(前述のCLT関連施策を中心とする)
  6. 企業の本社機能の地方移転促進
― といった項目を挙げ、それらの狙いや意図、関連施策などについて説明しました。

■元初代国土強靱化担当大臣 衆議院議員 古屋 圭司 氏

午後の部の最初は、ジェイアール東日本コンサルタンツ株式会社取締役会長、東日本旅客鉄道株式会社顧問、早稲田大学客員教授の石橋忠良氏が「メンテナンスからの情報が構造物の長寿命化を可能とする」と題して特別講演。明治時代以降に建設され、今日なお使われているJR在来線の鉄道橋やトンネルなど複数の鉄道構造物を列挙。それらの経年と、時代を反映して使われている鋼材やレンガ、コンクリートなど各種材料に触れながら、変状の原因はそれらよりもむしろ施工時の管理や建設時の技術的な問題が大きいとの見方を提示。それを受けて、検査に関する基準の変遷に触れます。その上で、近年問題になっているコンクリート片の剥落に焦点を当てその原因、既設構造物への補修や新設構造物の品質向上策を整理。さらにアルカリ骨材反応、塩害、凍害などによる損傷と各種補修対策、地震災害と対策などに言及。これらを基に、1)維持管理におけるトラブルの情報から設計・施工の技術基準などを速やかに変更する必要、2)多くの変状構造物を扱い続けると見るだけで原因や対策が判断可能、3)建設年の施工方法や設計基準からその時代の欠点を想定可能 ― と位置づけ。したがって、設計から維持管理までの情報の連携が構造物の長寿命化に重要と説きます。

■ ジェイアール東日本コンサルタンツ 取締役会長
  東日本旅客鉄道(株)顧問、早稲田大学 客員教授 石橋 忠良 氏

続いて「VR技術を援用した走行型計測車両によるトンネルマネジメント」と題し、パシフィックコンサルタンツ株式会社事業統括本部品質・技術統括センター技師長主席研究員の安田亨氏が特別講演。初めにICT(情報通信技術)とそれによるインフラ維持管理の現状を概説。次いで、山岳トンネルを例にトンネル施工法の歴史的変遷に触れた後、トンネルの各種変状現象を例示する一方、トンネル維持管理における課題を踏まえ、効率的な点検手法へのニーズを述べます。その上で、そうした背景から開発された走行型計測技術(MIMM-R)の概念や開発の経緯を紹介。さらにMIMM-Rの、1)高精度な地形測量、2)トンネルレーザ計測と変形解析、3)トンネル画像計測と損傷度評価、4)トンネルレーダ計測と空洞評価 ― といった4つの計測機能について、実際の計測シーンの動画を交えて説明。これらを受け、トンネルマネジメントのプロセスにMIMM-Rに加えUC-win/Roadの3D・VRなど新技術を応用して開発した各種アセットマネジメント支援システム、それらの利用イメージとメリット、現状の課題を解説。色付き点群による3Dマッピング、それのCIMへの活用を含め今後求められる多様な維持管理技術にも言及しました。

■パシフィックコンサルタンツ株式会社 事業統括本部
  品質・技術統括センター 技師長 主席研究員 安田 亨 氏

同セッション最後は、当社担当者によるプレゼンテーション「WCOMD Studioとフォーラムエイト最新FEMソリューション」。まず、Engineer's Studio®の機能と特徴、改訂の流れ、最新バージョンによる解析事例を紹介。続いてこれと対比する形でUC-win/WCOMDの後継製品「WCOMD Studio」の概要、プリ・ポスト処理などの新機能に触れた後、ベータ版を使いその操作手順をデモ。さらにFEMLEEGやGeoFEASの最新版の特徴にも触れています。

■フォーラムエイト 解析支援チーム 主事 田代 則雄
(執筆:池野隆)

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国土強靭化を支える多様なアプローチと広範な最新技術

国土強靭化を裏方で支える事例や成果を一堂に集めた「ナショナル・レジリエンス・デザインアワード(NaRDA)」は、日ごろ、表に出てくることが少ない構造解析や地盤工学、水工学、防災の分野を対象としたユニークなコンテストだ。

今年は昨年の第1回に引き続き、第2回の開催だ。最優秀の「グランプリ」を受賞したのは、株式会社RATECHによる「レベル2地震動および津波荷重を考慮した耐震性能照査−防潮水門に対する地震動と津波の一連解析−」だった。既設防潮樋門がレベル2地震動で損傷した状態で、津波が来襲した場合を想定した耐震性評価という、極めて現実的な評価を行った。動的解析により、現況と耐震補強対策後の検討結果を比較・検証した事例だ。
準グランプリには、株式会社エーバイシーによる「国土強靭化に資するための下水道施設の合理的な耐震補強設計手法−汚泥濃縮タンクの非線形有限要素解析−」が選ばれた。このほか、各審査員が審査員特別賞を授与した。
(執筆:家入龍太)

  グランプリ
 レベル2地震動および津波荷重を考慮した耐震性能照査
 −防潮水門に対する地震動と津波の一連解析−

 株式会社RATECH
使用プログラム : Engineer's Studio®  
PDF ポスターPDF(517KB)
既設防潮樋門に対して、レベル2地震動および津波荷重を考慮した耐震性能照査を Engineer’s Studio®により実施した。L2地震動により変形(損傷)した状態で津波が来襲した場合の耐震性能照査を検証することを目的とする。ここでは、道路橋示方書に示されたL2-1波形と想定津波高から作成した津波の波形データを外力として、動的解析を実施した。 また、現況と耐震補強対策後の検討結果を比較し、対策効果を検証した。

  準グランプリ 優秀賞
 国土強靭化に資するための下水道施設の合理的な耐震補強設計手法
 −汚泥濃縮タンクの非線形有限要素解析−
 株式会社エーバイシー
使用プログラム : Engineer's Studio®  
PDF ポスターPDF(656KB)
従来、下水道分野における耐震補強設計は、構造物特性係数Csを考慮した線形解析により行われてきた。しかし、このような線形解析による照査では、補強箇所が多くなり、経済性との関係で補強工事ができない事例も見受けられるようになった。本稿では、このような背景を踏まえ、下水道施設のハード対策としての「耐震補強設計」に着目し、国土強靭化に資するための下水道施設の合理的な耐震補強設計について述べる。

  審査員特別賞 
東京都市大学 災害軽減工学研究室 教授
吉川 弘道 氏(審査委員長)
 昭和28年供用の鋼ランガートラス橋の複合非線形解析による現況照査
 −最適な補修・補強方法を経済的かつ合理的に選定することを目指して−
 株式会社土木技研
使用プログラム : Engineer's Studio®  
PDF ポスターPDF(1,080KB)
本橋梁は昭和28年に供用開始されたランガートラス橋(下路式)である。部材の構成は型鋼と鋼板をリベットで接合された部材で製作されている。現況の状態を正確に把握し,最適な補修または補強工法について,経済的かつ合理的に設計を行うための資料作成を目的とし,上部工および下部工を含めた全体系での3次元動的非線形解析を行い,損傷部位の特定および損傷状況の把握を行った。

  審査員特別賞
群馬大学大学院 工学研究科 名誉教授
鵜飼 恵三 氏
 海岸干拓堤防の動的有効応力解析耐震照査
 −海成軟弱土層の地震時剛性低下を考慮して−
 株式会社三祐コンサルタンツ
使用プログラム : 動的有効応力解析 UWLC  
PDF ポスターPDF(1,444KB)
海面干拓堤防の地震時の挙動は、砂質土層の液状化による側方移動や粘性土層の斜面すべりなどにより複合的な変状が想定されるため、二次元有効応力動的解析により把握する必要がある。しかし、動的FEM解析で精度よく変状を予測するには、土質物性値の的確な評価が重要となる。そこで、液状化層および軟弱粘性土層の非線形モデル及びパラメータを的確に設定し耐震性能照査の精度向上を図ったものである。

  審査員特別賞
芝浦工業大学 副学長、工学部土木工学科 都市環境工学研究室 教授
守田優 氏
 RC水槽構造物FEM解析
 −液状化を考慮したレベル2地震動を用いた3次元平板要素モデル時刻歴応答解析事例−
 株式会社ブルドジオテクノ
使用プログラム : 動的有効応力解析 UWLC、Engineer's Studio®  
PDF ポスターPDF(370KB)
農業利用に供するRC造水槽構造物の耐震設計は、主に「土地改良事業設計指針−ファームポンド」などに基づいてレべル1及びレベル2地震に対して耐震性能を照査する。本解析は、液状化を考慮したレベル2地震によるRC造水槽構造物(基礎を含む)への影響を推定するために行った時刻歴応答解析である。一連の地盤から構造物までの解析検討により、地盤および構造物についてレベル2までの耐震照査を統合的に行うことができた。

  ノミネート賞
 地震時の挙動が複雑なPC斜材付π型ラーメン橋における
 動的耐震性能照査

 −斜材を有する3径間連続PC中空ラーメン橋に対するレベル2動的非線形解析照査−
 株式会社ナビ設計

PDF ポスターPDF(729KB)
  使用プログラム : Engineer's Studio®

 台付管における構造検討モデルの妥当性検討
 −円形複合形状に対する梁−バネモデル適用に関する妥当性の検証−
 アーボ株式会社

PDF ポスターPDF(419KB)
  使用プログラム : Engineer's Studio®

 鋼上路式アーチ橋の耐震性能照査と補強対策に対する検討
 −動的解析による全体系としての耐震性能の検証と効果的な補強対策方法を提案−
 若鈴コンサルタンツ株式会社

PDF ポスターPDF(764KB)
  使用プログラム : Engineer's Studio®

 静的載荷試験によるPC単純T桁橋の荷重改善と補修・補強について
 −損傷を受けている橋梁における不具合構造特性とその改善策の提案−
 九州テクノリサーチ株式会社

PDF ポスターPDF(673KB)
  使用プログラム : PC単純桁の設計

 橋梁形式が混在する橋梁に対する新道路橋示方書(H24)を適用した
 耐震性能照査
 −3径間連続RCラーメンT桁橋および6径間連続RC開腹アーチ橋の動的解析事例−
 株式会社修成建設コンサルタント

PDF ポスターPDF(1,041KB)
  使用プログラム : Engineer's Studio®
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深化するCIM対応、多様なソリューションと今後の展開

Day3の品川インターシティ ホール、午後の部後半の<CIMセッション>は、「UC-win/Roadをベースとした3次元CIM開発設計支援システム」と題して株式会社竹中土木生産本部技術部長の平井卓氏が特別講演。まず、表題のシステム開発に至った背景として、自身らが造成事業を多く手がける中で地盤や属性の変化を可視化できるCIMの効果に注目し、その具体化に向けて取り組んできた経緯を整理。依頼主との合意形成を図るためのツール構築を目指した狙いを述べます。次いで当社担当者が、その意図を反映して開発してきた同システムにおける、区画や盛土・切土の作成、区画や道路、変更前の地形状態との差などの土量計算について手順を追って解説。点群を地形パッチとして読み込み重ね合わせる改善機能、DWG/DXFファイルから道路断面や3Dモデルを読み込む機能、UC-win/Roadのモデルを道路や地形、レイヤに分類して描き出す機能にも言及。その上で、同システムを使って実際に区画を作成・編集する作業のデモを行いました。これを受けて平井氏は、CIMの将来像と同システムの活用も含む同社の今後のCIM展開について描きました。
■株式会社竹中土木 生産本部 技術部長 平井 卓 氏と
  UC-win/Roadをベースとした3次元CIM開発設計支援システム

続く特別講演は、株式会社岩崎企画調査部企画開発グループCIM・情報化施工チーム課長代理の真柄毅氏による「事例から見るCIM & VR活用法」。ICTを活用する技術商社として情報化施工、CIMや3Dデータの活用などを支援する自社のプロフィールに触れた後、CIMの浸透状況やそのポイント、建設業界を取り巻く現状、ICTやCIMによる業務効率改善の要求などについて解説。その上で、事前に様々な危険を想定した交通規制の検討、交通シミュレーションを通じた夜間の交通規制の検討、ダンプカーによる土砂運搬のシミュレーションを通じた走行ルートに応じた交通への影響の検討、建設業界でのニーズを視野に作成したVRヒヤリマップ、数十kmに及ぶ大規模CIMデータの作成、CIMと情報化施工の連携、肥培かんがい施設整備事業へのCIM活用など、VRを活用したCIM事例をそこでのCIMデータの作り込みにおけるポイントと併せて紹介。さらに、AR(拡張現実)技術や没入型ヘッドマウントディスプレイ、3Dプリンタなど先進の技術を活用したCIM事例へと話を展開。今後のCIM対応、そこでの教育・トレーニングの重要性を説きました。

■ 株式会社岩崎 企画調査部 企画開発グループ
  CIM・情報化施工チーム 課長代理 真柄 毅 氏

同セッションのクロージングは、当社担当者が「3DCAD Studio®とFORUM8 CIMソリューション」と題してプレゼンテーション。初めに、関西大学を中心としたカイザープロジェクトにおける3D CADエンジン開発への参加、その成果を活用してFORUM8が開発した「3DCAD Studio®」のコンセプト、それによって作成可能なモデリング例、FORUM8の多様なCIMソリューションとの連携について紹介。これを受けて、3D配筋CADから「3DCAD Studio®」へのデータ連携の手順をデモ。さらに、そのシームレス連携機能、CIMツールを使った合意形成手法、今後の開発予定にも触れました。

■フォーラムエイト VR開発グループ グループ長代理 大熊 建保
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実務に即した多様な応用事例洪水シミュレーション構想も紹介

水工セッションの特別公演は、大同大学工学部建築学科土木・環境専攻 准教授 鷲見哲也氏による「水災害リスク解析とまちづくり」で始まりました。同氏は、豪雨による河川などの氾濫解析が、浸水想定区域図やハザードマップの提供など、被災時対応に役立てられてきたことを述べ、人口減少社会が進む中、被災リスクの低い場所に集約して都市をコンパクト化するという考え方を提案。現行の評価方法や、豪雨災害特有の情報整理のための技術的課題、こういったまちづくりへと誘導するための社会的・経済的な方面での課題整理について概説しました。講演後には活発な質疑応答が交わされ、聴講された多くの技術者の方々からの関心が窺われました。

■大同大学工学部 建築学科 土木・環境専攻 准教授 鷲見 哲也 氏

続いて、日本水工設計株式会社 東京支社 下水道一部 河川課 副課長 山田龍男氏が、「xpswmmを用いた2D解析事例」をテーマとして発表。建築デザインにおける雨水流モデル(2Dモデル)の適用事例として、特殊な屋根上の雨水流況をxpswmmの2Dモデルを用いてシミュレーションすることでの試算について紹介しました。また、モデル作成にあたっての設定方法やメッシュサイズの影響等、留意点や課題についても具体的に説明を行いました。

■日本水工設計株式会社 東京支社
  下水道一部 河川課 副課長 山田 龍男 氏

XPソリューションズ社のアジア・太平洋地域責任者であるSudesh Mudaliar氏からは、「氾濫シミュレーションモデル xpswmm2016最新情報、xp2D FV開発予定」と題して、雨水流出解析・氾濫解析ソフトウェアxpswmm2016の新機能を開設。1D/2D統合モデリングにより浸水域の正確な予測が可能となることや、今後開発予定のフレキシブルメッシュ機能を備えた xp2DFV の概要などについて紹介がありました。

■XPswmm社Vice President - Asia Pacific Sudesh Mudaliar 氏

アルファ・インターナショナル・テクノロジー株式会社 代表取締役 今橋正次郎氏は、「下水道管渠施設に付帯する構造物設計」について発表。下水道用現場打ちマンホールの構造計算におけるUC-1シリーズの応用方法を特殊計算例により説明し、マンホールの浮き上がりシミュレーションを動的FEM解析(UWLC)により試算したアニメーションも紹介しました。さらに、既存構造物の補強計算におけるUC-1シリーズの応用方法をボックスカルバートの計算を例として解説。マンホールの設計等を使用して行った事例や、マンホールの設計から骨組データをエクスポートしてFRAME(面内)で荷重を付加した計算事例など、具体的で分かり易い内容となりました。

■アルファ・インターナショナル・テクノロジー株式会社 代表取締役 今橋 正次郎 氏

最後にフォーラムエイト名古屋事務所 所長の犬飼隆義より、「水工シリーズの最新情報と今後の展開」をテーマとしたプレゼンテーションを実施。UC-1水工シリーズ製品および浸透流解析VGFlowの最新情報や機能について説明しました。また、国総研が研究開発を行った都市域氾濫解析モデル(NILM2.0)の計算エンジンを使用した洪水シミュレーション計算結果をUC-win/Road取り込むための洪水プラグイン開発構想も紹介。洪水シミュレーションの概要やプラグインの機能について、事例を交えながら解説しました。

■フォーラムエイト 名古屋事務所 所長 犬飼 隆義
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VRと多様なデバイスの連携による新たなビジネスモデルの可能性

第8回国際VRシンポジウムは、第16回 UC-win/Road協議会、第8回国際VRシンポジウム、第1回最先端表技協・最新コンテンツセッション・CRAVA社と共に、アリゾナ州立大学 プリズム研究所/FORUM8 AZ 代表の小林佳宏氏によるオーガナイズのもとで「進撃の最新3Dプロジェクト解説!World16によるサマーワークショップの全貌」を大テーマとした構成により開催。オープニングは小林氏よりWorld16のこれまでの実績、国際VRシンポジウムの軌跡、ワークショップ成果を簡単に紹介し、World16メンバーによる9つの発表が続きました。

最初のプレゼンテーションは、ハーバード大学准教授コスタス・テルジディス氏の「クラウド・パーキングとVRの連携と展望」。法的な規制等がある中、クラウドを利用したシステムは巧く利用すれば人々の快適な生活を実現し社会貢献に結びつくことを説き、個人間でモバイル端末による駐車スペースの取引が可能なクラウドシステム「OrganicParking」の機能と活用方法について、iPhoneアプリでのデモンストレーションを交えて紹介しました。同時に、広告掲載やパートナーシップといったビジネスモデルについても説明。フォーラムエイトで国内事業開発に関する独占開発権を取得し日本語版を提供している本システムの可能性の大きさが伝わる内容となりました。
■ハーバード大学 准教授 コスタス・テルジディス 氏

続いてはピサ大学教授パオロ・フィアマ 氏の「イタリアにおけるBIMとVRの連携」。レクリエーション用車両(キャンピングガー)がもたらすサステナビリティ性(CO2削減)についての研究プロジェクトにUC-win/Roadを活用し、トスカーナ地方でのキャンピングカー推進プロジェクトにおいて、ランドスケープのVRをプレゼンテーションに利用しました。道路沿いの建物にはAllplanで作成したIFCモデルを使用し、この地方ならではの風光明媚な景色の場所に停車した際の車窓からの眺めなど、VRの機能を生かして見え方を確認。BIMとVRの観光業における活用可能性を示しました。
■ピサ大学 教授 パオロ・フィアマ 氏

シェンカル工科デザイン大学 専任講師のルース・ロン氏は、「サーモセンサーをつかった都市・建物のVR利用」 について発表しました。従来サーモセンサーは、住宅の熱効率検出、ヒートアイランド調査などに使用されてきましたが、同氏は音、温度、大気汚染といった「見えない環境」のパラメータを可視化し、VRに取り込んでわかりやすく表すという新しい取り組みに挑戦。具体的には、建物外壁の熱分布写真を撮影し、テクスチャとしてモデルに貼り付けてUC-win/Roadにインポート。VRモデルを使って建物外壁温度の時間による遷移を表現しました。
■シェンカル工科デザイン大学 専任講師 ルース・ロン 氏

バージニア工科大学 視覚芸術学部 クリエイティブ テクノロジー&コンピューティングマネージャーのドン・ソーチョイ 氏は、「ポータブル・レーザースキャンの利用とVR」をテーマとして、立体をスキャンし投影を行う技術について発表。これは、プロジェクタでいくつかのパターンを投影しながらカメラで複数の画像を撮影し、カメラとプロジェクタのアングルをソフトウェアで自動的に計算することで、プロジェクタから物体を見た場合のビュー画像を合成してマッピングを行うもの。これまでにない、プロジェクタ、カメラ、ノートPCのみで容易にセットアップ可能なシステムとして注目を集めました。
■バージニア工科大学 視覚芸術学部 クリエイティブ テクノロジー&
  コンピューティング マネージャー ドン・ソーチョイ 氏

バージニア工科大学 准教授 トマス・タッカー氏は、「3DデータのVRでの利用」を発表し、バージニア州Blacksburgの街の一角の、過去のイメージを再現する試みを紹介しました。これは街の歴史的・文化的な遺産について話し合う目的で実施されたものです。ドローン撮影による写真データからフォトグラメトリーでレンダリングイメージを作成し、実際に撮影した建物の写真からモデル、地形データを構築。カッティングマシーンで土台の地形、3Dプリンタで建物を作成して、ARで樹木を表示し、模型へのプロジェクションマッピングで交通を表現しました。同氏は、自らのプロジェクトで活用しているUC-win/Roadの、画像やスキャンデータを利用した3DVR構築における使いやすさと精度の高さを強調しました。
■バージニア工科大学 准教授 トーマス・タッカー 氏

ジョージア工科大学教授 マシュー・スワート氏は、「ドローンを利用したVR地形作成」と題したプロジェクトを紹介。建物や空間の持つ目的や機能だけでなく、それらがもたらすソーシャリゼーションや心理的な影響に注目して、実際の安全性ではなく「安全に感じられる」という認識を、空間に対して人間がどのようにもつかを調査するにあたって、VRを活用しました。地形の作成には、ドローン(ファントム3)にGoProを装備してパノラマ撮影を行った写真データを利用。また、計画協議において効果的な対面コミュニケーションを行うために必要なデバイスおよび方法についての検証では、タブレットによるAR、ヘッドマウントディスプレイ、投影によるフィジカルコンピューティングなどの比較を行って、関心を集めました。
■ジョージア工科大学 教授 マシュー・スワート 氏

ニュージャージー工科大学 建築デザイン学部 准教授の楢原太郎氏は、「フォトフラメトリーによるVRデータ作成方法」を発表。主にゲーム制作やインタラクション・デザインの教育で使用してきたUNITYを医療分野に展開し、リハビリ目的用ゲームを構築する取り組みを紹介しました。同氏は、集合知の利用によるデザインの民主化を推進すると同時に、人間の知能が今後どのようにコンピュータのインテリジェンスに結びついていくかについても注目。現在フォーラムエイトが業務提携を行い、自主簡易アセス支援サイトとVRを活用するProjectVRとの連携・展開を進めている建築設計クラウドソーシングサイト「Arcbazar」の意義とビジネスモデルについても解説しました。
■ニュージャージー工科大学 建築デザイン学部
  准教授 楢原 太郎 氏

大阪大学大学院工学研究科環境・エネルギー工学専攻 准教授 福田知弘氏は「VR利用の今後」を発表。冒頭ではサマーワークショップギリシャ、台湾デザインワークショップでのVR-Cloud®講義など、最近行われた数々の活動について紹介しました。また、BIMを活用した建築プロジェクトにおけるCFD、VR、ARシミュレーションの取り組みについて、課題と解決方法を説明。CFD解析結果のVRへの重ね合わせや、ヘッドマウントディスプレイによるマーカーレスARを用いた前面道路駐車の確認など、設計段階でのチェックとフィードバックがもたらすメリットについて紹介しました。最後に今後の展開として、CFDをARやVRにダイレクトに取り込むことによる温熱環境シミュレータの研究開発を挙げました。
■大阪大学大学院工学研究科
環境・エネルギー工学専攻 准教授 福田 知弘 氏

World16発表の最後は代表の小林氏が再度登場し、「VRにおけるシナリオの利用と今後の展望」について紹介したのち、メンバーによるテーブルディスカッションが開催されました。それぞれが携わるプロジェクトを背景として、今後の展望や推薦ツール、UC-win/Roadへの要望を提言。UC-win/Roadのもつ豊かな表現力がより容易に最大限活用できるような自動化や連携機能に期待する声が多く聞かれました。

また、今回のアカデミー奨励賞は、マシュー・スワーツ氏、パオロ・フィアマ氏、ルース・ロン氏、福田知弘氏、トマス・タッカー氏の5名に贈呈されました。

■アリゾナ州立大学建築環境デザイン学部 准教授
プリズム研究所 研究員/FORUM8 AZ 代表 小林 佳弘 氏
■テーブルディスカッション



最先端の技術を活用した
コンテンツの創造を目指して


まず、2015年4月フォーラムエイトと株式譲渡契約を締結し、3Dコンテンツ・映像制作事業を展開する株式会社CRAVAより、専務取締役 三上 昌也 氏が「ゲーム空間の構築方法」と題したプレゼンテーションを発表しました。同社の実績として、3Dデータを活用したウォークスルーアプリやゲームコンテンツのRose Online、東北地域でのエンジニア派遣による教育事業、さらに、UC-win/RoadのVRとゲームの世界観を融合したコンテンツの開発事例について紹介。技術を習得しながら発想はそこにとらわれないようにすることが、クリエイティブの構築プロセスとして重要であることを述べました。
■ CRAVA専務取締役 三上 昌也 氏


次に、一般財団法人最先端表現技術推進協会 会長 町田聡氏が、同協会の最新の活動として「文化遺産の3DVRアーカイブプロジェクト」を発表しました。表技協では、最先端の3DVR技術などを活用して、地域の文化遺産の保存や新たな価値の創出による地域活性化に貢献するプロジェクトを推進しており、東京・目黒の円融寺および岩国・錦帯橋へのプロジェクションマッピングや、世界遺産「五箇山合掌造り」の3DVR 化といった事例を紹介。また、VR学会と共同で実施した芝浦工業大学へのプロジェクションマッピング講座をはじめとして、カリキュラムの提供による人材育成への貢献についても触れました。
■一般財団法人最先端表現技術推進協会 会長 町田 聡 氏

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