「下水道基準」に準拠したBOXカルバートの耐震設計プログラム
初版リリース:2002.10.17/最新Ver.リリース:2022.11.30
3DA
CAD統合
3D配筋
電子納品
SXF3.1
IFC
3D PDF
「下水道施設」、「土地改良施設」、「水道施設」に応じた鉄筋コンクリート式1連、2連、3連ボックスカルバートの応答変位法による耐震設計計算、図面作成プログラムです。基礎形式は直接基礎、杭基礎に対応しており、杭基礎は「下水道施設耐震計算例-処理場・ポンプ場編-」(2002年版公益社団法人日本下水道協会)に準じた応答変位法による杭基礎設計を行います。
設計計算部
▲インバート形/開きょ
下水道施設の耐震対策指針と解説-2014年版-対応
2014年5月に公益社団法人 日本下水道協会「下水道施設の耐震対策指針と解説-2014年版-」(以下、耐震対策指針2014)が8年ぶりに改定されました。2014年度版で変更された以下の項目に対応しています。
矩形きょ本体の鉛直断面計算において、耐震対策指針2006年版では、「下水道施設耐震計算例 管路施設編 の計算モデル等を参考にする。」という旨で記載されており、管路施設編の計算例では地盤反力係数について「道路橋示方書・同解説IV下部構造編」の方法で算出されていましたが、2014年版では動的変形係数EDを用いた式が明記されました。「地盤バネ」→「常時」、「地震時」画面の「計算」ボタン押下時は、2014年版、2006年版の基準選択に応じたバネ値を自動セットします。また杭基礎時の支点バネについても、2014年版選択時は従来の静的変形係数α・EoをEDに置き換えて算出します。また、下水道施設での頂版バネ設置が可能です。
▲矩形きょのフレームモデルと地盤反力係数 |
液状化の判定において、耐震対策指針2006では「道路橋示方書・同解説 V耐震設計編」(平成14年版)により行うとし、判定に用いる地震動はレベル2地震動のタイプIIとする旨が記載されていました。また、土質定数の低減係数DEについてレベル1地震動用とレベル2地震動用の設定は、ともにレベル2地震動に対して算出した液状化に対する抵抗率FLを基準に定めるとありました
耐震設計指針2014では、平成24年版の「道路橋示方書・同解説 V耐震設計編」により行うことが明記されました。H24年版ではレベル1地震動に対しても液状化の判定が導入され、判定に用いる地震動は、レベル1地震動用,レベル2地震動用の地盤面の設計水平震度をそれぞれ用いるよう記述されています。また、土質定数の低減係数DEについてレベル1地震動,レベル2地震動それぞれに対して算出した液状化に対する抵抗率FLを基準に定めます。
●判定に用いる地盤面の設計水平震度khgL:L2地震動のタイプII
I 種地盤:khgL=Cz×0.8
II 種地盤:khgL=Cz×0.7
III 種地盤:khgL=Cz×0.6
●判定に用いる地盤面の設計水平震度khgL:L1地震動
I 種地盤:khgL=Cz×0.12
II 種地盤:khgL=Cz×0.15
III 種地盤:khgL=Cz×0.18 Cz:地域別補正係数
FLの範囲 | 地表面からの深度x(m) | 動的せん断強度比R | |||||
R ≦ 0.3 | 0.3 < R | ||||||
FL ≦ 1/3 | 0≦x≦10 | 0 | 1/6 | ||||
10<x≦20 | 1/3 | 1/3 | |||||
1.3 < FL ≦ 2/3 | 0≦x≦10 | 1/3 | 2/3 | ||||
10<x≦20 | 2/3 | 2/3 | |||||
2/3 < FL ≦ 1 | 0≦x≦10 | 2/3 | 1 | ||||
10<x≦20 | 1 | 1 |
その他、繰返し三軸強度比RL計算の砂質土のN1の算定に用いる有効上載圧について、標準貫入試験を行ったときの地表面からの値であることが明記されています。本プログラムでは液状化の判定を行う地表面(完成時の地表面)と標準貫入試験を行った地表面の位置関係を選択し、選択によって必要なデータを入力します。
『下水道施設耐震計算例-管路施設編-2015年版』、同処理場・ポンプ場編(日本下水道協会)へ対応
照査方向 | 部材形状 | 照査項目 | レベル1地震時 | レベル2地震時 |
許容応力度法 | 限界状態設計法 | |||
鉛直方向 | 円形 | 曲げ | 円環断面 | 円環断面 |
せん断 | 等面積の箱型断面/円環断面 | 等面積の箱型断面 | ||
矩形 | 曲げ | 箱型断面 | 箱型断面 | |
せん断 | ||||
水平方向 | 円形 | 曲げ | 矩形断面 | 矩形断面 |
矩形 | せん断 |
操作性
UC-1設計シリーズと同様の統一的なインターフェース、3面図、3Dソリッド表示をサポート。
設計手順に沿った処理モードボタン(入力→計算確認→計算書作成)、ボタンの色で入力済み、未入力が一目で確認可能。
▼活荷重(定型荷重/水平活荷重/任意活荷重) | ||
UC-1道路土工シリーズの「BOXカルバートの設計・3D配筋」は、「道路土工カルバート工指針」、「設計要領第二集 カルバート編」等を参考とし、道路BOXを対象とした一般的な鉄筋コンクリート式1~3連BOXカルバートおよびウイングの設計計算および図面作成を支援するプログラムです。
本製品との機能の違いについては下記のとおりです。
適用基準・機能比較表
BOXカルバートの設計 | BOXカルバートの設計(下水道耐震) | ||
適用基準 | 土工指針 国土交通省 NEXCO 土地改良 |
下水道施設 土地改良施設 水道施設 |
|
適 用 構 造 物 |
構造形式 | 1・2・3連、2層1連 | 1・2・3連 |
基礎形式 | 直接基礎(地盤反力度) 直接基礎(バネ基礎) 杭基礎(*1) |
直接基礎(地盤反力度) 直接基礎(バネ基礎) 杭基礎(*2) |
|
RC構造 | ○ | ○ | |
PC構造 | ─ | 頂底版のみ | |
剛域の考慮 | ○ | ○ | |
埋戻し土の考慮 | ○ | ○ | |
インバート形 | ─ | ○(1連時のみ) | |
ウイング設置 | 常時のみ(単一地盤) | ─ | |
踏掛版設置 | 常時のみ | ─ | |
斜角付き | ○ | ─ | |
門形カルバート | ○ | ─ | |
開きょ | ─ | ○(応答変位法/震度法) | |
荷重 | 死荷重 | 最大10ケース | 最大10ケース |
活荷重 | 最大30ケース | 最大7ケース | |
内空活荷重 | ○ | ─ | |
隔壁への衝突荷重 | ○ | ─ | |
温度荷重、乾燥収縮 | ○ | ○ | |
地 震 時 参 考 文 献 |
レベル1地震時 | ・設計要領第二集カルバート編 ・「共同溝設計指針」、「駐車場設計指針」、「下水道施設の耐震対策指針」 ・下水道施設の耐震対策指針-2014年版-・下水道施設耐震計算例-2015年版- ・土地改良施設 耐震設計の手引き |
・下水道施設の耐震対策指針 ・土地改良施設 耐震設計の手引き ・水道施設耐震工法指針 1997年 ・下水道施設耐震対策指針-2014年版- ・下水道施設耐震計算例-2015年版- |
レベル2地震時 | ・下水道施設の耐震対策指針 ・下水道施設の耐震対策指針-2014年版- ・下水道施設耐震計算例-2015年版- ・土地改良施設 耐震設計の手引き |
・下水道施設の耐震対策指針 ・土地改良施設 耐震設計の手引き ・水道施設耐震工法指針 1997年 ・下水道施設の耐震対策指針-2014年版- ・下水道施設耐震計算例-2015年版- |
|
断 面 方 向 |
常時・レベル1地震時 (許容応力度法) |
・曲げ応力度 ・せん断応力度 ・最小鉄筋量 ・最大鉄筋量 |
・曲げ応力度 ・せん断応力度 ・最小鉄筋量(RC部材) ・最大鉄筋量(RC部材) |
レベル2地震時 (限界状態設計法) |
|||
縦方向の計算 | ・常時 ・下水道施設の耐震対策指針に準じたレベル1、レベル2地震時 |
下水道施設の耐震対策指針に準じたレベル1、レベル2地震時 | |
ウイングの計算 | 常時のみ | ─ | |
図面作成 | ○ | ○ |
(*1):常時、レベル1、レベル2に対応(地震時は地震時検討NEXCOの場合はレベル1のみ対応)
地震時検討での杭基礎は「下水道施設耐震計算例-処理場・ポンプ場編-2015年版 (公社)日本下水道協会」の「4.Ⅱ類 地中埋設線状構造物」の杭基礎での応答変位法による計算例を参照したBOXと杭を一体として解析する方法。常時のみの検討ではBOXと杭を分離して解析する方法。
(*2):常時、レベル1、レベル2に対応
「下水道施設耐震計算例-処理場・ポンプ場編-2015年版 (公社)日本下水道協会」の「4.Ⅱ類 地中埋設線状構造物」の杭基礎での応答変位法による計算例を参照(BOXと杭を分離して解析する方法)
※「BOXカルバートの設計」で設計要領第二集カルバート編(H28.8)を参考としたレベル2地震時照査を行うにはAdvancedライセンスが必要
耐震対策指針 | (公社)日本下水道協会、下水道施設の耐震対策指針と解説-2014年版- 平成26年 5月 (公社)日本下水道協会、下水道施設の耐震対策指針と解説-2006年版- 平成18年 8月 (公社)日本下水道協会、水道施設耐震工法指針 2009年版 I 総論 平成21年 12月 (公社)日本下水道協会、水道施設耐震工法指針 1997年版 平成9年 3月 |
土地改良 | 農業農村工学会、土地改良事業計画設計基準・設計 「水路工」の基準及び運用の解説、技術書 平成26年 3月 (社)農業土木学会、土地改良施設 耐震設計の手引き 平成16年 3月 |
BIM/CIM基準要領 | 国土交通省 3次元モデル成果物作成要領(案) 令和3年3月 |
※2021年4月からの消費税総額表示義務化に伴い、価格表記を「税抜」から「税込」へ移行いたします。
本体価格
価格は税込表示です
■本体価格
製品名 | 価格 |
---|---|
BOXカルバートの設計・3D配筋(下水道耐震) Ver.14 | ¥308,000(税抜¥280,000) |
L2非線形解析オプション | ¥77,000(税抜¥70,000) |
■フローティングライセンス価格
本体価格の40%を追加いただくことで、誰でも、どこでも、どのPCでも製品の利用が可能となります。
製品名 | 価格 |
---|---|
BOXカルバートの設計・3D配筋(下水道耐震) Ver.14 | ¥123,200(税抜¥112,000) |
L2非線形解析オプション | ¥30,800(税抜¥28,000) |
サブスクリプションサービス 契約価格
■サポート内容
・バージョンアップ無償提供 ・電話問合せテクニカルサポート
・問合せサポート(電子メール、FAX) ・ダウンロードサービス ・保守情報配信サービス
※ライセンス管理コスト削減、製品ご利用形態ニーズ多様化への対応を充実させることを目的として、従来の保守・サポート形態からより便利な、「サブスクリプションサービス」へ順次移行いたします(2016年4月1日~)。
価格は税込表示です
対象製品 | 初年度 | 1年 |
---|---|---|
BOXカルバートの設計・3D配筋(下水道耐震) Ver.14 サブスクリプション | 無償 | ¥123,200(税抜¥112,000) |
L2非線形解析オプション サブスクリプション | ¥30,800(税抜¥28,000) | |
BOXカルバートの設計・3D配筋(下水道耐震) Ver.14 サブスクリプションフローティング | ¥172,480(税抜¥156,800) | |
L2非線形解析オプション サブスクリプションフローティング | ¥43,120(税抜¥39,200) |
■レンタルライセンス:短期間での利用により、低廉な価格でのライセンス利用が可能
■レンタルフローティングライセンス:ライセンスの認証をWeb経由で受ければ、誰でも、どこでも、どのPCでも製品の利用が可能
■レンタルアクセス:既に購入済みの製品の利用ライセンス数を増やす事が可能です。事前契約により、レンタルライセンス期間(1ヵ月~3ヵ月)の単位で自動的にライセンスが付与されます。利用実績に応じて後日請求いたします。事前申込価格として、レンタルライセンス価格の15%引きとなります。ユーザ情報ページにてお申込みいただけます。
※サービス強化、利便性向上を図る目的で「レンタルライセンス/レンタルフローティングライセンス」を2007年9月3日より提供を開始しました。
※レンタルライセンス/レンタルフローティングライセンス開始後の期間変更は出来ません。期間延長の場合は再申込となります。
レンタルライセンス/レンタルフローティングライセンス
価格は税込表示です
■レンタルライセンス
対象製品 | 2ヶ月 | 3ヶ月 | 6ヶ月 |
---|---|---|---|
BOXカルバートの設計・3D配筋(下水道耐震) Ver.14 | ¥138,600 | ¥163,240 | ¥200,200 |
L2非線形解析オプション | ¥39,270 | ¥46,200 | ¥56,980 |
■レンタルフローティングライセンス
対象製品 | 2ヶ月 | 3ヶ月 | 6ヶ月 |
---|---|---|---|
BOXカルバートの設計・3D配筋(下水道耐震) Ver.14 | ¥231,000 | ¥274,120 | ¥338,800 |
L2非線形解析オプション | ¥66,220 | ¥78,540 | ¥97,020 |
製品名 | アカデミー価格 |
---|---|
BOXカルバートの設計・3D配筋(下水道耐震) Ver.14 | ¥246,400(税抜¥224,000) |
L2非線形解析オプション | ¥61,600(税抜¥56,000) |
バージョンアップ開発履歴
■バージョンアップ、リビジョンアップ(無償保守)の主な内容を一覧にしています。
旧版改訂、リバイバル版リリース時などの場合にご参考ください。
BOXカルバートの設計・3D配筋(下水道耐震) Ver.14 | ||
バージョン | リリース日 | 主なバージョンアップ内容 |
14.0.0 | 22/11/30 |
|
動作環境
OS | Windows 10 / 11 |
---|---|
CPU | Intel Coreシリーズおよび完全互換のあるCPU L2非線形解析オプションで部材の非線形特性を考慮したレベル2地震時照査を行う場合、 CPUはPentium4(Athron64,PentiumM以降のSSE2機能を備えたCPU)以上が必要となります。 |
必要メモリ(OSも含む) | OSのシステム要件を満たし、問題なく動作する環境 |
必要ディスク容量 | 約300MB以上の空き容量 (推奨500MB以上の空き容量) |
ディスプレイ(画面解像度) | 1024×768以上 |
入力データ拡張子 | F8D <旧データ>BSD |
ファイル出力 | HTML、3DS、VRML、PSX、SFC、P21、TSD、DWG、DXF、JWW、JWC F8出力編集ツール対応:TXT、HTM、 PPF、DOC、 DOCX、XLSX、XLS、PDF、 JTD、JTDC |
他製品との連動 | <連動> 地盤データ(fgd) BOXカルバートの設計・3D配筋(下水道耐震) 下水道管の耐震計算 更生管の計算 <保存> UC-win/Road(3DS、VRML) SI対応版 F8旧製品データ($o1) |
製品購入/お問い合わせ窓口
■FORUM8 オーダーページで購入
製品購入 - オーダーページ にて、バージョンアップ・新規製品・各種サービスの御見積作成・申込・決済ができます。
クレジット利用や、分割払いシステムでの購入も可能です。
ご質問は、バージョンアップセンタ(vc@forum8.co.jp)までお気軽にお問い合わせ下さい。
本プログラムでは、各杭列毎に杭1本当りが受け持つ「分担幅」の入力を設けています。なお、分担幅の初期値は「ブロック長/奥行き杭本数」を設定しています。
可能です。
「形状」→「地盤」画面にて「Ts=入力値を使用」を指定することで、レベル1地震時、レベル2地震時それぞれ用のTsが入力可能となり、任意値のTsを用いた計算が可能です。
本プログラムは、「下水道施設耐震計算例-管路施設編-後編 2001年版 公益社団法人日本下水道協会」の計算例「8.現場打ちボックスカルバート(開削用,直接基礎)」の計算方法を参照しています。
こちらには、内水圧、動水圧についての記載がないため、本プログラムでも計算しておらず、内水位の入力を設けておりません。
しかしながら、本プログラムでは各荷重ケース(常時、L1地震時、L2地震時)毎に特殊な荷重を入力できるよう任意荷重の入力をご用意しております。
内水圧、動水圧を考慮される場合は、こちらの入力にて底版への鉛直荷重および側壁への水平荷重等入力可能となっておりますのでご利用ください。
可能です。「考え方」-「基本・荷重」画面で、頂版、底版、側壁上下端それぞれの設計水平震度について直接入力できるようにしています。
プレキャストボックスカルバートの縦連結照査につきましては、「下水道施設耐震計算例-管路施設編-後編 2001年版 公益社団法人日本下水道協会」に記載の
・「9.既製・PCボックスカルバート(開削用)」
・「10.プレキャストボックスカルバート(RC)」
の内容を元にPC,RCのプレキャストボックスカルバートを対象として縦連結照査に対応し、目地開きの照査、PC鋼棒の増加応力度の照査、等価価曲げ剛性の算出等を行うことが可能です。
本プログラムでは、「Engineer's Studio(R) 面内」、「FRAME(面内)」にて読み込めるデータファイル(*.$O1)を作成することができます。
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