第6回3D・VRシミュレーションコンテストレポート
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Up&Coming 2008年1月号) |
フォーラムエイトでは、昨年11月に第6回となる「3D・VRシミュレーションコンテスト
by UC-win/Road」を開催いたしました。 本コンテストは、UC-win/Roadの2002年ソフトウェア・プロダクト・オブ・ザ・イヤー受賞を機に創設したもので、
UC-win/Roadの高度活用を図るための技術発表の場として、今までにも数多くの優れた作品が発表されています。
去る2007年11月21日、東京コンファレンスセンター・品川 大ホールAにて、ノミネート14作品のプレゼンテーションが行われました。
海外からは、シンポジウム参加の研究者や応募作品関係者の参加をいただき、200名収容の大ホールが満席となりました。
今回より、ノミネート及び本選における選考委員に専門家の皆様の参加をお願いしました。
景観デザインやまちづくり、設計技術などにかかわる優れた実績と見識を有した方々を選考委員に迎えることでより一層コンテストの価値や品質を高めようという考えです。
コンテストの本選に先立ち、11月8日東京本社にて、選考委員3名による予選を行いました。
委員からは、どの作品がノミネートされてもおかしくない水準との声が聞かれました。最終的には、委員の方々の採点を合計し、上位より14作品が選定されました。
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▲会場・東京コンファレンスセンター・品川 |
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▲VRコンテスト予選会ノミネートの模様 |
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▲海外からも多くの参加がありました |
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▲過去受賞作品のパネルを展示 |
14作品のうち、6データが海外の作品となり、中国の4データに加え、U.S.A.アリゾナ州、トルコからのデータがノミネートされました。
選定は、会場投票70%と審査員投票30%により、グランプリ、優秀賞、アイデア賞、エッセンス賞が決定されました。
関文夫氏による選定結果講評として、「作品レベルは年々飛躍的に向上している」、「VRシミュレーションはもはや活用方法の時代になってきた」との話が聞かれました。
本年から設けられた審査員特別賞は、3名の選考委員それぞれから「デザイン賞」、「地域づくり賞」、「芸術賞」が講評とともに発表されました。
回を重ねる毎に盛況になる本コンテストは、2008年も11月20日同会場で開催することを決定しています。
来年に向けて今回に上がったご意見も踏まえ、弊社も入念に準備を進めたいと考えています。ユーザ様におかれましても次期コンテストに向けて作品応募などご検討下さいますようお願い申し上げます。
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●受賞作品 |
■ 受賞作品ムービー公開中 http://vr.forum8.co.jp |
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グランプリ |
「石川町ジャンクション シミュレーション」
首都高速道路 株式会社 神奈川建設局 |
首都高速横羽線の石川町ジャンクションに首都高速湾岸線方面からの出口が11月21日(水)に新たに完成した。
湾岸線から横浜都心部である中華街や山下公園などの観光地、主要行政機関が集中する関内地区へ直接アクセスできるようになり、交通の利便性が向上。
そのアクセス方法について、UC-win/Roadを利用したVRが活躍した。同社HPにおける出口ルート表示、走行ムービーでの案内や説明会で本VRシミュレーションモデルが活用された。
コンテスト当日15時に供用が開始された同プロジェクトについて、現場の写真との比較が報告され、精度の高いモデルとしての検証結果も紹介された。 |
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優秀賞 |
「「スマートウェイ2007」 VRシミュレーション」
国土交通省 国土技術政策総合研究所
財団法人 道路新産業開発機構 |
次世代カーナビシステムをドライブシミュレーション機能を用いて表現。合流支援、電子標識、前方障害物情報、危険予測の4つのシナリオを設定することによりわかりやすく表現された。イベントにおいて、本首都高速モデルにおける実車体験ができるドライブシミュレータ展示も紹介された。 |
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アイデア賞 |
「高齢者運転能力測定 VRシミュレーション」
名城大学 理工学部 情報工学科 |
高齢者運転能力測定のためのVRシミュレーションを作成。3画面ドライブシミュレータとの接続により運転イメージを精度良く表現し、シナリオ機能を用いた事故等のイベント設定も行われている。将来的には、視野範囲等の測定プログラム部分も統合し、総合的に高齢者運転能力を測定できるシステムを開発するなど優れたシミュレーションシステムを構築する予定である。 |
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エッセンス賞 |
「足助バイパス シミュレーション」
国土交通省 中部地方整備局 名四国道事務所
来年春開通予定の足助バイパスを、地域住民が身近に感じて理解を深めるために、道路線形や標識の設置位置の確認のため製作したVRデータ。完成後の足助バイパスをバーチャル体験できるというVRの特性を活かし、足助バイパスを往復するをスクリプトを作成。対話形式のナレーションにより、し、大人から子供まで、足助バイパスの魅力を楽しく理解できる内容となっている。 |
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海外部門賞 |
「青島膠州湾トンネルプロジェクト」
上海日浦信息技術有限公司
トンネル建設におけるVRシミュレーションの利用と、EXODUS、SMARTFIREでシミュレーションを行った結果をUC-win/Roadで表現した。青島膠州湾トンネルの工事は、青島市の主要都市と衛星的な町が接続される重要な計画である。西部の投資環境を改善し、急速に新区経済を発展を促し、全体の利益を高める効果が期待できる。青島膠州湾トンネルは国際大都市を実現するために重要な役割を果たしている。 |
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審査員特別賞 地域づくり賞
NPO地域づくり工房 傘木 宏夫 氏 |
「勝沼駅前公園シミュレーション」
株式会社 芙蓉設計事務所
山梨県甲州市勝沼町のJR中央本線勝沼ぶどう郷駅前北区域公園の計画におけるVRシミュレーションモデル。甚六桜と旧ホーム跡を活かした公園づくりの中で県道上空を横断させるために架設する歩道橋の架設計画も行った。
架設工法の検討の結果、225トン吊りの大型クレーンで一括架設する方法が、県道の通行への影響が最も小さいものとして決定した。今後は、公園散策や宿泊が可能な勝沼ぶどうの丘公園への散策も表現する予定である。 |
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審査員特別賞 デザイン賞
大成建設株式会社 関 文夫 氏 |
「Digital Phoenix Project by UC-win/Road II」
Arizona State University
フェニックスダウンタウンモデルは、「デジタル・フェニックス」という研究プロジェクトの一部として作成されたモデルでフェニックス市中心部を可視化。現在・過去・未来を選択することによって2005年、2007年、2009年のダウンタウンを再現できる。また、5000台の車が国際会議場の駐車場に駐車しようとした場合とLRTが10分おきに運行された場合の交通シミュレーションも行った。今後も多様な都市デザインで活用される予定である。 |
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審査員特別賞 芸術賞
八千代エンジニヤリング株式会社 喜多河 信介 氏 |
「法政大学市谷キャンパス周辺 VRシミュレーション」
法政大学 デザイン工学部 都市環境デザイン工学科
デザイン工学部の市ヶ谷展開に併せて外濠及び周辺地域を持続可能で個性豊かに蘇らせるために、<エコロジー>と<歴史>の観点から研究を行っている。この中で外濠を中心に高精度なVRデータを作成し、同大の校歌にある「蛍集めむ門の外濠」を再生シンボルとして復活を目指したVRを作成した。学部の広報面でも広く活用すると共に、教材としての利用も考えている。 |
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