1.適用範囲、入力 |
Q1−1. |
対応管種は? |
A1−1. |
横断方向の設計(常時設計)では、以下の管種に対応しています。
・不とう性管
遠心力鉄筋コンクリート管(RC管)
コア式プレストレストコンクリート管(PC管)
・とう性管
ダクタイル鋳鉄管
鋼管
塩化ビニル管
ポリエチレン管
強化プラスチック管
耐震設計では、以下の管種に対応しています。
・継手構造
ダクタイル鋳鉄管
強化プラスチック管
塩化ビニル管 ゴム輪接合
ポリエチレン管 (継手伸縮量,屈曲角の照査のみ)
・一体構造
鋼管
塩化ビニル管 接着接合 (レベル1地震時のみ)
ポリエチレン管 |
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Q1−2. |
横断方向の検討において、計算可能な布設状態は? |
A1−2. |
本プログラムでは、溝型、突出形、逆突出形、矢板施工から布設状態を選択して計算する事ができます。
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Q1−3. |
基本条件で選択可能な管種以外で検討を行う事ができるか。 |
A1−3. |
基準値画面では任意に管種を追加することが可能です。また、管種毎に呼び径毎のデータを任意に追加可能です。
追加した管種や呼び径のデータは、基本条件画面で選択する事ができます。
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Q1−4. |
耐震計算において、速度応答スペクトルSvを変更する事はできるか。 |
A1−4. |
「考え方」画面において、速度応答スペクトルをグラフから読み取るか直接指定するかを選択する事ができます。
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Q1−5. |
液状化の判定は可能か。 |
A1−5. |
Ver.2においては、設計対象が耐震設計の場合に、平成14年道路橋示方書Xに記載の方法でレベル1地震時,レベル2地震時についての液状化の判定および低減係数DEの算出を行うことができます。 |
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Q1−6. |
横断方向の設計で、施工時の検討は可能か。 |
A1−6. |
「荷重・係数」画面で施工時荷重の有無を指定する事ができ、施工時荷重が指定された場合には常時に加えて施工時の検討も行います。 |
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Q1−7. |
管の材質を変更したが、管データが初期化されない。 |
A1−7. |
基本条件画面の管データが初期化されるのは、管種、呼び径をコンボボックスから選択するか、「基準値から選択する」ダイアログボックスで選択したときです。
管の材質を変更した場合は、管種、呼び径を設定してください。 |
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Q1−8. |
横断方向(常時)の検討における設計水圧を変更するにはどうすればよいか |
A1−8. |
「荷重・係数」画面の「荷重」タブ内に、水圧条件の項目として静水圧と水撃圧の指定があります。設計水圧は静水圧+水撃圧となりますので、ここの値を変更してください。 |
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Q1−9. |
土かぶりを複数の条件で一度に計算することが可能か |
A1−9. |
基本条件画面で土かぶりの入力条件を「範囲指定」にすると、土かぶりの範囲とピッチを指定することができ、複数の土かぶりの条件の計算を一度に行うことが可能です。 |
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Q1−10. |
浮き上がりの計算は可能か |
A1−10. |
横断方向(常時)の検討においては、「(社)農業土木学会、土地改良事業計画設計基準及び運用・解説 設計「パイプライン」(平成21年3月)」P266の内容に基づいた浮き上がりの検討が可能です。
「基本条件」画面で、「浮き上がりの検討を行う」にチェックを入れてください。 |
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Q1−11. |
不とう性管の耐震計算は可能か |
A1−11. |
(社)農業土木学会「土地改良事業計画設計基準及び運用・解説 設計『パイプライン』」,「土地改良基準施設 耐震設計の手引き」の内容に基づき、耐震計算の適用管種はとう性管のみとなっております。 |
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Q1−12. |
とう性管の設計支承角として、0°や30°は選択できないのか |
A1−12. |
「(社)農業土木学会、土地改良事業計画設計基準及び運用・解説 設計 パイプライン」P.295に記載のとう性管の横断面に生じる最大曲げモーメントの算出式は、自由支承の場合は60°〜、固定支承の場合は180°のみの記載になっており、プログラムで選択できる設計支承角もこれに準じています。 |
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Q1−13. |
自動車荷重として2軸以上の輪荷重を考慮することができるか |
A1−13. |
自動車を考慮することはできますが、2軸以上の指定はできません。
自動車荷重は、輪荷重Pが接地幅0.2mで自動車の進行方向に45°で分布するものとし、直角方向には車両占有幅の範囲に分布するものとして計算します。
入力画面において、輪荷重P、接地幅、分布角、車両占有幅の変更は可能です。 |
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Q1−14. |
基準値にはコンクリート管の諸元があるが、コンクリート管の耐震計算を行うことはできないのか |
A1−14. |
常時の計算ではコンクリート管はが選択できますが、基準書ではコンクリート管の耐震計算についての記載はありませんのでプログラムでは対象外としています。
計算方法がその他の材質の場合と同じであれば、計算に使用するパラメータや管の名称は変更可能ですので、コンクリート管の計算も可能です。 |
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Q1−15. |
360°全巻きコンクリートの照査は可能か |
A1−15. |
横断方向(常時)の検討の場合、基礎形式を固定支承として設計支持角を360°とすることが可能です。このときは、全巻きコンクリートで外圧を負担するものとし、管の設計水圧が許容水圧以下となる事で判定を行います。 |
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Q1−16. |
表層地盤の特性値を変更することができるか |
A1−16. |
「考え方」画面で、地盤の特性値(固有周期)TGを自動算出とするか直接指定とするかの選択が可能です。 |
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Q1−17. |
耐震計算の中で不同沈下による伸縮量の照査があるが、この沈下量はどのように設定するのか? |
A1−17. |
継手構造の場合、不同沈下による継手伸縮量を算出する際に不同沈下量を用いますが、これは、ヘルプ「計算理論及び照査の方法−応答変位法による埋設管路の耐震性の照査−継手の変位による耐震設計−常時荷重による継手の伸縮量」に記載の図のように、軟弱地盤区間においてパイプラインが三角形に沈下するものと想定して伸縮量を算出します。
この算出方法に関しては、パイプラインのほか、水道や下水道の基準書においても同様の計算を行っており、各基準書においては軟弱地盤区間60mに対して沈下量が0.2mとなっていますが、この沈下量の根拠や具体的な算出方法については明確にされていません。
しかしながら、「(社)日本道路協会 カルバート工指針 H22.3」の「パイプカルバートの設計」の項においては、「地震時の基礎地盤の安定や変形がカルバートに影響すると想定される場合には、『道路土工−軟弱地盤対策工指針』により、これらの影響について検討を行うものとする。」、「地盤の圧密沈下等による不同沈下によりカルバートに悪影響を与える恐れがある場合には、その影響を考慮するものとする。」等の記載があり、この記述によれば「圧密沈下の計算」により算出された不同沈下量を適用すれば問題ないものと思われます。 |
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Q1−18. |
浮き上がりの検討を行うとき、地下水位の指定はどこで行うのか |
A1−18. |
浮き上がりの検討は、地下水位が高く管路が浮上する恐れのあるところで、管体空虚時に管路が浮上しない深さとなるような最小土かぶりHを算出し、入力された土かぶりhと比較することで照査を行います。従いまして、地下水位の入力は不要です。 |
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Q1−19. |
複数の管種を同時に計算することができるか |
A1−19. |
「パイプラインの計算 Ver.3」および「UC-1 Engineer's Suite パイプラインの計算 Ver.2」において、複数管種の同時計算に対応しました。
「計算条件」画面で「複数指定」または「管種指定」を選択してください。横断方向の検討(常時)および耐震設計のどちらの場合でも可能です。 |
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Q1−20. |
基準値画面にあるダクタイル鋳鉄管の諸元の出典は何か |
A1−20. |
ダクタイル鋳鉄管については、日本ダクタイル鉄管協会の資料等を基にしております。
同協会HPより、各種資料がダウンロード可能です。 |
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Q1−21. |
耐震計算の管種を一体構造のポリエチレン管にしたときに、「設計条件」画面で内圧の入力がないのはなぜか |
A1−21. |
ポリエチレン管の場合、「水道排水用ポリエチレン管・継手に関する調査報告書」(P.53)を参考に、
・内圧による軸方向ひずみ=0.015%
・温度変化による軸方向ひずみ=0.011%
として計算を行います。そのため、内圧の入力は不要です。
上記のひずみ率は、「基本条件」画面で変更可能としています。 |