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プロジェクションマッピング
- 建物や車などをスクリーンとして映像を投影するプロジェクションマッピングの手法が、最近注目を集めています。日本では、クリエーターやプロデューサーによって構成されたプロジェクションマッピング協会(PMAJ)が中心となって、自治体と連携した地域活性化の取り組みなど、多彩なシーンで活用され始めています。
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プロジェクションマッピング協会設立の背景
プロジェクションマッピングは、ビデオ、CG、VRなどの映像をプロジェクターによって、スクリーンではなく、直接、建築物、車、家具などの立体的な構造物に投影する近年注目を集めている手法です。欧州ではすでに数年前から、コンサート、イベント、広告、都市景観のライティングとして広く活用されています。
日本では、2011年7月に同分野での経験豊富なクリエーターやプロデューサーが中心となり「プロジェクションマッピング協会」(PMAJ:Projection
Mapping Association of Japan)が設立され、精力的に活動を開始しています。同協会は、自治体との連携を重視したプロジェクションマッピングの普及と、高い質を維持するための人材教育を目標としています。クリエーターなど制作者自らが運営しているのも特徴のひとつです。
クリエーターによる映像製作
クリエーターは、実際に投影する構造物の写真データをコンピュータに取り込み、その写真を下書きとして、実施に投影した際の様子を確認しながら、映像を製作していきます。この時、建物であれば、窓枠をトレースして光で表現するなどの手法が多く見られます。他にもプロジェクションマッピングの特性を活用したさまざまな表現手法が用いられています。どのプロジェクションマッピング作品もクリエーターがマッピングの主旨を踏まえ、いかに聴衆に感動的なコンテンツを提供するか、さまざまな試行錯誤がなされており、見る側にとってもインパクトのある印象的な映像が多く見られ、感動を呼んでいます。
フォーラムエイトではこの素材作成用ツールとして、UC-win/Road、VR-Studio(R)などを活用すべく検討を開始しています。
屋外における投影機材
屋外におけるプロジェクションマッピングの投影機材としては、高輝度のプロジェクターが用いられます。普段、オフィスなどでよく利用されている、通常の携帯型プロジェクターが3千ルーメン程度ですが、プロジェクションマッピングでは、通常、1万〜2万ルーメン程度の高輝度なものが利用されます。通常のプロジェクターの約3倍〜7倍程度の明るさを持っています。もちろん、高輝度な業務用プロジェクターは、高価なものとなってしまいます。プロジェクトのコストの大部分を占めてしまう場合もあり、レンタルシステムの上手な活用やプロジェクターの技術革新による低価格化が必要となってくるものと思われます。
プロジェクションマッピングの活用事例と展望
日本では、自治体と連携した取り組みが、同協会を中心として精力的に繰り広げられています。直近では、逗子市の活性化を目的とし、逗子小学校を舞台にプロジェクションマッピングを行なう「ZUSHIメディアアートフェスティバル
2011」が開催され、地域の方々の多数の参加で盛況となりました。これは後日テレビのニュース番組でも取り上げられるなど、高い注目を集めました。
このような地域活性化の手法としての取り組みの他にも、自動車メーカー、電気メーカーなどの広告としての活用も近年進んでおり、今後さらに盛り上がりを見せるものと思われます。赤外線センサーとの組み合わせによるインタラクティブなプロジェクションマッピングシステムや、新しいアイデアを盛り込んだ試みなど、大変興味深いものが期待されます。
みなさまもぜひ、機会を見つけてプロジェクションマッピングの世界を体験してみてください。
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▲ZUSHIメディアアートフェスティバル 2011での催しのひとつとして行われた、
「光の物語」プロジェクションマッピングショーの様子 |
※社名、製品名は一般に各社の登録商標または商標です。 |
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