本オプションは、UC-win/Road上で展開される3D・VR空間上に音源および受音面を配置することで、一般的な音の広がりをシミュレートするものです。地表面や構造物および建築物などの影響を考慮し、受音面上の各受音点における音圧レベルを解析します。
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騒音シミュレーションはプリプロセッサ(入力部)、メインプロセッサ(解析部)、ポストプロセッサ(結果表示部)から構成されています。
プリプロセッサ
モデルの配置などの操作に関する作業負担の軽減を配慮し、わずかな操作ステップと容易な解析諸元の設定で複雑な騒音シミュレーションを可能にしました。音源の配置では、任意にモデルを選択し、音源のオン/オフ切替えと音源特性の選択のみで設定が完了します。受音面の配置では個別に配置するモードに加え、複数の受音面を任意の道路に沿わせた形で一括配置するなどの機能を備えています(図2)。また、広域に渡って配置された音源および受音面を検索できる便利な機能も備えています。
メインプロセッサ
一般的な設定から高度な設定までを網羅した豊富な解析オプションをご用意しました。これにより、さまざまな目的に応じた解析精度での結果を得ることが可能となっています。なお、本メインプロセッサにおける主な解析内容は以下のとおりです。
- 音の放射経路別に回折、反射、透過の数と順序の判別およびそれぞれの減衰
- 音源位置と受音点との直線距離に応じた音圧レベルの減衰
- A特性周波数重みを付与※A特性とは収音装置などで収集したデータを、人間が聞こえるように補正するための係数を指す。
- 受音点別に音圧レベルの周波数合成
- 1つの受音点に複数の経路の音が到達する場合の音圧レベルの合成
- 等価騒音レベル(平成10年環境庁告示第64号)の解析
ポストプロセッサ
豊富な表示オプションにより、さまざまな視点からシミュレーション結果を捉えることが可能となっています。シミュレーション結果の表示において一般的に用いられるコンター図やコンターラインに加え、格子形状または球体形状によって音圧レベルを可視化するなどのユニークな機能も備えています(図3〜6)。
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■図1 音源の設定 |
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■図2 受音面の一括配置 |
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■図3 コンタ図表示のイメージ図 |
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■図4 コンタライン表示のイメージ図 |
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■図5 格子表示のイメージ図 |
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■図6 球体表示のイメージ図 |
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今後の展望としては、以下に挙げるテーマを中心に機能の充実を図る予定です。
- スーパーコンピュータの利用を視野に入れたメンプロセッサの改善および独立化
- 交通流に於ける騒音シミュレーションへの対応
- 任意形状の受音面定義への対応
- ポストプロセッサに於けるシミュレーション結果表示機能の更なる充実化
騒音に関する問題が各メディアにおいて取り沙汰されている昨今、ここでご紹介した騒音解析シミュレーションオプションを活用いただき、問題の解決にぜひお役立てください。 |
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