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Users Report ユーザ紹介/第93回
サンダーランド大学/AMAP
電機自動車・低カーボン自動車の調査研究にフォーカス
UC-win/Roadによる運転シミュレーションを活用 |
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Automotive and Manufacturing Advanced Practice (AMAP)は、英国サンダーランド大学応用科学学部に属するプロジェクトチームです。電気自動車、LCV(低カーボン自動車)および人間工学の研究を目的として、UC-win/RoadおよびUC-win/Roadのドライブシミュレータ(iDrive型)を利用しています。
近年、サンダーランド大学とAMAPは低カーボン車(LCV)技術についてサンダーランドにその研究拠点を置いています。たとえば、電気自動車、ハイブリッド電気自動車技術、燃料電池、LCV産業の高度な製造技術、軽材料、車両の安全性、耐衝撃性等の広範囲な研究開発を専門としています。
今後は、これまでに開発を行ってきた強固なプラットフォームの構築を行うことで、低カーボン自動車の研究のさらなる強化を図る予定であるということです。 |
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▲AMAPデビッド・クロラ教授 |
部門関連のプロジェクトに関して開発を継続し、LCV技術に関するUKの研究拠点としてサンダーランドを強化するために、地方産業との協調活動を進めることを期待しています。
サンダーランドにおけるHMI(人間と機械のやり取り)の研究では、フォーラムエイトのドライビングシミュレータを利用して、ユーザの体験、要求、低カーボン自動車の拡張についての調査を目的とした低カーボン自動車のシミュレーションを行っています。
中でも、UC-win/Roadエコドライブプラグインを使用したドライビングシミュレータは、視線追跡とその他のHMIの手法に加えて、さまざまな安全調査情報システムに対して理想的な試験環境を提供し、ドライバーがどのように自動車を扱うかについての知識・情報を、デザイナーや製造業者に提供します。
ドライビングシミュレータは、特にバンやトラックの大規模運用者によって、ドライバーのトレーニングの一部として一般的に使用されています。また、サンダーランド大学とAMAPは、適切で安全なLCV自動車の利用のためのドライバー教育プログラムを推進するという観点で、運転教習所やその他の安全運転指導業者と協力して活動を行っています。
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▲AMAPのHPで紹介されている
UC-win/Roadを利用した研究プロジェクト |
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▲iDrive型DS |
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▲AMAPが作成し研究に利用している、エコドライブプラグインを用いたVRモデル(ロンドン) |
AMAPに所属するデビッド・クロラ教授は次のように説明しています。
「現在すでに多くの低カーボン自動車が試作され、実際に販売されています。それらは、マイルドハイブリッド、フルハイブリッド、ガソリンと電気の複合、ディーゼル電気、プラグイン電気、応用電気などといった、さまざまな技術的ソリューションを備えています。また、これらのソリューションは、通勤車、乗用車、バン、軽トラック、バス、小型車などといった、多くの自動車で応用されています」。こういった自動車が求められている主な要因は、エネルギー消費の低減とカーボンがベースの排ガス低減などです。
自動車のパフォーマンス評価および、現在のICエンジンベースの自動車との比較において使われる主要な手法は、世界的に認められている運転サイクルで自動車を運転することです。事実、ローリングロードの動力計上で実際に行われています。これらのテストは必然的に論争を引き起こすものではありながら、業界からは公正な比較手法として認知され、受け入れられています。テスト結果が実際の運転のそれとはほとんど一致しないにも関わらずです。
こういった背景から、本研究プロジェクトは全体として、フォーラムエイトの最先端のシミュレータ技術を使用して、LCVの実際のパフォーマンスとの比較を行うことを目的としているのです。具体的には、次のような目的となります。
- 異なるLCV間での数学的モデルの開発
- フォーラムエイトのドライビングシュミレーションソフトであるUC-win/Roadへのこれらのモデルの取り込み
- 典型的な運転者グループを使用してシミュレータベースの研究を行い、経済性と排ガス性の点で競合車種のパフォーマンスを比較する
- LCV産業の独自のシミュレータベースの試験環境を開発し、プロトタイプLCVの設計段階でラボでのテストを行う
その調査は、複雑すぎる数学的計算を伴わずに、エンジン、モータ、バッテリ、電源、ギアボックスなどの細かい部品も対象として含む全体的なエネルギー利用に関する現実的な予測を行うものです。
リアルタイムで動くこれらのモデルの産物はUC-win/Roadに統合されます。モデル作成の方法を確認するための試行錯誤は、パフォーマンスが認知されているトヨタ社のプリウスのような、よく知られた車種を用いて行われます。
典型的なドライバーを利用した研究室ベースの実験は、異なるLCVのデザインと相応のICベースのエンジンを持つ自動車とを、同一の運転シナリオで比較することを目的とししているのです。シミュレータはこれと同じことを厳密にコントロールされた条件下で行うものですが、実際の運転者からのインプットを使用しており、その点において、標準運転サイクルテストで使用されるような最適操作ポイントとは異なっているのです。 |
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