盛会のうちに開催、30年の歩み振り返り感謝
山下泰裕・東海大学副学長による柔道を通じた世界貢献への思いも
フォーラムエイトは2017年5月23日に設立30周年を迎えました。これを受けて6月13日、帝国ホテル東京で「フォーラムエイト設立30周年記念特別講演・祝賀会」を開催しています。
講演に先立ち、当社代表取締役社長の伊藤裕二が開会挨拶。30周年の節目を機に編まれた社史を示しつつ、フォーラムエイトのこれまで30年間に及ぶ歩みを振り返りました。
まず、ソフトウェアパッケージの開発技術を基盤とする、創業以来のスタンスについて整理。そのような中から「UC-1シリーズ」に象徴される、各種構造物や土木、建築の広範な分野にわたり設計を支援するソフトウェア、あるいは技術サービスを順次拡張。近年は「UC-win/Road」を軸に、各種プロジェクトをはじめ交通や自動車分野の研究、情報システム開発など向けに先進のバーチャルリアリティ(VR)技術を通じ多様なソリューションを提供してきた流れを辿ります。
また、今春までに117号の発行を数える広報誌「Up&Coming」に言及。創刊号から続くユーザー紹介のコーナーで過去に登場された一部の皆様から、30周年を記念していただいたメッセージにも触れました。
最後に、ユーザーの皆様に対する謝意と併せ、更なる成長に向け皆様の期待にお応えできる企業を目指すとの決意を表明しました。
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■株式会社フォーラムエイト 代表取締役社長 伊藤 裕二による挨拶 |
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特別講演「夢への挑戦」山下 泰裕 氏(東海大学副学長・全日本柔道連盟副会長・国際柔道連盟理事)
選手時代の夢、五輪での日の丸と国歌
現在は柔道を通じた国際交流と国際貢献に力
フォーラムエイトの設立30周年を記念し、東海大学副学長の山下泰裕氏(全日本柔道連盟副会長・国際柔道連盟理事)が「夢への挑戦」と題して特別講演を行いました。
体が大きく問題児だったという幼少時から、柔道の恩師に恵まれた中学・高校・大学時代を通じ、次第に柔道を人生に活かすことが「柔の道」との考え方に傾倒。併せて、過去にこだわらず、大きな目標に向かおうという、前向きな思考のスタイルを形成。とくに東海大学創立者・松前重義氏の薫陶を受け、柔道を通した世界親善や世界平和への貢献を意識するようになってきた、と同氏は語ります。
一方、東京オリンピック(1964年)の記憶から「(自身の)メダルよりも(表彰式での)日の丸や国歌」への憧れ(夢)を醸成。その後の自身のオリンピックを巡る因縁や、有名なロサンゼルスオリンピック(1984年)無差別級決勝戦でのラシュワン選手(エジプト)との死闘などを振り返り、現役時代はそのような自らの夢のために戦い、恩返しはその後のことと考えてきた、と明かします。
次いで、夢を持つという観点から、自身の子ども時代と現代とを対比。また大学教育者としての経験から、若者の「折れやすさ」「切れやすさ」を痛感する中で、そこでのスポーツの力を再認識。昨年のリオデジャネイロオリンピックで日本選手団の副団長を務め、来るべき東京オリンピック(2020年)では更なる役割を期待される同氏は、メダル偏重の風潮に理解を示しつつも、スポーツのフェアプレーの精神に一層ウェートを置きたい考えを述べます。
実際、引退後に指導者への道を歩んだ同氏は一時、柔道選手のマナーの悪さが表面化する事態に直面。勝つことばかりが優先され、人づくりの視点が薄れていたのではとの思いを強くしました。それは2001年から始まった「柔道ルネッサンス」(山下委員長)の運動に反映。氏が尊敬してやまない嘉納治五郎の「精力善用」「自他共栄」の教えに改めて光を当て、人づくりに尽力。そうした取り組みもあって年々柔道人のマナーが改善されてきた一方、「いつまでこんな活動を」といった不満も漏れ始めたことから活動は区切りを迎えます。
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■全日本柔道連盟副会長・国際柔道連盟理事
山下泰裕氏による特別講演 |
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ところが程なくして、柔道界を揺るがす事件が続発。子供たちが柔道をやりたがらない事態を来すに及んで、今度は「柔道は人間教育」を掲げる暴力根絶プロジェクトを立ち上げ。その後、活動は礼節、自立、高潔、品格を重視する「柔道MINDプロジェクト」へと引き継がれました。そうした過程で培われたのは「一人では何もできない。しかし一人が立ち上がらなければ何もできない」という境地だったと言います。
2006年に神奈川県体育協会会長に就任したのを機に、「いじめ防止」と本格的に向き合う中で「日常生活でもフェアプレー」を冠したポスターを制作。そこには、「柔の道」を「人生=日常生活」に活かす、との信念が込められました。
2013年に東京オリンピックの開催が決定されたのを受け、全柔連の活動に専念。以来、柔道を通じた世界への貢献を自身の役割として課します。そうした努力は、世界の貧しい国々へのリサイクル柔道着の寄贈、海外へのコーチ派遣、海外の指導者を日本に招いての講習といった成果を生んできました。さらに、イスラエルとパレスチナの柔道家を繋ぐ試み、中国との柔道を通じた友好親善、プーチン大統領(ロシア)との交流など政治的な枠組みを超えた実績を重ねています。
最後に同氏は、まさにそれらこそが、柔道家の出来る国際交流・国際貢献と位置づけ、嘉納治五郎や松前重義の教えにも沿うものとの確信を説きました。
祝賀会には各界からの来賓を含め、関係者が多数出席
特別講演の後は会場を移し、祝賀会へと引き継がれました。
会場には関係者が多数出席。主催者側の挨拶に続き、学界、政界、関係業界団体などからの来賓紹介と祝辞、海外からのビデオメッセージの披露などが進行。30周年記念ユーザー感謝スプリングキャンペーン抽選会も催されるなど、盛会のうちに終えました。
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■弊社取締役、執行役員の紹介 |
■鼓大倉流 大倉正之助氏による演奏 |
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■(一社)コンピュータソフトウェア協会 会長
株式会社豆蔵ホールディング 代表取締役社長
(一社)日本IT団体連盟 幹事長 荻原紀男氏による乾杯ご発声 |
●関連記念事業
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