「港湾の施設の技術上の基準・同解説」、「漁港・漁場の施設の設計の手引」に準拠した重力式係船岸の設計計算プログラム

重力式係船岸の設計計算

初版リリース:2008.03.18

¥312,400(税抜¥284,000)

プログラム概要

本製品は、平成19年9月末に大幅な改正が行われた港湾の施設の技術上の基準の解説書である「港湾の施設の技術上の基準・同解説」(以下「港湾基準」と略す)、並びに、「漁港・漁場の施設の設計の手引」(以下「漁港基準」と略す)に準拠した重力式係船岸の設計計算プログラムです。対象構造形式は、ケーソン式、セルラーブロック式、ブロック積式の3形式で、主な計算内容は、滑動、転倒、支持力照査となります。

▲メインウィンドウ

▲初期入力画面

▲結果総括表

関連情報

プログラムの機能と特長

港湾基準にみる性能照査の流れ

港湾基準に示されている重力式係船岸の性能照査順序の内、レベル2地震動に関する偶発状態を除いたフローチャートを示します。レベル1地震動の作用による壁体の滑動、転倒、基礎地盤の支持力破壊の照査は、震度法を用いることができるとされており、本製品にて、検討することができます。しかしながら、震度法では、変形量を直接照査しているわけではなく、適用限界があるとして、例えば、固い支持地盤上にケーソンを直接据え付ける場合等には、2次元有限要素解析等の動的解析による変位量の検討を行うことができると記載されています。この2次元有限要素の動的解析は、当社「地盤の動的有効応力解析(UWLC)」で行うことができます。



▲重力式係船岸の性能照査フローチャート



当社「地盤の動的有効応力解析UWLC」を用いた動的解析による変形量の検討例

1995年に発生した兵庫県南部沖地震におけるポートアイランドの岸壁の変形量を検討した解析モデル図並びに解析結果である変形図(http://www.forum8.co.jp/product/uc1/jiban/avi/UWLC-henkei.avi)は次の通りです。

▲動的解析モデル図

▲動的解析結果(変形図)


対象構造形式

対象構造形式は、ケーソン式、セルラーブロック式、ブロック積式の重力式係船岸です。
各形式における断面規模は次の通りです。


構造形式 段数 法線方向室数 直角方向室数
ケーソン式 1 10 10
セルラーブロック式 5 10 1
ブロック積式 5 1 1


下図は、3室×3室のケーソンの平面図ですが、最大10室×10室までの検討ができます。
セルラーブロック式は法線直角方向は1室ですが、法線方向には最大10室設けることができます。
積上げ段数は、セルラーブロック、ブロック積式ともに最大5段までとしております。

▲ケーソン平面形状図

本製品の計算機能

検討ケース

永続状態と変動状態(L1地震動)の2ケースです。重力式係船岸では、牽引力の作用は永続状態(常時)扱いになります。 変動状態(地震時)の検討では、動水圧を考慮することができます。

基準類 常時 地震時
港湾基準 永続状態(牽引力含む) 変動状態(L1地震動)(動水圧検討可)
漁港基準 常時(牽引力含む) 地震時(動水圧検討可)
設計計算

壁体の滑動、転倒、基礎地盤の支持力の照査を行うことができます。セルラーブロックにおける転倒の照査では、中詰めの抜け出しを考慮した検討を行うことができます。港湾基準では、基礎地盤の支持力に対する検討、並びに、永続状態の地盤のすべり破壊に対する検討は、円弧すべり照査が必要ですが、こちらは、次期改訂時での対応とさせて頂きたいと考えています。本プログラムでは、港湾基準の場合でも漁港基準の考え方である「壁体底面における地盤支持力の検討」「基礎捨石底面における地盤支持力の検討」を行うことができます。なお、上部工の滑動、転倒の照査はサポートしておりません。

照査項目 計算方法 港湾 漁港
滑動 -
転倒 中詰土圧を無視(セルラーブロック)
中詰土圧を考慮(セルラーブロック)
基礎地盤の支持力 壁体底面における地盤支持力の検討
基礎捨石底面における地盤支持力の検討
偏心傾斜荷重に対する検討(円弧すべり) × -
円弧すべり照査 永続状態の地盤のすべり破壊に対する検討 × -

本製品の特長

  1. 初期入力画面を用意し、最小限のデータで新規データを容易に作成することができます。
  2. 2D並びに3D表示にて、入力を行いながら、検討形状の確認を行うことができます。
  3. 上載荷重の載荷範囲として、上部工を含む、上部工パラペッド部を除く、上部工を除くの3パターンから選択することができます。


  4. 捨石マウンド形状は、マウンドなし、上段のみ、下段のみ、上下段の4タイプをサポートしています。
  5. 裏込材は2段形状まで扱えます(計算には関係ありません)。
  6. 港湾基準における部分係数に対応しています。部分係数は画面上で確認並びに変更することが可能です。
  7. 詳細確認では、壁体重量及びそのモーメントを算定する際に行った体積計算がそれぞれどの箇所に当たるのかを3Dにより確認することができます。


下図は、ケーソンの中詰土を示したものです。本画面では、[Excel出力]ボタンをクリックすると、Microsoft Excelが起動し、[条件及び区分]にて選択されている名称をシート名としたシートに、現在確認している3D図の画像と体積表がそのシートに貼り付けられます。本機能は、計算書の補足資料などにお役立てください。

▲詳細確認画面

▲Excel出力

適用基準及び参考文献

適用基準
港湾基準 (社)日本港湾協会 「港湾の施設の技術上の基準・同解説」(平成19年9月)」
漁港基準 (社)全国漁港漁場協会 「漁港・漁場の施設の設計の手引 2003年度版」
 
参考文献

・漁港・漁場構造物設計計算例 平成16年新刊 社団法人 全国漁港漁場協会


※ 2021年4月からの消費税総額表示義務化に伴い、価格表記を「税抜」から「税込」へ移行いたします。

製品価格

本体価格

価格は税込表示です

■本体価格

製品名

価格

重力式係船岸の設計計算 ¥312,400(税抜 ¥284,000)

■フローティングライセンス価格

本体価格の40%を追加いただくことで、誰でも、どこでも、どのPCでも製品の利用が可能となります。

製品名

価格

重力式係船岸の設計計算 ¥124,960(税抜 ¥113,600)


>>ライセンス形態についての詳細はこちら

サブスクリプションサービス 契約価格


サブスクリプションサービス 契約価格

■サポート内容
・バージョンアップ無償提供  ・電話問合せテクニカルサポート
・問合せサポート(電子メール、FAX)  ・ダウンロードサービス  ・保守情報配信サービス  

※ライセンス管理コスト削減、製品ご利用形態ニーズ多様化への対応を充実させることを目的として、従来の保守・サポート形態からより便利な、「サブスクリプションサービス」へ順次移行いたします(2016年4月1日~)。

価格は税込表示です

対象製品 初年度 1年
重力式係船岸の設計計算 サブスクリプション 無償 ¥124,960(税抜 ¥113,600)
重力式係船岸の設計計算 サブスクリプションフローティング ¥174,944(税抜 ¥159,040)

レンタルライセンス/レンタルフローティングライセンス価格


■レンタルライセンス:短期間での利用により、低廉な価格でのライセンス利用が可能

■レンタルフローティングライセンス:ライセンスの認証をWeb経由で受ければ、誰でも、どこでも、どのPCでも製品の利用が可能

■レンタルアクセス:既に購入済みの製品の利用ライセンス数を増やす事が可能です。事前契約により、レンタルライセンス期間(1ヵ月~3ヵ月)の単位で自動的にライセンスが付与されます。利用実績に応じて後日請求いたします。事前申込価格として、レンタルライセンス価格の15%引きとなります。ユーザ情報ページにてお申込みいただけます。

※サービス強化、利便性向上を図る目的で「レンタルライセンス/レンタルフローティングライセンス」を2007年9月3日より提供を開始しました。

※レンタルライセンス/レンタルフローティングライセンス開始後の期間変更は出来ません。期間延長の場合は再申込となります。

レンタルライセンス/レンタルフローティングライセンス

価格は税込表示です

■レンタルライセンス

対象製品 2ヶ月 3ヶ月 6ヶ月
重力式係船岸の設計計算 ¥140,580 ¥165,572 ¥203,060

■レンタルフローティングライセンス

対象製品 2ヶ月 3ヶ月 6ヶ月
重力式係船岸の設計計算 ¥234,300 ¥278,036 ¥343,640

アカデミー価格


教育関係者、研究者、学生などの教育目的のご利用に向けて、アカデミーライセンスを提供しています。

アカデミー価格

価格は税込表示です

製品名 アカデミー価格
重力式係船岸の設計計算 ¥249,920(税抜 ¥227,200)

バージョンアップ開発履歴


バージョンアップ開発履歴

■バージョンアップ、リビジョンアップ(無償保守)の主な内容を一覧にしています。
旧版改訂、リバイバル版リリース時などの場合にご参考ください。

重力式係船岸の設計計算
バージョン リリース日 バージョンアップ内容
1.1.0 09/10/22
  1. 1.3D PDF出力に対応
  2. 2.Windows7に対応            
1.0.0 08/03/13

新規リリース。

動作環境


動作環境

OS Windows 10 / 11
CPU OSのシステム要件を満たし、問題なく動作する環境
必要メモリ(OSも含む) OSのシステム要件を満たし、問題なく動作する環境
必要ディスク容量 約17MB以上(インストール時及び実行時含む)
ディスプレイ(画面解像度) 1024×768以上
入力データ拡張子 F7I
ファイル出力 F8出力編集ツール対応:TXT、HTM、 PPF、DOC、 DOCX、PDF、 JTD、JTDC
画像:3DS
他製品との連動 <保存>UC-win/Road(3DS)

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画面サンプル

▲メインウィンドウ

▲メインウィンドウ

▲初期入力画面

▲側面形状の入力

▲本体平面形状の入力

▲裏込材形状の入力

▲計算の考え方

▲部分係数

▲結果総括表

▲結果詳細

出力例

▲設計条件印刷

▲結果一覧印刷

▲外力の計算

▲壁体重量の計算

▲安定計算結果(滑動)

▲安定計算結果(支持力)

PDF出力例 (3D PDF対応の3次元モデル挿入)

サンプルデータ 1
( 168P, 2,246KB)
漁港基準(H15)準拠 
ブロック積式係船岸のサンプルデータ
サンプルデータ 2
( 58P, 1,734KB )
漁港基準(H19)準拠
ケーソン式係船岸のサンプルデータ
サンプルデータ 3
( 169P, 2,169KB )
漁港基準(H19)準拠
セルラー式係船岸のサンプルデータ

1.適用範囲

本製品の準拠指針は?

以下の各基準に準拠しています。
・ 港湾の施設の技術上の基準・同解説 (平成19年9月)社団法人 日本港湾協会
・ 漁港・漁場の施設の設計の手引 2003年度版 社団法人 全国漁港漁場協会


H19の指針の中で、部分係数の導入が追加されているが、本製品は対応しているか?

対応しています。部分係数につきましては基準値としまして標準値を予めセットしてありますが、入力画面より任意に変更することが可能となっております。


本製品で対応している構造形式は?

対象構造形式は、ケーソン式、セルラーブロック式、ブロック積式の重力式岸壁もしくは係船岸です。


2.機能

検討荷重ケースは?

永続状態(常時)と変動状態(地震時)の2ケースについて設計可能です。


有限要素法による動的解析による変位量の検討はできるか?

別製品となりますが、当社製品「地盤の動的有効応力解析(UWLC)」で行うことができます。


偏心傾斜荷重に対する支持力検討について、簡易ビショップ法により円弧滑り解析はできるか?

別製品となりますが、当社製品「斜面の安定計算」で行うことができます。



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