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   建物エネルギー計算DesignBuilder活用に関するレポート  ('10.05.07掲載)
ライン
住宅エコポイント制度(http://jutaku.eco-points.jp/)が2010年3月から開始しています。断熱性能や仕様によってポイントが付与される制度です。
DesignBuilderでは断熱材内部の熱流のような計算はできませんが、断熱材の性能(熱貫流率など数値)を任意に設定でき、建物全体をシミュレーションすることで消費エネルギー・CO2排出量の削減を把握することができます。
この建物全体のシミュレーション結果があれば、住宅エコポイントの利用を行うにあたっての窓・断熱材といった建材や、建物の実質的性能を明確にアピールできます。

本レポートでは、建材メーカー・ハウスメーカー・設計事務所・施工会社様等にDesignBuilderをご利用いただけると考え、DesignBuilderの活用についてまとめています。


 I .住宅エコポイント対象

所定の省エネ基準をクリアした新築住宅、リフォーム工事に対してポイントを発行する制度です。2010年3月8日から申請受付開始しています。
住宅に該当する建築(戸建、共同住宅共)いずれも対象となります。
新築が一律30万ポイント、リフォームが上限30万ポイント発行されます。
1ポイント1円相当で、施工費用に即時交換することも可能です。
大まかにいうと断熱性能を挙げる工事+それに伴うバリアフリー工事に対してポイントがつきます。


▲エコポイント対象のイメージ


 II .基準について



▲基準

 新築 1 : トップランナー基準

外壁、窓等の断熱性能に加えて、給湯設備や暖冷房設備等の建築設備の効率性について総合的に評価して得られる一次エネルギー消費量が、省エネ法(エネルギーの使用の合理化に関する法律(昭和54年法律第49号))に基づく住宅事業建築主の判断の基準(「トップランナー基準」という。)に適合する新築住宅が対象です。
登録住宅性能評価機関などの第三者機関による証明を受ける必要があります。

→ DesignBuilderも消費される一次エネルギーを計算できるので、省エネの検討や、トップランナー基準の報告に使用できる可能性があります。


 新築 2 : 省エネ判断基準を満たす木造住宅

省エネ判断基準とは平成11年省エネ基準を指します。
年間段冷房負荷、夏季日射取得等基準などや、浴室の断熱構造、結露防止措置など部位による施工基準も含まれます。
断熱性能を満たす仕様が求められます。

→ DesignBuilderでは断熱材の仕様を設定してその効果をシミュレーションできます。


 改築 A : 窓の断熱改修

リフォームの対象となる、窓の断熱改修については登録された製品を使用することで、大きさ(m2数)に応じてポイントが発行されます。

→ 住宅の窓の改修を考えている建物所有者の方が断熱検討をすることはないと思いますが、建材・ガラスメーカー様はDesignBuilderのエネルギーシミュレーションによって断熱効果を比較することができます。

大きさの区分 1箇所あたりのポイント数
内窓設置
外窓交換
ガラス交換
面積 ポイント数 面積 ポイント数
2.8m2以上 18,000ポイント 1.4m2以上 7,000ポイント
1.6m2以上
2.8m2未満
12,000ポイント 0.8m2以上
1.4m2未満
4,000ポイント
0.2m2以上
1.6m2未満
7,000ポイント 0.1m2以上
0.8m2未満
2,000ポイント

▲発行ポイント数


 改築 B : 外壁、屋根、天井、床の断熱改修

外壁、屋根、天井、床の断熱改修については、施工部位によってポイントが発行されます(例:外壁 100,000ポイント)。
断熱材についても登録された製品の使用が条件となります。

→ 窓同様、建材メーカー様の断熱効果の検討への利用が期待できます。

施工部位別ポイント数
外壁 屋根・天井
100,000ポイント 30,000ポイント 50,000ポイント


 改築 C : バリアフリー工事

バリアフリーに関する工事なので、DesignBuilderに関係はないでしょう。


以上のように、DesignBuilderの活用が期待されます。
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