現在、パソコンの寿命を5年と仮定すると、2010年に生産した1,600万台が使用できなくなっていることになります。しかしながら、リサイクル業者での廃棄は約70万台にとどまっていることから、正規のリサイクル法の手続きを経ていないマシンが大半であると考えられます。このような状況は、環境省の目指す「資源有効活用」の観点からも大きな課題といえます。
こういった原因のひとつとして、パソコン利用者がハードディスク内に保存したデータが正しく消去されたことを証明できないという事情が挙げられ、情報流出した際の責任問題に発展する場合もあります。「PCを下取りに出したけど、個人情報は間違いなく消去されるのだろうか?」「有名な業者だが、消去作業は外注しているのではないか?」「自分でデータを消去してみたが、復元ソフトで復活することができると聞いたことがある」といった不安を抱く人も多いことでしょう。このような背景から、消去サービス業者に依頼することなく、ユーザ自身が安心・確実に消去を実行できるツールを開発いたしました。
消去したいハードディスクの台数分のライセンスを購入の上、ご自身で適切に消去を実行し、証明書を取得できます。
本ツールの仕様と使用手順は、下記の通りになります。
対象OS:Windows 7, 8.1, 10 動作環境はWindows PE
ハードディスク:HDD 、SSD
小経対応媒体インターフェース:SATA,
起動用媒体:USBメモリ
消去方式:ゼロ書き込み方式, 乱数書き込み方式
- 最初に起動用のUSBメモリを専用ツールで作成します。
- USBメモリから起動します。
- 最初に削除するドライブを選択します。
- 消去方式および回数をを選択します。
- HDD消去を実行前に、QRコードをスマホから読み込んで機器情報をADECに送り、IDを取得します。
- HDD消去を実行
- 完了後に表示されるQRコードを再度スマホで読み込みADECに送信。
データ適正消去実行証明協議会(ADEC)が発行する「データ適正消去実行証明書」には、国際標準の長期署名規格(PAdES)に準拠した電子署名およびタイムスタンプが付与されます。これにより証明書の改ざんが防止され、正しい証明書であることを誰でも簡単に確認できます。
Acrobat Readerでの表示により電子署名が検証され、証明書の改ざんや破損といった不正がないことを証明することができます。
参考:データ適正消去実行証明協議会(ADEC)事務局
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