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SUPPORT TOPICS  斜面安定のなぜ?解決フォーラム   保守・サポートサービス関連情報

「土工指針」では Fs=Σ{c・l+(W-u・b)cosα・tanφ}/ΣW・sinα として安全率が応力比となっている
のに対し、FORUM8製品では円弧すべりの安全率をモーメント比として扱っているのはなぜ?


↓

斜面の安定性は、通常「安全率」なる指標で表され、これは極限平衡状態に対し現状がどのような状態にあるかを示す指標であり、安全率の定義の仕方にも種々のものが考えられます。
例えば、盛土高・切土高を大きくしていくにしたがい、斜面の安定性が低下してくることが経験的に知られているので、現況の高さHに対する限界高さHcで斜面の安定性を定義する方法、円弧状のすべりが発生する際、円弧すべりの中心に関する滑動モーメントMDと抵抗モーメントMRとの比で斜面の安定性を定義する方法、あるいは、すべり面上のせん断力に着目し、すべり土塊の滑動に際し発生するせん断力sとすべり面上で発揮されるせん断強さτとの比で斜面の安定性を定義する方法などが考えられます。
このように斜面の安定性すなわち安全率の定義の仕方に種々の方法が考えられるため、これらの安全率の間には一般的な相関性はありません。そのため、ある斜面の安全率の計算にあたり、仮定の仕方によっては求まる安全率が異なることがしばしば生じます。
では、「土工指針」での安全率の定義が、応力比として表記されているのに関して、実質的にはモーメント比であることの理由を「土工指針」の記載例に基づき以下に示します。

道路土工のり面工安定工指針における地震時の安全率の定義はP.174の参(3-2)式に示される次式で表わされます。




ここに、 r : すべり円の半径(m)
    h : 各分割片の重心とすべり円中心との鉛直距離(m)
上式は、分母と分子のディメンジョンは共に「力」での表記となっておりますが、分母の地震時慣性力に『h/r』が掛けられていることがお分かりと思います。これは、地震時慣性力に対するモーメントのアーム長『h』がスライス重心位置とすることを表現した表記です。

すなわち、ここで表記されている安全率とは、モーメントのディメンジョンで計算した後に、力のディメンジョンで表記したものであり、実質的には安全率は応力比ではなくモーメント比となっております。

つまり、
 (安全率)=(抵抗モーメント)/(滑動モーメント)…………………(1)
の分母・分子を円弧半径rで除した形式で表わした次式での表記されます。
 (安全率)=(抵抗モーメント/r)/(滑動モーメント/r)…………(2)

安全率を応力比で表記した(2)式は、モーメント比で表記した(1)式と等価であり、常時の計算に関しては、作用力が全てすべり面であることから(抵抗モーメント)及び(滑動モーメント)のモーメントのアーム長が共に(円弧半径r)であるために、分母・分子から『r』が省略されているものです。これより、同指針では円弧すべりに対する安全率の定義はモーメント比であることがわかります。
安全率のモーメント比での定義は、力学的に合理的なものであり、実用上使用しやすいものとして一般に広く用いられていますが、抵抗モーメントと滑動モーメントの中心点が一致するもののみに適用されるため、円弧すべりに関してのみ適用でき、アーム長が定義できない非円弧すべりに関しては適用できないことになります。そのため、非円弧すべりの場合には安全率の定義は「応力比」のみに帰着されます。
以上より、同指針に関しては、円弧すべりの場合には安全率は「モーメント比」であり、非円弧すべりの場合に対しては「応力比」として定義されているといえます。
このように、安全率の表記を慣習的に「応力比」として表す理由としては、地震時慣性力や荷重等のすべり土塊自重以外の外力がない場合、分母と分子とですべり円半径『r』を略すことが可能なこと、更に、同指針の『地すべり』の規定であるP.347の(3−24)式のように、円弧すべりと非円弧すべりの両式を便宜上、一つの計算式で表記させるために、見かけ上「応力比」での記載としていると解釈できるものと考えられます。 

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(Up&Coming '05 盛夏の号掲載)
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