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Q&A開水路の設計・3D配筋 Q&A ('24.10.22)

NEW! 更新内容

Q2−26.受働土圧の有効率を設定することはできますか('24.10.22)

目  次
 1.適用範囲・制限条件

Q1−1.対応している適用基準は何ですか

 2.土圧

Q2−1.対応している土圧式を教えてください

Q2−2.常時の土圧式を静止土圧とし、地震時を主働土圧とすることはできますか

Q2−3.地震時の壁面摩擦角が入力値と異なります

Q2−4.片側の土圧を0とすることはできますか

Q2−5.地震時ケースの左側土圧が作用しません

Q2−6.「考え方」−「浮力、土圧・水圧」−「土圧」の外側土圧による影響の『地震動と反対側の有効率』とは何ですか

Q2−7.「考え方」−「浮力、土圧・水圧」画面の「抵抗側の反力(土圧)の取り扱い」とは何ですか

Q2−8.入力した土砂高さと土圧計算時の土圧高さが異なります

Q2−9.切土はどのような時に設定するのでしょうか

Q2−10.盛土を等分布荷重換算する場合の勾配部分長X2の算出方法を教えてください

Q2−11.「考え方−浮力、土圧・水圧」画面の「土圧」で、「土圧作用面(かかと端以外)の角度の考え方」を選択可能ですが、どのような状況で使用するのでしょうか

Q2−12.地震時合成角の算出式が水路工P.248等の一般式と異なるのはなぜでしょうか

Q2−13.安定計算では土圧を考慮せず、側壁設計時では土圧を考慮する方法

Q2−14.地震時の壁面摩擦角を自動設定しましたが、入力画面の初期化ボタンで設定される値と異なります

Q2−15.切土を設定している場合には、土圧式としてクーロン式を選択できないのでしょうか

Q2−16.形状変更すると土圧作用面角度が毎回初期化されるのですが、固定にできないでしょうか

Q2−17.切土土圧式が擁壁工指針(H24)のP105の式とは異なりますが、この式には対応していないのでしょうか

Q2−18.土圧作用面が鉛直面となす角度について、「形状」「土砂」で直接入力しているが、自動で計算は出来ないか

Q2−19.常時土圧算定時には土圧係数を直接入力し、地震時土圧算定では「クーロン(物部・岡部)」や「クーロン(修正物部・岡部)」で検討することはできますか

Q2−20.フローリッヒの理論による盛土の荷重換算において、プログラムでは盛土と載荷荷重を個別に換算していますが、同時に換算することはできませんか。
また「水路工」に準拠する場合はどちらが正しいのでしょうか。


Q2−21.切土部土圧の計算で、安定計算時は切土部土圧で計算されるのに、側壁設計時は盛土部土圧になるのはなぜですか

Q2−22.試行くさび計算で、土くさびを形成する多角形の座標系を確認できますか

Q2−23.クーロン式による土圧算定時に粘着力を考慮したところ、土圧力<0となりました。どのように粘着力を考慮しているのでしょうか。

Q2−24.「荷重」−「組合せ」の「外側土圧係数の上限値考慮」とはどのような機能でしょうか?
考慮する場合について記載している文献はありますか?


Q2−25.側壁任意形状で側面の形状変化を考慮して土圧を計算したい

Q2−26.受働土圧の有効率を設定することはできますか
 3.荷重

Q3−1.土地改良「水路工」に準拠した荷重組合せを自動設定することはできますか

Q3−2.浮力はどのように考慮されているのか教えてください

Q3−3.常時, レベル1地震時のケースは許容応力度法で、レベル2地震時のケースは限界状態設計法で照査を行うことはできますか

Q3−4.浮力算定時に水重を考慮していますが、水重を考慮しないようにできませんか

Q3−5.側壁部材に任意荷重を設定し、荷重の組み合わせ画面でも荷重項目にチェックを入れましたが、安定計算や底版設計時に考慮されません。
Q3−6.土圧画面の背面盛土の扱いで「荷重換算」を選択した場合の、「換算時の躯体高さ」の設定の違いを教えてください

Q3−7.張出底版上の土砂鉛直力が考慮されていません

Q3−8.底版左端で安定計算作用力を集計する場合、左側水圧の水平力によるモーメントが負値になるのはなぜですか

Q3−9.慣性力の作用方向を荷重ケース毎に設定することは可能でしょうか

Q3−10.任意荷重に慣性力を考慮することはできますか

Q3−11.土砂形状の形状タイプとして任意形を選択して側壁天端上に土砂を設定しましたが、土砂ブロック割が適切に計算できていないようです

Q3−12.水位ケースの名称を変更できません

Q3−13.側壁に作用している任意荷重が底版設計に考慮されていない

Q3−14.作用する(受働側)土圧の項目が土圧ではなく水平反力となったのですがなぜですか

Q3−15.荷重−組み合わせ画面の荷重状態はどのような基準で設定するのでしょうか

Q3−16.安定計算時に載荷荷重による慣性力が考慮されません

Q3−17.衝突荷重の水平力の作用位置が天端の背面位置になりますが、問題ありませんか。

Q3−18.風荷重時には安定計算を行わないよう設定できますか

 4.部材の設計

Q4−1.側壁軸線と底版軸線の交点位置で照査を行うことはできますか

Q4−2.鉄筋の入力はピッチでの入力が標準となっているようですが、本数で入力することはできませんか

Q4−3.「計算確認」−「構造解析」の『対象』で「側壁」、「底版」が選択できるが、その違いは?

Q4−4.底版定着長のピッチが入力値の倍となります

Q4−5.底版設計時に、コンクリート応力度が非常に大きくなる箇所があります

Q4−6.「許容値−部材設計」画面にσsnaの入力がありますが、計算過程でどこか影響してくるのでしょうか

Q4−7.せん断応力度の照査で、計算値が許容値τa1を満たしていないのに最終判定がOKとなっています

Q4−8.側壁照査方法を底版一体としている場合に、側壁自重は底版軸線位置よりも上側の重量を算出していますが、側壁付け根よりも上の重量で算出したい。

Q4−9.縦方向(奥行方向)の検討を行うことはできますか

Q4−10.「ストラット付形状」でのストラット応力度照査に用いる断面力(モーメント、軸力)が断面力図で示されたものと異なっています。
応力度照査で用いる断面力(モーメント)の算出方法を教えて下さい。

 5.配筋

Q5−1.交互配筋を行うことは出来ますか

Q5−2.単鉄筋と入力したはずが、計算書の鉄筋表示では複鉄筋となっている

Q5−3.側壁傾斜時に、断面照査で用いる鉄筋量に傾斜角度を考慮することはできますか

Q5−4.配筋の設定方法を「自動設定」としましたが、計算実行後には「直接入力」にかわってしまいます

Q5−5.側壁の配筋をシングル、底版の配筋をダブルで計算できるか

Q5−6.計算書に配力筋の必要鉄筋量を表示することはできますか

Q5−7.「直接入力」「計算確認後入力」の違い

Q5−8.側壁鉄筋の段落し計算を行えますか。

Q5−9.かぶりの考え方が「純かぶり」の時に、配力筋を主鉄筋の内側にすることはできますか。

Q5−10.かぶりの考え方が「純かぶり」の時に、計算書に純かぶりの出力をおこなえますか
 6.安定計算

Q6−1.鉛直支持力の計算式は、どのような基準に基づいていますか

Q6−2.内部水位による慣性力を無視することはできますか

Q6−3.水平反力が受働土圧を超えた場合に受働土圧を採用して計算したい

Q6−4.「滑動に対する検討を行わない」というスイッチがありますか

Q6−5.水平反力の出展を教えてください

Q6−6.水路工に準拠した浮き上がりに対する検討で、水圧鉛直成分を自重として考慮せずに検討したい。

Q6−7.滑動安全率が∞となっているのはどういう意味ですか

Q6−8.底版の自重を考慮せずに地盤反力を算出できませんか

Q6−9.開水路で通常のモデルと左右形状を反転させたモデルを作成しました。安定計算結果が一致するものと考えておりましたが一致しません。

Q6−10.鉛直支持力の照査に用いる形状係数α、βにつきまして、基礎形状を長方形とする場合のB, L の考え方を教えて下さい。
B:基礎荷重面の短辺又は短径、L:基礎荷重面の長辺又は長径として計算されるようですが、現在検討中の条件ではB>Lとなる場合が考えられます。
B>Lとなる場合は、α、βの計算式中のB/L を、L/B として計算したα、βの値を、直接入力で設定する方法が正しいのでしょうか。


Q6−11.鉛直支持力の照査基準を「土地改良(農道)」とした場合に、許容支持力の計算値に荷重の傾斜が考慮されません。

Q6−12.浮き上がりの検討を考慮した場合、αとは何を示しているか?また、通常どのくらいの値を考慮するものか?

Q6−13.必要安全率1.5=計算結果の安全率1.5となるのはなぜか
 7.その他

Q7−1.フレーム計算結果について「FRAME(面内)」等で読み込みたい

Q7−2.3Dモデルの寸法線の表示有無を選択することはできますか

Q7−3.ファイル読み込み時に「共有データとして設定されたファイルの基準値データと、読み込まれたファイルの基準値データが一致しません」と表示されました。
共有データとは何でしょうか。また、これを解除するにはどうすればよいでしょうか。


Q7−4.平成29年版道路橋示方書に対応していますか

Q7−5.メイン画面の描画が常時ケースとなっているが地震時ケースの描画はできないのか

Q7−6.属性付きのIFCファイルを出力したい

Q7−7.3D属性表示で表示方法及び表示できる項目は

Q7−8.水路工の側壁天端にストラットを設けたモデルは計算可能でしょうか?

Q7−9. 計算書の設計条件の各荷重に荷重コメントを表示させることは可能ですか

Q7−10.開水路内部に内壁を設けて検討することは可能ですか

Q7−11.湿潤重量と飽和重量の違いについて教えてください

Q7−12.土地改良(水路工)P316の底面と基礎地盤との間の摩擦係数を設定できますか

Q7−13.計算書で形状寸法図に土砂形状を描画することは可能ですか

Q7−14.開水路形状を任意形として設定可能ですか?



 1.適用範囲、制限条件

Q1−1.

対応している適用基準は何ですか
A1−1. 農林水産省農村振興局整備部設計課、土地改良事業計画設計基準
及び運用・解説 設計「水路工」基準・基準の運用・基準及び運用の解説(平成26年3月)
に準拠しております。
 2.土圧

Q2−1.

対応している土圧式を教えてください
A2−1. 土圧の考え方として、試行くさび法, クーロン式,物部・岡部式,任意土圧入力(土圧強度分布,土圧係数),静止土圧の土圧算出式で検討可能です。
 

Q2−2.

常時の土圧式を静止土圧とし、地震時を主働土圧とすることはできますか
A2−2. 「荷重」−「土圧」画面で下記のように設定して下さい。
・「土圧式」を静止土圧とする。
・「地震時の計算方法」を「主働土圧」とする
 

Q2−3.

地震時の壁面摩擦角が入力値と異なります
A2−3. 「考え方」−「浮力、土圧・水圧」画面において、「地震動の方向と異なる土圧の扱い」をご確認ください。
こちらで『常時土圧』が選択されている場合、該当する土圧については常時の壁面摩擦角を採用しています。そのため、地震時の値が入力と異なる場合があります。

尚、「地震動の方向と異なる土圧」は以下のようになります。
慣性力方向が「左←右」の場合・・・外側:左側土圧、内側:右側土圧
慣性力方向が「左→右」の場合・・・外側:右側土圧、内側:左側土圧
 

Q2−4.

片側の土圧を0とすることはできますか
A2−4. 片側土圧を0とする場合は、下記何れかの設定を行なってください。

■片側土砂高さを0とする方法
「形状」−「土砂」画面において以下の手順により土砂高さを0としてください。
(1)土圧を0とする側(左側、右側)を選択します。
(2)形状タイプを水平とします。
(3)レベル差=土圧を0とする側の躯体高さ と設定します。

■任意土圧を使用する方法
土圧式を土圧強度分布や土圧係数として、土圧力を直接指定してください。
 

Q2−5.

地震時ケースの左側土圧が作用しません
A2−5. 「考え方」−「浮力、土圧・水圧」画面の土圧の中にあります、「地震動の方向と異なる土圧の扱い」で土圧の評価方法を選択してください。
また、同画面の「外側土圧による影響」で有効率を設定してください。
「地震動の方向と異なる土圧の扱い」の指定により算出された土圧に、この有効率を乗じて背面(外側)土圧とします。
 

Q2−6.

「考え方」−「浮力、土圧・水圧」−「土圧」の外側土圧による影響の『地震動と反対側の有効率』とは何ですか
A2−6. 外側土圧による影響の『地震動と反対側の有効率』は、「鉄道構造物等設計標準・同解説 基礎構造物・抗土圧構造物(平成12年6月)」のP555の「地震時の橋台背面土の取扱い」の「橋台背面方向に地震力が発生する場合」等を参考に設定できるようにしています。
常に永久荷重として土圧が働く場合には有効率を1.0に設定する等、設計者において土圧係数や有効率等をご判断の上設定してください。
 

Q2−7.

「考え方」−「浮力、土圧・水圧」画面の「抵抗側の反力(土圧)の取り扱い」とは何ですか
A2−7. 「考え方」−「浮力、土圧・水圧」画面の「抵抗側の反力(土圧)の取り扱い」は、抵抗力Pが負値となる場合の設定で、「ため池整備」に掲載されている考え方です。

ここで、「抵抗力」が選択されている場合、以下のように抵抗力Pを算出します。
P=Fs・H−V・μ
ここに、
Fs:滑動安全率
H:受働側土圧の水平成分の除いた水平力合計
V:鉛直力合計
μ:摩擦係数

この時、Pが負値になった場合(滑動しない場合)は、受働側には作用力を考慮しません。
Pが正値であれば通常通り計算を行います。
 

Q2−8.

入力した土砂高さと土圧計算時の土圧高さが異なります
A2−8. 擁壁工指針では、「嵩上げ盛土高比が1を超える場合でも土圧は,盛土高が15mまでは嵩上げ盛土高比を1とみなして計算してよい」と記載されています。
土砂形状に盛土の有る場合は、本プログラムの初期設定でもこの考え方に従っているため、盛土高比によってはご指摘の状態となります。
常に入力値を採用したい場合は、「考え方」−「浮力、土圧・水圧」画面の「土圧」において、「かさ上げ盛土高比(H1/H)の場合」の設定を変更してください。
 

Q2−9.

切土はどのような時に設定するのでしょうか
A2−9. プログラムでの切土とは、例えば背面に岩盤のような土圧が全く発生しない山があり、その一部を削って構造物を設置する場合を想定しています。
プログラム上は切土面として設定した位置よりも後方の土圧を無視する計算となります。
 

Q2−10.

盛土を等分布荷重換算する場合の勾配部分長X2の算出方法を教えてください
A2−10. 盛土を等分布荷重換算する場合、盛土高Hは入力盛土高H0と換算盛土高H1の合計値となります。

H1=q/γ
 H=H0+H1

そのため、勾配部分長X2は、以下のようになります。
 X2=H×勾配n

背面土の荷重換算につきましては、下記ヘルプもご参照ください。
・「計算理論及び照査の方法」-「荷重の考え方」-「地表面載荷荷重」-「地表面載荷荷重の荷重の形式」
 

Q2−11.

「考え方−浮力、土圧・水圧」画面の「土圧」で、「土圧作用面(かかと端以外)の角度の考え方」を選択可能ですが、どのような状況で使用するのでしょうか
A2−11. 土地改良「水路工」では、『壁面摩擦角以外では側壁背面の傾斜は無視』とされています。
これに従う場合は、「土圧合力計算時のみ考慮」としてください。
 

Q2−12.

地震時合成角の算出式が水路工P.248等の一般式と異なるのはなぜでしょうか
A2−12. 地震時合成角の一般式tan^-1 kH (ただし、kV=0)は、載荷荷重及び土砂全てに設計震度が考慮されている状態を想定しています。
実際には以下のように考えます。

θ=tan^-1(H/V)=tan^-1(W・kH/W)=tan^-1 kH

上記は気中で、載荷荷重にも慣性力を考慮する場合の算出方法ですが、載荷荷重に慣性力を考慮しない場合や水位を考慮するときには上記では算出できません。
そのためHとVを厳密に評価してθを算出しています。
 

Q2−13.

安定計算では土圧を考慮せず、側壁設計時では土圧を考慮する方法
A2−13. (1)土圧式を「土圧係数(詳細入力)」とする

(2)初期化で土圧係数等の情報を設定し、安定計算土圧係数のみ0とする

(3)組み合わせ画面で(2)の土圧係数をチェックする
 

Q2−14.

地震時の壁面摩擦角を自動設定しましたが、入力画面の初期化ボタンで設定される値と異なります
A2−14. 入力画面の初期化ボタンで設定される地震時の壁面摩擦角は、レベル1地震の設計震度で算出した値が設定されます。
地震規模は土圧画面の後で設定する組合せ画面で決まるため、このように処理しています。
そのため、レベル2地震時の壁面摩擦角とは異なる値となります。
 

Q2−15.

切土を設定している場合には、土圧式としてクーロン式を選択できないのでしょうか
A2−15. クーロン式を適用して算定するには、下記のクーロン式の前提条件を満たす必要があります。
 ・背面土砂形状が水平、または一定勾配
 ・載荷荷重が無限長載荷
 ・背面土砂の条件が一定

そのため切土の条件の場合は、クーロン式を適用することはできません。
 

Q2−16.

形状変更すると土圧作用面角度が毎回初期化されるのですが、固定にできないでしょうか
A2−16. 可能です。
オプションメニューの動作環境の設定で、「形状変更時の土圧作用面初期化」のチェックを外してください。
 

Q2−17.

切土土圧式が擁壁工指針(H24)のP105の式とは異なりますが、この式には対応していないのでしょうか
A2−17. 本プログラムは土地改良「水路工」に準拠しているため、お問合せの式には対応しておりません。
尚、水路工では内力の傾斜を考慮していませんが、擁壁工指針式で傾斜を無視すれば両者は等価となります。
 

Q2−18.

土圧作用面が鉛直面となす角度について、「形状」「土砂」で直接入力しているが、自動で計算は出来ないか
A2−18. オプションメニューの「動作環境の設定」において、「形状変更時の土圧作用面初期化」をチェックしてください。
但し、この場合でも、「考え方」−「浮力、土圧・水圧」画面−「土圧」の「土圧作用面(かかと端以外)の角度の考え方」の設定によっては計算実行後の角度が0となります。
 

Q2−19.

常時土圧算定時には土圧係数を直接入力し、地震時土圧算定では「クーロン(物部・岡部)」や「クーロン(修正物部・岡部)」で検討することはできますか
A2−19. 可能です。
「荷重」−「土圧」画面の「土圧式」で「クーロン(物部・岡部)」か「クーロン(修正物部・岡部)」を選択し、同画面の「土圧係数」で常時の土圧係数を直接入力してください。
 

Q2−20.

フローリッヒの理論による盛土の荷重換算において、プログラムでは盛土と載荷荷重を個別に換算していますが、同時に換算することはできませんか。
また「水路工」に準拠する場合はどちらが正しいのでしょうか。
A2−20. 盛土と載荷荷重を同時に換算するには、「考え方−浮力、土圧・水圧」画面の土圧−「盛土及び載荷荷重の換算方法(クーロン系土圧時)」で「盛土と載荷荷重を同時に換算する」を選択してください。
尚、「水路工」の考え方では別々に換算する手法となります。

 

Q2−21.

切土部土圧の計算で、安定計算時は切土部土圧で計算されるのに、側壁設計時は盛土部土圧になるのはなぜですか
A2−21. 側壁背面と切土面の距離が大きい場合、土圧は切土面の影響を受けないためです。
フーチング張出長が長い場合にはこの傾向が強くなります。

 

Q2−22.

試行くさび計算で、土くさびを形成する多角形の座標系を確認できますか
A2−22. 「オプション」−「計算書表示の設定」で「試行くさび法土圧図の座標値」を「表示する」としてください。
計算書の土圧図に番号が表示され表形式で座標値が確認できます。

 

Q2−23.

クーロン式による土圧算定時に粘着力を考慮したところ、土圧力<0となりました。どのように粘着力を考慮しているのでしょうか。
A2−23. クーロン式で粘着力を考慮する場合の土圧強度p’の算出は、以下のようになります。

p’=p−2c√K
ここに、
p:粘着力を考慮しない土圧強度
c:粘着力
K:土圧係数

粘着力を考慮する際は、上載分の土砂を考慮した土圧強度から粘着力分を差し引きます。この状態で算出されたp’が負となった場合は土圧が作用しないと考えます。

 

Q2−24.

「荷重」−「組合せ」の「外側土圧係数の上限値考慮」とはどのような機能でしょうか?
考慮する場合について記載している文献はありますか?
A2−24. 土地改良事業計画設計基準及び運用・解説設計「水路工」P438の下記記載に対応したものとなります。
「土圧係数KAは内部摩擦角30°の場合の値を上限値とする」(※U型擁壁の内水考慮ケース)

尚、本プログラムでは上記考え方を試行くさび法でも適用できるよう拡張しています。
試行くさび法の場合は、「考え方」−「浮力、土圧・水圧」の土圧タブの「上限値を算出する内部摩擦角」で入力された内部摩擦角にて算出された土圧合力と通常計算で算出された土圧合力を比較しています。

 

Q2−25.

側壁任意形状で側面の形状変化を考慮して土圧を計算したい
A2−25. 側壁の外側が断面変化している場合の多点折れ土圧の算定に対応しています。
「形状」−「土砂」画面の「仮想背面」−「仮想背面のモデル」で土圧作用面を設定してください。
「形状に合わせる」ボタンをクリックすることで、躯体外形にあわせた土圧作用面を自動設定することも可能です。

 

Q2−26.

受働土圧の有効率を設定することはできますか
A2−26. 可能です。
「荷重」-「土圧」-「受働タブ」の特殊条件に「土圧の有効率」にチェックを入れて有効率をご入力ください。

 3.荷重

Q3−1.

土地改良「水路工」に準拠した荷重組合せを自動設定することはできますか
A3−1. 初期入力画面を初回確定する際に「水路工P.336に準拠した荷重組合せを生成しますか」とメッセージが表示されますので、「はい」を選択してください。
 

Q3−2.

浮力はどのように考慮されているのか教えてください
A3−2. 左フーチング先端では左側水位から算出した水圧を用い、右フーチング端では右側水位から算出した水圧を用いて直線変化として算出しています。
 

Q3−3.

常時, レベル1地震時のケースは許容応力度法で、レベル2地震時のケースは限界状態設計法で照査を行うことはできますか
A3−3. 可能です。
「荷重」−「組み合せ」画面の「照査項目選択」ボタンより、各ケースで行う照査内容を個別に設定できます。
 

Q3−4.

浮力算定時に水重を考慮していますが、水重を考慮しないようにできませんか
A3−4. 全照査において水重を除くためには、「考え方」−「浮力、土圧・水圧」画面の「浮力:特殊条件」において、「水圧鉛直成分」の設定を「全範囲:無視」として下さい。
 

Q3−5.

側壁部材に任意荷重を設定し、荷重の組み合わせ画面でも荷重項目にチェックを入れましたが、安定計算や底版設計時に考慮されません。
A3−5. 「荷重」−「任意荷重」画面の載荷部材の設定をご確認ください。

側壁照査方法が「片持ち梁」の場合は、載荷部材については、以下の通りとなります。
・側壁:側壁設計に適用
・底版:安定計算,底版設計に適用

こちらの設定が全て「左(右)側壁」となっている場合、安定計算や底版設計時に考慮されません。
安定計算時や底版設計時に任意荷重を考慮したい場合には、「載荷部材:底版」と設定されたデータが必要になります。

また、側壁照査方法が「底版一体」の場合には、計算対象を選択いただけます。
この場合は、安定計算・底版設計、側壁設計のそれぞれで、考慮するかを設定することができます。
側壁照査方法の設定により、任意荷重の計算対象が異なりますためご注意ください。

側壁照査方法については初期入力画面の「考え方」で選択できます。
 

Q3−6.

土圧画面の背面盛土の扱いで「荷重換算」を選択した場合の、「換算時の躯体高さ」の設定の違いを教えてください
A3−6. 荷重換算の選択肢の違いは下記の通りです。
軸線高:天端より底版軸線位置までの高さ
全 高:底版底面までの高さ

また、換算時の躯体高さは考え方(部材設計:共通)画面の荷重の考慮の設定と連動しています。
「全荷重を考慮」の状態の場合、軸線外荷重も考慮することになるため、「換算時の躯体高さ」が「全高」に変更されます。
 

Q3−7.

張出底版上の土砂鉛直力が考慮されていません
A3−7. 「形状」−「土砂」画面で仮想背面の考え方として「かかと端」あるいは「実背面」を選択することで張出部の土砂の重量を考慮することができます。
 

Q3−8.

底版左端で安定計算作用力を集計する場合、左側水圧の水平力によるモーメントが負値になるのはなぜですか
A3−8. 抵抗モーメント(鉛直力によるモーメント)に対しては時計まわりが正、転倒モーメント(水平力によるモーメント)に対しては反時計まわりが正となります。
左側水圧は右向きの水平力となりますので負値となります。
 

Q3−9.

慣性力の作用方向を荷重ケース毎に設定することは可能でしょうか
A3−9. 可能です。
「荷重−組み合わせ」画面の地震時ケース毎に「慣性力方向」を指定してください。
 

Q3−10.

任意荷重に慣性力を考慮することはできますか
A3−10. 可能です。
任意荷重画面の「慣性力」で、考慮したい震度を選択してください。
ただし、震度を選択したケースの荷重タイプは鉛直力固定となります。
 

Q3−11.

土砂形状の形状タイプとして任意形を選択して側壁天端上に土砂を設定しましたが、土砂ブロック割が適切に計算できていないようです
A3−11. 土砂形状の入力によって側壁天端上に土砂を設定することはできません。
この場合はあらかじめ算出した土砂重量を任意荷重で代用頂く等、別途ご検討いただく必要があります。
 

Q3−12.

水位ケースの名称を変更できません
A3−12. 初期入力画面「考え方」で「浮力の安定照査毎指定」を設定している場合は水位名称を変更することはできません。
本設定は安定照査毎(転倒、滑動、支持)に浮力ありケース、浮力なしケースの両方の計算を行い、自動的に危険な方を採用する機能となります。
この設定を行っている場合は、浮力(揚圧力)の有無を両方計算して両方の結果を表示するために、水位の名称を指定することはできません。
 

Q3−13.

側壁に作用している任意荷重が底版設計に考慮されていない
A3−13. 「初期入力」−「考え方」の側壁照査方法の設定により、任意荷重の計算対象が異なりますためご注意ください。

■側壁照査方法:底版一体の場合
この場合は、安定計算・底版設計、側壁設計のそれぞれで、考慮するかを設定することができます。

■側壁照査方法:片持ち梁の場合
この場合は、「荷重」−「任意荷重」載荷部材については、以下の通りとなります。
  ・側壁:側壁設計に適用
  ・底版:安定計算,底版設計に適用

安定計算や底版設計時に任意荷重を考慮したい場合には、「載荷部材:底版」と設定されたデータが必要になります。
例えば「載荷部材:側壁」と設定している荷重は、安定計算や底版設計時には考慮されませんのでご注意ください。
※底版設計時は安定計算時と同じ荷重モデルとなります。
 

Q3−14.

作用する(受働側)土圧の項目が土圧ではなく水平反力となったのですがなぜですか
A3−14. 左右水平力に大きな差が発生する時には、受働側に反力(直接基礎時は水平反力)を考慮します。

これは土地改良基準の「水路工」に従った考え方です。
水平反力は以下の流れで採用されます。
(1)両側とも主働土圧を適用して計算を行う。
(2)(1)により滑動安全率を確保できた場合は、両側とも主働土圧とする。(3)以降は実行せずに通常通り計算。
(3)(1)により滑動安全率を確保できなかった場合は、水平反力を算出する。
(4)(3)の水平反力が受働土圧以内であれば、左側には水平反力を適用して再度安定計算を行う。
(5)(3)の水平反力が受働土圧を越えた場合は、計算不可とするか、若しくは受働土圧で計算を続行する。
 

Q3−15.

荷重−組み合わせ画面の荷重状態はどのような基準で設定するのでしょうか
A3−15. 本プログラムにおいては、
常 時  :「主荷重(P)+主荷重に相当する特殊荷重」
常 時(T)  :「主荷重(P)+主荷重に相当する特殊荷重+温度変化の影響(T)」
常 時(W)  :「主荷重(P)+主荷重に相当する特殊荷重+風荷重(W)」
常 時(T+W) :「主荷重(P)+主荷重に相当する特殊荷重+温度変化の影響(T)+風荷重W)」
常 時(CO) :「主荷重(P)+主荷重に相当する特殊荷重+衝突荷重(CO)」
地震時   :「活荷重及び衝撃以外の主荷重+地震の影響(EQ)」
の値を各々示しています。
上記設定により許容値の割増係数が異なります。
上記を参考に設計者の判断にて設定ください。

 

Q3−16.

安定計算時に載荷荷重による慣性力が考慮されません
A3−16. 入力の「考え方」−「安定計算」の「載荷荷重による慣性力」を「考慮する」としてください。

 

Q3−17.

衝突荷重の水平力の作用位置が天端の背面位置になりますが、問題ありませんか。
A3−17. 衝突荷重の水平力につきまして、計算に用いるのは作用する高さ位置のみのため、x座標による計算結果への影響はありません。

 

Q3−18.

風荷重時には安定計算を行わないよう設定できますか
A3−18. 可能です。
「考え方」−「安定計算」画面において、「風荷重時の照査」を「照査しない」としてください。

 4.部材の設計

Q4−1.

側壁軸線と底版軸線の交点位置で照査を行うことはできますか
A4−1. 軸線位置を照査位置に指定することはできませんが、モーメントシフトにて軸線位置のモーメントで照査することができます。

「考え方」−「部材設計」画面の「共通」において、「側壁のモーメントシフト」や「底版のモーメントシフト」を「シフトする」と設定している場合に断面力の移動を行います。
モーメントシフトでは、部材厚の1/2分シフトしますので、この場合は軸線位置のモーメントで照査することになります。
 

Q4−2.

鉄筋の入力はピッチでの入力が標準となっているようですが、本数で入力することはできませんか
A4−2. 可能です。
考え方―部材設計−オプション画面の「鉄筋入力方法」で「本数入力」を選択してください。
 

Q4−3.

「計算確認」−「構造解析」の『対象』で「側壁」、「底版」が選択できるが、その違いは?
A4−3. 側壁設計時と底版設計時の作用荷重が異なる場合があるため、フレーム計算時には側壁設計モデルと底版設計モデルの2つのモデルを用いて計算を行っています。
側壁設計モデルと底版設計モデルでは、土圧や土砂等の扱いが異なります。

詳しくは、下記ヘルプをご参照ください。
・計算理論及び照査の方法−部材設計−計算モデル
 

Q4−4.

底版定着長のピッチが入力値の倍となります
A4−4. 底版定着長の計算では、鉄筋の定着位置を探す際に鉄筋量を半分(即ち応力度計算時の配筋ピッチの倍)にして計算しています。

実際には、入力された配筋情報に応じて次の配筋状態に対する抵抗モーメントを算出します。
・入力鉄筋が1段のとき、ピッチを倍
・入力鉄筋が2段でピッチが同じとき、1段目は入力されたピッチ、2段目はピッチを倍
 

Q4−5.

底版設計時に、コンクリート応力度が非常に大きくなる箇所があります
A4−5. 全引張状態となる箇所では単鉄筋での応力度計算ができず断面を反転して計算を行うため、ご質問の状態となります。
曲げモーメントに対し引張軸力が大きいと全引張状態となります。
実際に片側にしか配筋されないのであれば正しい計算結果ですが、両側に配筋されるのであれば複鉄筋設定としてください。
 

Q4−6.

「許容値−部材設計」画面にσsnaの入力がありますが、計算過程でどこか影響してくるのでしょうか
A4−6. σsna(鉄筋の許容圧縮応力度)は、全圧縮となった場合の照査に用いられます。
そのため、照査断面が全圧縮とならない場合には使用しません。
 

Q4−7.

せん断応力度の照査で、計算値が許容値τa1を満たしていないのに最終判定がOKとなっています
A4−7. 通常せん断応力度照査ではτa1と計算値τの比較を行ないますが、スターラップが入力されている場合は、τ>τa1となったケースにおいて、必要なスターラップ断面積Aw(必要量)を計算し、下記の判定を行います。

・Aw≦使用量As 且つ τ≦τa2・・・OK判定
・Aw>使用量As 又は τ>τa2・・・NG判定
 

Q4−8.

側壁照査方法を底版一体としている場合に、側壁自重は底版軸線位置よりも上側の重量を算出していますが、側壁付け根よりも上の重量で算出したい。
A4−8. 「考え方」−「部材設計」画面の「フレーム計算時の側壁自重下端位置」で「底版上面」を選択して下さい。
但し、下記の場合は無効となりますのでご注意下さい。
 ・フーチングが設定されている側の側壁計算時
 ・荷重の考慮が「全荷重を考慮」
 

Q4−9.

縦方向(奥行方向)の検討を行うことはできますか
A4−9. 可能です。
「初期入力」画面の「考え方」−「縦方向の計算」で「する」を選択して下さい。
躯体本体を部材直角方向(鉛直方向)に分布バネを有する部材として断面力を計算し、最大・最小曲げモーメントに対して曲げ応力度計算を行います。
分布バネは「基礎」−「分布バネ(縦方向)」で複数の範囲で指定可能です。
 

Q4−10.

「ストラット付形状」でのストラット応力度照査に用いる断面力(モーメント、軸力)が断面力図で示されたものと異なっています。
応力度照査で用いる断面力(モーメント)の算出方法を教えて下さい。
A4−10. 本プログラムの断面照査は、全て単位幅当たりでの検討となります。
ストラットについては、入力されたストラット1本当りの奥行き幅や1ブロック当たりの本数から、奥行き1m当りの断面情報やバネ値を算出してフレームモデル化しています。
そのため、ストラットの設計断面力はFRAME計算結果をそのまま使用することはできないため、次のように換算しています。
 FRAME計算結果×ブロック長/(ストラット幅×ストラット数)
 5.配筋

Q5−1.

交互配筋を行うことは出来ますか
A5−1. 交互配筋を前提にはしていませんが、1段目と2段目に同じかぶりを設定することで、鉄筋量算出上は設定可能と考えます。
但し、配筋図に反映することはできませんのでご注意ください。
 

Q5−2.

単鉄筋と入力したはずが、計算書の鉄筋表示では複鉄筋となっている
A5−2. 部材設計時には、必ず引張側に配筋されている必要があります。
単鉄筋を指定した場合は、プログラム内部で断面力の状態を判定して配筋が必要な引張側を決定しています。

引張側は、以下のようになります。
■側壁
 M>0の場合、外面
 M<0の場合、内面

■底版
 M>0の場合、下面
 M<0の場合、上面

上記は、荷重ケース毎に判定しますので、上側引張と下側引張が混在している場合は両側に配筋する必要があります。
底版幅が広くなる場合、底版の端部と中央部とでは断面力の状態が異なり、両側配筋が必要な場合が多くあります。
尚、計算書等で単鉄筋を指定したにも関わらず、配筋図や配筋データにおいて両方の鉄筋が表示されている場合は、上側,下側の両方が引張状態となっています。この場合、配筋データは計算に使用した両方の鉄筋を表示していますが、計算自体は指定どおりの単鉄筋で行っています。
 

Q5−3.

側壁傾斜時に、断面照査で用いる鉄筋量に傾斜角度を考慮することはできますか
A5−3. 可能です。
「考え方」−「部材設計」−「オプション」の「鉄筋量算出時の竪壁傾斜」で設定してください。
またその際の傾斜角度には、竪壁前側と後側の平均角度を用いるか、それぞれの配筋側の角度を用いるかを選択することができます。
 

Q5−4.

配筋の設定方法を「自動設定」としましたが、計算実行後には「直接入力」にかわってしまいます
A5−4. 計算確認後も配筋を自動設定としたい場合は、「オプション」−「動作環境の設定」にて「配筋自動設定後の配筋設定方法」の『直接入力へ変更』のチェック(レ)を外してください。
こちらにチェックされている場合、計算終了後に設定方法を直接入力に変更し、自動設定された配筋を入力画面へ反映し、確認できるようにしております。
 

Q5−5.

側壁の配筋をシングル、底版の配筋をダブルで計算できるか
A5−5. 本プログラムにおけるシングル、ダブルは以下の扱いとなっています。
 シングル・・・側壁から底版まで同じ鉄筋を採用する場合。計算方法は常に単鉄筋。
 ダブル・・・側壁と底版で異なる配筋を行なうことが可能。計算方法は、単鉄筋,複鉄筋から選択可能。

そのため、側壁と底版において、シングル,ダブルの設定は連動しています。
側壁と底版で異なる配筋を行なう場合は、ダブルを選択し、単鉄筋,複鉄筋の設定でご対応下さい。
 

Q5−6.

計算書に配力筋の必要鉄筋量を表示することはできますか
A5−6. 可能です。
「オプション」−「計算書表示の設定」−「配力筋必要鉄筋量」で「表示する」を選択してください。
各照査位置毎に、結果詳細計算書の鉄筋配置に表示します。
尚、入力された主鉄筋配筋量の1/6を配力筋必要鉄筋量としています。
 

Q5−7.

「直接入力」「計算確認後入力」の違い
A5−7. 「直接入力」と「計算確認後入力」では、次のように配筋入力の操作方法が異なります。
・直接入力
計算実行前に鉄筋データを入力します。
既に配筋が決定している時に選択してください。
・計算確認後入力
断面力計算後に鉄筋データを入力します。
各部材の断面力を集計した後に配筋画面が表示され、断面力や必要鉄筋量を確認しながら配筋を指定することが可能となります。
 

Q5−8.

側壁鉄筋の段落し計算を行えますか。
A5−8. 可能です。
下記手順で設定して下さい。
(1)「初期入力」画面の「考え方」において、「側壁基部以外の照査」を『変化位置(段落とし)のみ』又は『変化位置、照査位置』とする。
(2)「部材」−「側壁照査位置」画面内の「変化位置」の設定方法で自動設定か直接入力を選択してください。
直接入力の場合は、段落とし位置を指定してください。l1が変化位置、l2が定着位置となります。
尚、「変化位置」が表示されない場合は、「部材」−「側壁配筋」で設定方法が配筋直接入力となっているかご確認ください。
(3)「部材」−「側壁配筋」画面において、「1」の配筋を行ってください。(2)で直接入力を選択した場合は、「変化1」の配筋も行ってください。
 

Q5−9.

かぶりの考え方が「純かぶり」の時に、配力筋を主鉄筋の内側にすることはできますか。
A5−9. 配力筋位置を内側とする設定はご用意しておりませんが、配力筋径を「なし」と設定することで代用可能ですので、こちらの設定方法をご検討ください。

「純かぶり」による入力の場合でも、断面計算は鉄筋中心位置による有効高で算定しており、計算実行時に「純かぶり」から「芯かぶり」への変換が行われます。
「部材」−「配力筋径」画面で指定する配力筋径はこの変換にのみ用いられます。
また、配力筋は断面計算には用いられないため、断面計算結果への影響もありません。
そのため、各部材の「配力筋径」で「なし」を指定することで、配力筋が内側の状態と同じかぶりでの計算となります。
 

Q5−10.

かぶりの考え方が「純かぶり」の時に、計算書に純かぶりの出力をおこなえますか
A5−10. 可能です。
「オプション」−「計算書表示の設定」で「純かぶり表示(純かぶり時のみ)」を「表示する」を選択して下さい。
 6.安定計算

Q6−1.

鉛直支持力の計算式は、どのような基準に基づいていますか
A6−1. 鉛直支持力を算出する際の計算式は、土地改良の農道,水路工,ポンプ場に準拠した計算式より選択可能です。
基礎−支持地盤、根入れ地盤の鉛直支持力の照査−「照査基準」で選択してください。
 

Q6−2.

内部水位による慣性力を無視することはできますか
A6−2. 「考え方」−「安定計算」画面の「内水位による慣性力」で「無視する」を選択してください。
 

Q6−3.

水平反力が受働土圧を超えた場合に受働土圧を採用して計算したい
A6−3. 「考え方」−「安定計算」−「基本設定」画面で設定することができます。
こちらで水平反力が受働土圧を超えた場合の処理として、「受働土圧で計算」を選択してください。
 

Q6−4.

「滑動に対する検討を行わない」というスイッチがありますか
A6−4. 「考え方」−「安定計算」−「基本設定」にて滑動照査の有無を設定いただけます。
滑動に対する検討を行いたくない場合は、「滑動に対する照査」にて『照査しない』を選択ください。
 

Q6−5.

水平反力の出展を教えてください
A6−5. 下記を参考にしています。
 ・土地改良事業計画設計基準及び運用・解説「水路工」(平成26年版)P328〜P330
 

Q6−6.

水路工に準拠した浮き上がりに対する検討で、水圧鉛直成分を自重として考慮せずに検討したい。
A6−6. 「考え方」−「安定計算」画面の「浮き上がりに対する検討」の「水重の考慮」で「無視」を選択してください。
 

Q6−7.

滑動安全率が∞となっているのはどういう意味ですか
A6−7. 水平力が発生しない場合、滑動しません。
滑動安全率が大きいほど滑動しなくなりますので、滑動安全率の極大値という意味で∞表記としています。
例えば、左右対称の場合の常時ケースが上記に該当します。
 

Q6−8.

底版の自重を考慮せずに地盤反力を算出できませんか
A6−8. 開水路の設計・3D配筋では、底版自重を考慮せずに地盤反力を算出することはできません。しかしながら、地盤反力の算出において底版自重を無視するのは、底版自重に対して同量の地盤反力が生じ相殺されるため、考慮しても無視しても断面力は変わらないという考え方によるものです。

この考え方が適用できるのは荷重を軸線で考慮する場合です。
本プログラムでは、「考え方」−「部材設計」画面−「共通」の「荷重の考慮」において、荷重を考慮する範囲を指定することができます。
この設定を「軸線内」のいずれかとした場合、骨組モデルに載荷される荷重を集計し、骨組軸線幅を用いた地盤反力度を算出します。この場合、作用荷重と地盤反力とが釣合いますので、支点に鉛直反力が生じません。
一方、全幅のときは、安定計算により算出した地盤反力を軸線底版部に載荷します。作用荷重は骨組モデル上の範囲分だけを載荷(軸線外は集中荷重として考慮)しますので、作用荷重と地盤反力とが一致せず、その差が支点鉛直反力となります。
つまり、軸線で考慮する場合は、底版自重の有無による結果の相違はありませんが、全幅で考慮した場合は差異が生じます。
そのため、本プログラムでは相殺する底版自重も常に考慮しています。
 

Q6−9.

開水路で通常のモデルと左右形状を反転させたモデルを作成しました。安定計算結果が一致するものと考えておりましたが一致しません。
A6−9. 偏心量・滑動安全率・地盤反力結果に関しましては結果が一致いたします。
転倒安全率に関しましては躯体左下位置での作用力の集計を行っておりますので、結果は一致いたしません。
背面側の主働土圧に抵抗するための構造物ですので、作用力の集計は躯体左下位置で行うのが一般的となります。
 

Q6−10.

鉛直支持力の照査に用いる形状係数α、βにつきまして、基礎形状を長方形とする場合のB, L の考え方を教えて下さい。
B:基礎荷重面の短辺又は短径、L:基礎荷重面の長辺又は長径として計算されるようですが、現在検討中の条件ではB>Lとなる場合が考えられます。
B>Lとなる場合は、α、βの計算式中のB/L を、L/B として計算したα、βの値を、直接入力で設定する方法が正しいのでしょうか。
A6−10. B>Lとなる場合におきましても、直接入力する必要はありません。

基礎荷重面の短辺幅,長辺幅は、底版長と擁壁長を比較し、自動的に短い方を短辺幅B、長い方を長辺側のLとして計算いたします。

尚、長さに関わらずに側面側をB, 正面側をLとして検討することも可能です。
「考え方」−「安定計算」画面の「鉛直支持力の照査」−「基礎幅」で選択してください。
  1.「B:短辺,L:長辺」
  2.「B:側面,L:正面」
 

Q6−11.

鉛直支持力の照査基準を「土地改良(農道)」とした場合に、許容支持力の計算値に荷重の傾斜が考慮されません。
A6−11. 平成17年 土地改良事業計画設計基準「農道」の初版では、荷重傾斜を考慮した支持力係数が記載されておりましたが、その後正誤表において荷重の傾斜を考慮しないように修正されているため、本製品においても荷重傾斜は考慮しておりません。
 

Q6−12.

浮き上がりの検討を考慮した場合、αとは何を示しているか?また、通常どのくらいの値を考慮するものか?
A6−12. αには浮き上がりに対する検討時の土圧の鉛直成分の有効率を指定してください。
一般的には、浮き上がりに対する検討時は土圧の鉛直成分の50%を計上します。
この場合、αには0.5を設定してください。
 

Q6−13.

必要安全率1.5=計算結果の安全率1.5となるのはなぜか
A6−13. 必要安全率1.5=計算結果の安全率1.5となるのは、以下の理由によります。
両側に主働土圧を考慮した上で滑動が発生するという結果になった場合は、滑動させないだけの反力を算出する必要があります。
つまり、滑動安全率(常時1.5)から逆算する形で水平反力を求めますので、水平反力が発生した場合は必要安全率1.5=計算結果の安全率1.5となります。

尚、「考え方」−「安定計算」画面の「滑動に対する照査」において「抵抗力として最大値(受働土圧)を適用する」を選択している場合は、水平反力ではなく受働土圧を考慮して滑動計算を行うため、必要安全率≦計算結果の安全率となります。

何れの場合でも、両側に土砂がある場合は必要安全率を下回ることはありません。

水平反力については、以下をご覧ください。

開水路の場合は、比較的強固な地盤において採用されるため、一般に擁壁が変位することは考えずにモデル化します。
左右の壁に作用する水平力が極端に異なる場合は小さい方に移動する可能性があり、このような時は小さい方には相当の反力が生じると考えます。但し、これによって生じる反力は、受働土圧の範囲内で超えることはありません。

実際には、以下のように計算を行います。
(1)両側とも主働土圧を適用して安定計算を行う。
(2)(1)により滑動安全率を確保できた場合は、両側とも主働土圧とする。
(3)(1)により滑動安全率を確保できなかった場合は、必要水平反力を算出する。
(4)(3)の必要水平反力が受働土圧以内であれば、左側には水平反力(又は受働土圧)を適用して再度安定計算を行う。
(5)(3)の必要水平反力が受働土圧を越えた場合は、計算不可とする。

詳細は下記ヘルプをご参照ください。
・計算理論及び照査の方法−安定計算(直接基礎)−許容応力度法−偏土圧の考え方
 7.その他

Q7−1.

フレーム計算結果について「FRAME(面内)」等で読み込みたい
A7−1. 本プログラムのフレーム計算結果については、弊社フレーム製品「FRAMEマネージャ」、「FRAME(面内)」、「FRAME(2D)」にて読み込み可能なデータ保存を行うことが可能です。
「計算確認」モードの「構造解析」画面の「保存」を押すと、フレーム製品用のデータ「*.$O1」形式で保存されます。
保存された「*.$O1」を「FRAMEマネージャ」等のファイル-ファイル読み込み-他製品データの読み込み にて読み込んでください。
 

Q7−2.

3Dモデルの寸法線の表示有無を選択することはできますか
A7−2. 可能です。
3Dモデル上右クリックで表示されるポップアップメニュ−から「寸法線(W)」を選択してください。
 

Q7−3.

ファイル読み込み時に「共有データとして設定されたファイルの基準値データと、読み込まれたファイルの基準値データが一致しません」と表示されました。
共有データとは何でしょうか。また、これを解除するにはどうすればよいでしょうか。
A7−3. 共有データとは基準値ファイルを複数の設計で共有できるようにしたものです。
共有化が行われている場合は、計算用設定値画面の左上の「基準値ファイル」にファイル名が表示されています。
解除したい場合はファイル名の右側に表示されている「解除」を実行してください。
再共有したい場合は、基準値ファイルを読み込んだ後に表示されるメッセージに対して「はい」を選択してください。
 

Q7−4.

平成29年版道路橋示方書に対応していますか
A7−4. 平成29年版道路橋示方書発刊から現在に至るまで、道路土工や水工関連などの関連基準の改定が行われていないため対応しておりません。
改定後、道路橋示方書と同内容の照査内容についての記載があれば、その時点で対応する予定としています。
 

Q7−5.

メイン画面の描画が常時ケースとなっているが地震時ケースの描画はできないのか
A7−5. 描画を変更することは可能です。
メイン画面を右クリックし、「荷重状態(Y)」で表示させたいケースを選択することで表示されます。
 

Q7−6.

属性付きのIFCファイルを出力したい
A7−6. 属性付きのIFCファイル保存方法は下記となります。(Ver.5.1.0以降)
処理モードの選択で[図面作成]を選択し、条件入力後[3D配筋生成]を押下します。
3DモデルIFC変換ツールが起動しますので、こちらの[ファイル]−[エクスポート]−[IFCファイル保存]−[鉄筋を「鉄筋形式」で出力(属性付き)]を選択し保存を行うことで、属性付きのIFCファイル保存を行うことが可能です。
 

Q7−7.

3D属性表示で表示方法及び表示できる項目は
A7−7. 3D表示画面を右クリックし、「躯体属性」より表示・非表示を選択してください。
表示項目は下記となります。
・ファイル名
・業務名等の一般事項の項目
・設計基準強度(各部材毎)
・コンクリート体積(数量計算書出力後または図面作成後)
・型枠面積(数量計算書出力後または図面作成後)
・鉄筋量(図面作成後)
 

Q7−8.

水路工の側壁天端にストラットを設けたモデルは計算可能でしょうか?
A7−8. 可能です。
「初期入力」画面の「考え方」−「蓋・ストラット設置」で「ストラット付」を選択してください。
形状および材料等は他部材と同様です。
 

Q7−9.

計算書の設計条件の各荷重に荷重コメントを表示させることは可能ですか
A7−9. 可能です。
各荷重のコメントを入力し、「オプション」−「計算書表示の設定」で「荷重コメント表示」を「表示する」としてください。
 

Q7−10.

開水路内部に内壁を設けて検討することは可能ですか
A7−10. 可能です。
初期入力画面の考え方タブ内の「内壁の設置」:「する」を選択してください。
形状・配筋等の入力は他部材と同様となります。
Ver.9.0.0以降であれば、内壁の傾斜・ハンチを考慮した計算を行うことが可能です。
 

Q7−11.

湿潤重量と飽和重量の違いについて教えてください
A7−11. 湿潤重量は水位よりも上の土砂の単位重量、飽和重量は水位よりも下の土砂の単位重量となります。

また、H24年版 擁壁工指針(p66)では、土砂の水中単位重量(飽和重量)は湿潤重量から9.0を差し引くことで良いとされています。
例えば、湿潤重量が19である場合、水位以下の土砂の単位体積重量は19−9=10となります。
一般的には、水の単位体積重量は9.8となりますので、飽和されている土砂の単位体積重量(飽和重量)は10+9.8=19.8となります。

また、水路工(H26年) P244 表-7.2.3では水中単位重量が10.0kN/m3、水の単位重量が9.8kN/m3と記載されています。
こちらに従う場合は、下記の手順により水中土の単位体積重量を直接指定することで対応可能です。
 1.「考え方」−「浮力、土圧・水圧」画面の「水中土の単位体積重量の考え方」で「水中土単位体積重量を直接入力」を選択
 2.「材料」−「土砂・水」画面で「水中土」の値を指定する(初期値は10.0kN/m3)
 

Q7−12.

土地改良(水路工)P316の底面と基礎地盤との間の摩擦係数を設定できますか
A7−12. Ver.7.1.0以降のバージョンで可能です。
初期入力の材料タブにて支持地盤を設定して下さい。
設定された土質に合わせて滑動照査に使用する摩擦係数を初期化します。

材料 摩擦係数
土とコンクリート(現場打ち) tanφ
土とコンクリート(上記以外) tan(2/3φ)
岩とコンクリート t0.70
φ:基礎地盤の土の内部摩擦角

 

Q7−13.

計算書で形状寸法図に土砂形状を描画することは可能ですか
A7−13. 可能です。
メイン画面上部の「オプション」−「計算書表示の設定」で「躯体形状図の背面土砂描画」を「描画する」として、躯体全幅に対する倍率をご入力ください。
 

Q7−14.

開水路形状を任意形として設定可能ですか?
A7−14. 側壁形状の任意形状の計算に対応しております。
「形状」−「側面」の形状タイプを「任意形」とすることで座標入力にて設定が可能です。
「Sample5.f4o」が該当のサンプルデータとなりますのでご確認ください。






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