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あけましておめでとうございます |
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20世紀も本年及び2000年の2年を残すばかりとなりました。
バブル崩壊後、制度疲労を生じていた戦後体制あるいは戦時体制の再構築が日本に課された急務です。新たな制度への移行に際しては、先に改革を実行したどの国も相当な痛みを経験しています。さらにアメリカ、イギリス、NZ等々いずれの国も大胆な改革を実行してからその具体的成果を手にするまで10年程の年月を要しています。
日本の改革はこれらの国に比べるといささかわかりにくく、ダイナミズムに欠けているとの印象を受けますが、改革は進んでいることと思います。次世紀には新生日本であることを心から祈っています。
建設業も大いに改革しなければいけないと思います。制度の変更や改革を行うときは多くの痛みを伴うことは間違いありませんが、その一方で制度の変更や改革は新しい技術や設計法を生み出すチャンスのときでもあります。
約50年前に生まれたコンピュータテクノロジーはここ10年で飛躍的に進化しています。土木におけるコンピュータの利用は比較的早かったにもかかわらず、現在までのところ自動車の設計等に比べると、その利用的技術が十分進まなかったように思います。
飛躍的に向上したコンピュータを利用することにより、かなりの規模の橋梁構造物において道路線形から構造諸元の決定と照査、材料算出までを諸条件を勘案しながら効率的に最終的な意志決定を行うことができるだけでなく、3D描画により感覚的な把握も容易になってきました。設計から施工シミュレーションまでの一連の検討をパソコン上で行うこともそれほど遠い話ではありません。
また、これまでの2次元モデルでの解析・微小変形法の下での簡易計算に替わる3次元有限変形解析によるより実際に近い解析法の利用、あるいは震度法・保有水平耐力法といった静的解析から、実際の地震動の下で構造物の安全性を照査する動的解析への移行も今後より進むものと思います。
昨年1月にリリースを開始した「UC-win/RC」は、これからの設計方法を強く意識した製品です。このシリーズ製品を私自身では新感覚製品と名付けています。おかげさまで既に200社以上のユーザーにご利用いただいています。昨年11月にはシリーズの第2弾として「UC-win/T&Wu」をリリースしました。このシリーズ製品ではCOMインターフェースを利用することにより、シリーズ製品同士で必要に応じてdataをmemory上で共有することを実現しています。
また、動的解析のプログラムであるWCOMD、あるいは現在製品化を進めつつある大変形解析等は、その開発経緯等からもどこにも負けない製品、つまり無双製品と位置づけ、これらの製品の利用性の向上等を進めています。
本号にこれら新感覚シリーズの現状及び今後の展開について、また無双製品と位置づけたWCOMDのUC-winシリーズ化あるいは大変形解析の開発状況について報告しています。あわせて本年より義務づけられるSI単位(国際単位)のサポートについて現行単位との切り替え機能等当社の対応について報告しています。
本年3月に当社NZ子会社は新しいofficeビルに移転し、開発スタッフを倍増させる予定です。これにより新感覚製品及び無双製品の開発をより加速させることを予定しています。
昨年来、当社の製品提供形態に改良を加えてきましたが、その一端として全ての当社製品(Windows版)をおさめたCD-ROMを本号と同時に送らせていただきます。当社製品の全容の理解あるいはご購入いただく前に製品内容を十分にご確認いただくためにお使いいただければと考えています。CD-ROMにおさめられている全ての製品は最新版ですが、それぞれの製品をご購入いただきライセンスを取得いただくまではその製品の一部の機能が利用できないViewer版として動作するようになっています。
当社も設立から12年を過ぎ、ややもすると惰性で動く部分がでてきています。新たな技術へのチャレンジ、感覚のフレッシュさ、ダイナミズムといったものをより大切にするように心がけたいと思っています。
本年もより一層当社製品をご愛用いただければ幸いです。
皆様のますますのご健勝とご繁栄を祈念いたします。
1999年1月 |
(株)フォーラムエイト 代表取締役社長
和田 忠治 |
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