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表技協活動報告 vol.9

最先端表現技術利用推進協会レポート vol.9

《先端コンテンツ技術展》出展

第1回先端コンテンツ技術展は、2015年7月、東京ビッグサイトで3日間にわたって開催されました。表技協はフォーラムエイトと共同で出展を行い、全周囲マッピングによるデザインシミュレーションシステム「プロジェクションマッピングテーブル」を展示いたしました。

本展示会は、「エンターテインメントと最新技術をむすぶ見本市」ということで、最先端の表現技術や手法を求めて来場された多数の方が、映像に包み込まれるように覆われた物体に興味を引かれて、プロジェクションマッピングテーブルの前で立ち止まって熱心に見入ったり、スマホを掲げて写真や動画撮影をされていました。

プロジェクションマッピングテーブルは、今後コンテンツや表現を一新し、2015年11月3日から8日まで開催されるSIGGRAPH ASIA2015 KOBEにて展示を行う予定です。どうぞご期待ください。


実施概要

日時:2015年7月1日(水)〜3日(金) 
場所:東京ビックサイト


板橋区立教育科学館《史上最大の光学望遠鏡TMTと「光学の板橋」展》で
プロジェクションマッピングの展示を実施

表技協ではこの度、啓蒙・教育活動の一環として、板橋区立教育科学館で2015年8月に実施された《史上最大の光学望遠鏡TMTと「光学の板橋」展》にて、プロジェクションマッピングの展示を行いました。

これは、板橋区内の小学校の夏休みに合わせて開催される夏イベントで、2015年は国際光年にあたることから、光学産業を推進する板橋区として、光に関する展示と光学産業に関する展示を行ったものです。国立天文台所有の直径30mの望遠鏡TMTに使われる分割鏡試作品と天文台模型、板橋区立郷土資料館所蔵の板橋生まれの光学機器、高橋製作所(板橋区)による望遠鏡などが展示され、これらと併せて、表技協がプロジェクションマッピング関連の展示に協力しています。

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■イベントで展示された表技協のパネル

表技協では、こども達にプロジェクションマッピングの仕組みを見てもらえるように、東京・目黒 円融寺の釈迦堂を3Dプリンタで出力したスケールモデルに対してプロジェクターから映像を投射し、同時に、昨年の大晦日のイベントで実際に行われた円融寺のプロジェクションマッピング投影の映像をモニタで閲覧して、見比べられるような工夫を行いました。立体物に映像が映し出されるのを間近で見て、多くのこども達がプロジェクションマッピングに興味を持ったようでした。小さな子どもは不思議そうに、大人は感心しながら映像に見入っていました。

 

実施概要

日時:2015年8月1日(土)〜30日(日)
場所:板橋区立教育科学館(東京都板橋区常盤台4-14-1)
期間中来館者数:35,307人



芝浦工大で学生によるプロジェクションマッピングを実施、
大学向けカリキュラム「プロジェクションマッピング講座」成果発表として

2015年9月10日、表技協は特定非営利活動法人 日本バーチャルリアリティ学会と協同で、芝浦工業大学豊洲キャンパス(東京都江東区)において、学生によるプロジェクションマッピングを実施しました。本イベントは、大学などの教育機関向け実践的プロジェクションマッピング習得カリキュラム「プロジェクションマッピング講座」の成果発表として行われたものです。 フォーラムエイトも、日本バーチャルリアリティ学会の賛助会員企業として、学術研究・人材育成という本イベントの主旨に賛同し、企画および技術的な監修で協力しました。


「プロジェクションマッピング講座」の概要

本講座は、日本バーチャルリアリティ学会の呼びかけのもと、表技協が会員と共にカリキュラムの提供を担当し、芝浦工業大学の協力のもとで実現されました。国内の大学においてプロジェクションマッピングの本格的な教育カリキュラムを実施し、大規模な建築物(芝浦工業大学研究棟14階建)を利用して、成果を発表する試みは、例が少なくきわめて先進的な取り組みといえます。

2015年5月より、芝浦工業大学の学生約50名は、表技協の提供するプロジェクションマッピングの基礎から応用、課題制作等に関する講義を4日間受講し、さらに、映像制作やテスト投影の実践を3日間行い、その集大成として、9月9日(水)〜11日(金)に開かれる第20回日本バーチャルリアリティ学会大会の懇親会(9月10日(木)夜)において、芝浦工業大学豊洲キャンパス研究棟に対しての映像投影を行いました。


イベント当日の様子

このイベントは、バーチャルリアリティ研究者にプロジェクションマッピングの教育成果を披露するイベントであるとともに、広く地元住民や一般の方にも公開されました。当日は台風の影響が尾を引く雨模様でしたが、学生たちにより実践的なカリキュラムの一部である設営や準備、会場の誘導や案内などもスムーズに行われ、学会・大学関係者以外にも多くの観客が集まって、投影は大成功を収めました。


プロジェクションマッピング技術の教育と体系化を推進

近年、プロジェクションマッピングは全国で様々な形態で実施されていますが、その効果に対する理解や、基礎的な技術・ノウハウはまだ十分共有されているとは言い難く、質の低下も懸念されています。今回の「プロジェクションマッピング講座」のカリキュラムは、表技協が大学などの教育機関向けに開発したもので、講義を通して知識や技術を学ぶだけでなく、実際に投影する実習を通して効果的に習得することを目的としており、修了者には表技協から終了証が提供されます。

表技協では今後もVR学会との連携により、大学生への最先端表現技術の教育活動の支援を通して人材育成に貢献するとともに、協会の活動を強化しながらプロジェクションマッピングの技術を体系化し、他の大学や教育機関へのカリキュラムの提供にも拡げていく方針です。

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