片持梁式、U型、重力式、もたれ式、任意形状擁壁の設計計算、図面作成プログラム
●新規価格 Advanced:389,000円 Standard:316,000円 Lite:232,000円
●リリース 2020年 3月
Ver.20の改訂内容
Ver.20では、主に次の機能追加や拡張を行いました。
- 二点折れ切土土圧対応(Advanced)
- ストラット付きU型擁壁対応(Standard)
- 落石検討時の堆積土圧計算対応(Lite)
- 宅地防災マニュアルの検討ケース自動設定(Lite)
以下に、これらの機能の概要を紹介します。
二点折れ切土土圧対応
擁壁の背後に切土のり面または地山斜面等が接近している場合、擁壁に作用する主働土圧はこれらの存在によって影響を受けることがあります。擁壁工指針等ではその場合の土圧算定手法として、切土部擁壁に作用する主働土圧の計算方法が示されており、「擁壁の設計・3D配筋」でもこの手法に対応しています。
これまでは、切土面として設定可能な形状は、直線もしくは一点折れの形状のみとなっておりましたが、Ver.20では切土面形状が二点折れの場合の土圧算定にも対応しました。
切土の計算は図1の仮想すべり面bm,moを変化させることによりトライアル計算を行い、算出された中で最大の土圧を主働土圧として採用します。土圧の算出に当たっては仮想すべり面mo, bmと切土面de, cdとの交点位置に仮想背面op, mnを設定することによって、各交点位置間における土圧力P1, P2を算出します。こうして算出された土圧P2と土塊重量W3、すべり面における地盤からの反力R3、そして擁壁背面に作用する土圧合力Pが釣り合う条件のものとで作成した連力図を解いて、最終的な土圧Pを算定します。
ストラット付きU型擁壁対応
掘割式U型擁壁には、側壁間にストラットを設けたストラット付きU型擁壁があり、側壁の高さ,地盤条件,施工条件等を考慮して適切な躯体形状を選定する必要があります。
Ver.20ではこのストラット付きU型擁壁の検討に対応しました。
ストラット付きU型擁壁の設計においては、側壁と底版、ストラット部材を一体として扱い、フレーム(骨組み)モデルで解析します。側壁部材との結合方法は剛結合とピン結合から選択できます。ストラット部材は、部材断面及びブロック長当たりの本数を設定することで、自動的に自重等を単位幅当たりに換算して考慮します。またストラット部材に作用する荷重は任意荷重で自由に設定することができます。任意荷重は鉛直荷重、水平荷重、モーメント荷重をストラット軸線上に作用させることが可能です。
落石検討時の堆積土圧計算対応
待ち受け擁壁検討時には、崩壊土砂の堆積土圧を考慮することができますが、これまでは荷重組合せケースとして「崩壊土考慮時」用の専用ケースを用意して検討する必要がありました。そのため常時・地震時、落石による衝撃荷重を考慮しているケースで堆積土圧を同時に考慮することができませんでしたが、Ver.20ではそれぞれの荷重ケース毎に、必要に応じて堆積土圧を考慮できるように対応しました。
宅地防災マニュアルの検討ケース自動設定
宅地防災マニュアルの解説では、常時、中地震時及び大地震時において備えるべき性能について照査するために、照査のための検討事項が記載されています。この記載通りの設定は、これまでも直接設定することで可能でしたが、Ver.20からは設計者が特別意識する必要がなくなります。初期設定時の荷重ケースや計算方法の設定からプログラムが自動的に判定し、適切な荷重組合せケースを設定するように対応しました。
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