円筒水槽を平板要素でモデル化したとき、動水圧や地盤応答変位を通常の平板面荷重で載荷することは困難です。Engineer's
Studioには、これらを自動算出する機能があります。それが、「平板動水圧」と「平板地盤変位」です。どちらも、水平面内の角度θと高さxによって荷重の方向と強度が決まります。今回は、「平板動水圧」の概要と入力を紹介いたします。
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動水圧の強度pは、θとxの関数として下式より算出されます。
ここで、
p(θ,x) :加速度の方向から反時計回りに角度θ、水深x(m)における地震時動水圧強度(kN/m2)
γw :内水の単位体積重量(kN/m3)
kh :水平震度
H :水槽の水深
この式は、文献『(社)日本水道協会、水道施設耐震工法指針・解説 2009年版 I 総論、平成21年7月1日』の「3.1.7.1 壁面に作用する地震時動水圧|1.水平動による地震時動水圧算定式|2)自由液面を有する円筒水槽|ハウスナーの近似式」を参考にしています。
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入力は、図1のような表形式入力で行います。1行が1つの動水圧分布になります。標高(Datum)と深さHは図2のとおりです。標高は、全体座標系でのY方向座標として与えます。深さHは、標高から鉛直下向きで与えます。動水圧が作用する方向を、全体座標系X軸から反時計回りの角度で与えます(図3参照)。
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■図1 平板動水圧の入力画面 |
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■図2 標高(Datum)と深さH |
■図3 動水圧の方向を角度θで与える |
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自動的に生成された動水圧荷重の様子を図4、5、6に示します。
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■図4 自動生成された動水圧の鳥瞰図 |
■図5 自動生成された動水圧の側面図 |
■図6 自動生成された
動水圧の平面図 |
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動水圧荷重が載荷された場合の変形状態と変位コンタ図を図7に示します。
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■図7 動水圧荷重による変形と変位コンタ図 |
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(Up&Coming '12 秋の号掲載) |
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