仮設土工スイートは擁壁の設計、ＢＯＸカルバートの設計、斜面安定計算等道路土工構造物の設計を主に行う製品群です。
今回は仮設土工スイート内でのファイル連携が可能である擁壁の設計、補強土壁の設計計算、斜面の安定計算についてご紹介いたします。

上記製品における連携は表1の内容となります。

補強土壁の設計計算においては円弧滑りの計算が必須となっており、擁壁の設計におきましても全体安定の検討として円弧滑り計算を行うことが増えてきています。これらの製品単独でも円弧滑りの計算を行なうことは可能です。しかしながら、適用基準の少なさ、ブロック編集の煩わしさ、対策工を設定できない等の理由により、詳細な計算ができない可能性があります。このような場合でも、仮設土工スイートであればすぐにファイル連携を行い、斜面の安定計算の全機能を利用することが可能となります。また、エクスポート製品側で基本的な土質ブロック設定は終了しているため、斜面の安定計算でのブロック設定は最小限で済みます。

■図1　エクスポート製品側の全体安定設定画面

エクスポート製品側から設定する内容は表2の項目であり、斜面の安定計算の基本的な機能を利用するための内容となっています。

連携方法は非常に簡単です。エクスポート製品側で全体安定の検討を選択した後、通常通り設定を行うと、斜面の安定計算用データが自動的に生成されます。計算を行なう必要もありません。
全体安定画面での確認，編集が終了したら、同画面の「斜面の安定計算データ」保存を選択し、保存ケースの選択をするだけです。保存したデータを斜面の安定計算で通常通り読み込めば、斜面の安定計算の全機能を利用して計算を行うことが可能となります。

■図2　エクスポート製品側での全体安定検討選択

■図3　保存ケースの選択

今回は擁壁の設計、補強土壁の設計計算での連携をご紹介しましたが、同じ仮設土工スイートの土留め工の設計においても同レベルの連携が可能となっております。ぜひご利用下さい。