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   ホーム > セミナーフェア > セミナーレポート > 第17回 ITS世界会議 釜山2010
 第17回 ITS世界会議 釜山2010

出展概要
●日時 :2010 年10 月25 日〜29日  ●会場 : 中国・BEXCO, Busan
(Up&Coming 2011年1月号)

最先端のITS技術と情報が世界中から集結
 フォーラムエイトはこの度、2010年10月25日から29日の5日間に渡り韓国・釜山で開催されたITS世界会議に出展しました。
 「ITS」とはIntelligent Transport Systems(高度道路交通システム)を指し、最先端の情報通信技術を用いて人・道路・車両・公的交通機関などをネットワークで結ぶことにより、交通事故、渋滞などの道路交通問題を解決することを目的として構築される、新しい交通システムのことです。1994年に第1回(パリ)としてスタートしたこの国際会議は、今回で17回目を迎えました。毎年、世界各国からの企業や公的機関、大学の研究者などが一堂に会して、ITS分野に関する最先端技術の展示やシンポジウム、講演などが行われており、会場でのビジネスマッチングも多数成立しています。

▲写真1
ITS世界会議2010会場となったBEXCO釜山
来場客で賑わうUC-win/Road体験コーナーとハイウェイドライブシミュレータ
 フォーラムエイトの出展ブースでは、ハイウェイドライブシミュレータ(SUBARU型)とUC-win/Road体験コーナー、UCwin/Road for RoboCar(R)のコーナーを中心として、クラウドで3DVRを体験できるUC-win/Road for SaaSや、MR&ARの展示も行いました。中でもハイウェイドライブシミュレータは地元釜山の学生を中心に人気を集めており、韓国のテレビ局によるシミュレータ試乗体験の取材も行われました。終日30分ごとに開催されたUC-win/Roadの体験コーナーもほぼ満員となり、通路にも立ち見の人垣ができるほどでした。また、RoboCar(R)に興味を持つ来場者も多く、工学系の大学院生や道路の安全を専門分野とした各国の警察・道路交通局・研究者など、多数の方が弊社ブースを訪れました。

▲写真2
UC-win/Road for RoboCar(R)展示
▲写真3
ハイウェイドライブシミュレータコーナー
▲写真4 UC-win/Road
体験プレゼントコーナーの様子


会期中にパートナー契約を調印
10月27日には弊社ブースにおいて、米国MechanicalSimulation社とのパートナー契約調印も続いて行われました(写真6)。世界中にユーザを持つCarSimのディストリビューションを行い、同時にCarSimのデータと連携することで、UC-win/Roadのシミュレーションがユーザにとってリアルなものとなり、さらに強化されることになります。
 同日、独PTV社とのコラボレーション契約調印式も行われました(写真7)。同社はヨーロッパをはじめ世界中にインドに広く普及しているマイクロシミュレーション「VISSIM」の開発元。VISSIMのUC-win/Roadプラグインをフォーラムエイトが開発することで、フォーラムエイトはすべてのVISSIMユーザーへのアプローチを行うことが可能となります。一方で、フォーラムエイトがVISSIMを販売することにより、PTV社は本来手薄であったインドを除くアジア地域でのユーザ獲得が可能となります。「この調印により、双方が利益を得られる関係が生まれる。我々はナチュラル・パートナーといえるでしょう」(PTV社ゲルハルト氏・写真8)。


フォーラムエイト欧州オフィス代表によるプレゼンテーション
 展示会場と別フロアのセッション会場では、10月27日にフォーラムエイト欧州オフィス代表のブレンダン・ハファーティによる講演が行われました(写真5)。これは「インテリジェントな道路・交通システムと安全」をテーマとした全4つの講演からなるセッションの1つとして位置づけられています。『The application of 3D Visual Interactive Drive Simulation Technology to Safer Road Design』と題して、UC-win/Roadのビジュアライゼーション・ドライビングシミュレーション機能による道路の安全への貢献について、具体例を挙げながら解説を行いました。
 トンネル走行の実写/VR比較のアニメーションを紹介する際には、その精度の高さに聴講者の多くが興味を持った様子で、スクリーンを動画で撮影している参加者も見受けられました。質疑応答では、フォーラムエイトが先だって提携の調印を行ったPTV社のVISSIMやMechanical Simulation社のCarSimとUC-win/Roadの連携によって広がる可能性についても、早速触れられました。


世界各国からのさまざまな展示ブースにはUC-win/Roadを活用したシステムも
 BEXCO1階の巨大な展示会場内には、約150のブースが出展されました。その中には、地元である韓国をはじめとして日本、中国、ロシアなど、各国のITS会議による展示も行われていました(写真14)。



▲写真5 フォーラムエイト欧州オフィス代表ブレンダン・ハファーティによる講演
▲写真6 米国Mechanical Simulation社とのパートナー契約調印


▲写真7 独PTV社とのコラボレーション契約調印
▲写真8 PTV社の出展ブースの様子
▲写真9 地階が展示フロア、吹き抜けの上階がセッションおよびシンポジウムのフロア


▲写真10 アイシン展示ブース
▲写真11 アイシン展示ブース
▲写真12 アイシン展示ブース



▲写真13 ITS日本
▲写真14 ITS中国


ITS日本の展示ブース
 ITS日本のブースには、NEXCO東日本など複数の企業・組織が参加(写真13)。カーナビを使った未来型のエコ観光ドライブシステムの開発を進める長崎県・五島のプロジェクトなどが注目を集めていました。また、財団法人道路交通情報通信システムセンター(VICS、写真15)のコーナーでは、電波ビーコン受信によって渋滞解消や駐車場のスムーズな利用を促す最先端のカーナビシステムシステムの仕組みを、実際に動く模型でわかりやすく紹介しています(写真16)。

トヨタ自動車
 トヨタ自動車は、「人に優しい」「環境に優しい」の2つの大きなテーマによってブースを分け、前者では安全を追求したスバル型のドライブシミュレータを展示していました。これは、衝突を事前に予知してドライバーに警告し、シートベルトを巻き上げてブレーキアシストを行ったり、衝突が避けられない場合には自動的にブレーキ作動する様子を体験できるセーフティーシステムのシミュレータで、運転中のさまざまなアクシデントを体感できるコンテンツが使用されています(写真 18)。
 また、後者の「環境に優しい」をテーマとした展示では、「スマートグリッド実証実験」についての紹介が行われていました(写真19)。この実験は2010年9月から青森県六カ所村にある家屋6軒で展開されており、ハイブリッド車のモニターとスマートフォンとを通信させることで電力消費などのモニタリングを行っているということです。

アイシン
 複数のカメラによる映像合成技術を使って駐車時に自車と周辺の障害物の位置関係を直感的にわかるよう表示し、より簡単に駐車が行えるようにする「車両周辺監視システム」を展示。また、ドライバーの居眠り運転報知を目指し、居眠り判定の一助となる心拍検知センサーを座席に組み込んだ「ドライバーモニターシステム」も展示され、同じハードウェアにUC-win/Roadによるシミュレータも起動可能となっているなどシミュレータを活用した最新技術の展示もされていました。

INNO SIMULATION社
 フォーラムエイトブースの向かい側に位置する場所で出展を行っていた韓国INNO SIMULATION社ブースでは、小型のシミュレータ「i-Drive CDS」と、実車タイプのシミュレータ「i-Drive FDS」を、展示。後者は実際の車両と同じ部品のキャビンシステム、操作系・計器類を用いており、来場者の人気を集めていました(写真22)。



▲写真15〜17:財団法人 道路交通情報通信システムセンター(VICS)のブース。最先端のカーナビシステムとその仕組みを紹介(16)
▲写真18〜20:トヨタ自動車の展示ブース。SUBARU型体験ドライブシミュレータ(18)や、ITS技術のスマートグリッド実証実験について展示(19)
▲写真21〜23:韓国INNO SIMULATION社のブース。実車型の「i-Drive FDS」などのシミュレータを展示
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