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 imagina2009

(Up&Coming 2009年3月号)
 imagina2009はモナコのGrimaladi Forumにて、2月4から6日まで開催され、フォーラムエイトは、昨年に続き出展いたしました。今年は、記録的な数の出展者(2008年度から30%増)がイベントに登録し、参加がありました。2月5日にはモナコの大公アルベール2世にも弊社ブースにご来場いただき、昨年に引き続き今年も参加しているFORUM8に対して祝辞も頂きました。 >> imagina2008 セミナーレポート
 メイン展示を行った、UC-win/Roadは、世界各地から参加したビジュアリゼーションの専門家からもその高い技術を評価されました。昨年のimagina2008からのリピーターの多くは、弊社のことを覚えておられ、UC-win/Roadの新しい機能に驚かれた様子でした。以前に出展を行ったフランスのLaval Virtual 2008でお会いした来場者の方々も同様にUC-win/RoadとFORUM8の名を覚えておられ、その技術に関心を寄せてくださいました。
 また、FORUM8はimaginaの開催期間中に30分間のワークショップを実施し、UC-win/Roadがどのようにシミュレータの運転環境で用いられるのかをご紹介いたしました。このセッションにおいては、今年5月にリリースを予定している、VR-Studioの新機能についてもご説明いたしました。
 こうしてimagina2009に再び参加できたことをうれしく思い、また世界でもトップクラスのソフトウェア技術プロバイダーの一員であることを誇りに感じます。


 imagina2009 DSコンファレンスレポート

 今年もコンファレンスではドライビングシミュレータに関する様々なテーマで欧州中の企業、研究所や大学の研究者から発表されました。主なテーマとしては、シミュレータの設計と構造、モーションの再現、バーチャルリアリティの活用、知覚とヒューマンファクタ、製品の紹介がありました。一方、コスト削減と実走行の危険性回避を図ったドライビングシミュレータの精度が向上しています。車、ドライビングアシストシステム、道路構造の設計及び教育と訓練を主な応用として、技術の進歩と共に活用事例が増加してきています。
 ドライビングシミュレータの構造には「Hardware In The Loop」という構成が多用されていました。現実的には容易に再現できない現象の信号をソフトウェアでエミュレートし、実際のハードウェア部品に伝え、部品の応答をシミュレーション側で考慮する構造です。全体はシミュレーションと一部実際のハードウェアで構成され、部品の設計又は改良に有効なシステムだと思われています。
 映像解析によるレーントラッキングシステムの最適化の事例が紹介されました。特にソフトウェアで映像を生成することにより、その映像に該当する本来の道路構造が正確に分かるため、映像分析結果と実際の道路構造の比較を簡単に行えるのが有利な点です。
 ヒューマンファクタを考慮した走行の安全性を高めるための研究テーマが多く発表されました。研究は3つの方向に分かれている傾向が窺えます。道路構造による安全性の評価、車両の性能と機能を中心にした研究、及びシミュレータでの訓練とその有効性です。
 数年前から注目の環境問題は、ドライビングシミュレータによるエコドライビング訓練という形で応えられていました。燃料の消費を最低限にするための運転方法を教育し、その有効性を評価する研究が行われ、運転経験者は訓練しても長年培った行動パターンを変えることは困難だったが、初心者にはコツを教えるだけで有効な結果が図れたと発表されました。この訓練には燃料が不要なことも有利な点です。
 ドライビングシミュレータに活用可能なソフトウェア製品の紹介がありました。今までリアルタイム性を確保するために物理モデルを極端に単純化し、ユーザ感覚を優先にした様々な機能を実装してきましたが、PCハードウェアの進歩により既知の純粋な物理モデルだけを使用した高品質な光や音のリアルタイム表現が可能になりました。光に関しては、光の全スペクトルや光が反射する面の材料特性を考慮したリアルタイム光計算ソフトウェアの紹介がありました。リアル感だけではなく、赤外線カメラのシミュレーション、材料が実際に吸収する波長による色の再現が正確に行えます。エンジン音は、従来予め録音したサンプルをエンジンRPMによっ て合成する方法が一般的でしたが、今回、複数のRPMにて取得した音の周波数成分に基づく任意のRPMで音の再構築をするシステムのプレゼンテーションがありました。
 これからは、PCの進歩によりローコストのハードウェアを使用した高精度のシミュレーションソフトウェアの開発が可能になります。このため、シミュレーションソフトウェアの数と種類が増加していくことが予想され、シミュレーションでしかできない実験、また、シミュレーションにおける実験のパターン変更と回数が増大し、様々なシステムの設計と評価方法が変化していくと考えられます。最後に、これからは人的要因を数学的に評価することが多くなり、以前より客観的な判断が可能になっていくと思われます。

  <関連製品>  UC-win/Road ドライブ・シミュレータ   UC-win/Road 体験シミュレータ


▲光の表現

▲ドライビングシミュレータの新デザイン
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