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Q&APCボックスカルバートの設計計算 Q&A ('24.11.11)

NEW! 更新内容

Q1−21.埋戻し土の考慮は可能か?('24.11.11)

   


目  次
 1.適用範囲、制限条件

Q1−1.プログラムで参照している基準や文献を教えてください。

Q1−2.温度荷重は考慮可能でしょうか。

Q1−3.カルバート工指針P.143にあるPC構造150型/300型/600型の3タイプは対応可能か?

Q1−4.地震時の検討は可能か

Q1−5.コンクリートや鉄筋の材料強度などは任意に設定可能か?

Q1−6.多層の地盤条件での検討は可能か?

Q1−7.隅角部に剛域を考慮した計算は可能ですか

Q1−8.左右の土被りが異なる計算は可能か?

Q1−9.静止土圧係数が0.5で設定されていますが、任意に変更することは可能ですか

Q1−10.全部材がRC部材またはPC部材の検討は可能か?

Q1−11.側壁を上下分割し、PC部材で緊張して一体化した解析は可能ですか

Q1−12.底版に張出を設けた形状は可能か?

Q1−13.ブロック長は0.5mから入力可能だが、0.5mを入力しても断面照査では1mで計算される。
0.5mでの計算は可能か。


Q1−14.インバート型は可能か?

Q1−15.定型2活荷重を載荷するケースを無視したいがどのように入力すればよいか

Q1−16.地表面から突出しているようなモデルは計算可能か。

Q1−17.土の単位重量はどこで入力すればよいか。

Q1−18.付着応力度の照査は可能ですか?

Q1−19.底部半径Rからインバート部高さhへの変換式を教えてください。

Q1−20.地震動(慣性力)の向きを指定したいが可能か。

Q1−21.埋戻し土の考慮は可能か?

 2.荷重

Q2−1.カルバート内空に荷重を載荷するにはどうしたらよいですか

Q2−2.死荷重のみ(活荷重無し)の条件で計算可能ですか

Q2−3.任意活荷重(縦断方向)で入力する輪荷重(kN)は2輪分か?それとも1輪分か?

Q2−4.任意死荷重で設定した荷重の慣性力は自動計算で考慮されますか

Q2−5.地下水位以下の土の単位重量はどのように算出していますか。
また、水中重量を任意に設定することはできますか。


Q2−6.地震時の設計応答速度Svは線形補間で算出していると思いますが、手計算結果と一致しません

Q2−7.任意活荷重の「活荷重生成」で車輪1載荷位置=支間中央を指定して確定したが、設定される位置が内空中央位置になっていない

Q2−8.任意死荷重で設定した荷重は、地震時(Lv1、Lv2)にも考慮されるか。

Q2−9.複数の水位ケースを設定することは可能か。

Q2−10.外水位がBOX全高より高いケースは計算できるか。

Q2−11.雪荷重を死荷重の路面荷重で設定すると全死荷重ケースに考慮される。
雪荷重を考慮するケースと考慮しないケースを同時に計算することは可能か。


Q2−12.群衆荷重の設定方法を教えてほしい。

Q2−13.「荷重」−「定型活荷重」にて「定型1」を「T荷重(2軸)」、「T荷重(単軸)」とした際に後輪活荷重が自動で設定されるが、この算出根拠を教えてほしい。

Q2−14.「荷重」→「地震荷重」画面 −「重要度別補正係数SI」の出典は?
 3.配筋

Q3−1.配筋の入力において、外側、内側に各々2種類ずつ鉄筋径とピッチが入力できるが、これは何を意味するのか

Q3−2.配筋の各部位のかぶりは入力が1つしかないが、2段配筋することは可能か

Q3−3.丸鋼(SR235)に対応しているか

Q3−4.PC鋼棒について任意の鋼材を指定可能か?

Q3−5.安定計算は可能か?

Q3−6.せん断補強鉄筋はどのように入力すればよいか?

Q3−7.鉄筋の入力方法は?

Q3−8.側壁外側隅角部の鉄筋について頂底版外側鉄筋の端部鉄筋ではなく単独の側壁外側鉄筋として考慮可能か。

Q3−9.インバート形の時、端部の部材高はどのように算出されるのか。
 4.断面照査

Q4−1.曲げ耐力の算出方法(レベル2地震時照査用) N一定/(M/N)一定 とは?

Q4−2.PC部材のせん断応力度照査について、道示Wやカルバート工指針(H21)に記載の補正係数を考慮した方法は可能か?

Q4−3.全検討ケースの照査結果を出力することは可能か

Q4−4.ハンチを考慮した応力度照査は可能か?

Q4−5.RC部材のせん断応力度照査の出力において、全ケース中で最大のせん断力ではないケースが抽出されることがあります。
抽出方法について教えてください。


Q4−6.道路土工カルバート工指針(H21年度版)(P.140)に記載のハンチを設けない場合の断面は、余裕としてコンクリートの曲げ圧縮応力度が 許容応力度の3/4程度となる部材厚にするのが望ましい。を選択する箇所はあるか。

Q4−7.RC部材の曲げ応力度照査で、鉄筋の許容応力度σsaがマイナスになっているのはなぜか

Q4−8.RC部材(側壁、底版)の曲げ応力度照査で必要鉄筋量が0.00(cm)となる場合があるのはなぜですか

Q4−9.RC部材の曲げ応力度照査と最小鉄筋量照査では決定ケースが異なる場合があるのはなぜか?

Q4−10.死荷重時と設計荷重時とで許容値を別設定することは可能か

Q4−11.「許容値」において「許容曲げ圧縮応力度隅角部(ハンチ無)」とは?

Q4−12.側壁が必要鉄筋量不足でNGとなるため、使用鉄筋量を増やして再計算を行うと必要鉄筋量も増え、OKとならない

Q4−13.許容応力度の割り増しを行いたいが割増係数の入力はあるか

Q4−14.計算確認画面の青色表示は何を表しているのか

Q4−15.レベル2地震時のRC部材の曲げ耐力Mudの値が「RC断面計算」で計算したMudと一致しない

Q4−16.許容軸圧縮応力度の値はどのように設定しているのか

Q4−17.PC部材のせん断応力度の照査方法で、旧カルバート工指針のk値を用いる方法での照査は可能か

Q4−18.周面せん断力の上限値τmaxが計算されないのはなぜか。

Q4−19.「考え方」の「応力度照査」において「単鉄筋」、「複鉄筋」の選択肢があるが「単鉄筋」の指定するとどうなるか。

Q4−20.PC部材のせん断応力度照査で、隅角部のα:許容せん断応力度の割増係数は2で固定なのでしょうか?

Q4−21.地震時の周面せん断力の算出位置はどのように決めていますか?

Q4−22.「考え方」−「応力度照査」−「PC部材のMuの低減係数」とは何か。
 5.その他

Q5−1.FRAME解析結果のデータをFRAME製品で利用することは出来ないのか?

Q5−2.メイン画面の正面図において、カルバートの全幅や全体の寸法線は表示されるが内空寸法や部材厚の寸法線は表示できないか?

Q5−3.「形状」−「土被り」画面−「鉛直土圧係数の算定条件」の「通常の地盤」「良好な地盤」とは?

Q5−4.断面力計算のFRAMEモデルにおいて、ハンチがある場合でもハンチを無視してモデル化していますが、何か考慮するスイッチがありますか

Q5−5.ヤング係数を変更しても、断面力がヤング係数変更前と変わらない

Q5−6.メインメニュー「オプション」→「動作環境設定」画面の「バックアップファイルを作成する」とは?

Q5−7.「地盤」画面に基盤面直上の層番号の設定があるが基盤面とは何か。

Q5−8.計算書の断面力値は小数点以下1桁までの表示となっていますが、小数点以下3桁に変更することはできないでしょうか?



 1.適用範囲、制限条件

Q1−1.

プログラムで参照している基準や文献を教えてください。
A1−1. 本プログラムは、以下の基準、文献を参考にしております。
  • 道路土工カルバート工指針(平成21年度版)(平成22年3月)(社)日本道路協会
  • 道路橋示方書・同解説T共通編(平成14年3月)(社)日本道路協会
  • 道路橋示方書・同解説Vコンクリート橋編(平成14年3月)(社)日本道路協会
  • 道路橋示方書・同解説W下部構造編(平成14年3月)(社)日本道路協会
 (参考文献)
  • 共同溝設計指針 昭和61年3月 (社)日本道路協会
  • 駐車場設計・施工指針 同解説 平成4年11月 (社)日本道路協会
  • 下水道施設の耐震対策指針と解説−2014年版− (社)日本下水道協会
  • 下水道施設の耐震対策指針と解説−2006年版− (社)日本下水道協会
  • 下水道施設耐震計算例−管路施設編−前編 2015年版 (社)日本下水道協会
  • 下水道施設耐震計算例−管路施設編−後編 2001年版 (社)日本下水道協会
  

Q1−2.

温度荷重は考慮可能でしょうか。
A1−2. 申し訳ございませんが、現プログラムでは温度荷重の考慮には対応しておりません。
  

Q1−3.

カルバート工指針P.143にあるPC構造150型/300型/600型の3タイプは対応可能か?
A1−3. 可能です。
但し内寸に応じた形状寸法自動セット等には対応しておりませんので、各寸法を直接入力していただく必要があります。
  

Q1−4.

地震時の検討は可能か
A1−4. 「共同溝設計指針」「駐車場設計施工指針」「下水道施設の耐震対策指針」を参照した応答変位法による地震時の検討が可能です。
レベル1地震時、レベル2地震時の検討が行えます。
「初期入力」画面に「地震時の検討:しない/する」、「レベル2地震時の照査:しない/する」のスイッチを用意しています。
  

Q1−5.

コンクリートや鉄筋の材料強度などは任意に設定可能か?
A1−5. 以下の項目について設定することが可能です。
■コンクリート
 ・設計基準強度 (16.00〜50.00)
 ・ヤング係数 (0.01〜9.99)×10^4
 ・許容応力度
■鉄筋
 ・鉄筋材質(SD295/SD345)
 ・設計降伏強度
 ・許容応力度
  

Q1−6.

多層の地盤条件での検討は可能か?
A1−6. 可能です。
「初期入力」画面に「多層地盤:しない/する」のスイッチを設けています。
常時の場合、各層の土の単位体積重量を用いて水平土圧を算出します。
地震時については、基盤面までの表層地盤の情報を元に地震荷重を算出します。
  

Q1−7.

隅角部に剛域を考慮した計算は可能ですか
A1−7. 剛域を考慮した計算には対応しておりません。ご了承ください。
  

Q1−8.

左右の土被りが異なる計算は可能か?
A1−8. 本プログラムでは、ボックス天端は地表面以深に存在し、地表面は水平として対応しています。
そのため、左右の土被り厚が異なる場合について、直接的には対応しておりません。
ただし、左右土被りの差分を任意死荷重として別途入力することでお考えと等価な状態で検討することは可能と考えます。
また、本プログラムでは左右それぞれの水平土圧係数の入力を用意しています。
水平土圧係数を0入力することで自動的に算出される水平土圧を無視し、予め算出しておいた水平土圧を任意死荷重で入力して検討することも可能です。
  

Q1−9.

静止土圧係数が0.5で設定されていますが、任意に変更することは可能ですか
A1−9. 「考え方」−「基本・荷重」画面に水平土圧係数の入力を設けています。こちらで変更することが可能です。
  

Q1−10.

全部材がRC部材またはPC部材の検討は可能か?
A1−10. 本プログラムは頂底版をプレストレストコンクリート部材(PC部材)、側壁を鉄筋コンクリート部材(RC部材)としたPCボックスカルバートの断面方向計算を支援するプログラムです。
全部材がRC部材またはPC部材のカルバートについては検討できません。
  

Q1−11.

側壁を上下分割し、PC部材で緊張して一体化した解析は可能ですか
A1−11. 上下分割した側壁部材をPC部材で緊張して一体化した解析には対応しておりません。ご了承ください。
  

Q1−12.

底版に張出を設けた形状は可能か?
A1−12. 底版への張出の設置には対応しておりません。ご了承ください。
  

Q1−13.

ブロック長は0.5mから入力可能だが、0.5mを入力しても断面照査では1mで計算される。
0.5mでの計算は可能か。
A1−13. 断面方向の計算は、奥行き1mをモデル化して断面力を求め、部材幅1mとして断面照査を行っています。
奥行き長を0.5mでモデル化して計算した場合、奥行き1mで計算した場合と比較して、荷重強度が0.5倍になることにより断面力も0.5倍となりますが、部材幅も0.5倍となることにより応力度計算結果は同値となります。

したがって、奥行き1m当たりの荷重を設定すれば、奥行き長に関係なく等価な計算結果となります。
なお、定型活荷重(鉛直方向)は車両占有幅(2.75m)から奥行き1m当たりの荷重強度を算出しています。
ご検討されている条件に適用できない場合は、任意活荷重あるいは任意死荷重として設定してください。
活荷重の計算方法につきましてはヘルプの「計算理論及び照査の方法」−「断面方向の計算」−「荷重」−「活荷重」を、入力方法につきましては入力画面上の[ヘルプ]ボタンから開く説明画面をご参照ください。

上記の理由から、断面方向計算は奥行き1mあたりの計算のみをサポートしておりますので、1m未満の奥行き長で断面照査を行うことはできません。ご了承ください。
  

Q1−14.

インバート型は可能か?
A1−14. 底版内側が逆アーチ型をしたインバート形状に対応しています。
  

Q1−15.

定型2活荷重を載荷するケースを無視したいがどのように入力すればよいか
A1−15. 「荷重」→「定型活荷重」画面にて「定型2:荷重強度Pw(kN/m2)」に0を入力してください。
これにより定型2活荷重を含むケースは作成されません。
  

Q1−16.

地表面から突出しているようなモデルは計算可能か。
A1−16. 本プログラムでは地表面は左右同じ高さで頂版天端以上としており、地表面から突出した状態での入力および計算を行うことはできません。どうぞご了承ください。
ただし、常時につきましては、以下の方法で等価な荷重状態を作成することは可能かと存じます。
・「形状」−「土被り」画面で、盛土厚=0.0とします。
・「荷重」−「任意死荷重」で、地表面が頂版天端にあるときと地表面が頂版天端より下にあるときとの土圧の差分を土圧の作用方向と逆向きに設定します。

なお、地震時については応答変位法にて行っており、地中に構造物が存在していることを前提としておりますので突出した状態には対応しておらず、また代用入力方法等についても適切な情報を持ち合わせておりません。どうぞご了承ください。
  

Q1−17.

土の単位重量はどこで入力すればよいか。
A1−17. 「地震時の検討:しない」かつ「多層地盤:しない」の場合、「材料」画面の「単位重量」に土の単位重量の入力を設けています。こちらから設定を行ってください。
「地震時の検討:する」または「多層地盤:する」としている場合は「地盤」画面から各層の土の単位重量を設定してください。
  

Q1−18.

付着応力度の照査は可能ですか?
A1−18. 可能です。
「考え方」‐「応力度照査」画面の「付着応力度の照査(RC部材)=する」と設定することで、RC部材を対象に付着応力度照査を行います。照査位置はせん断応力度照査位置とします。
  

Q1−19.

底部半径Rからインバート部高さhへの変換式を教えてください。
A1−19. インバート部高さhは以下の式で算出します。
1.Wからハンチ部までの角度θを求める。
 θ = sin^-1(W ÷ R)
2.θからインバート部高さhを求める。
 インバート部高さh = W × tan(θ ÷ 2)
 ここに、
 R:インバートの底部半径
 W:インバートの底部中心から端部までの距離(内空幅÷2)

  

Q1−20.

地震動(慣性力)の向きを指定したいが可能か。
A1−20. 「荷重」−「地震荷重」画面の「慣性力の向き」にて慣性力の方向を指定することができます。
また、両方を選択していただくことで右向き、左向きそれぞれのケースの慣性力の照査を一度の計算で行えるようにしています。
左右非対称のBOXの場合に両方向を選択することで、計算書を分けることなく検討することができます。

  

Q1−21.

埋戻し土の考慮は可能か?
A1−21. 可能です。
「初期入力」−「埋戻し土(地震考慮時)」を「する」とすることで考慮することができます。
なお、埋戻し土は地震検討時のみ設定可能となります。

 2.荷重

Q2−1.

カルバート内空に荷重を載荷するにはどうしたらよいですか
A2−1. 本プログラムでは、内空に荷重を載荷するケース等を想定して、「任意死荷重」の入力を用意しています。
「荷重」−「任意死荷重」画面で設定してください。
入力方法につきましては、入力画面上の[ヘルプ]ボタンから開く説明画面をご参照ください。
  

Q2−2.

死荷重のみ(活荷重無し)の条件で計算可能ですか
A2−2. 「初期入力」画面で「定型活荷重=考慮しない」と設定してください。
これにより定型活荷重(定型1、定型2)を無視します。
また、任意活荷重を入力している場合は、任意活荷重を削除してください。
以上により、死荷重のみの計算を行うことが可能です。
  

Q2−3.

任意活荷重(縦断方向)で入力する輪荷重(kN)は2輪分か?それとも1輪分か?
A2−3. 1輪分の輪荷重(kN)を入力してください。入力された輪荷重を2倍して荷重強度を算出します。
  

Q2−4.

任意死荷重で設定した荷重の慣性力は自動計算で考慮されますか
A2−4. 慣性力の算出は躯体自重のみを対象としており、任意死荷重で設定された荷重の慣性力については自動で考慮しておりません。
任意死荷重分の慣性力を考慮する場合には、地震時の任意荷重として「任意地震荷重Lv1」、「任意地震荷重Lv2」にてレベル1地震時、レベル2地震時毎に設定してください。
  

Q2−5.

地下水位以下の土の単位重量はどのように算出していますか。
また、水中重量を任意に設定することはできますか。
A2−5. 地下水位以下の土の単位重量γ’は
 γ’=γsat−γw
  γsat:盛土(飽和)の単位重量
  γw :水の単位重量
により算出しております。
水中重量は上記のように算出しており、任意に設定することはできません。

お考えの水中重量をγ’’とした場合、盛土(飽和)重量γsatを
 γsat=γ’’+γw
で算出していただき、この値をγsatに設定することでご対処していただきますようお願いいたします。
  

Q2−6.

地震時の設計応答速度Svは線形補間で算出していると思いますが、手計算結果と一致しません
A2−6. 設計応答速度Svは線形補間ではなく対数線形補間で算出しています。
詳しくはヘルプ「計算理論及び照査の方法」→「断面方向の計算」→「荷重」→「地震荷重」→「地震荷重」→「(1)設計応答速度」に各レベル地震時毎の算出式を記載しておりますのでこちらをご参照ください。
  

Q2−7.

任意活荷重の「活荷重生成」で車輪1載荷位置=支間中央を指定して確定したが、設定される位置が内空中央位置になっていない
A2−7. 支間中央は、内空の中央ではなく軸線支間中央を指しています。
 支間中央位置=(左側壁厚/2+内空幅+右側壁厚/2)/2
任意活荷重の入力画面での距離はBOX左端(左側壁外面)からの距離となっていますので支間中央位置に左側壁厚/2を加えた値となります。
  

Q2−8.

任意死荷重で設定した荷重は、地震時(Lv1、Lv2)にも考慮されるか。
A2−8. 任意死荷重、任意地震荷重Lv1、任意時死荷重Lv2で設定された荷重は以下のように考慮しています。
・任意死荷重
  死荷重に追加して考慮
・任意地震荷重Lv1
  レベル1地震時の荷重に追加して考慮
・任意地震荷重Lv2
  レベル2地震時の荷重に追加して考慮

地震時のケースは、死荷重+地震荷重として取り扱いますので、任意死荷重も地震時ケースの死荷重に含まれることとなり、結果的に地震時ケースに考慮されます。
そのため、任意死荷重と任意地震荷重に同じデータを入力された場合は重複して考慮することとなります。
  

Q2−9.

複数の水位ケースを設定することは可能か。
A2−9. Ver.3.0.0より複数の水位ケース(最大5ケース)の設定に対応しました。
「荷重」−「死荷重」画面で水位ケース数を設定し、各水位ケースの内水位、外水位を設定してください。
  

Q2−10.

外水位がBOX全高より高いケースは計算できるか。
A2−10. 外水位が路面以下であれば、計算可能です。
また、外水位が路面より上にある場合には「外水位=路面」とし、
・入力された盛土厚、外水位
・実際の盛土厚、外水位
の荷重の差分を「任意死荷重」で設定することで計算可能です。
  

Q2−11.

雪荷重を死荷重の路面荷重で設定すると全死荷重ケースに考慮される。
雪荷重を考慮するケースと考慮しないケースを同時に計算することは可能か。
A2−11. 「死荷重」画面の路面荷重で設定された荷重は、死荷重扱いとして常に載荷されることとなり、考慮、無視の2ケースの計算を同時に行うことはできません。
以下の手順で雪荷重による影響を任意死荷重として設定することで考慮、無視を同時に検討することが可能です。
  1. 「荷重」−「死荷重」画面で同じ水位を2ケース設定し、雪荷重は0.0とします。
  2. 「荷重」−「任意死荷重」画面で雪荷重による
    ・頂版に作用する鉛直方向荷重
    ・側壁に作用する水平方向荷重
    を入力し、「同時に載荷する死荷重ケース」で「ケース2」をチェックします。
以上により、死荷重ケース1は雪荷重なし、死荷重ケース2は雪荷重ありの荷重状態となります。
  

Q2−12.

群衆荷重の設定方法を教えてほしい。
A2−12. 2種類の設定方法があります。
<群集荷重を死荷重として扱う場合>
(1)「初期入力」で、『定型活荷重=考慮しない』を設定します。
(2)「荷重」−「死荷重」で、『路面荷重qd』にお考えの群集荷重強度を入力します。

<群集荷重を活荷重として扱う場合>
(1)「荷重」−「定型活荷重」で、『GH(m)=0.00』と設定します。
(2)同画面の『Qw(kN/m2)』にお考えの群集荷重強度を入力します。
  

Q2−13.

「荷重」−「定型活荷重」にて「定型1」を「T荷重(2軸)」、「T荷重(単軸)」とした際に後輪活荷重が自動で設定されるが、この算出根拠を教えてほしい。
A2−13. 後輪活荷重の算出につきましては、「道路橋示方書・同解説T共通編(平成8年12月)社団法人日本道路協会」図-解2.1.2(P.18)を参考としています。
こちらの図では前輪を0.1W、後輪を0.4Wとして計算しており、後輪活荷重の自動計算はこの式に基づいて行っています。
  

Q2−14.

「荷重」→「地震荷重」画面 −「重要度別補正係数SI」の出典は?
A2−14. ・「下水道施設の耐震対策指針と解説−2014年版−(社)日本下水道協会」(P.253)
・「下水道施設の耐震対策指針と解説−2006年版−(社)日本下水道協会」(P.177〜178)
にSI=1.1の記述があり、本プログラムでも1.1を初期値としています。
 3.配筋

Q3−1.

配筋の入力において、外側、内側に各々2種類ずつ鉄筋径とピッチが入力できるが、これは何を意味するのか
A3−1. 1段に異なる鉄筋径を交互に配筋する場合に用いる入力です。同一鉄筋径を使う場合は1種類だけ入力してください
  

Q3−2.

配筋の各部位のかぶりは入力が1つしかないが、2段配筋することは可能か
A3−2. 申し訳ございませんが、2段配筋による計算には対応しておりません。
本プログラムで計算する場合は、1段目と2段目の鉄筋の重心位置を算出していただき、1段として近似していただく方法しかございません。
鉄筋の重心位置
 重心位置=(As1×d1+As2×d2)/(As1+As2)
  As1:1段目の鉄筋量(cm2)
  d1 :1段目のかぶり(cm)
  As2:2段目の鉄筋量(cm2)
  d2 :2段目のかぶり(cm)
この場合、鉄筋の応力度は、入力されたかぶり位置(2段配筋の重心位置)での値になり、最遠鉄筋位置での値ではありませんのでご注意ください。
  

Q3−3.

丸鋼(SR235)に対応しているか
A3−3. 丸鋼(SR235)には対応しておりません。
現プログラムで丸鋼での計算を行いたい場合は、
・「許容値」で、鉄筋の許容応力度を変更
・「配筋」で、ピッチまたは本数を調整して鉄筋量を近似
の入力でご対応くださいますようお願いいたします。
  

Q3−4.

PC鋼棒について任意の鋼材を指定可能か?
A3−4. 可能です。
「材料」画面→「PC鋼棒」→「種類・記号」に任意鋼材の選択を設けています。
任意の鋼材名称、引張強度σpu(N/mm2)、降伏点強度σpy(N/mm2)、引張応力度σpt(N/mm2)、断面積Ap(mm2)、リラクセーション率γ(%)を設定してください。
  

Q3−5.

安定計算は可能か?
A3−5. 安定計算には対応しておりません。
  

Q3−6.

せん断補強鉄筋はどのように入力すればよいか?
A3−6. 「鉄筋量Aw(cm2/m)」には奥行1m当りに見込めるせん断補強鉄筋量を入力してください。

  Aw(cm2/m)=せん断補強鉄筋1本当りの断面積(cm2)×奥行1m当りにせん断効果が見込める本数

「間隔(cm)」にはせん断補強鉄筋の部材軸方向の間隔を入力してください。

せん断補強鉄筋の画面ヘルプにも記載しておりますので併せてご参照ください。
  

Q3−7.

鉄筋の入力方法は?
A3−7. 本製品ではブロック長当りの本数を入力していただく仕様としています。
断面方向の計算は奥行き1m当りで行いますので、入力された本数をブロック長で除して奥行き1m当りの本数を内部算出し計算に用います。
  

Q3−8.

側壁外側隅角部の鉄筋について頂底版外側鉄筋の端部鉄筋ではなく単独の側壁外側鉄筋として考慮可能か。
A3−8. 可能です。
「配筋」→「側壁」画面に「外側鉄筋の端部:本画面の@Aを使用/頂底版外側の端部鉄筋(@B)を使用」スイッチを用意しており、「本画面の@Aを使用」選択時は単独の側壁外側鉄筋として考慮します。
「本画面の@Aを使用」の@は左側壁外側鉄筋、Aは右側壁外側鉄筋を指します。
  

Q3−9.

インバート形の時、端部の部材高はどのように算出されるのか。
A3−9. インバート形の底部については、インバートの円弧により底版が厚くなった部分(=インバート高)を45°の仮想ハンチと考え、この仮想ハンチの1:nの傾きまでを有効と考え部材高を算出します。
 4.断面照査

Q4−1.

曲げ耐力の算出方法(レベル2地震時照査用) N一定/(M/N)一定 とは?
A4−1. 「曲げ耐力の算出方法=N一定/(M/N)一定」は、曲げ耐力Mu算出における収束条件の指定となります。
「道路橋示方書・同解説 V コンクリート橋編(H14.3)日本道路協会」(P.142)図-解4.2.4 M−N相関関係図を元に説明しますと、以下のようになります。
・N一定:Md,Nd点を通り水平軸(M軸)に平行な線がNM曲線と交差する位置でMuを算出します。
・(M/N)一定:原点OとMd,Nd点を結ぶ線がNM曲線と交差する位置でMuを算出します。

なお、「昭和61年制定 コンクリート標準示方書 設計編 土木学会」(P.44)では、「e=Md/N’dを一定として求めた設計曲げ耐力Mudが式(6.1.1)を満足することを確かめることによって行うものとする。」と記述されていますが、平成3年版以降より上記のM/N一定の記述は無くなり、NM曲線の内側(原点側)にあればよいとのみ記述されています。
N一定/(M/N)一定の指定につきましては、設計者の方の判断で決定して頂きますようお願い申しあげます。
  

Q4−2.

PC部材のせん断応力度照査について、道示Wやカルバート工指針(H21)に記載の補正係数を考慮した方法は可能か?
A4−2. 可能です。「考え方」→「応力度照査」画面で「せん断照査位置(PC部材)=部材内面から部材高/2の位置」を選択し、「道示W,土工指針(H21)の方法で照査」をチェック(レ点を付ける)することで道示Wやカルバート工指針(H21)に記載の方法で検討を行います。
  

Q4−3.

全検討ケースの照査結果を出力することは可能か
A4−3. 可能です。
「計算書作成」→「結果詳細」→「出力項目選択」画面→「照査結果表の後に、全検討ケースの結果を出力」に各照査毎のスイッチを設けています。
こちらのスイッチにチェックが付いている項目は、照査結果表の最後に全検討ケースの結果を出力します。
  

Q4−4.

ハンチを考慮した応力度照査は可能か?
A4−4. 可能です。
「考え方」→「応力度照査」画面→「ハンチの影響」にて「1:n」の勾配を入力してください。
1:nより緩やかな部分を有効として計算します。
なお「1:n」は、曲げ照査,せん断照査ごとに入力を設けています。
  

Q4−5.

RC部材のせん断応力度照査の出力において、全ケース中で最大のせん断力ではないケースが抽出されることがあります。
抽出方法について教えてください。
A4−5. 本プログラムのせん断応力度照査では、各照査断面ごとに全検討ケースについてせん断応力度を計算し、(せん断応力度/許容せん断応力度)が最大となるケースを抽出しています。

[入力]−「考え方」−「応力度照査」の入力画面で「せん断照査位置(RC部材)=部材内面から部材高/2の位置」が
選択されている場合、製品ヘルプの「計算理論及び照査の方法」−「断面方向の計算」−「断面照査」−「RC部材の応力度照査」の『RC部材のせん断応力度照査』に記載していますように、有効高、引張主鉄筋比、軸方向圧縮力の影響を考慮して許容せん断応力度の割増を行っており、軸方向圧縮力および曲げモーメントが影響しますので、必ずしも最大せん断力時が『応力度/許容応力度』最大とはなりません。

なお、本プログラムでは全検討ケースについて応力度結果を出力することが可能です。
計算実行後、「計算書作成」→「結果詳細」から表示される「出力項目選択」画面にて『照査結果表の後に、全検討ケースの結果を出力』で応力度照査用にチェックして頂くことで、計算書の「応力度計算」に全検討ケースの結果が出力されますので、こちらをご参照頂くことで抽出結果を確認することが可能です。
  

Q4−6.

道路土工カルバート工指針(H21年度版)(P.140)に記載のハンチを設けない場合の断面は、余裕としてコンクリートの曲げ圧縮応力度が 許容応力度の3/4程度となる部材厚にするのが望ましい。を選択する箇所はあるか。
A4−6. 「許容値」→「常時」、「レベル1地震時」画面→「コンクリート」の「許容曲げ圧縮応力度隅角部(ハンチ無)σca」がご質問に該当します。
「許容曲げ圧縮応力度隅角部(ハンチ有)σca」の3/4の値を初期値としており、また「許容曲げ圧縮応力度隅角部(ハンチ有)σca」の入力を変更した際にもその3/4値を自動セットします。
  

Q4−7.

RC部材の曲げ応力度照査で、鉄筋の許容応力度σsaがマイナスになっているのはなぜか
A4−7. 鉄筋の応力度σsは、σs>0.0のとき引張応力度,σs<0.0のとき圧縮応力度が生じていることを示しています。
圧縮軸力(Nが正)に対して曲げモーメントがかなり小さい(0に近い)場合に、σsが圧縮応力度となる傾向がございます。
鉄筋に引張応力度(σs>0.0)が生じる設計断面では、σsaとして「許容値」画面の「鉄筋の許容引張応力度」で設定されている値を出力し、圧縮応力度(σs<0.0)が生じる設計断面ではσsaとして「鉄筋の許容圧縮応力度」で設定されている値を応力度の符号にあわせて出力しております。
なお、鉄筋に圧縮応力度が生じても(σs<0.0となっていても)、許容応力度内であれば問題ありません。
  

Q4−8.

RC部材(側壁、底版)の曲げ応力度照査で必要鉄筋量が0.00(cm)となる場合があるのはなぜですか
A4−8. 必要鉄筋量が小数2位で表せないほど微小な値となっていることを示しています。
曲げモーメントに比して軸力が大きい場合にこのような状態となります。
  

Q4−9.

RC部材の曲げ応力度照査と最小鉄筋量照査では決定ケースが異なる場合があるのはなぜか?
A4−9. 曲げ応力度照査では、全検討ケースのなかで
 ・σc/σca
 ・σs/σsa
が最大となるケースを抽出しています。
曲げ応力度には曲げモーメントだけではなく軸力も影響しますので、最大曲げモーメント時が(応力度/許容応力度)最大とならない場合があります。
また、最小鉄筋量照査では、全検討ケースのなかで
 ・Mc/Mu
 ・1.7M/Mc
 ・0.008A1’/As’
が最大となるケースを抽出しています。

上記のとおり、曲げ応力度と最小鉄筋量では抽出方法が異なるため、曲げ照査と最小鉄筋量照査の検討ケースが異なる場合があります。
  

Q4−10.

死荷重時と設計荷重時とで許容値を別設定することは可能か
A4−10. 常時と地震時それぞれの許容値入力を用意しておりますが、これ以外の荷重状態の許容値入力は用意しておらず、死荷重時と設計荷重時とで別設定とすることはできません。
  

Q4−11.

「許容値」において「許容曲げ圧縮応力度隅角部(ハンチ無)」とは?
A4−11. ハンチのない隅角部のコンクリート許容曲げ圧縮応力度σcaは、「道路土工カルバート工指針(平成22年3月)社団法人日本道路協会」(P.140)の内容に基づき、一般部の3/4を初期設定しています。
  

Q4−12.

側壁が必要鉄筋量不足でNGとなるため、使用鉄筋量を増やして再計算を行うと必要鉄筋量も増え、OKとならない
A4−12. 必要鉄筋量は、
 (1)コンクリートの圧縮応力度σcが許容応力度σcaとなるときの鉄筋量
 (2)鉄筋の応力度σsが許容応力度σsaとなるときの鉄筋量
を求め、(1)、(2)のうち大きい方としています。
ご質問のケースでは、(1)により必要鉄筋量が決定されているものと考えられます。
(2)により必要鉄筋量が決定される場合は、鉄筋量を増やすことによりσsが小さくなりますが、
(1)により必要鉄筋量が決定される場合は、鉄筋量を増やしてもσcの減少が僅かなため、
ご質問のように必要鉄筋量が増えていきます。この場合、部材厚を大きくする方が有効と思われます。
  

Q4−13.

許容応力度の割り増しを行いたいが割増係数の入力はあるか
A4−13. 割増係数の入力は設けておりません。
「許容値」画面で割り増した値を入力していただくようお願いいたします。
  

Q4−14.

計算確認画面の青色表示は何を表しているのか
A4−14. せん断応力度がコンクリートのみでせん断力を負担する場合の許容せん断応力度(τa)を超えても、斜引張鉄筋と協同してせん断力を負担する場合の許容せん断応力度(τa2)以内にある場合に青色表示としています。

なお、RC部材の側壁はせん断応力度がτaを超えた場合に必要スターラップ量を算出し、これを満たすせん断補強鉄筋が入力されてなければ赤色表示となります。
  

Q4−15.

レベル2地震時のRC部材の曲げ耐力Mudの値が「RC断面計算」で計算したMudと一致しない
A4−15. 「考え方」−「応力度照査」画面の『曲げ耐力の算出方法(レベル2地震時照査用)』をご確認ください。
『曲げ耐力の算出方法(レベル2地震時照査用)=N一定』を選択されていないでしょうか。

「RC断面計算」では限界状態設計法による通常の結果確認画面や計算書では、「M/N一定」で算出したMudのみ表示され、「N一定」で算出したMudを確認することができません。
ただし、RC断面計算プログラムで「限界状態設計法」→「基本定数」タブ画面にて「曲げ耐力Mu(N一定で計算)の参考出力=する」として計算実行後、「ファイル」メニュー→「印刷プレビュー」→「テキスト印刷プレビュー」で表示される計算書の「#.終局限界状態の検討」→「●作用軸力と軸方向耐力を一致させた場合の、曲げ耐力の参考出力」でN一定時のMudが確認できますので、こちらの値と比較することで一致することが確認できます。
  

Q4−16.

許容軸圧縮応力度の値はどのように設定しているのか
A4−16. 「道路橋示方書・同解説 W下部構造編(H14.3)日本道路協会」P.147の表-4.2.1
「道路橋示方書・同解説 W下部構造編(H24.3)日本道路協会」P.157の表-4.2.1
を元に初期値を設定しておりますが、この表では設計基準強度σckが30(N/mm2)までしか記述されて
おりませんため、σck>30(N/mm2)の場合につきましては上記表を元に線形補間で求めた値を設定しております。
  

Q4−17.

PC部材のせん断応力度の照査方法で、旧カルバート工指針のk値を用いる方法での照査は可能か
A4−17. 照査位置が部材高/2の位置で、道示W、土工指針(H21)の方法で検討されているものと思われます。
「考え方」→「応力度照査」画面→「せん断照査位置(PC部材)」に「道示W、土工指針(H21)の方法で照査」のスイッチを用意しています。
こちらのチェックをはずすことで、k値を用いた許容値割り増しを行います。
  

Q4−18.

周面せん断力の上限値τmaxが計算されないのはなぜか。
A4−18. 「形状」→「地盤」画面の「地盤のせん断強度を算出する」にチェックが付いているかご確認ください。
「地盤のせん断強度を算出する」のチェックがついている場合に周面せん断力の上限値τmaxを計算します。
  

Q4−19.

「考え方」の「応力度照査」において「単鉄筋」、「複鉄筋」の選択肢があるが「単鉄筋」の指定するとどうなるか。
A4−19. この選択肢は曲げ応力度照査、曲げ耐力照査、破壊安全度照査における主鉄筋の取扱いを指定するものです。これらの計算は何れも「単鉄筋」と指定すると複鉄筋で配筋していても「単鉄筋」で計算します。但し応力度結果の印刷では複鉄筋の配筋状態で印刷されます。そして表の下にコメントとして「上表は、単鉄筋による曲げ応力度結果を示す」と印字されます。
  

Q4−20.

PC部材のせん断応力度照査で、隅角部のα:許容せん断応力度の割増係数は2で固定なのでしょうか?
A4−20. 「考え方」−「応力度照査」画面にてα=kと設定することも可能です。kは次式にて求めます。
 k = 1 + Mo/Md ≦ 2
  

Q4−21.

地震時の周面せん断力の算出位置はどのように決めていますか?
A4−21. 周面せん断力の算出位置(頂底版軸線位置/頂版上面・底版下面)の指定に応じて、頂版位置,底版位置での周面せん断力を求めます。
■頂底版軸線位置の場合
頂版天端と頂版軸線位置、底面と底版軸線位置とで地質が異なる場合で選択されている層データのγt、Vsiを用いて計算します。
・周面の地層が選択されている場合
 頂版上面、底版下面位置の層データを用います。
・軸線位置の地層が選択されている場合
 頂版軸線位置、底版軸線位置の層データを用います。
 zには地表面から頂底版の軸線位置までの深さを用います。
■頂版上面・底版下面の場合
頂版:頂版上面位置の層データのγt、Vsiを用いて計算します。zには地表面から頂版上面までの深さを用います。
底版:底版下面位置の層データのγt、Vsiを用います。zには地表面から底版下面までの深さを用います。
  

Q4−22.

「考え方」−「応力度照査」−「PC部材のMuの低減係数」とは何か。
A4−22. 道路橋示方書・同解説Vコンクリート橋編(P.139)に、「プレストレストコンクリート構造において、PC鋼材とコンクリートとの付着がない場合の破壊抵抗曲げモーメントは、(2)又は(3)の規定により算出する値の70%とする。」との記述があり、これに対応するため入力を用意しております。PC部材のMuに対する低減係数を入力してください。
 5.その他

Q5−1.

FRAME解析結果のデータをFRAME製品で利用することは出来ないのか?
A5−1. 可能です。「計算確認」→「FRAME」→「断面方向」で「FRAME解析結果」画面を開き、画面左下にある「保存」ボタンを押下してください。
弊社FRAME製品で読み込めるFRAMEデータ(*.$O1)として保存します。
保存したFRAMEデータは、Engineer's Studio,Engineer's Studio面内,FRAME(面内),FRAMEマネージャ,FRAME(2D)で読み込み可能です。FRAME(3D)はサポートしておりません。
  

Q5−2.

メイン画面の正面図において、カルバートの全幅や全体の寸法線は表示されるが内空寸法や部材厚の寸法線は表示できないか?
A5−2. メインメニュー「オプション」→「表示項目の設定」画面→「表示・描画」→「詳細寸法線」にチェックを付けていただくことで、内空寸法および部材厚を示す寸法線が描画されます。
  

Q5−3.

「形状」−「土被り」画面−「鉛直土圧係数の算定条件」の「通常の地盤」「良好な地盤」とは?
A5−3. 「道路土工カルバート工指針(平成22年3月)社団法人日本道路協会」(P.98)に鉛直土圧係数の表(解表5-3)があります。
良好な地盤はこの表の条件が「良好な地盤上〜」の場合、通常の地盤は条件が「上記以外の場合」を指しています。
  

Q5−4.

断面力計算のFRAMEモデルにおいて、ハンチがある場合でもハンチを無視してモデル化していますが、何か考慮するスイッチがありますか
A5−4. 本プログラムでのFRAME解析時の本体骨組みモデルにつきましては、
「道路橋示方書・同解説 W下部構造編(H24.3)日本道路協会」P.211の
 3)断面力を算出する場合の軸線は、ハンチを無視した部材断面の図心軸線に一致させる。
の内容を採用しており、ハンチの影響を考慮した骨組みモデル化は行っておりません。
  

Q5−5.

ヤング係数を変更しても、断面力がヤング係数変更前と変わらない
A5−5. ヤング係数を変更した場合、変位に影響が生じます。
部材分布バネを考慮する場合など変位が断面力に関係するケースでは、ヤング係数の変更により断面力値も変わりますが、常時の検討では部材分布バネは考慮していないため、断面力値は変化しません。
なお、地震時の検討を行う場合の地震時のケースでは側壁、底版に分布バネを考慮するため、断面力値に相違が生じます。
  

Q5−6.

メインメニュー「オプション」→「動作環境設定」画面の「バックアップファイルを作成する」とは?
A5−6. 上書き保存時、または指定した保存ファイル名と同名のファイルが存在する場合に、バックアップファイル(*.F9C~)を作成するかどうかを指定します。
  

Q5−7.

「地盤」画面に基盤面直上の層番号の設定があるが基盤面とは何か。
A5−7. 基盤面について、「下水道施設の耐震対策指針と解説 2014年版」および
「道路橋示方書・同解説X耐震設計編(H.24.3)」では下記のように記載されています。

---下水道施設の耐震対策指針と解説 2014年版(P.8)より-------
 耐震設計時に想定する基盤層であって、表層地盤に比べて相対的に堅固な地盤が下方に続くとき、その地盤の上面のことをいう。

---道示X(P.33)より-------
 耐震設計上の基盤面とは、対象地点に共通する広がりを持ち、耐震設計上振動するとみなす地盤の下に存在する十分堅固な地盤の上面を想定している。ここで、十分堅固な地盤とは、せん断弾性波速度300m/s程度(粘性土層ではN値25、砂質土層ではN値50)以上の値を有している剛性の高い地層と考えてよい。
  

Q5−8.

計算書の断面力値は小数点以下1桁までの表示となっていますが、小数点以下3桁に変更することはできないでしょうか?
A5−8. 「オプション」→「出力値の書式設定」画面の「仮数小数桁数」を「*.ddd」に変更することで、小数第3位まで出力することが可能です。
なお、本スイッチによる桁数変更は、計算書の「設計断面力」や「応力度照査」の結果表に反映されますが、「断面力図」には反映されません。どうぞご了承ください。






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