2.入力関連 |
Q2−1. |
「土留め工の設計」で周辺地盤の影響検討としてFEM解析が行えるが、この時与える強制変位として本製品から算出された壁体変位を用いたいのだが可能か。
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A2−1. |
「土留め工の設計 Ver.11」で「FEM解析における強制変位の直接入力」に対応しましたので、本機能を用いることにより本製品の強制変位を与えることができます。
具体的には、本製品で計算が終了すると壁体変位のcsvファイルが保存されますので([計算条件]で指定した「ESデータ保存フォルダ」と同じフォルダに保存されます)、それを「土留め工の設計」におけるFEM解析の強制変位の設定画面でインポートすると、変位がセットされます。
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Q2−2. |
左右で壁体種類が異なる場合の検討を行いたい。
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A2−2. |
本製品では弾塑性解析に使用する壁体断面の剛性(断面積、断面二次モーメント)を直接入力するような仕様となっております。
すなわち、左右の壁体種類が異なる場合はそれぞれの壁体の剛性を入力して頂ければ、左右で壁体種類が異なる場合の検討を行うことができます。
(なお、壁体の断面が途中で変化する場合にも対応しております。その場合は断面ごとに剛性を入力します)
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Q2−3. |
両壁一体解析で左右の支保工段数が異なる検討を行いたいがどうすれば良いか。 |
A2−3. |
例えば、左側を2段、右側を3段とする場合は以下のように設定します。
(1)[初期入力]で支保工段数を左右で最大の段数(この場合は3段)で設定する。
(2)[部材]-[支保工]画面の「アンカー支保工」タブより、設置しない支保工を「設置しない」とする。本例では左側を2段とするので、左側アンカーのいずれかを「設置しない」とする。
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Q2−4. |
任意荷重の載荷は行えるか。 |
A2−4. |
可能です。
本プログラムでは各検討ケースごとに任意の分布荷重および集中荷重を載荷させることができます。
任意荷重は「背面→前面」はもちろん「前面→背面」と載荷させることもできます。
入力方法は各検討ケース画面に[任意荷重の設定]ボタンがありますので、そちらから行ってください。
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Q2−5. |
新規入力画面で[支保工条件の入力方法]として、「鋼材指定」と「バネ値または剛性を直接入力」が選択できるが何が異なるのか。 |
A2−5. |
以下のような違いがあります。
(1)鋼材指定
[鋼材テーブル]から支保工の使用鋼材を選択します。
入力された条件から、計算に使用するバネ値や部材の剛性を内部計算します。
なお、本方法の場合はメインウィンドウに3D描画がされます。
(2)バネ値または剛性を直接入力
支保工のバネ値や剛性を直接入力します。
本プログラムでは、コンクリートばりなどには直接対応しておりませんので、そのような場合はこちらを選択し、別途計算したバネ値を設定して下さい。
なお、本方法の場合はメインウィンドウに3D描画がされません。
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Q2−6. |
各地層について側圧係数は直接入力できるか。 |
A2−6. |
本製品は地層入力ではなく、各層の側圧・地盤バネを直接入力する入力形式となっております。
つまり、想定している側圧係数を用いて各層の側圧を別途計算し、本製品の側圧としてセットして頂くことになります。
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Q2−7. |
メインウィンドウの形状描画が2D/3Dで行われる場合と2Dのみの場合はあるが、どのような条件によるものか。 |
A2−7. |
新規入力で[支保工条件の入力方法]が「鋼材指定」の場合は3D形状の描画が行われます。
「バネ値または剛性を直接入力」の場合は3D描画がなされません。(3D描画を行うための情報が不足しているためです)
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Q2−8. |
計算条件の入力に「ESデータ保存フォルダ」という項目があるが、保存しない場合は計算結果に何か影響するか。 |
A2−8. |
結果への影響はありません。
あくまで当社「Engineer's Studio」のデータを出力するための設定です。特に作成する必要がない場合は「保存しない」を選択して下さい。
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Q2−9. |
両壁一体解析の時、支保工を全てアンカーにすることができない。 |
A2−9. |
両壁一体解析の時、切ばりは部材として、アンカーは支保工バネとしてモデル化されます。
切ばりのみ、または切ばり+アンカー併用工の場合は切ばりが部材としてモデル化されたラーメンモデルとなりますが、アンカーのみの場合は支保工が全てバネでモデル化されますので両壁一体解析となりません。この場合は、単壁で計算した場合と同様となりますので、本製品では両壁一体解析でアンカーのみは設定不可としております(この場合は、単壁で解析して下さい)。
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Q2−10. |
コンクリートばりに対応しているか。 |
A2−10. |
本プログラムでは、コンクリートばりなどには直接対応しておりませんが、支保工のバネ値や剛性を直接入力することができますので、そのような場合はこちらを選択し、手動で計算したバネ値を設定することができれば検討可能と考えております。
(関連:Q.2-5)
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Q2−11. |
盛替え支保工について、左右で設置数を変更することはできるか。 |
A2−11. |
現在は明確に左右で設置数を変えることはできませんが、不要な盛替え支保工のバネ定数を0とすれば、その支保工は有効に働かない(未設置と等価なモデル)ことになります。
例えば、左4, 右3で検討したい場合は、まず左右で4つずつ盛替え支保工を設置し、右側の不要な盛替え支保工のバネ定数を0とすることで検討可能です。
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Q2−12. |
[初期入力]画面で「壁体種類」の選択があるが、これは計算には影響しないか。 |
A2−12. |
現状では、本入力は描画用・出力用ですので他の入力画面および計算には影響しません。
どの壁体種類を選んでも[部材]-[壁体]画面で、壁体の断面積や断面二次モーメントを直接入力していただくことになります。
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Q2−13. |
単壁解析の場合、掘削幅は計算に影響するか。 |
A2−13. |
単壁解析の場合は影響しません。両壁一体解析の場合は、モデル化する際に左右の土留めの距離として使用されます。
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Q2−14. |
任意荷重で分布荷重だけではなく、集中荷重は載荷できるか。 |
A2−14. |
Ver.2.0.4で集中荷重の載荷に対応しましたので、それ以降のバージョンでしたら分布荷重と集中荷重の設定が可能です。
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Q2−15. |
任意荷重をある検討ケースのみに載荷するということはできるか。 |
A2−15. |
はい。
[任意荷重]画面に「載荷ケース」という入力項目があります。
載荷ケースを「本ケースのみ」としますと、当該検討ケースのみの載荷となります。
また、「載荷ケース数を指定」もできますので、例えば、4次掘削ケースまである場合に、2次と3次にのみ載荷するといった設定も可能です。
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Q2−16. |
撤去時の検討を行う場合に、撤去しない支保工はどのように設定すればよいか。 |
A2−16. |
[初期入力]画面の支保工の入力表において、撤去しない支保工については撤去次数を0としてください。
また、初期入力後は[検討ケース]-[一覧]の「撤去条件の変更」より、撤去する支保工や盛替え支保工の「設置/未設置」を設定できます。
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Q2−17. |
地盤バネの弾性/塑性はどこで確認できるか |
A2−17. |
[計算確認]-[詳細確認]の「解析結果図」において、弾性域にある地盤バネは表示され、塑性化した地盤バネは非表示となります。 [計算書作成]の「計算書」内の断面力図についても同様です。
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Q2−18. |
右で掘削条件が異なり、例えば1次掘削時で片側を掘削しない(変位しない)というような条件は検討できるか。 |
A2−18. |
掘削しないという条件を想定した場合、側圧条件を[背面側]=[前面側(掘削側)]としますと、掘削による除荷荷重が考慮されない計算となります。 なお、1次掘削時は両側が自立状態(左右壁が独立している状態)なので、掘削していない側の壁体は変位しないというような結果となります。
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Q2−19. |
支保工を斜めに設置した検討を行いたいが、どこの入力を変更すればよいか。 |
A2−19. |
切ばり支保工は[部材]-[支保工]画面より、左側と右側の設置位置を変更することができます。 左側と右側の設置位置が異なりますと、斜め切ばりのモデルとして計算されます。 (左側と右側の設置位置が同じ場合は水平になります)
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Q2−20. |
メインウィンドウなどに表示される2D描画や3D描画の色を変更したい。 |
A2−20. |
[オプション]-[表示項目の設定]より変更することができます。
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Q2−21. |
3D描画で壁体などにテクスチャが貼られているが、これを変更することはできるか。 |
A2−21. |
可能です。 画面上部にあります[オプション]-[表示項目の設定]画面に「テクスチャ設定」ボタンがありますので、そちらから変更して下さい。
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Q2−22. |
切ばり+アンカー併用工の両壁一体解析で、片側にはアンカーを全く設置しないという検討はできるか。 |
A2−22. |
可能です。 [支保工]画面の[アンカー支保工]タブにおいて、左壁または右壁のアンカーの設置を全て「しない」として下さい。
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Q2−23. |
斜め切ばりで計算した場合、計算結果の支保工反力とは軸力になるのか |
A2−23. |
お考えの通りです。 両壁一体解析の場合、支保工を剛性部材としてフレーム解析を行っていますが、この軸力を計算結果の反力としています。
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Q2−24. |
[支保工]の条件に「引張抵抗」という入力項目があるが、「有効」と「無効」では計算にどのように影響があるのか。 |
A2−24. |
引張抵抗を考慮する場合は「有効」、働かない場合は「無効」としてください。
「有効」とした場合、引張バネ強度は、圧縮バネ強度と同値として評価します。
引張に対して全く抵抗しないと判断される場合は「無効」としてください。
(両壁一体解析でが切ばり支保工は剛性部材としてモデル化されますが、この場合も同様に、「有効」の時は圧縮だけでなく引張にも抵抗するということになります。「無効」の場合は引張には抵抗しません)
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Q2−25. |
壁体変位を抑えるために壁体頭部付近を固定するが、解析上、このような条件を考慮することができるか。 |
A2−25. |
[計算条件]画面の「壁体天端支持条件」を「ヒンジ」または「固定」にしていただければ、壁体天端について指定した条件で計算されます。 なお、ヒンジまたは固定支点となりますので、壁体天端の変位はゼロとなります。 (バネ支点での考慮はできません)
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Q2−26. |
基礎コンクリートを想定した盛替え支保工を設定したいが、その場合のバネ定数はどのように算出したらよいか。 |
A2−26. |
本プログラムの弾塑性解析は、基本的に単位幅当たりの照査となります。
よって、入力される盛替え支保工バネ強度も単位幅当たりの値でなければなりません。
コンクリート切ばりのバネ定数式は、仮設指針P.107に示されています。
バネ式の水平間隔(s)に、コンクリート版の奥行き幅(施工延長Le)を代入すると、
Kc=2AE/{L(1+φc)s}
=2×t×Le×E/{L(1+φc)Le}
=2×t×E/{L(1+φc)}
ここに、
A:断面積 (A=t×Le)
t:コンクリート版の厚さ(コンクリート断面の高さ)
Le:コンクリート版の奥行き幅(コンクリート断面の幅=掘削延長)
L:コンクリート版の幅(掘削幅)
となります。コンクリートの幅の要素は通分され無視されることがわかります。
上記の算式より、コンクリート版の奥行き幅(コンクリート断面の幅)を1.0mと仮定した場合は、水平間隔も1.0mという扱いになり、結果的に厚さでバネ値が決定される事になると考えられます。
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Q2−27. |
[計算条件]画面に[荷重分割数]という入力があるが、どのような入力か。また変更する必要はあるのか。 |
A2−27. |
弾塑性解析では掘削荷重(除荷荷重。掘削による土圧変化分である差分荷重)などをシーケンス荷重として載荷しますので、その荷重分割数の入力となります。 特に明確な規定があるわけではありませんが、通常はデフォルトの400程度で十分かと存じますので、何か理由がなければ変更する必要もないと思われます。
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Q2−28. |
切ばり+アンカー併用工の両壁一体解析で、左右のアンカー段数が非対称となるような検討はできるか。 (例えば、右壁が2段で左壁が1段、のような検討) |
A2−28. |
可能です。 [支保工]画面の[アンカー支保工]タブにおいて、左壁または右壁のそれぞれのアンカーについて、設置「する」「しない」を選択することができます。 「しない」としますと、そのアンカーは非設置となりますので、左右でそれぞれ設定していただくことで左右のアンカー段数が異なる場合の検討を行うことができます。
(関連:Q2−22)
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Q2−29. |
支保工が3段あり、「2 → 3 → 1」の順で撤去することはできるか。 |
A2−29. |
可能です。 本製品では撤去する順番を自由に設定することができます。
(特定の支保工を撤去しないという設定も可能です)
[検討ケース]-[一覧]の[撤去条件の変更]画面で設定してください。
(関連:Q2−16)
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Q2−30. |
壁体の途中で断面が変わるような条件での検討は行えるか。 |
A2−30. |
可能です。以下の手順で行うことができます。
(1)[初期入力]画面の「壁体の断面変化を行う」にチェックを入れる
(2)[部材]-[壁体]画面で複数の断面条件を入力する(最大で10断面まで対応しています)
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Q2−31. |
[計算条件]画面で壁体天端(先端)支持条件が変更できるが、デフォルト値の「自由」で問題ないか。 「自由」以外にするのはどのような状況が考えられるか。 |
A2−31. |
基本的には「自由」で問題ありませんが、例えば壁体天端が拘束される場合や壁体先端が強固な地盤で変位をゼロとしたい場合に「固定」などの条件とすることが考えられます。
(関連:Q2−25.)
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Q2−32. |
「斜め切ばり」かつ「切ばり+アンカー併用工」は同時に検討できるか。 |
A2−32. |
可能です。 [初期入力]で切ばりとアンカーを混在させ、さらに切ばりの設置を斜めとすればお考えのような検討となります。
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Q2−33. |
撤去時の検討で基礎コンクリートを想定した盛替え支保工を設置したいが、位置はどのようにすればよいか。 |
A2−33. |
基準類に明確な記載があるわけではありませんが、一般的にはコンクリート厚さの1/2の位置でよろしいかと存じます。
(関連:Q2−26)
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Q2−34. |
[計算条件]画面に「弾性域率の検討を行う」というフラグがあるが、弾性域率とは何か。また、必要性なども教えてほしい。 |
A2−34. |
弾性域率とは地盤バネの弾性状態と塑性状態の割合となります。簡単に表現しますと「壁体先端から壁体の背面側掘削側のいずれか一方に受働弾性バネが存在する範囲の割合」となります。 仮設指針などでは、本検討については特に触れられていないことから、検討を省略してもよいのではないかと考えられますが、設計者のご判断にて検討の有無を決定して下さい。 なお、弾性域率の照査は「壁体先端の地盤バネが塑性化していないか」(壁体先端の地盤バネが弾性状態 or 塑性状態であるかで判定)の照査とは異なります。 「壁体先端の地盤バネが塑性化していないか」の照査は弾塑性法では必須であると考え、必ず計算されます。
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Q2−35. |
「支保工条件の入力方法」が「鋼材指定」の時、各部材(切ばりなど)は既存の鋼材テーブルの鋼材番号を入力するようになっているが、鋼材テーブルの追加登録や変更はできるか。 |
A2−35. |
画面上部にある[基準値]-[鋼材]で編集が可能です。
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Q2−36. |
メイン画面の描画を最終掘削時ではなく、その他の検討ケースの状態を描画できないか。 |
A2−36. |
ツリーメニューの[検討ケース]に検討ケースが並んでおりますが、各検討ケースをシングルクリックしますと、該当する検討ケースの状態が描画されます。
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