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Q&A3次元弾塑性地盤解析(GeoFEAS®)3D Q&A ('15.09.24)

NEW! 更新内容

Q1−16.画面背景を黒から白に変更したいが、可能か('15.09.24)

目  次
 

Q1−1.地すべり斜面に10年以上前に抑止工が実施されているが、未だに変状が続いている。
三次元地滑り安定解析、3次元弾塑性地盤解析GeoFEAS®3D Ver2を用いて検討は可能か、またこれらの設計補助・委託は可能か?


Q1−2.3次元解析するメリットは?

Q1−3.主応力方向の画面表示も出力もないので、主応力の方向はどのように求めるのでしょうか

Q1−4.GeoFEAS®3Dで作成したデータを他のソフトで入力可能か

Q1−5.解析実行中に下記のエラーメッセージを表示して中断したが、どのような原因が考えられるか。
「各荷重ステージの細分割数を入力した値の25倍にしても、計算は収束しませんでした。
収束誤差を大きくするように調整いただくか、設定している地盤の全体安全率が1以下になっているかをご確認ください。」


Q1−6.LandXML形式の地形データは利用できるか

Q1−7.メッシュ分割はオートですか?

Q1−8.ソリッド(立体)要素を2次要素で設定することはできますか?

Q1−9.3Dデータからある断面のデータを抽出して、GeoFEAS®2D用のデータを作成することはできないか?

Q1−10.オブジェクトごとに色を変更できるが、何か計算結果に影響するか?

Q1−11.言語を日本語から英語に変更したいが可能か

Q1−12.3次元の解析ソフトだが、2次元解析も行うことができるか?

Q1−13.単体の変更は応力計算に反映されるか

Q1−14.3Dの場合、ジョイント要素は面に対して設定するのか

Q1−15.メッシュ分割の設定で等分割ではなく、比率を指定して分割することはできるか

Q1−16.画面背景を黒から白に変更したいが、可能か



 

Q1−1.

地すべり斜面に10年以上前に抑止工が実施されているが、未だに変状が続いている。
三次元地滑り安定解析、3次元弾塑性地盤解析GeoFEAS®3D Ver2を用いて検討は可能か、またこれらの設計補助・委託は可能か?
A1−1. はい可能です。
弊社では3次元弾塑性地盤解析プログラムGeoFEAS®3D Ver2を2010年にリリースしました。このプログラムは地形データ(Landxml, dxfファイル形式)を読み込み、複雑な地形や地層構造を再現できます。また、トンネルの緩みを考慮することも可能です。
梁、棒、板などの構造要素を組み込むことができるので抑止工のモデルが可能です。
また、せん断強度低減法も利用できます。

地滑りのようなクリープ現象を表現するには、一般には粘弾塑性(弾塑性+粘性)の解析がもっともらしく表現することが可能です。上記のGeoFEAS®3Dには粘性は含まれていません。しかし、現状の安全率と抑止工を入れた場合の安全率の違いを求めることで抑止工の効果を評価できます。また、トンネル掘削による影響、抑止工の断面設計(断面力算出)なども可能です。

検討方法としては次のようなことが考えられます。まず、GeoFEAS®3Dのせん断強度低減法による機能によってすべり面を検討し、トンネル掘削の影響や抑止工の効果を確認します。次に、3次元地すべり斜面安定解析 LEM3Dによって同じモデルを解析します。
両者の解析結果を比較します。

この2つのプログラムを利用しながら、まず「10年以上前に抑止工が実施されているのですが、未だに変状が続いている」現状の分析をします。変状をするということは安全率を1にして解析モデルおよび材料プロパティを修正して、現状に合うモデルに構築し直します。
次に、ある程度の現状を再現できる解析モデルと材料プロパティを設定することができたら、最終的に抜本的な対策工の検討を行います。これらの検討過程で、すべり層の地盤特性に関する検討、地下水の影響、種々の対策工の比較検討なども行うことが可能です。
 
Q1−2. 3次元解析するメリットは?
A1−2. 3次元解析をするメリットは、立体の 構造物や地盤を正しくモデル化できることです。例えば、トンネルの掘進にともなう地盤変状を解 析する場合は、掘進方向の影響を解放率として考慮します。掘進が手の届く範囲しか行われていな い場合と、貫通して奥行き方向に内空断面が完成している場合と、周辺地盤に与える影響は異なり ます。実際の工事では掘進とともに表示さ れている横断面のとおりにトンネル内空の部分が形成される。掘進初期段階では表示のままの 空間が奥行きずっと続いているとは考えることはできません。しかし掘進が進み横断面で表示 されている空間が奥行きに続いていると想定することができます。そのような奥行き方向の鏡 面の影響を2次元モデルでは応力解放率として考慮します。3次元モデルでは掘進方向の影響 を正しくモデル化できます。
また、様々な形状(円形や小判形 等)をもった立坑による地盤変状を解析する場合も、3次元でモデル化することでライナープ レートの効果を正しく表現可能です。2次元断面で掘削面(横断面)を表現すると奥行き方向 に同じ矩形の溝のような掘削断面となってしまい、平面形状で円形や小判形の形状を表現する ことが困難です。
同様に、杭基礎やトンネルの交差部ある いは、斜面のすべり安定に関する3次元モデルによる解析など実際のモデルを正しく立体で表現す ることが可能です。
 
Q1−3. 主応力方向の画面表示も出力もないので、主応力の方向はどのように求めるのでしょうか
A1−3. 主応力方向は画面表示ではテンソル表示で描画されます。
方向余弦の値は出力しないので、以下の方法で求まります。

各主応力(S1>S2>S3)をSi, i=1, 2, 3とします。
主応力は9つの応力成分を行列で表すと固有値に相当するので、
Si, i=1, 2, 3の作用方向のX-Y-Z軸に対する方向余弦を(li, mi, ni)とすれば
(S11 - Si)・li + S12・ mi + S13・ni = 0
S21・li + (S22 - Si)・mi + S23・ni =0
S31・li + S32・mi + (S33 - Si) ・ni =0

上式より、mi/liおよびni/liを求めれば、
mi/li = {S23・S31-S21・(S33-Si)}/{-S23・S32+(S22-Si)・(S33-Si)}
ni/li = {S12・S21-(S22-Si)・(S11-Si)}/{-S12・S23+S13・(S22-Si)}

また、(li, mi, ni)は次の関係があります。
li・li+mi・mi+ni・ni=0

したがって
li = 1/√{1+(mi/li)・(mi/li)+(ni/li)・(ni/li)}
li = -1/√{1+(mi/li)・(mi/li)+(ni/li)・(ni/li)}

となります。これらから li, mi, ni を求めれば各主応力方向が求まります。
 
Q1−4. GeoFEAS®3Dで作成したデータを他のソフトで入力可能か
A1−4. GeoFEAS®3Dのプレ部で作成した解析部に渡す入力データ(コントロールデータ ファイル *.sta、 メッシュデータファイル *.mhs)についてはデータ書式が入力マニュアルに明記されているので、テキスト形式で編集可能です。
GeoFEAS®3Dの入力ファイル(*.GF3)についてはバイナリー形式が基本になっており原則としては編集不可です。
 
Q1−5. 解析実行中に下記のエラーメッセージを表示して中断したが、どのような原因が考えられるか。
「各荷重ステージの細分割数を入力した値の25倍にしても、計算は収束しませんでした。
収束誤差を大きくするように調整いただくか、設定している地盤の全体安全率が1以下になっているかをご確認ください。」
A1−5. モデルの一部が他の部分から遊離していたり、解析が収束しない場合にメッセージを表示します。
計算時のエラーについては様々な原因が考えられますが、ステージ設定や土質条件などに問題がない場合は、よくあるケースとしてモデル自体に問題が ある場合があります。
モデルのチェック方法としては、例えば、弾性体の自重変形解析とするなど、簡単な条件で計算が正常に終了するか確認して下さい。
 
Q1−6. LandXML形式の地形データは利用できるか
A1−6. 可能です。
Ver.2で地形データのファイル形式LandXMLで作成された地表面や地層境界の点群の3次元座標データとその繋ぎ情報をインポートする ことが可能となりました。
 
Q1−7. メッシュ分割はオートですか?
A1−7. メッシュ分割は半自動で行います。まず、ブロックの線分を等間隔や指定した比率で分割数を指定します。線分の分割数のもとで、面を三角形や四角形、ソリッドを4面体、5面体や6面体に分割します。分割数を変更してもモデルの再メッシュ分割は簡単に行えます。
 
Q1−8. ソリッド(立体)要素を2次要素で設定することはできますか?
A1−8. 可能です。ソリッド要素は4,5,6面体に対応しており、それぞれ2次要素が使用できます。
具体的には、ソリッド要素は以下に対応しています。
 4節点4面体要素(1次)、10節点4面体要素(2次)
 6節点5面体要素(1次)、15節点5面体要素(2次)
 8節点6面体要素(1次)、20節点6面体要素(2次)
 
Q1−9. 3Dデータからある断面のデータを抽出して、GeoFEAS®2D用のデータを作成することはできないか?
A1−9. 申し訳ありませんが、現在そのような機能はありません。
 
Q1−10. オブジェクトごとに色を変更できるが、何か計算結果に影響するか?
A1−10. オブジェクト色の変更は計算に影響しません。あくまで描画上の設定となりますので、任意にわかりやすい色を設定して下さい。
また、本製品ではオブジェクトを非表示とすることができますが、これもあくまで表示上の設定で、非表示と削除は異なりますのでご注意ください。
 
Q1−11. 言語を日本語から英語に変更したいが可能か
A1−11. 可能です。
画面上部の[各種設定]ボタンをクリックすると[詳細設定]画面が表示されます。一般設定に「言語」という項目がありますのでここで切り替えて下さい。
(日本語/英語/フランス語に対応しております)
 
Q1−12. 3次元の解析ソフトだが、2次元解析も行うことができるか?
A1−12. モデル化により2次元的な解析も行うことができます。(例えば、製品付属のサンプルデータ「slope.gf3」は二次元的な解析を行っています)
なお、二次元専用の解析ソフトとして別途GeoFEAS®2Dがありますが、GeoFEAS®2Dは液状化解析などにも対応しておりますので、必ずしもGeoFEAS®2Dと同等の解析が行えるわけではありません(現状ではGeoFEAS®3Dは液状化解析に対応しておりません)。
 
Q1−13. 単体の変更は応力計算に反映されるか
A1−13. 初期応力のときにのみ重力の影響を考慮します。
ステージ2で単体を変えても影響しません。
 
Q1−14. 3Dの場合、ジョイント要素は面に対して設定するのか
A1−14. 3Dの場合は面に対して設定します。
 
Q1−15. メッシュ分割の設定で等分割ではなく、比率を指定して分割することはできるか
A1−15. 可能です。
本製品では等分割および等比分割に対応しております。
 
Q1−16. 画面背景を黒から白に変更したいが、可能か
A1−16. 画面の右下に背景色を黒か白で切り替えるスイッチがありますので、そちらより変更可能です。






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