A2−1. |
どちらを選んでも基礎スラブ重量は考慮されます。
含める場合 : 作用力として基礎スラブ重量を含んだ値を設定します。
含めない場合 : 基礎スラブ重量を別途設定します。計算時にすべての荷重ケースの荷重に加算されます。 |
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Q2−2. |
「荷重」画面の主働側・受働側土圧の基礎底面載荷重wには、何を入力すればよいですか |
A2−2. |
「荷重」画面「荷重設定−主働(受働)側土圧・水圧」タブのガイド図にもありますように、改良体頭部(基礎底面)における荷重の入力ですので、改良体頭部より上にある土砂重量等を指定して下さい。 主働側であれば基礎底面より上の背面土砂の重量、受働側であれば基礎底面より上の前面土砂の重量による荷重強度となり、 土砂高さ(m)×土砂の単位体積重量(kN/m3) で算出された数値となります。 建築基準または土木基準の構造物基礎下の改良の場合には、同画面にある[wの計算]ボタンにより、入力された土砂形状から基礎底面載荷重wの値を初期化することができます。 |
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Q2−3. |
ボーリングデータではなく、スウェーデン式サウンディング試験(スクリューウェイト貫入試験)による地盤のデータしかない場合のデータの入力方法はどうすればよいですか |
A2−3. |
深層混合処理工法(建築基準)においては、「戸建て住宅等(SWS)」が選択されている場合にスウェーデン式サウンディング試験の結果を入力することが可能です。 上記以外では、スウェーデン式サウンディング試験の結果を直接入力することはできませんので、地層データにはN値や土質等により同一層とみられる範囲を1層として入力して頂ければ結構です。 「戸建て住宅等(SWS)」は「計算条件」画面の基準の選択で「2018年版 建築物のための改良地盤の設計及び品質管理指針」としているときに選択可能です。 「考え方」画面の許容鉛直支持力の算定方法では、「スウェーデン式サウンディング試験」を選択してください。 ※「2018年版 建築物のための改良地盤の設計及び品質管理指針」P131ではスウェーデン式サウンディング試験結果を用いる場合の対象を四号建築物としています。適用に当たってはご注意下さい。 |
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Q2−4. |
一様地盤として水平力を検討する場合、地盤の変形係数にはどの地盤の値を入力すれば良いのでしょうか? |
A2−4. |
設計者のご判断にて、代表的(支配的)な層の値、または平均値などを設定して下さい。 妥当性のチェックとして多層地盤としての解析結果と結果を比較していただくことも、有効かと存じます。 「2018年版 建築物のための改良地盤の設計及び品質管理指針」p.196に「水平抵抗に支配的な影響を与える範囲は、地表面から1/βであると判断する」と記載があります。 Ver.7.0.0以降では、多層地盤のデータより自動計算を行う事が可能です。1/βの範囲を平均化した変形係数を適用します。 |
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Q2−5. |
液状化安定計算で、主働側と受働側の水位を変えることができますか? |
A2−5. |
申し訳ございませんが、現バージョンにおいては液状化検討時に主働側と受働側で水位を変えることはできません。ご了承ください。 |
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Q2−6. |
改良仕様画面で両方向ラップしていると、「上下左右で重複しています。ラップ幅を調整して下さい。」と表示され確定できないのはなぜですか? |
A2−6. |
ラップ幅が大きく、上下左右だけでなく、斜めの改良体同士もラップする状態になっているために表示されるメッセージです。
このような場合、改良率や改良体の断面二次モーメントの算出等に対応していないために入力を制限しています。
外周の形状を除いてはほぼ全面改良の状態となりますので、全面改良として計算する方法も考えられます。 |
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Q2−7. |
建築基準:深層混合処理工法の作用力では、曲げモーメントの入力が1つしかありません。
抵抗モーメントと転倒モーメントをどのように入力すれば良いのでしょうか? |
A2−7. |
建築基準の入力は、底版中心位置での作用曲げモーメント(ΣM=ΣMo-ΣMr)を入力します。
※荷重が底版前面位置で集計されている場合は、換算が必要になるのでご注意下さい。 |
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Q2−8. |
建築基準の場合、擁壁の前面位置(つま先位置)で集計された荷重はどうやって入力すれば良いでしょうか? |
A2−8. |
フーチング中心位置での作用力に換算してご入力下さい。
前面位置での曲げモーメントを底版中心位置へ補正する式は以下の通りです。
Mx=ΣV・B/2−(ΣMr−ΣMo)
Mx:擁壁前面の曲げモーメント(ΣMr−ΣMo)をスラブ中心位置へ補正した値(kN・m)
ΣV:底版に作用する鉛直力の合計(kN)
ΣMo:底版前面位置での転倒モーメント(kN・m)
ΣMr:底版前面位置での抵抗モーメント(kN・m)
B:底版幅(m)
※荷重が単位幅あたりの場合は、作用力指定方法を「単位荷重」としてください。 |
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Q2−9. |
建築の深層混合処理工法の入力のところで下部地盤の摩擦係数というのが出てきますが、どのような値を設定すればよろしいでしょうか |
A2−9. |
「建築物のための改良地盤の設計及び品質管理指針」P102に下記の記載がございます。
a)下部地盤が砂質土の場合 μ=tanφ(φ:砂質土の内部摩擦角)
b)下部地盤が岩盤の場合 μ=0.6 |
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Q2−10. |
沈下の量の算定をmv法で行う場合に、代表値を入力したい。
平均圧密圧力Pには何を設定すれば良いのでしょうか? |
A2−10. |
代表値1点で入力される場合は、計算に影響がないので何を設定されても問題ありません。
mvの値を2点以上入れる場合は、この平均圧密圧力Pの値に応じてmvの値を補間し適用します。 |
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Q2−11. |
建築の深層混合処理工法の「地層|共通」入力に下部地盤の摩擦係数というのがありますが、どういった場合に入力が必要ですか?
また、一般的には摩擦係数0.5くらいで良かったでしょうか? |
A2−11. |
下部地盤の摩擦係数は、偏土圧時の検討を行う際の滑動の照査において、改良地盤底面に作用する摩擦抵抗力の算出に使用します。
このとき、下部地盤が粘性土の場合の摩擦抵抗力には、「多層地盤」の入力で指定された粘着力cが使用され、μは使用されません。
また、「考え方」画面の「鉛直支持力−荷重の傾斜角」が「考慮する」の場合、荷重の傾斜角θ(=H/V)の上限値として使用されます。
「建築物のための改良地盤の設計及び品質管理指針」P102に下記の記載がございます。
a)下部地盤が砂質土の場合 μ=tanφ(φ:砂質土の内部摩擦角)
b)下部地盤が岩盤の場合 μ=0.6 |
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Q2−12. |
擁壁の一方側にのみ改良体がはみ出した形状を入力できませんか? |
A2−12. |
建築基準:深層混合処理工法
Ver.8において、基礎スラブ中心位置と改良地盤の中心位置の偏心量が指定可能です。(格子配置以外)
ただし、基礎スラブ中心に改良地盤がないような入力はできない等の制限事項もあります。詳細は「改良仕様」画面のヘルプをご参照ください。
土木基準:深層混合処理工法
「地盤」画面の「土砂形状」タブで構造物と改良体の位置関係を指定することが可能です。 |
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Q2−13. |
改良体の内部摩擦角度の初期値30度は何によるものでしょうか? |
A2−13. |
「改訂版 改訂版 建築物のための改良地盤の設計および品質管理指針」(日本建築センター)および「建築基礎のための地盤改良設計指針案」(日本建築学会)に掲載される設計例を参考とした値です。 「2018年版 改訂版 建築物のための改良地盤の設計および品質管理指針」(日本建築センター)では、P71に内部摩擦角度を30°(図4.2.6に示すφの平均値)とする記述が追加されてます。 |
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Q2−14. |
土木基準では、入力の「考え方」画面で背面側に偏心する場合の地盤反力度の算出方法が選択できますが、液状化対策基準(河川堤防の液状化対策)にはないのでしょうか? |
A2−14. |
液状化対策基準 河川堤防の液状化対策の手引きにより支持力を算定する場合、支持力の検討では外力が釣り合っているものとして考え、滑動の照査用外力のうち、水平地盤側(受働側)の支持力層および非液状化層から作用する土水圧合力と改良地盤底面のせん断力抵抗に補正を加えます。
土木基準では、背面側に偏心した場合に水平力が釣り合うに受働土圧を考慮するなどの調整を行えますが、液状化(河川堤防)に準拠した場合は、釣り合いを考慮した状態で地盤反力が算定されていますので、選択肢はございません。
Ver.6.0.5〜は、背面側に偏心する状態の場合も支持力の検討を行うように修正しております。 |
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Q2−15. |
「荷重設定」画面「荷重設定−主働側/受働側土圧・水圧」タブの「土圧を考慮しない高さ」とは何か |
A2−15. |
改良体に作用する土圧をプログラムで算出する際、改良体底面から「土圧を考慮しない高さ」までの範囲は土圧が発生しないものとして荷重を集計します。
岩盤等により土圧が発生しない区間がある場合に指定してください。通常は0で構いません。 |
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Q2−16. |
改良体の単位体積重量を原地盤と同じにしても良いような記述が指針等にあるのでしょうか? |
A2−16. |
改良体の単位体積重量について、明確な記述はございません。
設計例では、現地盤の単位体積重量と同じ値を用いています。
また、実務上のポイントP58 に沈下検討に用いる単位体積重量として「スラリー系による深層混合処理工法では、一般に、改良体あるいは改良地盤の自重の算定に使用する単位体積重量は、現地盤と同等の値を採用しています」と記載されています。 |
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Q2−17. |
建築基準:深層混合処理工法において、Df’の項を考慮しない設定はありますか。 |
A2−17. |
考慮の有無の設定はありません。 Df’は、Df’算定位置の標高から改良体底面までの距離です。 Df’を考慮したくない場合は、「地層|共通」画面の設定で「Df’算定位置の標高」を改良体底面位置としてください。 |
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Q2−18. |
スウェーデン式サウンディング試験(スクリューウェイト貫入試験)による場合、Nswは改良地盤底面より下2メートルまでの間の平均値とありますが、改良体底面以下2mまでの試験値が無い場合、試験値がある範囲での平均値を用いてもよいか。 |
A2−18. |
最終的には、設計者の判断となりますが、2m以上またはそれに近い範囲の試験値が必要であると考えます。 Nswを自動で算定する場合、プログラムでは改良体底面~2mまでの試験値が設定されていない場合、警告を表示します。 |
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Q2−19. |
建築基準:深層混合処理の水平力計算を多層地盤としたとき、杭頭固定度に指定する数値は基準類等で規定されていますか |
A2−19. |
「2018年版 改良地盤の設計及び品質管理指針」P66において、「改良体の上に剛な基礎スラブがある場合、改良体頭部の固定度αrは、0.25とする。(中略)基礎スラブと改良体間に5〜10cm程度の砕石を敷くなどの一般的な地業がなされている場合でもこの係数を用いる事ができる。適切な試験により固定度が確認されている場合は、その値を用いる事ができる。」と記載があります。 また、「改良地盤の設計及び品質管理指針(H14)」p.71 にも同様の記述がありますので、これらを参考に設定してください。 |
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Q2−20. |
頭固定度の指定が考え方の画面にありますが、固定度αを0とするにはどうすればよいですか。 |
A2−20. |
「考え方」画面の「水平抵抗|常時・中地震時の検討|杭頭条件」の設定にて「自由」を選択することで、杭頭固定度を0とした計算を行います。 |
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Q2−21. |
建築基準の深層混合処理工法において、計算条件の「改良体上の土砂重量の考慮」はどのような場合にチェックすればいいですか。 |
A2−21. |
改良体の幅が基礎スラブ幅より大きく、基礎スラブ外で改良体上にある土砂重量の影響を考慮した計算を行う場合にチェックを入れてください。 水平力の検討および偏土圧の検討に考慮されます。 |
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Q2−22. |
多層地盤の入力において、せん断cuの値は何を参考に入力すればよいか。 |
A2−22. |
cuは改良体間現地盤の抜出しに対する抵抗力を算出する際のせん断強度で、「改訂版 建築物のための改良地盤の設計および品質管理指針(H14.11)」の計算例では、地盤の粘着力(=qu/2)と同じ値で考慮されています。 最終的には設計者においてご判断ください。 |
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Q2−23. |
「円弧すべり」画面の「計算対象範囲」とは何か |
A2−23. |
円弧すべりの計算において、生成されるすべり円は地表面との交点が必要ですが、計算対象範囲が狭いと地表面との交点がない状態となり計算できません。 すべり円が生成できるように左右の計算対象範囲を指定してください。 入力した改良体、擁壁基礎幅、背面土砂、盛土の範囲のうち、最も左(右)にある点からの距離を指定します。
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Q2−24. |
建築基準「円弧すべり」画面の「形状係数α」には何を入力すればよいか |
A2−24. |
円形=1.2、円形以外=1.0+0.2Bb/Lb (Bb,Lb:改良地盤の短辺長,長辺長)を指定します。
下記をご参照ください。
「改訂版 建築物のための改良地盤の設計および品質管理指針(H14.11)」p.110
「2018年版 建築物のための改良地盤の設計および品質管理指針」p.108
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Q2−25. |
建物下の独立基礎で支点配置を入力する場合に作用力として曲げモーメントを考慮できるか。 |
A2−25. |
Ver.11.0.0にて、支点配置における曲げモーメントの入力に対応しました。
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Q2−26. |
層ごとに液状化による低減係数を設定し計算することは可能でしょうか? |
A2−26. |
「深層混合処理工法(建築基準)」において可能です。
「地層─共通」において低減を考慮する地層データを選択し、
「□液状化の影響を考慮する」にチェック
「□液状化の判定を行う」はチェックなしとします
「地層─多層地盤」の「低減係数β中地震時」に低減係数を設定してください。
なお、層ごとのβを計算に反映する場合は、「考え方─水平抵抗」画面で曲げモーメントの算定を「多層地盤」としてください。
「単層地盤(Changの)式」で計算する場合、「地層─ 一様地盤」画面の「中地震時液状化による低減係数β」の欄に低減係数を設定してください。
※大地震時の水平力の検討においては、基準書および設計例で低減の記述がないため地盤反力の低減などの設定は行っておりません。
そのため、大地震時に低減を考慮させる場合は設計者のご判断で群杭の低減係数μ1、μ2のいずれかにその影響を含め直接指定することで適用いただくことになります。
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