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Q1. |
港湾関連製品について、そもそもどうやって使い分ければいいのか。
例えば、重力式係船岸も防潮堤・護岸の設計も適用基準として「港湾の施設の技術上の基準・同解説」と「漁港・漁場の施設の設計の手引」を使っているが、2つの製品でなにがどう違ってくるのか? |
A1. |
両製品ともに、ご指摘の2つの基準をサポートしている点は同じですが、対応している形状タイプの違いや係船岸(防潮堤)に特化した構造の検討ができるようになっています。
■重力式係船岸の設計計算
構造→ケーソン式、セルラー式、ブロック積式
■防潮堤・護岸の設計計算
形状タイプ→重力式、逆T式型、L型
波返し工の有無が可能。
扶壁の有無が可能。 |
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Q2. |
重力式係船岸も防潮堤・護岸の設計も適用が同じ基準で作られているのであれば、例えば、防潮堤の設計で重力式係船岸の設計を行ったり、または逆に重力式係船岸の設計で防潮堤の設計を行えないのか? |
A2. |
現時点では行えません。
なお、検討ケースの種類や考慮する荷重に違いがあります。
■重力式係船岸の設計計算
検討ケース→(常時、地震時)
係船岸特有の荷重(牽引力)等の荷重が考慮されます。
■防潮堤・護岸の設計計算
検討ケース→(常時、地震時、波の谷の作用時、波の峰と津波作用時)
波の谷の作用時の場合だと、波圧や波圧による負の揚圧力が載荷した状態の安定計算を行う事ができます。 |
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Q3. |
裏込め材に複数の特性値を設定することができるか |
A3. |
大変申し訳ございませんが、現行製品(Ver.1.1.2)では対応しておりません。 |
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Q4. |
外力集計結果が合わないので、原因を教えてください |
A4. |
プログラム内部におきましては計算時には実数で行っており、計算作成時には有効桁で数値を丸めて表示しております。
そのため、出力されている値を用いて計算されると、ご指摘のように四捨五入されていたり切捨てられている(ように思われる)場合がございます。
これはコンピュータ内部でのデータの保持状態の問題で、表記が0.5でもコンピュータ内部では0.50000001や0.49999999になっている場合が有ります。
四捨五入の際には、前者の場合は切り上げに、後者の場合は切捨てとなります。 |
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Q5. |
地震時土圧の土圧係数の算出式において、ルートの中がマイナスになった場合の考え方を教えて下さい |
A5. |
土圧係数算出式の√内がマイナスとなる場合は、内部的に√内を0として算出しています。 しかしながら、この仕様は、基準類に記載されている手法ではございませんので、 設計者様のご判断の上、計算結果を採用して頂きますようお願い申し上げます。 |
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Q6. |
計算書表示をした場合、ファイル名称が途中から小さい文字で表示されてしまうが何故か |
A6. |
ファイル名にアンダースコアを含んでいる場合、アンダースコア以降が下付き文字として印刷されます。
この点は、当社の出力ツールの約束事であるとご理解下さい。
恐れ入りますが、全角とすると入力いただいたとおりに表示されます。 |
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Q7. |
設計震度の計算プログラムはあるか? |
A7. |
国土交通省
国土技術政策総合研究所
港湾研究部
港湾施設研究室
http://www.ysk.nilim.go.jp/kakubu/kouwan/sisetu/
で紹介されているツールがあります。 |
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Q8. |
常時と地震時で残留水位の値を変えて計算を行いたいが、可能か |
A8. |
残留水位の値を検討ケース毎に直接変更することはできませんが、計算時に使用している残留水位は基本的に(γRWL×RWL)の値を使用しているため、部分係数をご変更いただくことである程度の対応は可能かと思います。
部分係数は、上部ツールバーの[基準値|設計用設定値|部分係数]で変更することができます。 |
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Q9. |
入力したコンクリートの単位体積重量と、計算に使用されている重量の値が異なるようだが、何故か |
A9. |
計算時には、部分係数を考慮しているためです。
部分係数の値は、[基準値]-[設計用設定値]-[部分係数]にて設定が可能です。 |
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Q10. |
見かけの震度の算出手法を教えてほしい |
A10. |
漁港基準、港湾基準共に「荒井・横井の提案式」としています。
他の式への変更、または直接入力には対応しておりません。 |
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Q11. |
レベル2地震動には対応しているか? |
A11. |
レベル2地震動については対応しておりません。
本件については、当社地盤解析シリーズである「UWLC」による動的有効応力FEM解析が必要になると考えられます。
将来的にはこのUWLCへの連携、もしくは本製品内での解析処理を検討したいと思いますが、現時点ではUWLCにて別途検討して頂くようにお願いしたいところです。 |
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Q12. |
計算条件の画面にて設定できる「上載荷重-壁体と仮想した境界面から前方の上載荷重」は何のために設けられているのか |
A12. |
漁港基準では、P.424に、滑動、転倒時は載荷しない状態、支持力や端趾圧の検討は載荷する場合についても検討すると記載しています。
本プログラムでは、この上載荷重を考慮するか否かの計算スイッチを設けていますが、検討項目毎に設定を変更することはできませんので、設計者のご判断で、場合によっては、2ケースの検討を行って下さい。 |
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Q13. |
セルラー式において、側壁厚と隔壁厚は法線平行方向及び法線直角方向とで異なる寸法の設定はできるか |
A13. |
可能です。 |
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Q14. |
動水圧があるピッチで計算されているが、このピッチは変更できないか。また、動水圧を考慮しないことはできるか。 |
A14. |
[検討ケース]-[変動状態]画面より変更可能です。動水圧の考慮するか否かの設定も同画面で可能です。 |
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Q15. |
エプロン勾配を設定したが、土圧に考慮されていない |
A15. |
[考え方]-[計算条件]に「土圧計算時にエプロン勾配を考慮する」というスイッチがありますので、こちらをONとして下さい。 |
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Q16. |
[初期入力]にある「施工延長」は計算に影響するか |
A16. |
印刷情報であり、設計計算には使用しておりません。 |
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Q17. |
残留水位R.W.LがH.W.LとL.W.Lから内部計算されているが、直接入力することはできないか |
A17. |
[海象条件]-[潮位条件]に内部計算とするか直接入力するかのスイッチがありますので、そちらで設定可能です。
(関連 Q8) |
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Q18. |
基礎捨石底面における地盤支持力の照査を行いたいが、設定が有効にならない。
どうすればよいか。 |
A18. |
基礎捨石底面の支持力照査は、上段、または下段いずれかのマウンドの入力が行われている場合に設定が可能です。
[初期入力]画面にて、いずれかのマウンドのチェックを入れてご利用ください。 |
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Q19. |
照査項目で、偏心傾斜荷重に対する検討が、不可となっているが、対応していない理由は何か |
A19. |
「港湾基準」では、“偏心傾斜荷重に対する支持力検討は、簡易ビショップ法により円弧滑り解析によって行うこと” としていますが、本プログラムでは、円弧滑り解析には対応しておりません。
お手数ですが、「斜面の安定計算」を別途ご利用いただく必要があります。
上記については、連動等も行っておりませんので、全く別のデータ生成が必要です。
補足ですが、「漁港基準」を対応する場合には、「堤体底面における地盤支持力の検討」、「基礎捨石底面における地盤支持力の検討」を行っております。
港湾基準においても、上記を適用して底面の照査を行うことはできるようにしております。 |
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Q20. |
『港湾の施設の技術上の基準・同解説』(平成19年)に対応しているようですが、部分係数を用いた照査に対応しているのでしょうか |
A20. |
はい、お考えの通り対応しています。
しかし、現在、『港湾の施設の技術上の基準・同解説』(平成30年)には対応していません。 |
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Q21. |
重力式防波堤の設計計算が重力式係船岸の設計計算での対応が可能か? 防波堤に波圧が掛かり、防波堤が転倒するかの計算がしたい。
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A21. |
本製品は係船岸を対象としたプログラムであり、外力は、土圧、牽引力などになります。 よって、大変申し訳ありませんが、波圧を外力とする防波堤の設計計算は行えません。
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Q22. |
基礎捨石底面における地盤支持力の検討において、漁港基準の場合、「二層地盤」と「捨石マウンド底面」から考え方を選択できるが、それぞれどのような場合に選択するべきなのか。
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A22. |
下記の通りとなります。 二層地盤 :上層地盤の分布幅が無限とみなせる場合 捨石マウンド底面:二層地盤のうち、上層地盤の水平幅が有限の場合
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Q23. |
基準では、震度法では、変形量を直接照査しているわけではなく、適用限界があるとして、例えば、固い支持地盤上にケーソンを直接据え付ける場合等には、2次元有限要素解析等の動的解析による変位量の検討を行うことができると記載されています。 本ソフトウェアでは、その解析が可能でしょうか。
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A23. |
本ソフトウェアでは、その解析を行うことができません。 2次元有限要素の動的解析は、当社「地盤の動的有効応力解析(UWLC)」で行うことができます。
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Q24. |
捨石マウンドの許容端趾圧は、どの程度が良いでしょうか。
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A24. |
漁港基準P.188に、捨石マウンドの許容端趾圧は400〜500kN/m2としている場合が多いと記載されています。
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Q25. |
構造形式は、どのようなものに対応しているか。
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A25. |
ケーソン式、セルラー式、ブロック積式の3タイプに対応しています。
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Q26. |
壁体背面の動水圧は考慮しなくてもよいのか。
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A26. |
見掛けの震度を用いた構造物の場合には、壁体前面に作用する動水圧を海側に作用させればよく、壁体背面の動水圧は考えなくても良いと港湾基準P.381に記載がございます。
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Q27. |
壁体底面における地盤(捨石上面)の支持力検討は、漁港基準の場合、円弧すべりの解析を行うのでしょうか。
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A27. |
最大地盤反力が、基礎捨石の許容端趾圧(kN/m2)以下であることを確認します。
捨石マウンドの許容端趾圧は400〜500kN/m2としている場合が多いとされています(漁港基準P.188)。
p1≦qa
※qaは、常時、地震時共通。
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Q28. |
滑動照査における壁体底面と基礎の摩擦係数fdについて、摩擦係数fkはどのような値としたら良いでしょうか。
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A28. |
平成19年の港湾基準P.476 表-9.1に静止摩擦係数特性値が記載されております。
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Q29. |
コンクリート単塊式に対応できませんか。
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A29. |
現在、コンクリート単塊式に対応しておりませんが、形状によっては、ブロック積式にて対応できる可能性がございます。 ブロック積式の形状入力画面をご確認ください。
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Q30. |
地震時の安全率だけ高くし、安全側の設計が行いたいが可能か。
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A30. |
はい、可能でございます。 [基準値]-[安全率]画面にて各照査(転倒、滑動、支持力)の安全率を設定して頂くことが可能でございます。
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Q31. |
滑動照査における摩擦係数はどちらで入力できますか。
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A31. |
[考え方]-[滑動照査]-[摩擦係数]にて入力できます。
こちらで入力できる摩擦係数は、各ブロックの下面における摩擦係数になります。
ただし、セルラーブロックの場合で、底版を分離型で設ける場合は、底版上面が照査面として追加されます。
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Q32. |
本体の入力画面で入力値変更による形状を確認することはできますか。
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A32. |
[表示切替]ボタンを押下状態で入力値変更後に[形状変更]ボタンを押下することで確認できます。
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Q33. |
地震時の上載荷重にはどのような値を入力すればよいか。
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A33. |
通常は、常時の上載荷重の1/2程度と考えられます。
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Q34. |
捨石マウンドの層厚での入力に対応していますか。
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A34. |
対応していません。 お手数ですが、底版高 G.L.での入力をお願いします。
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Q35. |
裏込め材の形状は土圧計算などに使用されていますか。
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A35. |
対応していません。 本形状は側面図などの形状図に反映されるだけで、土圧計算などには一切関係ありません。
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Q36. |
最下段のブロック下面高はどこで入力できますか。
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A36. |
最下段のブロック下面高を直接入力することはできず、「最下段のブロック下面高=構造水深」として設定されます。 構造水深は[初期入力]または[側面]で入力可能です。
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Q37. |
エプロン勾配について教えてください。
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A37. |
勾配がある場合は、勾配ありにチェックマークをしてください。勾配は1:nで入力します。この時、nが正(n>0)で、反時計回り(右上がり)になります。
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Q38. |
ブロック下面高について教えてください。
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A38. |
セルラー、ブロック積式において、ブロック段数が2段以上の場合に、上から1段目下面高、2段目下面高、...(n-1)段目下面高を入力します。 最下段ブロックの下面高は構造水深になります。ブロック下面高は、本体天端高と構造水深の間に設定されていなければなりません。
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Q39. |
捨石マウンドの任意形状での入力に対応しているでしょうか。
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A39. |
捨石マウンドは任意形状の入力に対応しておらず、上面・下面ともに水平の形状のみとなります。
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Q40. |
裏込材の任意形状での入力に対応しているのでしょうか。
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A40. |
裏込材は任意形の入力に対応しておらず、三角形または台形のみの入力となります。
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Q41. |
セルラー式の底版において、分離型と一体型での違いは何ですか。
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A41. |
分離型の場合でのみ、底版上面で安定計算の照査を行う点に違いがあります。
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Q42. |
上部工と本体工をずらして設計することは可能ですか。
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A42. |
はい、可能でございます。 その際は、上部工が本体工よりも海側に張り出す形状を避けて入力していただくことになります。
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Q43. |
セルラー式における段数は、どこで入力するのでしょうか。
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A43. |
[初期入力]-[堤体寸法]-[セルラー段数]に入力をご用意しております。 こちらでセルラー段数と各ブロックの高さと幅を入力してください。
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Q44. |
パラペッド背面の勾配の幅を直接入力することは可能ですか。
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A44. |
パラペッドの背面勾配部の幅は直接入力することはできません。 [上部工]画面で「b1(上部工の全幅)」と「b2(パラペッド部の天端幅)」、「b3(フラット部の幅)」を入力していただくことで、b1-(b2+b3)がパラペッドの背面勾配部の幅になります。
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Q45. |
セルラー式の法線直角方向と法線平行方向で異なる側壁厚はどこで設定可能ですか。
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A45. |
初期入力の時点では同値となりますが、[形状]-[本体]にて法線直角方向はWw、法線平行方向はW1として入力することができます。
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Q46. |
上載荷重は初期入力画面で一括の設定になるか。
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A46. |
[初期入力]画面での上載荷重は、常時扱いの上載荷重となっています。 各検討ケースにおける上載荷重は、[検討ケース]画面で変更することができます。
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Q47. |
メイン画面に表示されている2D描画モデル図や3Dモデル図の描画色は変更できるか。
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A47. |
画面上部にあります[オプション]-[表示項目の設定]画面で変更することができます。
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Q48. |
メイン画面に3D形状が表示されるが、3Dデータ保存はできるか。
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A48. |
可能です。 3D描画画面上で[右クリック]-[3Dデータファイル保存]より、保存して下さい。
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Q49. |
メイン画面の3D図をコピーしたい。
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A49. |
3D描画画面上で[右クリック]-[クリップボードにコピー]より、コピーして下さい。
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Q50. |
[結果確認]-[詳細確認]画面の内容をExcel形式で出力したい。
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A50. |
[Excel出力]ボタンを用いてExcelシートに出力が可能です。 [Excel出力]ボタンをクリックすると、Microsoft Excelが起動し、『[部位]−[条件及び区分]』をシート名としたシートに、現在確認している3D図の画像と体積表がそのシートに貼り付けられます。 既に本機能にてExcelが起動されている場合には、ブックにシートが追加されていきます。(既に出力されている[部位]−[条件及び区分]の場合はそのシートが上書きされます) 必要とする出力が済みましたらExcel側にてファイルを保存していただくか、もしくは本画面を閉じる際の確認メッセージにてファイルを保存してください。
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Q51. |
裏込め材の段数はどこで入力するのでしょうか。
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A51. |
[形状]-[裏込材]にて1段か2段かを選択することができます。
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Q52. |
中詰めの抜け出しを考慮することはできますか。
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A52. |
可能です。 [考え方]-[計算条件]画面の「中詰めの抜け出しを考慮する」をチェックしてください。 セルラーブロックの場合に中詰めの抜け出しを考慮することができます。
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