3.水理計算 |
Q3−1. |
護床工A区間が(-)になり計算ができなくなる理由は? |
A3−1. |
本製品の入力データ「検討条件」画面における河道条件が厳しい(流量が大きく、勾配が急)ため、「跳水開始水深h1b>限界水深hc」と算出されていないかを確認して下さい。
このような条件下では、護床工A区間長の算定式を適用した際、L1(落下後から跳水発生までの射流で流下する区間)が大きな負値となり、結果として区間長が負となる場合があります。
従いまして、まずは上記の河道条件をご確認いただき、問題ない場合は、落差工本体形状の見直しや強制跳水(補助構造物)の設置等をご検討いただくことになるかと思われます。 |
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Q3−2. |
実流量を用いた場合の護床工の検討において、跳水開始水深(h1b)計算時のフルード数が手計算と一致しない |
A3−2. |
本製品では、実流量による計算を行う場合、フルード数算定時の水深として水理学的水深(流水断面積A/水面幅B)を用いています。
流水断面積A,水面幅Bにつきましては、計算書の「結果詳細|水理計算|水叩き長の計算|流量条件」の下流部水深h2の項目をご覧ください。 |
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Q3−3. |
緩傾斜上の粗度係数は本体の粗度係数と側壁を考慮した合成粗度係数のどちらを用いるのか |
A3−3. |
一般には本体上の粗度係数でよいと思われますが、最終的に設計者の判断となります。 |
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Q3−4. |
土地改良事業計画設計基準・設計「頭首工」の護床工の検討は可能か |
A3−4. |
対応しています。
「検討条件」画面の「護床工の検討方法」で準拠基準を選択してください。
※「頭首工」に準じる場合、常に単位幅流量での計算となります。
※「頭首工」に準じる場合、補助構造物を設置することはできません。 |
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Q3−5. |
護床工ブロック重量の算定において、割引き係数βを1.0として計算したい |
A3−5. |
「護床工のブロック重量」画面において、「割り引き係数β」の項目で値を直接変更してください。 |
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Q3−6. |
護床工の区間長が「10m〜14m」と算定されており、採用値を「15m」と設定すると判定ボタンが黄色となるのはなぜか |
A3−6. |
他の判定がOKの状態で、護床工長の決定値のみが計算された範囲外の値となっている場合に黄色表示としています。
確認を促す意味で表示色を変えておりますが、決定した護床工長が意図したものであれば問題ありません。 |
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Q3−7. |
護床工のブロック重量が0.0となる |
A3−7. |
設計流速が0.0となっていると考えられます。
「係数等初期値セット」ボタンで流速を設定するか直接入力してください。 |
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Q3−8. |
「土地改良事業計画設計基準及び運用・解説 設計「頭首工」(平成20年3月)」の護床工の検討で突起高kを0.0(m)とすることは可能か |
A3−8. |
上記文献では、突起の配列の計算において「k>0.0(m)」であることが前提となっています。
従いまして0.0(m)とすることはできません。 |
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Q3−9. |
限界水深の計算方法を教えてほしい |
A3−9. |
「検討条件」画面の「水理計算」の選択に従います。
・単位幅流量
「床止めの構造設計手引き(財)国土開発技術研究センター編」(P.124)の方法で計算しています。
・実流量
設定された河床断面,流水断面積,流速等よりフルード数が1となる水深を収束計算で求めています。 |
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Q3−10. |
補助構造物としてバッフルピアを設置することは可能か |
A3−10. |
現在は計算上の取り扱いが不明なため対応しておりません。
本件につきまして、計算例等をご紹介いただければ幸いです。 |
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Q3−11. |
水叩き厚を鉄筋量を増やすことで薄くできないか |
A3−11. |
水叩きの必要厚さは、鉄筋量に依存せず、水理条件のみで決定されます。
従いまして、鉄筋量を増やしても厚さを薄くすることはできません。 |
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Q3−12. |
上流部や下流部が射流となる場合に対応しているか |
A3−12. |
本製品では、落差工天端で限界水位が発生し、跳水発生後の下流部は常流となるケースのみを想定しています。
従いまして、お問い合わせのようなケースはサポート外となります。 |
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Q3−13. |
護床工A区間のブロック重量が2区間算定されているのはなぜか |
A3−13. |
L1区間(本体直下流〜跳数発生区間前半)とL2区間(跳水発生区間後半)では、流速が異なるため個別に計算を行っています。 |
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Q3−14. |
ブライの式による水叩き長の算定は可能か。 |
A3−14. |
対応しています。 「検討条件」画面の「必要水叩き長の計算方法」で「ブライの式」を選択して下さい。 |
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Q3−15. |
「下流部水深h2」を「直接指定する」とした場合に本体下流端水深h1aが変化しない |
A3−15. |
上記のスイッチは、実流量による計算において、落差工本体の下流部で他の河川と合流しているようなケースを想定し、直接指定したh2で護床工の検討を行います。
この場合、下流部のフルード数も含め、水深が入力値「h2=1.85(m)」となるように以降の流量・流速・流水断面積等を再計算し計算を続行しています。
※上記の方法で計算を行いたいというご要望により追加した機能であり、通常は直接指定する必要はありません。 |
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Q3−16. |
河床断面を台形として実流量で計算した場合と単位幅流量で計算した場合の結果が異なるのはなぜか |
A3−16. |
単位幅流量の場合の等流水深h2は、「床止めの構造設計手引き(財)国土技術研究センター 編」(P.124)の算定式を用いています。
上記の式は、川幅が大きく「h2≒径深R」となるような条件下に適用することができますが、川幅が小さい場合は実流量との結果に比較的大きな相違が発生する場合があります。 |
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Q3−17. |
「検討条件|下流部水深h2」画面の「マニング式(河川幅大)」と「マニング式(河川幅小)」の使い分けを教えてほしい。 |
A3−17. |
・マニング式(河川幅大)
河川幅が大きく、潤辺長に対して河岸の影響が小さい(径深R≒h2と見なせる)場合に選択します。
この場合、「床止めの構造設計手引き」(P.124)のh2算定式を用います。
・マニング式(河川幅小)
河川幅が小さく、潤辺長に対して河岸の影響が大きい場合に選択します。
この場合、「床止めの構造設計手引き」(P.124)のh2算定式中の「h2」に代わり「径深R」を用います。
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Q3−18. |
緩傾斜型で水理計算を実流量とした場合と単位幅流量とした場合で結果が大きく異なるのはなぜか。 |
A3−18. |
実流量かつ平均流速公式が「レベル1a単断面)」の場合、「河床断面」画面の「本体工下流端」で設定されている粗度係数を用いて本体下流端の計算を行います。
上記の粗度係数が緩傾斜上の本体の粗度係数となっているかをご確認下さい。
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Q3−19. |
護床工Aのブロック重量が護床工Bの式で計算されているのはなぜか。 |
A3−19. |
現在は「床止めの構造設計の手引き」の下記を参考に、安全側となるBの式を適用しております。
・(P.70)の下から6行目以降の解説
・(P.72)の下から8行目以降の解説
・(P.132)の計算例 (a) (i) (ii)
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Q3−20. |
上流部の等流水深h0と流速V0の算出方法を教えてほしい。 |
A3−20. |
h0,V0は、製品ヘルプの下記項目に従い等流計算により求めています。 ・「計算理論及び照査の方法|水理計算|平均流速公式」
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Q3−21. |
「指定した流量に対する水位を断面範囲内で検索できませんでした。」の対処法を教えてほしい。 |
A3−21. |
設計流量に対して河床断面が小さい状態です。 設計流量を少なくするか、河床断面が大きくなるように変更して下さい。
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Q3−22. |
各断面位置の水位は断面高以下となっているが「水位高が断面高を超えました。」のエラーとなる。 |
A3−22. |
「床止めの構造設計手引き(財)国土技術研究センター 編」(P.63)の跳水開始水深「h1b」が河床断面高を超えている状態と考えられます。 この場合、中流部と下流部の断面高を「h1b」より大きくすることでエラーを解消することができます。
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Q3−23. |
水の密度ρwの初期値の根拠を教えてほしい。 |
A3−23. |
初期値は「床止めの構造設計手引き(財)国土技術研究センター編」(P.71)を参考に1,000を設定しています。 最終的に用いる値は設計者の判断となります。
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Q3−24. |
計算実行時に解が収束しない旨のメッセージが表示されるのはなぜか。 |
A3−24. |
本メッセージが表示される場合、断面幅に対して流量が少ないため、本製品が想定している収束精度では解が求まらない状態となっていると考えられます。 恐れ入りますが、「検討条件」画面の「計画流量」の値をご確認下さい。 ※単位幅ではなく全流量を指定いただく仕様としています。
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