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電波タイムズダイ ジェスト Vol.14
2018.1〜3

このコーナーでは電波タイムズ紙で掲載されたニュースより、U&C読者の皆様に関連の深い画像・映像、情報通信、建設土木、自動車など各分野の注目トピックをピックアップしてご紹介いたします。
■国土地理院/ビッグデータ活用し地形図修正へ

国土地理院はこのほど、登山者が取得した移動経路情報を提供する企業として、(株)ヤマレコとヤマップの2社との間で、協力協定を締結した。登山者がスマートフォンやハンディGPS受信機で取得した移動経路情報などのビッグデータを活用した地形図の修正を行うのが目的。国土地理院と企業等が相互に協力して2万5000分の1地形図など、国の基本図(以下、「地形図等」)に表示する登山道の正確性向上を図る。登山道情報に関する協力協定では、(1)協力企業は、保有する登山者の移動経路情報を提供する(2)国土地理院は、協力企業・団体から提供されたデータを活用し、地形図等に表示している登山道を修正する(3)国土地理院は、本取組みをホームページ等により広報する。また、両者で登山者の安全と利便性向上に資する地形図等の利活用の普及啓発に関する協力を行う、としている。(2018.01.19/4面)



■オー・ケー・イー・サービス/ラジコンボートで安全に深浅測量

オー・ケー・イー・サービスは、GPS・ソナー搭載の自律航行無人リモコンボート「RC-S2」「RC-S3」を販売している。同製品は1m程度の浅い水深での深浅測量ができる。例えば、珊瑚礁は測量船では浅いために座礁する恐れや珊瑚礁を傷つける恐れがあり、人力での測量が行われている。危険な場所や測量船の搬入が危険を伴う場所の深浅測量には、ラジコンボートによる測量が最適だ。リモコンボートは1人で搬入が容易にできるのが特長。事前に必要な測線データを全て入力し、内蔵された高精度のGPSが位置を検出して測線に沿って深浅測量を行う。測量を完了すると、自動的に開始点に戻って来る。ボートを持ち帰りデータ処理を行うことで全ての作業を終了することができるので、安全かつ効率的だ。オー・ケー・イー・サービスでは、コデン社が製造するラジコンボートを販売することで、作業員の安全確保に寄与している。(2018.01.29/5面)



■富士通研究所/車載ネットワークでのサイバー攻撃を検知する技術を開発

富士通研究所は、車載ネットワークにおけるサイバー攻撃を検知する技術を開発したと発表した。コネクテッドカーでは外部からの遠隔操作攻撃の危険性が指摘されており、攻撃を車内でリアルタイムに検知する必要があった。一般的な従来技術では、周期的に伝達される車載ネットワークのメッセージの間隔が許容範囲を外れるかどうかで攻撃メッセージを検知するが、実際のメッセージは受信タイミングが揺らぐことがあるため、正規メッセージを攻撃メッセージと誤って検知し、その結果、スムーズな走行の妨害となる可能性があった。開発技術では、平常時のメッセージの受信周期を学習し、学習した周期に対応するメッセージの受信数と実際の受信数のずれを利用して攻撃の可能性を判定する。ずれが発生した場合、その後の受信メッセージのタイミングにより、検知結果を補正するため、誤って検知することなく、攻撃メッセージを検知することが可能だ。(2018.01.31/1面)



■30年度国土地理院関係予算/防災・減災の地理空間情報を整備

国土地理院の平成30年度予算案額は、96億4000万円、対前年度比1・00倍である。接続的な経済成長を実現するために生産性向上を推し進め、地震や気象災害等に対する国土強靱化に向けた防災・減災への対応強化に取組むことを柱に据え、新規施策の経費を計上した。主要な新規施策の一つは、明治以来の標高の仕組みを大回転する「航空無重力測量」(優先課題推進枠)。測位衛星を活用して、いつでも・どこでも・誰でも迅速に標高が決まる社会の構築を目指し、その基盤となる新たな標高の基準として、航空重力測量による全国の重力データを整備する。これにより、災害後の復旧・復興に必要な標高の迅速な提供、公共測量作業の生産性向上に役立つ。また、高精度火山標高データ整備(優先課題推進枠)では、常時監視・観測の必要がある火山のうち、高精度の標高データが不足している火山について標高データを整備する。この標高データは、災害対策等に活用でき、安全・安心に寄与する。このほかAIを活用した地物自動抽出に関する研究では、空中写真、衛星画像等の画像情報から地物情報を自動的に抽出する技術を開発するとともに、抽出結果を用いたデータベースの構築に関する研究を行う。これにより、大縮尺地図作成の効率化や、既存地図の自動更新の実現等を目指す。(2018.02.02/4面)



■NEC/自動運転でリアルタイムに周辺情報を共有

NECは、多数の自動車やスマートフォンなどの通信端末が存在する不安定な通信環境においても、リアルタイムに自動車が周辺情報を共有できる適応ネットワーク制御技術を開発したと発表した。昨今、自動車の自動運転、工場や倉庫における搬送車の自動運行、検査や宅配のためのドローンの自動運行の実現が期待されている。特に、モバイルネットワークを活用して周辺情報をリアルタイムに共有することで、衝突を回避し、より安全な自動運行を可能にする。 しかし、モバイルネットワークでは、無線基地局あたりに接続する通信端末の数が増えるほど一台あたりの通信遅延は増加し、また通信遅延に影響のある無線品質は通信端末ごとに異なり刻々と変動するため、自動車が100台規模で集まる事故の多い交差点などでは、安定的に通信遅延を100ミリ秒以下に抑えることができなかった。そこで、各通信端末の通信の流れから緊急度の高い通信端末を特定し、無線基地局で割り当てる帯域や通信時間(無線リソース)を瞬時に緊急度の低い通信端末との間で調整する適応ネットワーク制御技術を開発した。(2018.02.14/2面)

■協力・記事提供:株式会社電波タイムス社  HP:http://www.dempa-times.co.jp/
 


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